2010年4月22日木曜日

インドがGSLVロケットの打ち上げに失敗した理由

※写真は、Wikipediaから転載

インド、GSLV-D3ロケット打ち上げ失敗

インド宇宙研究機関(ISRO)は現地時間4月15日16時27分(日本時間19時57分)、
インドの通信試験衛星「GSAT-4」を載せたGSLVロケット(GSLV-D3)を、サテ
ィッシュ・ダワン宇宙センター(SDSC)から打ち上げたが、3段目のエンジン
が正しく動作せず、打ち上げに失敗した。

ISROによると、ロケットの初段と第2段は共に正常で、打ち上げから約5分後に、
第3段エンジンが点火し、約12分間燃焼する予定だったが、エンジンに動きが
なく、ロケットはそのまま失速し、衛星と共に海面に落下した。

今回の打ち上げに使用された第3段エンジンは、インド初の国産極低温エンジ
ンだった。エンジンが点火したかどうかはまだ確認されていないため、ISROは
今後、失敗の原因を究明し、次回の極低温エンジンの打ち上げ試験について検
討する。

なお、GSLVロケットの打ち上げは2007年9月以来、実に2年半ぶりだった。

(sorae.jp 2010/04/16)


GSLVロケットは、インドが、静止衛星打上げ用に開発した大型ロケ
ットです。日本のH-IIAと比較すると、サイズと重量では同等、衛
星打ち上げ能力では大体半分程度の能力があります。

GSLVロケットは、三段式で、第一段は末端ヒドロキシル基ポリブタ
ジエン(HTPB)を使用した固体燃料ロケット、これに四基のVikas液
体燃料エンジン(四酸化二窒素とジメチルヒドラジン)を使ったロケ
ットブースターが付加されています。第二段も、ブースターと同じ
系列のVikas液体燃料エンジン。第三段は、液酸液水エンジンを使
用すると言う、一見、複雑な構成を取っています。

GSLVロケットの開発コンセプトは、並行して打ち上げられている先
代の衛星打ち上げロケットであるPSLVロケットの一段目と二段目を
使用し、且つ、二段目を若干改造した四基の液体燃料ブースターロ
ケットを使用する事で、推力を高めると同時に、経済性と信頼性を
確保する。また、高性能の液酸液水エンジンを第三段に装備する事
で運用の柔軟性を高める事であったと思われます。当初は、この液
酸液水ロケットを自前開発する事で、技術的な高度化を狙っていま
したが、途中で、ロシアから輸入する事になりました。

インドは第三段エンジンはロシアから合計7基を輸入しており、五
号機までは、それを使用してきました。それに加え、インドはロシ
アからこの液酸液水エンジン技術そのものも購入しようとしました。
しかし、インドが核兵器開発を推進している処から、国際的な制裁
の一環として、米国の圧力もあってロシアは、インドへの技術移転
を拒否する事になります。

この為、インドは高性能の液酸液水エンジンの自国開発を余儀なく
される事になりました。元々インドは、このプロジェクトが発足す
ると同時に国産技術による液酸液水エンジンの開発に着手していま
したので、その開発を再度加速する事で、この事態に対応しました。
その結果、一応、実用に耐える国産の液酸液水エンジンが完成し、
その国産液体燃料エンジン搭載した最初のGSLVとなったのが、今回
打ち上げられたGSLV6号機という訳です。

細かく言えば、ロシア製の第三段ロケットエンジンを付けたロケッ
トをGSLV Mk.1と言い、国産の第三段エンジンを付けたものをMk.2
と言って区別しています。

今回は、失敗しましたが、今年から来年にかけ、GSLVは、二回の打
ち上げが予定されています。その二回分は、ロシアから輸入した第
三段ロケットが、使用される予定です。今の処、その後の打ち上げ
には、国産液体燃料エンジンが使用される事になっています。
GSLVは、これまでの6回の打ち上げられていますが、その結果は、
成功2回、部分的成功2回、失敗2回と必ずしも芳しいものではあ
りません。

今後インドの大型衛星打ち上げが順調に行えるかどうかは、インド
国産の液酸液水エンジンを含めGSLVが、充分な信頼性が得られるか
どうかにかかっている様に思われます。


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2010年4月21日水曜日

「羅老号」2号機の打上げは6月9日に決定


※sorae.jpサイトから転載

韓国、「KSLV-1」の2号機の打上げは6月9日

大韓民国教育科学技術部は4月19日、「羅老(KSLV-1)」2号機の打ち上げを早
ければ6月9日にも実施すると発表した。

発表によると、打ち上げ日時は現地時間6月9日16時30分から18時40分(=日本
時間)に設定され、最終的には天候の状況を見ながら、打ち上げを実施する予
定。また、打ち上げ可能期間は6月9日から6月19日までになっているという。

ロシア側が製造した初段は既に羅老宇宙センターに運ばれ、現在打ち上げに向
けての準備作業が進められている。2段目と衛星を載せたペイロードフェアリ
ングは5月下旬に取り付けられる予定で、その後、発射台へと移動し、打ち上
げリハーサルを実施する。

今回の打ち上げには、前回の打ち上げと同じく「科学技術衛星2号(STSAT-2)」
が搭載される予定で、この衛星は韓国航空宇宙研究院と韓国科学技術院(KAIST)
衛星研究センターなどが共同開発したもので、重さ約100kg。マイクロ波ラジ
オメータ観測器やレーザー反射鏡などを搭載し、低軌道で約2年間にわたって、
大気と海洋を観測し、衛星技術の検証などを行う。

韓国は2009年8月25日、「科学技術衛星2号(STSAT-2)」を載せた
「羅老(KSLV-1)」初号機を打ち上げたが、フェアリングの片方が分離せず、
衛星の軌道投入に失敗した。

(sorae.jp 2010/04/19)


2度目のカウントダウン「羅老号」

原子力や宇宙開発は国力に支えられる国のみ取り組むことのできる巨大科学で
ある。米国は24トンの貨物を載せ、国際宇宙ステーションまで往復するスペ
ースシャトルを繰り返して打ち上げている。ロシアやフランス、日本、中国は、
8~18トンの貨物を、一度で低い軌道に打ち上げる宇宙発射体を持っている。
羅老(ナロ)号は、100キロの衛星を打ち上げる宇宙発射体である。始まり
は小さいとはいえ、韓国は宇宙開発のベスト10入りを目標としている。宇宙
開発は、エネルギーや通信、軍事、放送、気象、海洋調査、天体観測のような
分野で、国力を分ける未来産業だ。

◆羅老号は、本物の発射体の開発に向けた「練習用」だ。宇宙発射体の中核は
第1段ロケットだ。羅老号の打ち上げが成功してこそ、1.5トンの衛星を打
ち上げる本物の宇宙発射体「KSLV-2」の開発に乗り出すことができる。
今月5日に、全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)の羅老宇宙センターに
第一段ロケットを持ち込んだロシア側のセキュリティは物々しかった。第一段
ロケットの運用や関連装備は全て、ロシアから持ち込んだ。ロシア人の技術者
らは、関連資料の入っているコンピューター室への出入りの際ごとに、新たな
封印を行った。全人数の20%がセキュリティ要員だ。我々の宇宙技術の不足
によって味わわされる悲しさである。

◆宇宙への打ち上げは0.1%が失敗しても、全てが失敗したことになる。全
ての装置が決まった時間に正確に作動してこそ、成功できる。昨年に打ち上げ
られた羅老号は、中間段階でフェアリング(衛星の蓋)が切り離されず、失敗
した。失敗から学ぶ教訓は貴重である。閔庚宙(ミン・ギョンジュ)羅老宇宙
センター長は、「ロシアの技術陣は我々を見下したが、今は、アンガラ宇宙発
射体プロジェクトに我々も参加してほしいと提案を受けるまでになった」と語
った。

◆宇宙開発の超大国である米国は、宇宙開発の予算が我々の180倍にのぼり、
発射台だけでも20台を備えている。しかし、我々は蔚山(ウルサン)の砂原
に造船所を建設し、短期間で世界トップの造船能力を備えた国ではないか。入
梅前の6月初めに羅老号の2度目の打ち上げが行われる。2度目の打ち上げの
成功に続き、本物の宇宙発射体に向けた1段液体ロケットの開発も成功するこ
とを願う。閔庚宙センタ長―の名前は、「星」の「庚」の字に「宇宙」の「宙」
の字を使う。生まれつき、宇宙開発の運命を担っているような気がする。羅老
宇宙センターの関係者らは最近、乾杯の音頭を「空へ」、「宇宙へ」と取ると
言う。

(東亜日報 2010/04/19)


昨年の8月に打ち上げに失敗した韓国の国産ロケット「羅老号」
(KSLV-1)2号機の打ち上げが6月9日と決まりました。
前回は、ロシア製作の第一段の開発遅延もあって合計7回打ち上げ
スケジュールを延期しましたが、前回の打ち上げで第一段には、問
題がなかったので、今回は、意外にすっきりと打ち上がるのではな
いかと個人的には考えています。

前回の打ち上げでは、ロシアで製作された第一段液体燃料(液酸-ケ
ロシン)ロケット、ロシア設計で韓国で製造された(設計及び製造は
韓国とする報道もある)第二段固体燃料ロケットは正常に稼働した
ものの、ロシア設計で韓国で製造された衛星フェアリングの内、片
側の分離に失敗した結果、予定の軌道に投入する事が出来ず、失敗
に終わりました。このフェアリングの分離失敗の原因は、火工品と
呼ばれる、火薬を内蔵した分離用部品の動作不良が疑われています。

この「羅老号」の開発では、人工衛星打上げ能力獲得を急ぐ韓国が、
従来の国産技術開発の方針を転換し、ロシアから技術を導入する事
で、自前ロケットの打ち上げ能力を獲得する狙いがありました。

その結果、「羅老号」の一段目は、当時ロシアで開発途上だったア
ンガラロケットのURM(Universal Rocket Modules)の推力を若干、
少なくしただけのデチューン版(エンジンの型式はアンガラロケッ
トがRD-191であるのに対し、羅老号はRD-151)となった他、二段目や、
衛星フェアリング、その分離機構等も全てロシア設計、韓国内製造
で、ロケット全体の取り纏め、射場設備等もロシアから大きな技術
支援を得たものと思われます。

元々、アンガラロケットは、ロシアが次世代衛星打上ロケットとし
て開発しているロケットですが、韓国は当初、それを技術移転する
事によって、国内生産する事を計画していました。(一部ではエン
ジニアリングサンプルをリバースエンジニアリング手法で解析する
事で技術移転する事を計画していたという噂もあります。)

しかしながら、技術盗用を恐れるロシアは、技術移転には応ぜず、
ロシアで生産した第一段ロケットを完全輸入する事になりました。
中央日報の記事でもわかりますが、第一段エンジンについてはロシ
ア側は、厳しい保安体制を組んでいます。この保安体制の下でも、
韓国は、ロシアからロケットの運用に対する考え方や運用体制につ
いての知識を得る事はできますが、流石に、ロケットエンジン技術
に関するノウハウを得るのは、困難です。

韓国は、今回の打ち上げの後、1.5トン級の衛星打ち上げ能力を持
つ、KSLV-2の開発に入る予定です。当初の目論見では、羅老号の一
段目はそのまま利用し、二段目のみをこの新型ロケット向けに開発
する事で、これを実現する予定でした。しかし、その場合は、今回
同様の屈辱的とも言えるロシアによる保安体制を韓国は再度、受け
入れる必要があります。

今回の打ち上げの結果については、勿論ですが、韓国が、今後、
KSLV-2の一段目について、どの様な開発・導入方針を取るのか他人
事ながら、気になる処です。


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2010年4月20日火曜日

韓国哨戒艦沈没 対潜装備の見直しを迫られる韓国海軍

※写真は韓国海軍のリンクスヘリコプター。朝鮮日報Webサイトから転載

海軍ヘリ墜落:「事故相次ぐリンクス・ヘリ、部品に問題」
エンジン関連会社が閉業
「ヘリコプター間で部品の使いまわし」


潜水艦の探知を主要任務とする韓国海軍のリンクス・ヘリが相次いで墜落や不
時着の事故を起こしている中、リンクス・ヘリのエンジン部品の調達が正常に
なされておらず、運用に困難をきたしていたことが分かった。軍関係筋は18日、
「リンクス・ヘリのエンジン部品会社が数年前に閉業し、部品調達が難しくな
った。一部ヘリでは、部品を外してほかのヘリの部品として使いまわす“同類
転換”をしていると聞いている」と話した。軍当局は、15日午後に全羅南道珍
島の南東海上で墜落したリンクス・ヘリがこうした問題と関連があるのか、集
中的に調査しているという。

15日の墜落事故に続き、第2艦隊所属のリンクス・ヘリ1機が17日午後10時13分、
西海(黄海)小青島から南22.8キロの海上にレーダーでとらえられた正体不明
の物体を確認するため出動し、韓国型駆逐艦「王建」に戻る途中で海上に不時
着し、乗組員3人が救助された。機体は18日午前7時40分ごろ、救助艦「清海鎮」
によって引き揚げられた。軍関係筋は「17日の事故は、ヘリの飛行高度を表示
する高度計の異常が原因である可能性が高いとみて調査している」と語った。
海軍は相次ぐ事故により、三つの艦隊に配備されているすべてのリンクス・ヘ
リ運用を中断した。

(朝鮮日報 2010/04/20)


泣きっ面に蜂の様な感じですが、哨戒艦の沈没に続き、韓国の対潜
ヘリコプターが連続事故を起こし、問題になっています。

それと同時に、今回の哨戒艦の沈没原因についても、北朝鮮の小型
潜水艦による魚雷攻撃が有力になっており、では、何故、哨戒艦が
潜水艦を探知できなかったという疑問が提起されてきています。

ちなみに、哨戒艦「天安」の沈没後、僚艦「束草」による潜水艦探
査が行われており、一時間後には対潜ヘリコプターによる探査も行
われていますが潜水艦は探知できていません。

元々、無音潜航している潜水艦を発見するのは、非常に難しい上、
今回の沈没事件が発生した場所は、水深が浅く、海岸と島嶼が接近
しており、音響探知が難しいエリアです。

更に、哨戒艦そのものも、船体の大きさに比べ、大砲や対艦、対空
ミサイルと言った砲たん兵器が処狭しと並べられており、潜水艦の
天敵である対潜ヘリコプターは、元々搭載しておりませんでした。
それでも、対潜兵器として、より大型のウルサン級フリゲートと同
様の、三連装短魚雷発射管二基とシグナール社製PHS-32パッシブ・
ソナー、AN/SQS-58ハルソナーを装備していました。

この対潜システムは、韓国国防部が公表した処では、事故当日の白
リョン島付近の海洋環境の場合、ソナーが距離約2キロメートル前
後で潜水艦、半潜水艇、魚雷を探知できる確率は70%だとされて
います。しかし、実際には、探知率は50%ほどにすぎないという
軍関係者の意見もあり、実態は、こちらの方の数字の可能性が高そ
うです。

更に、哨戒艦が沈没した状況は、北朝鮮との海上境界であるNLLに
接近していたものの、特に、戦闘配置は発令されていなかった模様
です。また、ソナーを有効に稼働させる為に、低速航行する事で自
艦の発生騒音を抑制するのが望ましいのですが、その様な対潜戦の
体制をとっていたという情報はなく、ソナーを作動させていたかす
ら疑問が残るのです。

潜水艦への注意も希薄で、対潜装備もそこそこの物であれば、小型
潜水艦が哨戒艦に不意打ちを食らわせる事ができたとしても不思議
ではありません。

韓国の海軍力は、金大中、盧武鉉両大統領によって飛躍的に増強さ
れましたが、対潜戦用の装備は、補給関係の装備と並んで、一番、
増強が遅れている分野です。

それでも、高性能の対潜哨戒機であるP-3Cが8機配備されており、
大型艦艇では、欧州では標準的な対潜装備であるリンクスヘリコプ
ターが搭載されています。

今回連続事故を起こしたリンクスヘリコプターですが、韓国海軍で
は1991年以降、25機が導入され、「広開土大王」級駆逐艦、「忠武
公・李舜臣(イ・スンシン)」駆逐艦、「世宗大王」級イージス艦
と言った、大型の艦艇に搭載されています。導入以降、19年に亘り、
喪失事故はありませんでしたが、ここへ来て連続で事故が発生した
原因として、上記の記事にある通り、一部部品の供給停止によって
とも喰い整備を余儀なくされているという事情があるのかも知れま
せん。(国防部長は、部品供給に問題ないと発言したという報道も
あるが、韓国は従来からとも喰い整備を色々な装備で行っている。)

いずれにしても、今回の事件で、現状の対潜装備では、重装備の哨
戒艦ですら、北朝鮮の小型潜水艦にすら対応できない事が明らかに
なった訳で、且つ、その対潜装備が、哨戒艦とフリゲート艦の標準
装備になっていた事を考えると、今後、韓国海軍は、艦載対潜シス
テムや対潜哨戒機、対潜ヘリコプター、SOSUS網と言った対潜装備
全体の再構築を余儀なくされている様に考えられます。


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2010年4月19日月曜日

宇宙政策の大転換を行ったオバマ大統領

※写真は、NASA Webサイトから転載

30年代に人類火星軌道に
新型船で小惑星探査も-オバマ米大統領が宇宙政策演説


オバマ米大統領は15日、航空宇宙局(NASA)のケネディ宇宙センター(フロリ
ダ州)で新たな宇宙政策について演説し、「わたしたちは2030年代半ばまでに
人を火星の軌道に送り込み、地球に安全に戻すことができると信じている」と
述べた。火星軌道到達に成功すれば、その後火星着陸を目指すとした。

オバマ大統領は「月には到達した。宇宙には探査すべき場所が多くある」と述
べ、アポロ宇宙船で果たした月の有人探査を超え、火星有人探査を目標にする
ことを明示した。

大統領は2月、前政権が策定した月有人探査計画(コンステレーション計画)
を予算超過や遅延を理由に打ち切ると発表。年内にスペースシャトルが退役す
ることもあり、議会や宇宙産業界から雇用喪失や技術力低下への懸念が高まっ
ていた。

大統領は宇宙政策の概念を「より早く、頻繁に宇宙へ出て、低予算でより遠く
まで到達し、長期間滞在できるような技術を開発する」と説明。新政策の下で、
今後10年間でより多くの宇宙飛行士を宇宙に送り出すとした。

計画では、30億ドル(約2800億円)以上を投じて、2015年までに新たな打ち上
げロケットを設計し、その後建造に着手。大統領は「2025年までに新型宇宙船
により、月を超えた有人飛行を開始し、史上初めて小惑星に宇宙飛行士を送り
込み始める」と強調した。このほか、2015年までの予定だった国際宇宙ステー
ション(ISS)の運用を「5年以上延ばす」とした。また、「宇宙ステーション
への輸送を容易にするために、民間企業と連携する」と述べた。

(時事通信 2010/04/16)


米国の有人宇宙計画に大幅な見直しが行われる事になりました。
かねて有人宇宙計画に関する大統領諮問委員会のレポートなどでそ
の概要は明らかになっていましたが、単純にそのまま適用してしま
うとフロリダ州など、宇宙計画が大きな雇用を生み出している州へ
のインパクトが大きい事から、既存計画の一部を復活させた事と、
火星軌道到達という多少夢のある計画を追加した事が相違点である
と言えるでしょう。

ただ、根幹にあるのは、宇宙への人と物の輸送をNASAによるものか
ら民間打ち上げに委ねるという考え方で変わっていません。また、
既存のコンステレーション計画の中で、生き残ったのは、ISS(国際
宇宙ステーション)の緊急脱出装置に用途変更されたオリオン宇宙
船の司令カプセルのみで、開発が遅延していた有人打ち上げロケッ
トである、アーレス1は開発中止になりました。また、ヘビーリフ
ターと呼ばれる超大型物資打ち上げロケットであるアーレス5は、
一旦リセットされ、今後5年で設計の見直しを行うという事で、事
実上キャンセルとなりました。

ヘビーリフターに関しては、今後5年間、民間輸送事業の実績を見
定めた上で、小惑星などの地球近傍目標や火星へ到達する為に必要
となるロケットをヘビーリフターで一気に地球から直接打ち上げる
のか、それとも、民間打ち上げサービスを使って何回かに分割して
打ち上げ、打ち上げたモジュールを軌道上で組みあげる事で、構成
するのかを後日決定するという事であろうと思われます。

この宇宙計画の評価ですが、それなりに合理的であると言えると思
いますが、全ては、民間打ち上げサービスの成果にかかっていると
言っても過言ではありません。シャトルの打ち上げコストが、現状
では一回当たり500億円かかっているのに対し、民間打ち上げサー
ビスでは、人員打ち上げが一人当たり20億円、物資打ち上げが、10
トン当たり、50億円程度を目標にしています。シャトルの打ち上げ
能力に換算すれば概ね200億円前後になる計算で、上手くいけば確
かに打ち上げ費用は半分以下になります。しかし、ISSへの輸送機
として予定されている民間打ち上げサービスも、確かに初の打ち上
げに向け、準備は着々と進んでいるものの、実績という点では、現
状は、まだゼロであるとしか言えません。

以前にも、宇宙への輸送手段をシャトルに集中した結果、その開発
遅延や事故が米国の宇宙政策全般に大きな影響を及ぼすという結果
になりました。その点で、民間打ち上げサービスについては、二社
のサービスを利用する事で、同時に打ち上げサービス全てが止まる
事による影響を回避しようとしていますが、それでも、それだけで
大丈夫なのかという疑問が晴れるのは、民間打ち上げサービスが軌
道になってからにならざるをえず、その二社に莫大の補助金を投入
する事の是非も含め、それまでは、どうしても、一定のリスク要因
を抱えながら走る事になります。

また、アポロの技術でも実現できたであろう地球近傍目標は別にし
て、2035年という火星軌道到達目標期限も、野心的とは全く言えな
い様に思います。この2035年という目標は、1903年のライト兄弟の
初飛行から1969年のアポロの月着陸までの期間である66年を1969
年に加えた年ですが、アポロがいかに国家威信をかけて推進された
プロジェクトであったとはいえ、ライト兄弟のフライヤーとアポロ
の相違とアポロと火星軌道探査船の相違を考えると、月着陸後、火
星軌道到着までに要した時間が如何に長かったか、また、人類の宇
宙技術分野の進歩が如何に乏しかったかを実感せざるを得ない様に
思います。

それに加えて、オバマ大統領が、コンステレーション計画を破棄し
た様に、今後25年間、今回の計画が生き残る可能性は、限りなくゼ
ロに近いと言わざるを得ません。もし、今回の計画が25年間生き残
ったとすれば、その時にも、恐らくは存命であるオバマ前大統領は、
自らの計画の正しさを自賛するでしょうか?それとも、後任の大統
領の覇気の無さを憂うのでしょうか?興味は尽きません。


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2010年4月16日金曜日

鳩山首相の評価は定まった。

※この日米の信頼関係は既にない。外務省Webサイトから転載。
 第2次世界大戦終了60周年記念式典にて

鳩山首相「最大の敗者」 核安保サミットで米紙

米紙ワシントン・ポストは14日付で、核安全保障サミットで最大の敗者は日
本の鳩山由紀夫首相だと報じた。最大の勝者は約1時間半にわたり首脳会談を
行った中国の胡錦濤国家主席とした。鳩山首相について同紙は、「不運で愚か
な日本の首相」と紹介。

「鳩山首相はオバマ大統領に2度にわたり、米軍普天間飛行場問題で解決を約
束したが、まったくあてにならない」とし、「鳩山さん、あなたは同盟国の首
相ではなかったか。核の傘をお忘れか。その上で、まだトヨタを買えというの
か。鳩山首相を相手にしたのは、胡主席だけだ」と皮肉った。

(産経新聞 2010/04/15)


先日の核安全保障サミットで、鳩山首相に対する米国の評価が赤裸
々になってしまいました。
もともと、多くの国が、公式会談を行っている中で、夕食会の中の
10分程の、非公式会談しか与えられなかったという事自体が、非礼
に近い扱いである訳ですが、その中で、普天間五月決着への「協力」
を求めた説明に対してオバマ大統領は、「きちんと責任をとれるの
か」と確認したと言います。ワシントンポストは、鳩山首相は、一
年に満たない短い在任期間の中で、普天間問題に関しては過去二回
オバマ大統領との約束を反故した為に、その信頼を失っているとし
ています。

鳩山首相の発言は、その時々で主張している内容が変っており、各
所で行った矛盾する約束によって自縄自縛(じじょうじばく)に陥
っています。この様子をワシントンポストは、increasingly loopy
と捻って表現しています。

鳩山首相の言葉に、信頼が置けないというのは、残念ですが、内外
の多くの人々のコンセンサスになっています。戦後、日本の首相が
米国の大統領に、ここまで不信感を与えたのは、本当に初めての事
と思います。

今から、思えば、小泉首相の扱いは、米国の大統領の内懐に飛び込
めたという意味で、戦後日本外交の到達点を示すものであったのか
も知れません。小泉首相の退陣時にブッシュ大統領が、小泉首相の
エルビス・プレスリーの旧宅訪問に同行したのは、本当に例外的な
ものであったと言えます。

それから、三年余りの間に、日本の首相が米国の新聞から嘲笑され
る様になってしまったのは、まさに転落以外の何者でもありません。
鳩山首相は、「日中関係が良くなれば、日米関係も米中関係も良く
なる」と海外誌のインタビューで述べたそうですが、民主党政権に
なって、それ程中国との関係が良好になったとも思えません。確か
に、小沢幹事長が百人以上の議員を引き連れて中国訪問はしました
が、胡錦濤主席と写真を撮っただけで、日中間の懸案事項が解決し
たとはとても言えません。その上、同盟国である米国との信頼関係
を破壊したのでは、どうしようもありません。

悲劇的なのは、どうも鳩山首相は、レトリックではなく、本気で、
日米中等距離外交を狙っていると米国に受け取られている事です。
私は、米国留学経験もある鳩山首相は、本音では、米国との同盟関
係が一番重要と考えていると考えています。しかしながら、民主党
の党首として、自民党政権との違いを強調せざるを得ない事や、連
立政権を組む社民党や、民主党内の反米派に迎合せざるを得ない事
から、ことさらに、アジア重視の姿勢や米国との対等の関係を強調
せざるを得なかったと考えています。そして、それをカバーする為
に、日米首脳会談では、米国にリップサービスを連発したのではな
いかと思うのです。

しかし、会談後は国内の政治情勢もあって米国の期待を裏切らざる
を得なくなったと言う訳です。鳩山首相からすれば、各所のニーズ
に、その都度適切に対応したつもりなのでしょうが、結果的に、全
ての期待を裏切ったとしか言えないのです。

「滅びへの道は善意で舗装されている」と言われる様に、政治の世
界では、全てが結果によってのみ判断されます。今の処、全く結果
を出しておらず、また、結果をだす見込みもない鳩山首相は無能と
いう評価しか得られないという事だと思われます。


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2010年4月15日木曜日

岡田外相 職責より信念を優先するのであれば、速やかに辞職せよ!

※写真は産経新聞Webサイトより転載

「竹島、韓国不法占拠」信念で言及しない意固地外相 国会追及、宗男氏も参戦

日本固有の領土であるにもかかわらず韓国が不法占拠している竹島(韓国名・
独島)について岡田克也外相が日本政府の立場である「韓国の不法占拠」とい
う表現を国会答弁で避けている問題が14日の衆院外務委員会で取り上げられ
た。新藤義孝議員(自民)の質問。岡田外相は自らの信念と繰り返し、韓国へ
の抗議など具体的対応への言及を避けた。

質疑途中には鈴木宗男衆院外務委員長が、韓国側への具体的な対応内容を資料
で明らかにするよう求める一幕もあった。主な質疑内容を再現する。

新藤氏「信念として『不法占拠』という言葉を使わないのはなぜか」

岡田氏「これは韓国に対してだけではない。よく聞いてください。ロシアにも
同様だ。感情を排してしっかり議論する。交渉当事者として必要だと思うからだ」

新藤氏「それは政治家としての信念か、外相としての信念か。政権内で協議し
たうえでのことか」

岡田氏「ひとつの言葉遣いについてまで首相に判断を仰いでいない、外務大臣
としての私の判断だ」

新藤氏「私は外交交渉の場で相手と対峙(たいじ)した席上、面前で使えと求
めているのではない。ここは国会である。そこで日本政府の立場すら口にしな
い。それでは及び腰で弱腰という誤ったメッセージを送ることになるのではな
いか。国民に対応内容を明かさないのも問題で、ヘリポートの改修には抗議し
てやめさせる必要があるのではないか」

武正氏「累次の機会にしっかりと日本の立場を伝えている。個別やりとりを明
らかにすることは差し控えたい」

鈴木氏「累次の機会というが、資料としてきっちり出してください」

岡田氏「副大臣答弁の通り(資料提出は控えたい)」

鈴木氏「答弁した内容に沿って資料を出してくださいといっているだけだ。累
次の機会というがそれを何を指すのか明らかにしてほしい」

新藤氏「委員長からもあったように、対応を明らかにしないのはおかしい。岡
田外相は摩擦を起こすまいとして韓国側に一度も『竹島』と言ってこなかった
といわれている。韓国はますますエスカレートさせている。政府として事態を
表に出して公表して抗議し、日韓の外交協議の場を作ってほしい」

岡田氏「さきほどからいろいろ言っているが私の責任で決める」

新藤氏「黙ってろということか。日本国民は知らなくていいというつもりか」

岡田氏「外交は外務大臣の責任でやると申し上げた。今までのやり方ではだめ
で、私の信念でやっていくということだ」

(産経新聞 2010/04/14)


日本の外務大臣が、「日本の国益を主張しない」と言い張る奇妙な
事態が進行しています。
岡田外務大臣は、竹島や北方領土の現状を、韓国やロシアに不当占
拠されているという表現は使わないと言い張っています。
岡田外務大臣の言うように、それがもし、不当占拠でないならば、
今までの日本の主張とは、異なり、両国が、竹島と北方領土を占有
しているのには、法的な根拠があると言う事になり、法的な根拠が
あるならば、日本に返還する根拠も、またないと言う事になります。

外務大臣がこういう事を国会で堂々と発言するのでは、韓国やロシ
アに、我が国の主張に耳を傾ける必要は全くないというを認めてし
まう事になります。日本の外務大臣が、両国の主張を認めている訳
であるから、交渉を行う余地はないと言い張れば、それで終わりです。

実際には、両国の外交当局者は共に、占拠が不当であり不法である
と言う日本の主張を、少なくとも幾分かは認めています。
日本と韓国の排他的経済水域の調整では、竹島がないものとして、
鬱陵島と隠岐島の中間に境界線が引かれていますが、これは、竹島
の帰属が日韓の間で決着していないと双方が認識している事を示し
ています。

北方領土問題にしても、日ソ国交回復時に、平和条約締結時には、
歯舞色丹の返還が明記されています。(日本語正文のみ、実際には、
ソ連の外交的騙し討ちによりロシア語正文には、入っていません。)
これも、ソ連側が日本の主張を認めている事を示すものです。

さて、クラウゼビッツではありませんが、「戦争は別の手段をもっ
てする政治の継続」ですが、外交交渉は、別の手段をもってする戦
争に他なりません。近代外交史の中で、岡田外相の外交手法は、「
道徳的アプローチ」と言って、最も排すべき稚拙な外交態度として、
教科書にも出ているものです。

その様に外交について未熟な政治家を、国家の外交関係の長である
外務大臣に任じているのは、不適切極まりないと言わざるを得ない
のです。外務大臣は、国益を呈して他国との外交交渉に当ったり、
そうする様、外務官僚を指示、監督しなければならないのに、自分
の信念を国益に優先するのでは、職責を全うする事は不可能である
からです。

岡田外務大臣が、もし、自己の信念をそれでも優先するのであれば
外務大臣としては、不適格と言わざるを得ません。速やかに辞職す
べきです。

同盟国の首脳とは、個人的な信頼関係を結ぶこともできない首相や
国益が主張できない外相しかもてないというのは、それ自体が日本
の危機
であるとしか言えません。しかも、これがあと三年以上も続
くのです。先の衆議院選挙で、マスゴミに煽動され民主党に投票し
た馬鹿な有権者が何と無責任な選択をしたか、本当に悔しい思いが
してなりません。


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2010年4月14日水曜日

韓国哨戒艦沈没 一時的に海面に姿を現した艦尾を見ると


※写真は上は聯合ニュース、下は中央日報Webサイトから転載。

海軍哨戒艦沈没】鉄板が逆V字形に曲がる…切断面から見た沈没の原因

13日に一部のメディアに公開された海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の艦尾
の切断面は、鋼鉄板が紙切れのように裂けていた。鉄板も逆V字形に曲がって
いた。切断面の上部だ。

切断面の緑色は元士・上士の食堂または機関操縦室に敷かれているウレタンの
床と推定された。下から上がってきた強力な衝撃で甲板が吹き飛び、室内の床
が突き上げられたということだ。

艦尾の上側の切断面が破れたような形になっているのは衝撃が外部からあった
ことを意味する。軍の関係者も「船の下から衝撃があったり(何かが)船内で
食い込んで爆発した場合に生じる現象」と述べた。

内部爆発や疲労破壊の場合はこうした形にならない、というのが専門家らの判
断だ。内部爆発の場合、その爆発力によって切断面がほとんど吹き飛ぶ可能性
が高いからだ。

また疲労破壊なら疲労度が蓄積したところを中心に比較的滑らかに切断される。
暗礁では上部まで切断されない。したがって内部要因ではないということを端
的に表している。

上側の切断面が破れたような形になっているのは衝撃が上部ではなく下部から
あったことを意味する。先月26日に「天安」が沈没した当時、艦艇の下の水
中で爆発があったと推定できる。魚雷や機雷が「天安」の下の水中で爆発した
ということだ。

水中で機雷や魚雷など強力な爆発があれば、「上-下-上」の3回の力が作用
し、艦艇が屈折する。「天安」の下は爆発力が加わって陥没し、相対的にきれ
いに切断されたとみられる。

KAIST(韓国科学技術院)海洋システム工学部のシン・ヨンシク招待教授
は「強力な水中爆発によるバブルジェット効果で破壊されたと考えられる」と
分析した。

(中央日報 2010/04/13)


【海軍哨戒艦沈没】艦尾の上部構造物まで破壊…強力な外部衝撃の反証

17日ぶりに姿を現した海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の艦尾は予想以上
に損傷がひどかった。12日に民間引き揚げ会社の海上クレーンで引き揚げら
れた「天安」の艦尾は甲板の上部だけが見えた。甲板の上部構造物のうち煙突
とハープーン艦対艦ミサイル2基、魚雷3発がなくなっている。甲板上に固定
された追跡レーダーの一部も落ちている。

艦尾の上部構造の一部が流失したことで、「天安」が疲労破壊や暗礁衝突によ
って沈没した可能性はほとんどなくなった。疲労破壊の場合、鉄板の疲労度が
累積した部位だけが切断される。「天安」が暗礁と衝突したとすれば、艦体の
下の部分が集中的に破損する。艦艇の上部構造物や搭載された装備・武器まで
は影響を与えないということだ。

しかし比較的強く固定された76ミリおよび40ミリの艦砲は損傷がなかった。
艦尾を移動する過程で40ミリの艦砲ははっきりと見え、76ミリ艦砲はしば
らく姿を現し、本来の位置にあることが確認された。これは76ミリおよび
40ミリの艦砲の下に保管されている艦砲弾が爆発しなかったことを意味する。
内部爆発ではないということだ。艦砲弾が爆発すれば甲板が破壊され、甲板上
の艦砲までも落ちる。このため「天安」の沈没原因は外部爆発にほぼ固まった。

艦尾から消えた構造物のうち最も目を引いたのは煙突部分だった。煙突は「天
安」のディーゼルエンジンまたはガスタービンを作動する際に出てくるガスを
排出する装置。この煙突は衝撃当時、相当な損傷を受けたと予想される。「天
安」が沈没した後、軍当局は行方不明者に酸素を供給するために、煙突の後ろ
の亀裂部分から空気を注入したと明らかにしている。しかし水面まで引き揚げ
た時にはその姿が見えなかった。衝撃初期に損傷した煙突部分が、沈没した後、
潮流などによって完全に離れ落ちたと推定される。

軍当局は煙突の破壊の程度からみて、外部衝撃が煙突の下にあるガスタービン
室に加わったと考えている。外部衝撃がガスタービン室の底に加わりながら艦
体を切断し、隣接する煙突にまで影響を与えたという推定だ。この衝撃は「天
安」の下の水中で発生したと解釈される。

「天安」のハープーンミサイル4基のうち2基がなくなっている点も注目され
る。ハープーンミサイルは煙突と追跡レーダーの間に2基、追跡レーダーと
40ミリ艦砲の間に2基が装着されていた。このうち煙突側の2基がなくなっ
ている。

軍当局はハープーンミサイル2基とともに海中に落ちた魚雷3発の回収に入っ
ている。海軍の関係者は「ハープーンミサイルや魚雷は電気激発によって雷管
が作動しなければ爆発しない」と説明した。

(中央日報 2010/04/13)


沈没から今まで、海底での沈没艦の様子は、ダイバーの談話しかな
く、その中で、疲労破壊説を示唆する様なものもあったのですが、
昨日、海底での位置を変更する為に、問題の艦尾部が一時的に海面
上に姿を現した事で、ますます、魚雷や機雷による外部爆発が原因
である可能性が強くなりました。

艦尾には、大きな構造物として煙突と艦尾構造物があり、そこには
大砲や機関砲、ミサイル、魚雷等が設置されていましたが、爆発に
よって、煙突の他、三連装短魚雷発射機一基と、連装対艦ミサイル
一基が脱落していました。その一方で、左舷側の構造物には、凹み
が発生していましたが、レーダー以外の装置は、ほぼ原型を留めて
おり、艦内爆発の場合、その原因と考えられていた弾薬庫の爆発や
搭載魚雷やミサイルの爆発等は、発生していない事が確実になりま
した。

また、艦尾構造の破壊の具合から、逆V字型破断している事が明ら
かになりましたが、「天安」は爆発発生時、ガスタービン主機は、
動かしておらず、ディーゼルエンジンによる巡航状態であった事が
判っていますので、主機爆発説は、成り立たず、これによって、内
部爆発説はほぼ可能性がなくなりました。

ちなみに疲労破壊説についても、上部甲板や構造物の破断面が、引
きちぎられている状態である事から、成立しない事が明白になって
います。

韓国は、これから4ヶ国の百人に及ぶ専門家からなる事故原因調査
を行うとしていますが、原因について、機雷または、魚雷の爆発に
よるものである可能性が極めて高くなっている処から、この事故原
因調査団に対する要求レベルが高くなる事(例えば、爆発した爆発
物や弾薬の特定や出所の特定等)が予想されます。海外からの大規
模な調査団を組成する事は、客観的な調査を行うという命題からす
れば有効でしょうが、調査結果を早期に得るという観点からは必ず
しも適当ではありません。

産経新聞でも指摘されていましたが、ラングーン事件や大韓航空機
爆破事件でも、韓国政府は、北朝鮮に報復を行った事はありません。
それに加え、当ブログでも指摘しましたが、李政権には、G20首脳
会議を11月に主催するという政権の晴れ舞台が待っています。その
様な観点から見れば、大規模な事故原因調査団による調査自体が、
事件の風化を狙った時間稼ぎの一環である可能性は高いものと言わ
ざるを得ないのです


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2010年4月13日火曜日

日米非公式首脳会談 日米の誤解を更に拡大する懸念も?!

※写真は、産経新聞Webサイトより転載

普天間問題で協力要請 日米非公式首脳会談で首相

訪米中の鳩山由紀夫首相は12日夜(日本時間13日午前)、オバマ米大統領
との非公式会談に臨み、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の
移設問題について日本側の検討状況を説明、5月末までの決着に理解を求める
考えだ。

首相は核安全保障サミットの夕食会でオバマ大統領の隣席に着き、普天間問題
について意見交換。公式会談は普天間問題に対する日本側の検討が進展してい
ないこともあり、見送られた。

首相は、米軍キャンプ・シュワブ(同県名護市)陸上部に600メートル級の
ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を造る案や、徳之島(鹿児島県)に移設
する案を軸に米側との調整を進めたい考えだ。ただ、移転先となる地元自治体
では受け入れ反対の動きが強まっており、5月末までの決着は難しい状況にある。

一方、米側はシュワブ沿岸部にV字形滑走路を造る日米合意案(現行案)が最
善との立場を崩していない。ルース駐日米大使は9日に岡田克也外相と会談し
た際、現行案以外の移転を進める実務者協議の開始について「時期尚早」と伝
えていた。

(産経新聞 2010/04/13)


一時は、世界で最も重要な二国間関係と米国の大使が、評価してい
た日米関係でしたが、今や昔日の面影はなくなっています。
残念な事に、今や、オバマ大統領の中では、日米関係の重要性は、
中国はおろか、マレーシア、ウクライナなどよりも重要度の低い関
係になってしまっているようです。

ブッシュ・小泉の親密さは、望めなかったにせよ、本来は、民主党
というリベラル同士、波長があう可能性もあったのに、国内向けに
むやみに反米姿勢を示したのがそもそもの誤りでした。それに加え
て、初顔合わせで「トラストミー」と言った後、ハシゴを外す発言
をして、オバマ大統領の信頼を失った事は、鳩山首相個人の失敗と
言えるでしょう。

欧州各国の首脳の様に、オバマ大統領と会う機会が多く、わざわざ
相手が忙しいサミットで、会談する必要がないというケースもあり
ますが、日本の場合はそうではありません。ご本人は既に忘れてし
まっているかも知れませんが、オバマ大統領が初めて訪日した際に、
アジア重視を示す為に、オバマ大統領の離日を待たずに、自分だけ
さっさとサミットに出発してしまった事もありました。外交関係は、
相互主義が原則です。失礼な事をすれば、それに対するお返しがあ
っても不思議ではありません。鳩山首相の頭の中には、米国に対す
る甘えがあったのではないかと考えざるを得ないのです。

さて、上記の記事には、今回の米国訪問で、鳩山首相は、非公式会
談で、普天間問題に関する大統領の協力を取り付けたいとしている
様ですが、その非公式会談の実態は、核安全保障サミットの夕食会
でオバマ大統領の隣席に座った際の会話の場でしかありません。
しかも、夕食会は、サミットの公式行事で、最初と最後を除けば、
各国首脳のスピーチが行われます。悪く言えば、席についた際に、
一言二言、言葉を交わす以上の事ができるとも思えないのです。

その程度の会話を行っただけで、米国の協力を取り付けたなどと言
える訳もありませんが、もし、帰国後、そんな報告があったとすれ
ば普天間問題に関する議論を大きく誤らせる可能性すらあると懸念
せざるを得ないのです。しかしながら、今までの発言を見る限り、
鳩山首相は、相手の言葉を自分に有利に解釈する名人であり、この
懸念が実現する可能性は高いのではないかと思われてならないのです。


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2010年4月12日月曜日

韓国哨戒艦沈没 爆発威力はTNT火薬260キロ相当



※図表は朝鮮日報Webサイトから転載

哨戒艦沈没:220キロ離れた地点でも音波観測

先月26日夜に起きた韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没当時、地震波のほか、空中
を伝わる音波が京畿道金浦、江原道鉄原でそれぞれ観測され、爆発の威力がTNT
爆薬換算で260キログラムに達していたことが11日までに明らかになった。こ
れは、当初ペンニョン島で観測された地震波を基準に推定された数値(同170
~180キログラム)を44%上回る数値だ。

韓国地質資源研究院によると、沈没地点から177キロ離れた京畿道金浦観測所
で、26日午後9時30分41秒に5.418ヘルツ、220キロ離れた江原道鉄原観測所で、
同日午後9時32分53秒に2.532ヘルツの音波がそれぞれ観測され、当時強力な外
部爆発があったことを示している。これに先立ち、地震波が観測された1秒後
の午後9時21分59秒にペンニョン島観測所で6.575ヘルツの音波が観測されていた。
音波は1.1秒間隔で2回観測され、「短い時間に爆発音が2回聞こえた」という
生存者の証言とも一致する。

同研究院によると、地震波(マグニチュード1.5)から計算した爆発力はTNT爆
薬換算で180キログラム、機雷または魚雷が水深10メートルで爆発したと仮定
し、音波の規模で計算した爆発力は同260キログラムに相当するとの分析を5時
間後に軍などに伝えたという。また、水深が深いほど、外部に伝わる爆発力は
弱まるため、魚雷や機雷が水深20メートルで爆発した場合の爆発力は同710キ
ログラムに達する。

同研究院の関係者は「音波は人間に聴こえる範囲外の低周波だった。地震波は
さまざまな地質の場所を通じて伝わるが、音波はそうではないため、音波を基
準にした推定値が正確なはずだ」と説明した。

軍の専門家は推定値に基づき、仮に魚雷攻撃だった場合、軽魚雷よりも弾頭が
大きい重魚雷だったと推定している。重魚雷は「天安」のような1200トン級の
艦船だけでなく、7000トン級の艦船も1発で破壊できる。北朝鮮の半潜水艇に
搭載されている軽魚雷は弾頭重量が約50キログラムにすぎない。一方、サンオ
級小型潜水艦(300トン級)に搭載できる口径533ミリ重魚雷は弾頭重量が最大
300キロに達する。発射された後、目標に向かって直進する北朝鮮の直走魚雷
の弾頭重量は150-300キログラムとされる。

こうした点から韓国軍当局は、北朝鮮による攻撃だとすれば、水深30メートル
でも作戦遂行が可能なサンオ級小型潜水艦が使われた可能性が大きいと判断し
ているという。

一部専門家は、北朝鮮が核兵器やミサイルだけでなく、潜水艇、魚雷など水中
兵器でも緊密な協力関係にあるイランから新型魚雷を導入した可能性を指摘す
る。イランは2006年にロケット推進方式を採用し、普通の魚雷よりも3-4倍速
い超空洞現象魚雷「フート」を開発し、北朝鮮と共同でユーゴ級潜水艇の改良
型とみられる「カーディル」を配備している。

(朝鮮日報 2010/04/12)


現在のサルベージ作業の状況では、艦尾の引き上げは、今月17日~
18日になる見込みで、その上で、国際的な原因究明委員会を開く事
になるので、結論が出るのは、まだまだ先になりそうです。

当ブログは、今回の事件の原因は、北朝鮮による、機雷または魚雷
を用いた攻撃であると考えていますが、それを裏付ける事実が、ま
た一つ判明しました。

従来から、沈没の原因となった爆発の発生と同時に地震波が観測さ
れたという発表されていましたが、それに加えて、爆発音も観測さ
れており、その分析によって、爆発力が推定されました。
その結果は、TNT火薬換算で260キロとされ、地震波分析による同180
キロと比べて大きく、魚雷、機雷のいずれであっても、その上限に
近いという結論になっています。

また、魚雷の場合は、弾頭重量から短魚雷ではなく、533mm長魚雷
である可能性が高くなりました。なお、沈没現場は、水深が20m余
と浅い為、通常の潜水艦が行動するには不適当な場所ですが、北朝
鮮のサンオ級小型潜水艦は、行動が可能であり、且つ、長魚雷を搭
載する事が出来ます。


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2010年4月9日金曜日

ロシアのミストラル級取得は本当に日本向けなのか?

※写真はミストラル

日本の領土要求が購入理由

インタファクス通信などによると、ロシアのポポフキン国防次官は7日、フラ
ンスからのミストラル級強襲揚陸艦の購入が必要な理由として、北方四島に対
する日本の領土要求を挙げた。

同次官は「極東には、ロシアの視点では解決済みだが、日本の視点では未解決
の問題がある」と指摘。もしミストラルのような艦船がなければ、サハリンな
どに数千人規模の将兵を展開、維持する必要に迫られると述べた。

ロシアはフランスからミストラル4隻の購入について交渉中とされるが、同次
官は、1隻は完成艦としてフランスから引き渡しを受けるが、残りはフランス
の技術を導入して自国で建造する方針だと説明した。

ロシア側は最近、日本の領土要求がロシアにとって脅威になっていると表明し
ている。(共同)
(産経新聞 2010/04/07)


最初に結論を言ってしまえば、ミストラル級取得の本当の狙いは、
グルジア等のカフカス諸国やバルト3国、旧CIS諸国や東ヨーロ
ッパ諸国などへの軍事介入用と思われます。

日本との領土紛争に備える為にミストラル級を取得すると言うロシ
ア国防次官のコメントは、ロシアの自国への軍事介入に疑念を持つ
東ヨーロッパや旧CIS諸国、及び、ロシアの影響力拡大を懸念す
る欧米諸国を韜晦する為の発言に過ぎません。

日本が本気になれば、ミストラル級4隻をロシアが極東に集中配備
した処で、その存在が、日本の意図を挫くものにはなりませんし、
本当に紛争になった場合でも、日本にとってミストラル級を排除す
るのは、それ程、難しい事ではないと考えられるからです。
(それが理由かどうかは別にしても、ソ連は最後までこの種の強襲
揚陸艦を保有しませんでした。)

少し、詳しく書きますと、ミストラルは多用途強襲揚陸艦です。乗
員以外に900名の兵員の他、数十両の戦車、装甲車、自走砲等の戦
闘車輌を搭載でき、それを10機以上搭載している輸送ヘリコプター
や、艦内に収容している揚陸艇、または、エアクッション揚陸艇を
使用して、敵前上陸を行う事が可能となっています。

この様に書くと非常に立派な艦の様に聞こえますし、実際立派な艦
ですが、北方領土で、自衛隊の侵攻を迎え撃つのに整備するという
事になると少し首を傾(かし)げてしまいます。つまり、強襲揚陸
(敵が待ち構えている処に無理やり上陸する事)が得意な艦である訳
ですから、自衛隊が北方領土を先に占領するか、あるいはロシアが
北海道に揚陸するのでなければ、出番が無い事になります。

自衛隊が侵攻する前に、兵員を輸送するのであれば、平常通り、北
方領土の港湾施設が使えますので、通常の輸送船を使用した方が余
程効率が良い筈なのです。

つまり、強襲揚陸艦自身は、固有の兵装はそれ程強力ではありませ
ん。対空ミサイル発射機が二基と同じく30mmと12.7mmの機関砲が各
々二基、四基しかありません。つまり、個艦防御用兵器しかない訳
で、この艦で輸送する場合は、強力な護衛艦隊が必要となります。
つまり、トータルの輸送コストが高くついてしまう事になります。
また、護衛が必要ない状況で、この艦を輸送用に使うのであれば、
この艦の保有するヘリコプターや、揚陸艇用の設備は、輸送という
観点からは無駄と言う事になります。

北方領土で、日本との戦端が開かれた後に、この艦を使って、兵員
や戦闘車輌を運ぶ場合は、北方領土に近接した場所から、航空自衛
隊のF2支援戦闘機や海上自衛隊の艦艇によって、百発規模の巡航ミ
サイルによる飽和攻撃が数回は反復される可能性があります。その
為、余程、強力な護衛艦隊を編成しなければ、とても、その攻撃を
回避する事が難しいと思われるのです。まして、ミストラル級は、
割り切って言えばティッシュペーパの箱が海に浮かんでいる様なも
ので、非ステルス形状なので、巡航ミサイルの格好の標的と言えます。
(尤も、自衛隊の戦略としては、北方領土にロシアの大規模な兵力
を上陸させた上で、海空兵力で北方領土を封鎖してしまった方が効
率良いと思いますが...。)

勿論、日本は、憲法第九条によって、「武力の行使は、国際紛争を
解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」事になっていま
す。ロシアもこれを重々承知しています。
それに、もし、日本が通常兵器でロシアを圧倒しても、ロシアには、
核兵器による恫喝を行うという最後の手段が残されています。

つまり、今回のコメントは、ロシアが日本をだしにコメントしても、
日本側から、それを理由に何らの軍事・外交的アクションが取られ
る事が無い事を見切った上での発言であったと考えられるのです。

以前は、日本が太平洋戦争で、徹底した抗戦を行った事から、多少
の遠慮やおっかなびっくりもあった様にも思われますが、昨今は、
中国、韓国同様、日本の外交的弱腰を見切った態度を取るのが、日
本に対する非友好諸国の流行(はや)りなのかも知れません。

現政権に至っては、そんな中で、安全保障面を頼っている米国との
関係を自ら破壊する事で、自国の足場をより不安定化させているの
ですから、なにおかいわんやですね。


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2010年4月8日木曜日

新発見の小惑星が地球に接近!

※NASAによる2010GA6の軌道分析。地球と殆ど重なりあっている。

最近は、地球に接近する小惑星の観測体制が整備されてきた事もあ
って、地球にニアミスする小惑星の正確な予報が出される様になり
ました。今回報じられた小惑星も、大きさは僅か22mに過ぎません。
これだけ小さいと流石に、最接近の間近にならないと発見できません。
今回も、良く発見できたと驚く程です。恐らくは、この程度の小惑
星でスペースガード他のネットワークで、捉えれられないものも多い
のだろうと想像する事ができます。

以下、今回の小惑星2010GA6のニアミスについてのspace.comの記事
を抄訳しました。


木曜日に新発見の小惑星が地球に接近する

新しく発見された小惑星が木曜日(4/08)に地球に最接近する。月の軌道の内側
を通過するが、幸いにも、地球への影響はなさそうである。

この小惑星は、2010GA6と呼ばれているが、長さ22mと比較的小さな岩石で、ア
リゾナ州ツーソンのカタリナ・スカイサーベイの天文学者によって発見された。
この宇宙岩が、地球に最接近する東部標準時4月8日19時06分(日本時間4月9日
8時06分)には、月軌道の内側を飛行する見込みであるが、NASAの天文学者によ
れば、地球に衝突する心配はなさそうである。

「月軌道の内側を地球近傍天体(NEO)が接近飛行するのは、数週間おきに起こ
っている事です」と、ジェット推進研究所内にあるNASAの地球近傍天体事務所
のドン・ヨーマンズは語っている。

地球に最も接近した時には、この小惑星2010GA6は、地球から35万9千キロ離れ
た場所を通過する。しかし、この小惑星が地球に接近飛行をする今年初めての
小惑星と言う訳ではない。

1月には、もっと小さな小惑星2010AL30が13万キロ以内を突進している。また、
他の宇宙の岩石も、それほどの接近軌道ではない、余り心配のいらない百万キ
ロ程度離れた場所を通り過ぎている。NASAは日常業務として、地球に接近する
可能性がある小惑星や彗星を、地上と宇宙にある望遠鏡のネットワークを使っ
て追跡している。

一般には「スペースガード」として知られているNASAの地球近傍天体計画は、
潜在的に危険な小惑星を発見し、地球に衝突する危険性の程度を決定する為に
それらの軌道を研究している。

12月に打ち上げられた、NASAの最新の宇宙望遠鏡であるWISE(広域赤外線探査)
衛星は、以前は、発見する事の出来なかった、赤外線領域でしか光を発してい
ない新しい小惑星を発見する事を役割の一つとしている。
これまで、WISE望遠鏡は、これまで知られていなかった小惑星を、毎日数十個
づつ、発見している。そして、これらの宇宙岩の内のいくつかは、地球にとっ
て潜在的な危険性がある為、より詳細な分析を行う為に、タグを付けられてい
る。

(SPACE.com 2010/04/06)


http://www.space.com/scienceastronomy/asteroid-earth-close-flyby-100406.html


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2010年4月7日水曜日

ボーイング787の飛行テストは順調に進行中

※主翼構造屈曲試験中の機体
Seattle Weekly Webサイトから転載

昨年12月に、初飛行を行ったもう一機の開発中の機体が、ボーイン
グ787です。こちらも開発が3年近く遅延し、お陰で昨年は50機も
の発注取り消しが出ていますが、それでも850機以上のオーダーを
抱えています。こちらはライバル機であるA350の開発で、これと言
った困難が報じられていないだけに、これ以上の開発遅延は許され
ない状況となっていました。また、飛行テスト計画も非常にタイト
であり、本当にその通り実施できるのか、専門家が疑問視する程の
ものとなっていました。

初飛行から三ヶ月、既に4機のテスト機による密度の高い飛行テス
トが実施されており、それに続き、5月と6月に各々一機のテスト
機が追加投入されテストは最高潮を迎える見込みです。そして、現
在までの処、テストそのものは順調に進行している様子です。

その状況をAir Transport Worldが報じていますので、抄訳してみ
ました。

11月の1号機引渡しに向け787の飛行テストは順調

ボーイング社は、11月末の全日空への初引渡しを確実にする為に、787の飛行
テスト計画を強力に推進中である。
同社によれば、フラッタリング試験や主翼構造屈曲試験にパスした事で、787
の公式型式検査を今週中には取得出来ると期待している。公式型式検査は、
連邦航空局(FAA)による型式証明プロセスを公式に開始する事になる。

その一方、五番目のテスト機であり、初のGEnxー1Bエンジン搭載機となるZA005
号機は、初飛行に向けてエバレット飛行場の列線で調整を行っており、5/8に
は初飛行が行われる見込みとなっている。ドリームライナーの最後のテスト機
となるZA006号機は、6/4に初飛行の見込みであり、現在、777の生産ラインの
隣で、40-24ブロックの組み立てが行われている。

ボーイング社は、現在、初引渡しを予定通りに行う為、一週90時間の飛行テス
トを実施している。同社は、11月の終わりには、30機の引渡し可能なレベルの
機体を製造する事を計画している。

先週、エバレットの787製造ラインを見学した処、ロイヤル・エア・モロッコ
向けの一番機であるLN17号機、全日空向けのLN18号機、ロイヤル・エア・モロ
ッコ向けの二番機であるLN19号機を見る事が出来た。重量最適化対策を最初の
機体で日本航空向けの一番機でもあるLN20号機は、3月末から最終組み立てが
開始されている。

(Air Transport World 2010/04/07)


http://www.atwonline.com/news/story.html?storyID=19937


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2010年4月5日月曜日

韓国哨戒艦沈没 魚雷攻撃の可能性高まる。

哨戒艦沈没:高まる魚雷攻撃の可能性
北朝鮮、機雷を意図的に設置?


哨戒艦「天安」沈没の原因は、「外部からの衝撃」で固まりつつあり、またそ
の衝撃についても、地震波の大きさから見て、魚雷や機雷、爆雷など強力な爆
発物によるものと推定されている。金泰栄(キム・テヨン)国防長官による今
月2日の国会答弁で明らかになったように、韓国軍当局は機雷・爆雷よりは魚
雷の可能性を大きくみている。

■魚雷・機雷・爆雷、どう違うのか

魚雷・機雷・爆雷は、いずれも海の中で爆発する。少々乱暴に例えるならば、
魚雷はミサイル、機雷は地雷、爆雷は爆弾に該当する。魚雷と機雷は水の中で
水中の敵を狙い、爆雷は艦艇や航空機など水の上から水中の敵を狙う。魚雷は、
通常はスクリューなどを使って時速60-70キロ以上の高速で走り、数百メート
ル-数キロ離れた目標物を攻撃する。魚雷は、音を探知して攻撃する。敵艦艇
のスクリュー音を聞いて攻撃する受動型(パッシブ)ホーミング魚雷と、艦艇
に向け音を出し、その反響を追っていく能動型(アクティブ)魚雷、誘導され
ずに真っすぐ直進していく無誘導魚雷などがある。

これに対し機雷は、通常は推進装置を持たず、静かに水上を漂って艦艇と衝突
したり、または水中・海底に沈み、敵艦艇の音(スクリュー)、磁場・圧力の
変動によって動き出し、攻撃する。このため、射程距離は魚雷に比べはるかに
短い。爆雷は、魚雷・機雷に比べ、攻撃の方式や対象が制限される。水上艦艇
や航空機から落とされた後、水中数十-数百メートルの深さで、水圧によって
爆発する。

■軍はなぜ魚雷の可能性を大きくみるのか

韓国軍当局は、機雷や爆雷の可能性は低いとみている。まず、天安の船尾に積
まれていた爆雷の場合、爆発しても、船が中央から真っ二つになる結果にはな
り得ない。事故当時、天安の上空や海岸に疑わしい攻撃主体はいなかった、と
いう点から、外部の爆雷の可能性もない。

機雷は、流れてきて偶然天安にぶつかったケースと、天安を狙って設置したケ
ースという二つの可能性を推定できる。まず、韓国側が事件のあった水域に機
雷を設置したことはない、というのが韓国軍当局の説明だ。1950年の6・25戦
争(朝鮮戦争)当時に設置された機雷が海を60年間漂い、天安を真っ二つにし
た可能性は、言及する価値すらない。また1975年ごろ、ペンニョン島一帯に敵
の上陸を防ぐため機雷を設置したことがあったが、金泰栄国防長官は2日の国
会答弁で「電気式雷管が完全に除去された状態で、爆発の可能性はない」と語
った。北朝鮮の機雷が偶然流れてくることも、潮流の方向が南北逆さまなので、
可能性は薄いと分析されている。

北朝鮮や仮想の敵が天安を狙って意図的に機雷を設置した可能性もまた、あま
りにも「偶然に偶然を期待する作戦」であって、確率は小さいと分析されてい
る。天安が沈没した場所は、「天安がこれまで15回通ったことがある」という
程度で、それほど頻繁に行き来していた場所ではなく、むしろ一般漁船の通行
の方が多い。漁船を避け天安だけを狙おうとすれば、天安特有のスクリュー音
にだけ反応するようにした音響感応型機雷が必要だが、北朝鮮がそれほどの先
端情報や技術を持っているかについて、情報当局は懐疑的だ。

このため韓国軍当局は、魚雷攻撃の可能性が大きいと見ているわけだ。北朝鮮
が魚雷攻撃を行ったなら、アクティブ型・パッシブ型ホーミング魚雷などのう
ち、どれを使ったのか、魚雷攻撃を行ったのは小型潜水艦・潜水艇・半潜水艇
のうちどれなのか-といった点は、現段階では断定できない。ある消息通が伝
えたところによると、攻撃の正確さを向上させるため、魚雷発射直後は潜水艇
などから誘導し、目標物に2-3キロまで接近した後は、魚雷自体のソナー(音
響探知装置)を稼働させ攻撃した可能性が大きいという。

事件現場で魚雷の破片が回収されたとしても、攻撃手段の確認はまた別の次元
の問題だ。

韓国政府や軍当局は、「先月24日から27日にかけ、北朝鮮の潜水艇2隻が“行
方不明”になっていたが、今回の事件との直接的な関連性はまだ確認されてい
ない」という立場だ。

(朝鮮日報 2010/04/05)


一時、船体切断面がきれいな直線になっているという潜水士の話を
元に、老朽化による疲労破壊の可能性が高いとする説がありました
が、実際には切断面が、直線ではなくC字型になっていた事もあっ
て、急速にこの説を押す声は少なくなってきています。

実際、疲労破壊を起こした例として上げられるタンカーの例では、
船体延長工事の際に、溶接に不手際があった部分が、船首が波に乗
上げ浮力が増加した際に、切断しています。事故後の調査で、延長
工事の際、納期に迫られ雇用した臨時工主体の溶接が、全く基準を
満たしていなかった事が判っています。そして、それでも、そのタ
ンカーは工事後、13年たって、著しく悪化した海象に遭遇した結
果、船首切断事故に至ったのです。

今回、哨戒艦沈没事故が発生した状況は、波高4mと伝えられてい
ます。この波高は韓国海軍が認めた活動限界に近いのですが、厳し
くはあっても非常に危険な気象条件ではありませんでした。また、
破断した部位は、煙突の後部であり、これも、サギング(船体前後
が大きな波の山で支えられた状態)やボギング(船体中央が、波の山
に持ち上げられ他の支えがない状態)が発生した時しか考えられな
い部分です。しかし、沈没箇所の水深が40mと伝えられている処か
ら、その様な浅海で、太平洋で発生する様な疲労破壊を起こす大き
な三角波が発生するとは考えにくいのです。

哨戒艦の生存者の話では、爆発と思われる衝撃の後、下から10cm~
15cm程突き上げられたと言い、これは、通常の疲労破壊時の状況と
は異なる事が明らかです。

従って、残る可能性は外部衝撃説しかありえず、外部衝撃の原因と
しては、それが魚雷によるものであっても、機雷によるものであっ
ても北朝鮮の関与を疑わざるを得ないのです。

前回のエントリーでも述べていますが、韓国でも、外部衝撃説が有
力になっているにも拘わらず、マスコミや悪名高いネチズンの非難
の矛先は、あろう事か、適切な哨戒艦の救助が行えなかったとして、
被害者である海軍に向いており、加害者である北朝鮮を非難するも
のが誰もいないという状況です。特に、ネチズンの間では、左翼特
有の陰謀論が有力な意見となっており、それが、また、野党民主党
の北朝鮮擁護の主張と一致し、更に、それが、G20を前に事を荒
立てたくない李明博政権の姿勢とも一致するという誠に奇妙な構図
になっているのです。

現状を率直に評価すれば、哨戒艦「天安」の亡くなった将兵と家族
には、誠に申し訳ないのですが、「死に損」という表現が一番適当
である様に思われます。もし、このまま、韓国が北朝鮮に対し、な
んらの行動を起こさないのであれば、韓国海軍は、その士気に大き
な禍根を残す事になるのではと、他人事ながら気になってしまいま
した。


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2010年4月2日金曜日

韓国哨戒艦沈没 北の攻撃よりG20開催を優先する李明博政権

哨戒艦沈没:李大統領「政治的に利用してはならない」
北朝鮮による攻撃説に対し「現在のところ、証拠はない」


李明博(イ・ミョンバク)大統領は、1日午前に開いた非常経済対策会議と、
南米地域へ派遣された与党ハンナラ党の特別視察団との昼食会の席上で、韓国
海軍の哨戒艦「天安」の沈没事故についての心境を述べた。

李大統領はまず、事故の原因に関し、メディアやインターネット上でさまざま
な推測が出ていることに対し、かなり困惑した様子で「望ましくない、危険な
兆候だ。絶対に(今回の事故を)政治的に利用してはならない。6カ国協議の
当事国として、主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国として、責任ある
行動が求められている。国内的な発想だけで行動してはならない。少しでも疑
惑が浮上したり、隙を見せたりしてはいけない。そうしてこそ、国際社会から
信頼を得ることができる。最終的な結論が出るまでは、冷静に待ち続けるべき
だ。それが、国を愛する心というものだ」と述べた。

その上で李大統領は、今回の事故が「北朝鮮による攻撃」だとするうわさが広
まっていることについて、「北朝鮮の攻撃だった可能性も排除していないが、
現在のところ証拠は見つかっていない」と説明した。李大統領は「艦艇には
(事故の当日)特に異常はなかったという。あらゆる可能性があると思うが、
北朝鮮が介入したという証拠はまだ見つかっていない。西海(黄海)で交戦が
ぼっ発したときは、北朝鮮側の動きを示す情報(内部の通信記録や交信など)
がもたらされたが、今回はそうした情報はなかった」と述べた。

大統領府のある幹部は、「今回の事故について、政府が慎重な姿勢を見せてい
るため、一部では“北朝鮮による介入の可能性を意図的に低減しようとしてい
るのではないか”という誤解が生じている。北朝鮮による介入の事実が明らか
になれば、むしろ(今回の事故に関する)政府の姿勢はよりはっきりしたもの
になるところだが、慎重な姿勢を見せるということは、まだ証拠がないという
ことを示すものだ」と語った。

一方、李大統領は、事故の原因を解明するには相当な時間を要するだろう、と
いう見解を示した。李大統領はこの日、オバマ米大統領との電話会談で、「ま
だ原因は明らかになっていない。(事故原因の解明には)高度な技術が必要だ。
結論を出すまでには時間がかかると思う」と述べたという。

(朝鮮日報 2010/04/02)


李政権が、今回の哨戒艦沈没事件に関して、早い段階で、北朝鮮原
因説を抑えこもうとしたのが、どういう理由によるものなのか良く
理解できなかったのですが、この記事を読んで漸く理解する事が出
来ました。

上の記事の中で、李明博大統領は、「六ヶ国協議の当事国として、
主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国として、責任ある行動
が求められている」と述べていますが、そこには、予定調和を乱さ
れた困惑は感じられても、指揮下の部下50名を殺された韓国軍最高
指揮官の決意や原因究明に対する強い意思を見る事は出来ません。

つまり、李明博大統領の目下の主要関心事は、今年11月に韓国で行
われる予定のG20首脳会議を議長国として主催する事であって、
それを危うくする様な事態が発生する事は、あってはならないと考
えているとしか判断できないのです。

確かに、韓国は、世界の主要国として遇される事に熱望とも言える
願望があります。それは、少しでも、韓国の新聞を継続して読んで
いれば明らかです。世界ランキングに対する異常な関心は、普通の
日本人を辟易させますが、それも、歴史的に属国の地位に甘んじて
いた期間が長かった事の反動と思えば理解できます。そして、ウォ
ン安のお陰とは言え、他の主要国と比べ、リーマンショックを比較
的短期間で克服出来た事を誇る気持ちも納得できます。その実績を
基に、議長国としてG20を主催する事が、李明博大統領にとって
一生で一度の晴舞台である事も充分に理解できます。

ここで、韓国と北朝鮮の緊張関係がエスカレートすれば、G20の
開催場所が変更されてしまうかも知れないと李明博大統領が恐れる
のも分からない訳ではありません。李明博大統領のみならずG20
を主催する事は、韓国国民全体にとっても、悲願の実現に他ならな
いのかも知れません。

それにしても、自国の軍艦が撃沈され、50名近い死者が出ているに
も拘わらず、G20を主催する為に、敢えて北朝鮮関与の可能性を
軽視し、目を瞑ろうとするのは、為政者としては、致命的な失態で
はないかと思わざるを得ないのです。目前の危機から目を背ける事
で危機がなくなる訳ではありません。それは「駝鳥の平和」に過ぎ
ません。この事件に北朝鮮が関与しているかどうかは別にしても、
北朝鮮にしてみれば、G20首脳会議が終わるまで、韓国は、北朝
鮮が何をしても絶対にエスカレートは回避する事がこの事件のお陰
で判ってしまいました。ある意味、この一年は北朝鮮にとって、絶
好の収穫機会と言う事になります。

歴代の韓国の為政者は、面子や体面、大義名分を実質より重視する
事で、亡国の憂き目にあった事が少なからずあったと思いますが、
韓国が今回もその轍を踏むのではないかと懸念する処です。


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2010年4月1日木曜日

調達機数が10機減になるA400M

※図表はAFPのWebサイトより転載

共同開発参加国との開発遅延に伴なう開発費用の増加について漸く
合意に達したかに見えたA400Mですが、実は、共同開発参加国の全
体調達数を10機以内で削減する事を含んでいるのが明らかになって
きました。調達機数を削減するのは、主として英国(3機)とドイツ
(6機程度)で、フランスは従来通りの機数を調達したいとしていま
す。なお、調達機数が減少した分、共同開発参加国以外からの受注
で補う事で、部材の生産調達効率の低下と費用の増加を避ける計画
です。

UPIの報道を抄訳してみました。

A400M:調達をより少ない機数にしたがっている各国

軍用輸送機A400Mの共同開発参加諸国は、遅延し、資金調達難に陥っているプ
ロジェクトへの開発費用を増やす為に、十機までの範囲で調達機数を減らす見
込みである。

英国は、今週、A400Mの発注数を3機減らし、合計22機とする事を発表した。
フランスは、50機の発注数量を維持する予定であるが、ドイツは、60機の発注
契約を維持するかどうか検討中であるとドイツの新聞が報じた。

他の、共同開発参加国の中では、ベルギー、ルクセンブルグ、スペインとトル
コも機数削減を検討中で、欧州の防衛当局者によれば、新しい契約は、早けれ
ば6月中に結ばれる予定となっている。

この発注機数の削減が、エアバス社の親会社であるEADS社と共同開発参加諸国
との間で結ばれた3月7日の合意の一部である事は明らかと言える。この合意で
は、共同開発参加国は、新たに、27億ドルの追加支出と共に、開発遅延による
新引渡し計画に関して遅延損害金を求めないとしていた。

この総額48億ドルの緊急援助計画は、速やかに財務立て直しが合意されない限
り、A400M軍用輸送機の開発から手を引くと言うEADS社からの脅迫により交渉
が行われたもの。

2003年に結ばれた当初の契約では、180機のA400Mを290億ドルの固定価格で製造
する事となっていた。技術開発の遅延と開発費用の高騰、それに加え政治的失
敗からプロジェクトの大幅な遅延を招き、処女飛行が漸く昨年12月にスペイン
のセビリアで実施された状況にある。

プロジェクトは現在では、当初の計画と比べ、開発コストは五割増しとなり、
開発スケジュールの遅延も3~4年に達している。共同開発参加国は、新輸送
機を真剣に必要としている。英国は、アフガニスタンへの輸送任務で擦り切れ
そうになっている、ハーキュリーズとC-17からなる輸送機隊の近代化を必要と
している。また、フランスとドイツは、製造から40年を経て、低速で柔軟性を
欠くC-160トランザール機の部隊を更新する新輸送機を必要としている。

エアバス社によれば、A400Mは、同じターボプロップ四発で、非常に人気の高
いC-130ハーキュリーズと比べても、二倍の輸送力を持ち、ジェットエンジン
装備のボーイングC-17より燃料効率が高いと主張している。

その一方、共同開発参加国の高官は、プロジェクトに関連する経営管理面での
失敗について厳しく批判している。「組織管理と経営管理面で問題があったの
は明らかだ。」「EADS社とエアバス社は、開発組織に遅延原因があるとしたが、
プログラム管理面で彼らはもっと働くべきだった。」「EADS社は、かれらの企
業文化を一新する大きな努力が必要だろう」とフランス兵器調達局のローラン・
コレビオンは語っている。

(UPI.com 2010/03/31)


http://www.upi.com/Business_News/Security-Industry/2010/03/31/A400m-Nations-want-fewer-planes/UPI-85581270046888/


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2010年3月31日水曜日

韓国哨戒艦沈没事件 マスコミは「不都合な真実」に目をつぶるな!


※図は朝鮮日報より転載

【社説】天安沈没に対し決断の姿勢を

(前略)

今回の問題で当面の課題は二つだ。まず一つは、最後まで生存者を救出する作
業を続けること。二つ目は、沈没原因を徹底して明らかにし、それに応じた対
策に乗り出すことだ。国家としての大韓民国の地位は、この二つを最後までし
っかりとできるかどうかに懸かっている。国を守る任務に就いていた将兵たち
の生死を把握して救助することや、1200トン級の大型艦が目の前で真っ二つに
割れた原因を明らかにすることができないようでは、国際社会で大韓民国は尊
敬を受けることができなくなるだろう。

金泰栄(キム・テヨン)国防部長官は29日に国会で、「政府は今回の事故に北
朝鮮が介入した可能性がないと言ったことはない。あらゆる可能性について調
べ、検討した上で結論を出したい」と発言した。与野党の議員らは、「天安号
沈没当日に大統領府はなぜ、“北朝鮮が介入した可能性は低い”と断定したの
か」「政府は海軍による事故直後の対応がしっかり行われたと説明できるのか」
などと追及した。

政府は今後、天安号が沈没した原因が明らかになった場合、国の内外に対して
取るべき行動について、徹底した準備を行わねばならない。事故の対策につい
ては、時には大韓民国と大韓民国の国民全体に対して、大きな決断を求める可
能性もある。大韓民国は天安号沈没についての真実が明らかになった瞬間、直
ちに確固とした決断を下し、行動する準備をしなければならない。政府と軍に
よる対応の問題点に関しては、今後も徹底して追及する機会はいくらでもある。

(朝鮮日報 2010/03/31)


韓国では、引き続き、沈没した哨戒艦の捜索や事件の原因の追求が
行われていますが、上の朝鮮日報社説に見る様に、事件発生当初の
段階で大統領府が北朝鮮の関与の可能性を排除した事に対する疑問
が提起されてきました。大統領府も、北朝鮮関与の可能性を排除し
ていない事を明言せざるを得なくなっています。

これは、哨戒艦沈没の状況についての生存者の証言から、内部爆発
説がほぼ排除され、外部からの衝撃説が有力になってきている事に
よるものです。外部からの衝撃が自然に発生する訳はなく、当然な
がらNLLに近接した沈没地点から見て、北朝鮮の関与が一番高い原
因となるのは明らかと言えます。

今や批判の矢面に立ちつつある韓国の李明博政権と同様、今回の事
件については、米国も及び腰の態度が目立っていますし、日本の鳩
山政権は事故である事を前提とした様な、状況に対して極めて鈍感
な姿勢に終始しています。

また、脳天気な民主党政権同様、日本のマスコミも、事件の発生は
報道したものの、最初から事故という認識であった為か、その後の
経過に関しては極めて冷淡な姿勢に終始していますが、これは、報
道をしない事で、北朝鮮に協力しているとすら言えるのです。

月曜日での、エントリーでも述べましたが、この事件は、韓国の有
力な哨戒艦(1200㌧のミサイルコルベット艦)が、突然爆沈すると言
う衝撃的な事件であり、死者・行方不明者も46名に達しています。
北朝鮮による攻撃の結果である事が明らかになった場合、韓国世論
の動向によっては、李政権は北朝鮮に対して強硬な姿勢を取らざる
をえず、北朝鮮がそれに武力で答える可能性がある事は容易に想像
出来ます。

そうであるだけに、事故であるという明白な証拠がないにも拘わら
ず、理論上は戦争状態にある隣国で起きた軍艦の爆沈という事実に
対して、意図的、非意図的に拘わらず、ここまで無視してかかるの
は、自国の安全保障に関してあまりに無関心に過ぎると思われてな
らないのです。

この事件の原因が、私の想像している様に北朝鮮の攻撃によるもの
であった場合、普天間基地機能の県外移転など、もっての他という
事になります。朝鮮戦争で米国率いる国連軍と戦ったのは、中国、
北朝鮮であった事は、決して忘れてはならないのであり、現在、極
東で、この両国に軍事的に対峙しているのは米軍に他なりません。

この様な、日本を取り巻く安全保障環境の大きな変化に対して、無
視していれば足りるとする日本のマスコミの態度は、危険に当たっ
て地面に頭を突っ込む事で、安全を確保できたとする「駝鳥の平和」
を意図している事に他なりません。いくら状況が、民主党政権やマ
スコミにとって「不都合な真実」を示していても、これを無視する
事は、国民の安全に対する関心と言う最低限のニーズすら満足する
事が出来ない事を暴露していると言わざるを得ないのです。


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2010年3月30日火曜日

一段高まった「はやぶさ」地球帰還の可能性



※はやぶさ帰還イメージ

地球帰還、ほぼ確実に=小惑星探査機「はやぶさ」-宇宙機構

小惑星「イトカワ」への着陸成功後、数々のトラブルを乗り越えて地球帰還を
目指す探査機「はやぶさ」について、宇宙航空研究開発機構は27日、地球のご
く近くを通過する軌道への投入に成功した。今後も、大気圏突入に向けた軌道
の微調整を続けるが、寿命が懸念されていた航行用のイオンエンジンの連続運
転を終え、目標とする6月の地球帰還はほぼ確実になった。

はやぶさは小惑星の岩石試料を採取し、地球に持ち帰るのが目標。2003年5月
に打ち上げられ、05年11月にイトカワ着地に成功したが、燃料漏れや姿勢制御
装置の故障などが続発。当初の予定を3年延期して今年6月の地球帰還を目指し
てきたが、最後に残ったイオンエンジンも寿命が危ぶまれていた。

27日午後、神奈川県相模原市の運用管制室で、管制チームがイオンエンジンの
運転を止める指令を送信。約5分後に停止が確認されると、管制チームはほっ
とした表情で喜び合った。
はやぶさは地球の高度約1万4000キロを通過する軌道に入っており、今後は、
岩石試料を採取できた可能性のあるカプセルを回収するため、大気圏突入に向
けた微調整を続ける。

(時事通信 2010/03/27)


懸念されていた、綱渡りのイオンエンジン運用が漸く終わりました。
これからは、イオンエンジンを使用しない軌道修正のフェーズに入
ります。現時点で、「はやぶさ」は、地球中心から二万キロ離れた
場所を通過する軌道に入っています。上の記事では一万四千キロと
書かれているのは、二万キロから地球半径である六千キロを差し引
いた数字です。これから、一万四千キロから数百キロに階段を一段
ずつ下りていく様な微妙な軌道修正を行っていく事になります。

「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーであるISASの川口教授は、
3/9のコメントの中で、今後のリスク要因として以下の5点をあげて
います。

1.ホイールの寿命、
2.イオンエンジンの運転性、
3.漏洩燃料の再ガス化、
4.イオンエンジン運転中の軌道決定、
5.耐熱材の状態、火工品の環境、分離バネの経年変化です。

この内2.と4.のイオンエンジンの運転性と軌道決定については今回
の運転終了でクリアする事が出来ましたが、残る3点については引
き続き残っています。

そして、それに加えて、これからの運用、その一つ一つが、これま
でとは違い、やり直しの効かない一回しかチャンスの無いものにな
る難しさを指摘されています。「シャトルの再突入に延期はありま
すが、「はやぶさ」の再突入には延期はないのです」という言葉は、
それを端的に表したものと言えるでしょう。

「はやぶさ」は第二宇宙速度(約11.2km/秒)を超える惑星間航行速
度で飛行しています。そして、その速度のまま、地球大気に突入す
る事になります。予定されたタイミングで帰還カプセルの放出が行
われれば、首尾よく地表での回収が可能ですが、突入角度が少し変
わるだけで、角度が深ければ、燃え尽きる可能性が出てきますし、
加工品(爆発ボルト)が作動しなくなる懸念も出てきます。逆に、角
度が浅ければ、再度宇宙に跳ね返される可能性があります。

今まで、NASAが行った再突入に比べても、「はやぶさ」の再突入は、
より厳しい条件と言えます。しかも、帰還カプセルに「イトカワ」
のかけらが入っているとは限らないのです。

ただ、たとえそうであっても、「はやぶさ」の帰還カプセルを回収
する事は現時点での、日本の宇宙往還技術と総合科学としての宇宙
工学の頂点を示すものになる事は間違いありません。
「はやぶさ」の無事な帰還を心から祈念したいと思います。


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2010年3月29日月曜日

韓国コルベット艦沈没事件 あえて北朝鮮主犯説を唱える

※ポハン(浦項)級コルベット globalsecurity.orgより転載

哨戒艦、爆発で二つに=船尾の位置確認急ぐ-韓国

韓国軍合同参謀本部当局者は28日、同国が黄海上の軍事境界線と位置付ける
北方限界線(NLL)の南側海域で沈没した海軍の哨戒艦「天安」(1200
トン級)が、直前の爆発で船体が二つに割れたことを明らかにした。船尾部分
はそのまま沈んだが、船首部分は潮で流されているという。
爆発の原因は不明だが、韓国政府は北朝鮮の関与よりも、何らかの事故に遭っ
た可能性が高いとみている。

聯合ニュースによると、船首部分は沈没地点から南東方向に約7キロ流されて
おり、転覆した船体の一部が海上に出ている。しかし、行方不明者46人の多
くが取り残されているとみられる船尾部分は発見できていない。
海軍潜水部隊が同日、周辺海域で捜索を試みたが、潮の流れが速く、本格的な
活動ができなかった。今後、海中の物体を探知できる掃海艦を投入するなどし、
位置確認を急ぐ。

(時事通信 2010/03/28)


今回、沈没したのはポハン(浦項)級コルベット14番艦PCC-772
「チョナン(天安)」です。1200㌧の小さな船体に、オットー・メ
ララ 76mm単装速射砲二門、同じくオットー・メララ 70口径40mm連
装機関砲「コンパクト」二基。ハープーン対艦ミサイル4基。ミス
トラル対空ミサイル単装発射機一基。三連装短魚雷発射機二基。と
いう日本の大型護衛艦にも匹敵する重武装の艦です。また、電子兵
装、やソナーも相応に装備しています。その艦が、哨戒中に乗員の
半数近い46名と共に爆沈したというのです。

流石に、韓国では大きく取り上げられていますが、日本では、隣国
の軍艦が一隻爆沈したのに、マスコミは通り一遍の報道しかありま
せん。その上、この事件について、韓国でも、日本でも、驚く程、
北朝鮮関与説を避けています。本当にそれで良いのでしょうか?
私は北朝鮮が今回の爆沈事件に関与した可能性は、意外に高いので
はないかと考えています。

今の処、原因については、各種の推測が出ている状態です。本日の
報道では、乗組員の約半数と共に、艦首部より先に沈没していた爆
発の起こった艦尾部の所在が確認されたそうです。艦の内部で爆発
があったのか、外部で爆発があったのかは、艦尾部を調査すれば、
判明する筈です。(当然の事ですが、内部爆発の場合は、船体の穴
は、内側から外側にあきますが、外部爆発の場合は、穴は内側に向
かって空くことになります。)

過去、日本海軍も含め軍艦が戦闘によらず停泊中に爆沈した事例は
数多くあります。有名な処では、米西戦争の原因になった、メイン
号事件、日本海海戦後に爆沈した戦艦三笠。太平洋戦争前には当時
の第一級戦艦であった河内が沈没していますし、太平洋戦争中には、
謎の爆沈を起こした戦艦陸奥の例もあります。これらは、古いもの
は、搭載火薬の自然発火が原因とされています。また河内や陸奥の
例では、乗組員による自殺覚悟のサポタージュを原因とする見方が
あります。

第二次大戦後は、爆薬の安定性の改善の管理手法の改善があり、謎
の爆沈事件は世界的に少なくなっています。通常の航行中の爆沈事
件は、衝突に伴なうもの以外では、ロシア原潜クルスクの爆沈事故
程度しか思いつきません。特に、水上戦闘艦については、第二次大
戦以降ダメージコントロールが飛躍的に改善されていますので、平
時の沈没騒ぎは、本当に聞かなくなっています。

そこで出てくるのが、外部要因説です。韓国は理論的には北朝鮮と
戦争状態にあります。今は戦闘を一時停止しているに過ぎないので
す。北朝鮮が、仕掛けてきたとしても全くおかしくはありません。
ですから、北朝鮮による雷撃あるいは、あるいは、北朝鮮が敷設し
た機雷によるものと考えても不自然ではないと思われます。

雷撃の場合は、北朝鮮の魚雷艇あるいは、潜水艦が発射プラットホ
ームと考えられます。北朝鮮は、その両方を保有しています。
ただ、今回事件があった場所は、水深が20~30mと浅いので、潜水艦
の活動には不適です。魚雷艇の場合は、コルベット艦「天安」の対
水上レーダーで容易に探知可能であった筈ですので、これも対象か
ら外れます。

残った原因は、機雷によるものです。日本海海戦で、日露双方は、
旅順港閉塞戦の中で、機雷を積極的に使用しており、特に相手側の
進出経路を予想して機雷敷設を行い成果を上げました。この結果、
日本は、初瀬、八雲の二戦艦を失い、ロシア側も、高名なマカロフ
提督座乗の戦艦ペトロパブロフスクを失っています。

今回の事件で、韓国側コルベット艦がダメージコントロールが出来
ずに沈没した事で明らかになった様に、今まで、南北の衝突が、小
型艦艇同士の戦いに終始していた事もあり、韓国側の、コルベット
艦による哨戒は、ルーチンワークとなっており、その進路を北朝鮮
に容易に推測できるものとなっていた可能性があります。

その場合は、予想進路に事前に機雷を敷設する事は、何の問題もあ
りません。100年前の海軍が出来た事を北朝鮮が、今、やれない訳
がないのです。

それでは、北朝鮮が、食料危機の中で、何故、韓国艦を攻撃せねば
ならなかったのでしょうか?私は、2009年11月12日のエントリー
「南北海上衝突 北は面子を守る為に報復攻撃を行う 」
http://ysaki777.iza.ne.jp/blog/folder/23378/
の中で、以下の様に述べています。

『今回の衝突は、第一次延坪海戦と比べても小規模なものですが、
この反応では、第四次延坪海戦は必至と言える様に思います。但し、
そうは言っても、北朝鮮は、政治が優先するお国振りですから、韓
国側に報復しても南北関係でも国際的にも影響がない時期を選ぶも
のと思われます。前回は二年間、報復の時期を待っています。その
様に考えれば、北朝鮮の韓国への報復は、ここ数年の内に、南北の
緊張が緩和している状態の中で、偶発的衝突に見える様な形で行わ
れると思われます。』

今回の事件は、正しく、この条件を満たすものであると考える次第
です。

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2010年3月26日金曜日

小沢幹事長になったつもりで政治の現状をボヤいてみると

<3月24日>(水)

○鳩が豆鉄砲くらったみたいになって、必死こいて電話してきたから承諾した
けど、オレはウブカタなんて雑魚は知らねーっつーの。そんなヤツ、クビにし
ようが、復帰してもらおうが、どっちでも構わんよ。読売新聞の出身なんだっ
て?じゃあ、あれじゃねえか。ナベツネ野郎の差し金なんじゃねえのか。どの
道、天下のご政道に影響はねえんだよ。オレの評判が下がったって、別に構わ
んよ。今さらどうしようもねえんだし。

○それより洒落にならねえのはアメリカとの関係だよな。こないだやって来た
カート・キャンベルのヤツ、血相変えて「日米合意の履行以外は受け入れられ
ない」とか言ってたけど、そりゃ鳩の野郎があんな風にしちゃったんだもの、
オレには責任ねえわな。昨日、官邸で学級会よろしく、「○○君はどこがいい
と思いますか?」「ハーイ、ヘノコの陸上がいいと思いまーす」「オオムラワ
ンもいいと思いまーす」とかやってたらしいけど、そりゃ意味ねえって。いく
つ案を出しても、答えは一緒だっつーの。

○問題なのは、4月の安保サミットなんだな。まさか鳩が出ないわけにはいか
ないし。ここはひとつ、ワシントンに乗り込んでいって、「わが国は唯一の被
爆国として・・・」ちゅーいつものお題目を唱えなきゃいけねえわけだ。でも、
行けばオバマも困るだろうな。会えば「おい鳩、宿題はどうしたんだ。もうす
ぐ5月だぞ」なんて、イヤミのひとつも言うだろうし。でも、こっちは答えが
ないわけだ。トラストミー、も2度目は使えないし。いっそ、国会を理由に欠
席した方がいいんでねえの。

○ところが妙な巡り会わせで、4月はわが国が国連安保理の議長国なんだわな。
ということは、イランの核開発に対する制裁を決めなきゃいかんのだが、アメ
リカさんとしてはウチに仁義を切らなきゃいけないわけで、鳩もツイてないよ
うでツイてる男だわな。5月の安保理議長はレバノンなんだって。アルファベ
ット順だと、Jの次はLなのか。そりゃ4月中になんとかしなきゃいかんわな。
ホントのところ。

○まあ、ウチはイランがどうなろうが知ったこっちゃないから、細かいことは
どうだっていいんだよ。で、5月になって、いよいよ日米関係が座礁寸前のと
ころで、オレが出て行くしかないわけだ。ワシントンなんて久しぶりだけど、
要は嫌われ役を買って出る人間がいるっつーことよ。

○でもって、沖縄の皆さんゴメンナサイ、やっぱりアレしかないんです。社民
党の皆さん、お気に召さないなら出てってください。国民新党さんはどうされ
ますか? とまあ、オレが頭を下げる。それでうるさい奴らはいなくなる。
これでアメリカに恩を売れる。中国はもとより怖くない。検察もおとなしくな
ったし、結構毛だらけじゃねえか。

○ただし選挙は負けだな。そりゃま勝てりゃあそれに越したことはねえけど、
普通は負けるわな。鳩はそこで引責か。みこしは軽くてパーがいい、とは我な
がらよく言ったもんだわ。幸いなことに、コーメイちゃんが連立したがってい
るから、議席が減ったところでどうってこたあねえ。ねじれたところで、衆議
院で三百議席があるんだから、再可決の連発でも文句は言わせねえ。要は2013
年夏までは電車道ってことよ。

○さて、次のパーは誰にしようかな。いっそ女性っつーのも、意表を突いてて
面白いかもしれんな。ま、そんときになってから考えるとしようか・・・・。

(溜池通信 2010/03/24)


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いつもながら唸らされるのが、かんべえ先生のコラムです。今回は
名前こそ出ていませんが、かんべい先生が小沢幹事長になったつも
りで政治の現状をボヤき、今後の見通しを述べています。
何故、新聞でこういった政治状況についてのバックグラウンド解説
が出てこないのが不思議に思う位、要点が良くまとまっていると思
います。

普天間問題は、鳩山首相がもうクチャクチャにしていますので、何
ともしようが無く、5月に纏まる訳もないのですが、それでも4月
中は米国としても、安保理議長国である日本に、イラン問題で協力
を得る必要があるので、安保サミットで、米国が日本に対して、そ
れ程強く出る事はないというのが良く分かります。(ちなみに安保
理議長国は、一ヶ月毎の持ち回りになっています。) 鳩山首相は、
外交で数少ないポイントを上げる事が出来るかも知れません。

ただ、普天間問題5月解決の約束については、鳩山政権による解決
はほぼ不可能視されています。米国にとっては、緊張の度を加える
米中関係を反映して、日米同盟をより強固にしたい処ですし、従来
案による海兵隊の配置変更を速やかに実施したい処と思われます。
しかし、鳩山首相や民主党の認識は大きく異なります。5月は4月
からとは一変して日米関係が危機を迎える可能性が高くなります。
同時に、連立内閣を構成する社民党や国民新党とは連立解消の動き
が出てきます。特に、社民党は、沖縄が党の拠り所になっているの
で、鳩山政権が県内移設案を提案すれば、連立から抜けざるを得な
くなる可能性が高いものと思われます。

日米関係の緊張と社民党の連立離脱が重なれば、鳩山政権が動揺す
るのは間違いありません。小沢氏が公明カードを切るのは、参議院
選挙での民主党の敗北後という事になるのでしょうか?鳩山首相は
参議院選挙の敗北の責任を取って退陣、新たに公明党を加えた民主
党を中心とした新連立政権が発足する事になります。


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2010年3月25日木曜日

沖縄国際大学 佐藤学教授へ。沖縄は是非、独立して下さい。

【外信コラム】ポトマック通信 ビンのフタ論

日米安保に関する「ビンのフタ論」を久しぶりで聞いた。日米同盟の効用の一
つは日本が自主防衛に走り、軍国主義の道を歩むのを在日米軍の存在や米国の
日本防衛誓約で抑えることだという論である。危険な日本をビンの中に入れ、
米国がそのフタをするというのだ。かつて沖縄の米軍海兵隊司令官がそんな発
言をして、すぐ更迭された。

今回は日本側発の「ビンのフタ論」だった。ワシントンでこのほど開かれた「
アジア地域の安全保障と日米同盟での沖縄」というセミナーでの沖縄国際大学
の佐藤学教授の発言だった。

東西センターや北海道大学、笹川平和財団の三者共催の同セミナーの沖縄と日
米同盟についてのセッションでは佐藤教授が報告者として普天間飛行場はそも
そも不要だと述べ、米軍の駐留理由に関連しても中国の軍拡や北朝鮮の核も特
に日本への脅威ではないと明言した。

つい私が「では日米安保や日米同盟にそもそも反対なのでしょうか」と問うと、
佐藤教授は「いや賛成です。なぜなら私は日本の国民を信用しないからです」
と答えたのだった。日米安保がなければ、日本の政府や国民は自主的な防衛政
策を求め、危険な道を進みかねないから、日米同盟で米国がそれを抑えておく
ことが好ましい、というのである。実にすっきりした「ビンのフタ論」だった。
沖縄の学者の日本国民観というのはこれほどなのかと、普天間問題の難しさを
改めて思わされた。

(産経新聞 2010/03/25)


佐藤先生、海外へまで出かけていって、日本国民に対する不信を公
言するのであれば、沖縄で独立運動を展開して頂けないでしょうか。
私は、一日本人として、沖縄文化は、日本文化とは似て非なるもの
という思いを深くしております。ウッドロー・ウィルソンの一民族
一国家の理想にも共感しております。従って、沖縄が是非独立した
いと言うのであれば、熱烈に賛成させて頂きます。

「日本国民を信用しない」という論拠がこの記事だけでは判然とし
ませんが、さぞ、深い歴史認識と日本人に対する洞察をお持ちなの
だろうと思います。そうであれば、沖縄を除く日本に住む日本国民
と、一つの国を形成するのは、沖縄人としてさぞ、気持ちの悪い事
でしょうし、また、沖縄の地域開発に沖縄県民の納税額をはるかに
上回る「日本」国民の税金が投入されているのも、同様にさぞ気分
の悪い事と拝察いたします。

沖縄独立を標榜している政党や個人が沖縄に過去なかった訳ではあ
りません。ここは一つ、景気良くブワッと沖縄独立運動を立ち上げ
て頂き、さっさと独立を果たして頂けないでしょうか。
宗主国であり、佐藤先生のスポンサーであるかも知れない中国様も、
その日が一日も早く来る事をお望みの事と思います。


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