※写真は産経新聞サイトから転載
国産ジェット旅客機「MRJ」製造段階に移行
三菱重工業の子会社、三菱航空機(名古屋市港区)は15日、開発中の国産初
のジェット旅客機「MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)」が詳細設
計の段階から製造段階に移行したと発表した。今後、部品メーカー各社の製造
作業が本格化する。最終的な組み立ては愛知県飛島村にある三菱重工の工場で
行う。
MRJは中・近距離用を想定した70~90席の小型機。全日空に納入される
第1号機の試験飛行は2012年4~6月、納入が2014年初めに予定され
ている。
MRJについて三菱航空機は現在、全日空から25機、米トランス・ステイツ
航空から100機の受注を得ている。
(産経新聞 2010/09/15)
三菱航空機のMRJが、設計フェーズを終了し、いよいよ製造フェ
ーズに入りました。今年7月のファーンボローエアショーでは、全
く受注を得る事ができなかったMRJですが、当初8月末に予定し
ていた設計フェーズの終了のスケジュールと比べると、半月遅れで
終了した事になります。この業界は開発スケジュールが遅延するの
は常態ですので、半月遅れというのは、まずまずの進捗と思います。
今後は、試作一号機と強度試験機が製造された上、飛行テスト用に
追加試作機が一、二機が製作された後、量産機一号機が製作される
事になる筈です。この量産一号機も当初は、テスト用に用いられ、
実際に、キックオフカストマーである全日空に引き渡される機体は
量産二号機か三号機になるものと思われます。
今の処、MRJを正式発注しているのは全日空だけで、報道された
トランスステーツホールディングスとは、覚書レベルでは50機の発
注と50機のオプション契約を結んでいますが、まだ正式契約に至っ
ていません。ただ、Flightglobalの最近の記事では、トランスステ
ートはMRJの優位性に自信を持っているとの事であり、この契約
が実行されれば北米での販売保守補修のネットワークが確実に形成
されるので、世界最大の市場に対する足がかりになる事は間違いあ
りません。
とはいえ、この処の円高もあって、実機が完成するまでは、余程の
原油価格の高騰でもなければ、他社から発注を得るのは難しいかも
知れません。それでも、我慢していれば円安にも振れるでしょうし、
原油高になる局面も確実に出てきます。MRJはグリーン化が一番
進んだリージョナルジェットですから、その特徴が生かせる営業環
境を待つ我慢が三菱重工にあるかどうかが一番の問題である様に思
います。
三菱重工には、MU-300の販売の不調に我慢できず、一切の権利合切
をビーチクラフト社に売却した処、ビーチ社のヒット商品になって
しまったという苦い過去があります。今回はその轍を踏まない様を
祈りたいと思います。
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