2010年3月29日月曜日

韓国コルベット艦沈没事件 あえて北朝鮮主犯説を唱える

※ポハン(浦項)級コルベット globalsecurity.orgより転載

哨戒艦、爆発で二つに=船尾の位置確認急ぐ-韓国

韓国軍合同参謀本部当局者は28日、同国が黄海上の軍事境界線と位置付ける
北方限界線(NLL)の南側海域で沈没した海軍の哨戒艦「天安」(1200
トン級)が、直前の爆発で船体が二つに割れたことを明らかにした。船尾部分
はそのまま沈んだが、船首部分は潮で流されているという。
爆発の原因は不明だが、韓国政府は北朝鮮の関与よりも、何らかの事故に遭っ
た可能性が高いとみている。

聯合ニュースによると、船首部分は沈没地点から南東方向に約7キロ流されて
おり、転覆した船体の一部が海上に出ている。しかし、行方不明者46人の多
くが取り残されているとみられる船尾部分は発見できていない。
海軍潜水部隊が同日、周辺海域で捜索を試みたが、潮の流れが速く、本格的な
活動ができなかった。今後、海中の物体を探知できる掃海艦を投入するなどし、
位置確認を急ぐ。

(時事通信 2010/03/28)


今回、沈没したのはポハン(浦項)級コルベット14番艦PCC-772
「チョナン(天安)」です。1200㌧の小さな船体に、オットー・メ
ララ 76mm単装速射砲二門、同じくオットー・メララ 70口径40mm連
装機関砲「コンパクト」二基。ハープーン対艦ミサイル4基。ミス
トラル対空ミサイル単装発射機一基。三連装短魚雷発射機二基。と
いう日本の大型護衛艦にも匹敵する重武装の艦です。また、電子兵
装、やソナーも相応に装備しています。その艦が、哨戒中に乗員の
半数近い46名と共に爆沈したというのです。

流石に、韓国では大きく取り上げられていますが、日本では、隣国
の軍艦が一隻爆沈したのに、マスコミは通り一遍の報道しかありま
せん。その上、この事件について、韓国でも、日本でも、驚く程、
北朝鮮関与説を避けています。本当にそれで良いのでしょうか?
私は北朝鮮が今回の爆沈事件に関与した可能性は、意外に高いので
はないかと考えています。

今の処、原因については、各種の推測が出ている状態です。本日の
報道では、乗組員の約半数と共に、艦首部より先に沈没していた爆
発の起こった艦尾部の所在が確認されたそうです。艦の内部で爆発
があったのか、外部で爆発があったのかは、艦尾部を調査すれば、
判明する筈です。(当然の事ですが、内部爆発の場合は、船体の穴
は、内側から外側にあきますが、外部爆発の場合は、穴は内側に向
かって空くことになります。)

過去、日本海軍も含め軍艦が戦闘によらず停泊中に爆沈した事例は
数多くあります。有名な処では、米西戦争の原因になった、メイン
号事件、日本海海戦後に爆沈した戦艦三笠。太平洋戦争前には当時
の第一級戦艦であった河内が沈没していますし、太平洋戦争中には、
謎の爆沈を起こした戦艦陸奥の例もあります。これらは、古いもの
は、搭載火薬の自然発火が原因とされています。また河内や陸奥の
例では、乗組員による自殺覚悟のサポタージュを原因とする見方が
あります。

第二次大戦後は、爆薬の安定性の改善の管理手法の改善があり、謎
の爆沈事件は世界的に少なくなっています。通常の航行中の爆沈事
件は、衝突に伴なうもの以外では、ロシア原潜クルスクの爆沈事故
程度しか思いつきません。特に、水上戦闘艦については、第二次大
戦以降ダメージコントロールが飛躍的に改善されていますので、平
時の沈没騒ぎは、本当に聞かなくなっています。

そこで出てくるのが、外部要因説です。韓国は理論的には北朝鮮と
戦争状態にあります。今は戦闘を一時停止しているに過ぎないので
す。北朝鮮が、仕掛けてきたとしても全くおかしくはありません。
ですから、北朝鮮による雷撃あるいは、あるいは、北朝鮮が敷設し
た機雷によるものと考えても不自然ではないと思われます。

雷撃の場合は、北朝鮮の魚雷艇あるいは、潜水艦が発射プラットホ
ームと考えられます。北朝鮮は、その両方を保有しています。
ただ、今回事件があった場所は、水深が20~30mと浅いので、潜水艦
の活動には不適です。魚雷艇の場合は、コルベット艦「天安」の対
水上レーダーで容易に探知可能であった筈ですので、これも対象か
ら外れます。

残った原因は、機雷によるものです。日本海海戦で、日露双方は、
旅順港閉塞戦の中で、機雷を積極的に使用しており、特に相手側の
進出経路を予想して機雷敷設を行い成果を上げました。この結果、
日本は、初瀬、八雲の二戦艦を失い、ロシア側も、高名なマカロフ
提督座乗の戦艦ペトロパブロフスクを失っています。

今回の事件で、韓国側コルベット艦がダメージコントロールが出来
ずに沈没した事で明らかになった様に、今まで、南北の衝突が、小
型艦艇同士の戦いに終始していた事もあり、韓国側の、コルベット
艦による哨戒は、ルーチンワークとなっており、その進路を北朝鮮
に容易に推測できるものとなっていた可能性があります。

その場合は、予想進路に事前に機雷を敷設する事は、何の問題もあ
りません。100年前の海軍が出来た事を北朝鮮が、今、やれない訳
がないのです。

それでは、北朝鮮が、食料危機の中で、何故、韓国艦を攻撃せねば
ならなかったのでしょうか?私は、2009年11月12日のエントリー
「南北海上衝突 北は面子を守る為に報復攻撃を行う 」
http://ysaki777.iza.ne.jp/blog/folder/23378/
の中で、以下の様に述べています。

『今回の衝突は、第一次延坪海戦と比べても小規模なものですが、
この反応では、第四次延坪海戦は必至と言える様に思います。但し、
そうは言っても、北朝鮮は、政治が優先するお国振りですから、韓
国側に報復しても南北関係でも国際的にも影響がない時期を選ぶも
のと思われます。前回は二年間、報復の時期を待っています。その
様に考えれば、北朝鮮の韓国への報復は、ここ数年の内に、南北の
緊張が緩和している状態の中で、偶発的衝突に見える様な形で行わ
れると思われます。』

今回の事件は、正しく、この条件を満たすものであると考える次第
です。

環球閑話日々の徒然まとめサイト
http://space.geocities.jp/ash1saki/







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