2009年7月24日金曜日

民主の安保転換「ぶれた」書かずに「現実路線」と書くマスコミ

※朝日新聞サイトから転載

首相、民主の安保転換「ぶれた」

麻生太郎首相は23日夜、民主党がマニフェスト(政権公約)の原案で、海賊
対策での自衛隊派遣や北朝鮮関連船舶への貨物検査実施などの容認を打ち出し
たことを受け、「現実的対応になったというのは違う。あれだけ国会でテロ対
策などに反対だったのに選挙直前になったら変わるのか。理解できない」と強
く批判。自らが「ぶれた」と批判され続けたことを念頭に「『ぶれた』という
のはそういうことではないのか、と言いたくなる」と皮肉った。首相官邸で記
者団の質問に答えた。

公明党の北側一雄幹事長も23日の記者会見で「これまでの民主党の国会対応
はなんだったのか。現実路線に転換したと言うなら今まで現実的でない国会対
応をしてきたのか。政策よりも政局で判断をしてきたと言わざるを得ない」と
批判した。

(産経新聞 2009/7/24)

民主党が、ただただ、麻生内閣の足をひっぱる為だけに反対したの
であった事を如実に示すのが、今回の安保政策の転換でしょう。
麻生首相がぼやきたくなるのは誠に良く理解できます。

海賊対策にせよ、テロ対策にせよ。今回マニフェストで転換する位
であれば、あれほど抵抗する必要はなかった筈です。結果的には、
タイミングを失する事なく護衛の任を全うする事ができたのは、中
途半端な権限しかない中で、両手を縛られても任務に精励した自衛
隊員の犠牲(一歩間違えれば、本当に戦死者や負傷者が出る処だっ
た)の上に築かれたものと言えます。その意味では、民主党は、自
衛隊の足を引っ張った戦犯とすら言えます。
もし、民主党が政権を取ったら、どの顔下げて、観閲式や観艦式に
出席するのか厚顔無恥ぶりをとくと拝見したいものだと思います。

もう一つの北朝鮮関連船舶への貨物検査実施に至っては、選挙対策
以外の何者でもありません。このままだと、拉致家族会から拉致問
題に弱腰の親北政党と言う非難を浴びかねなかったので、表面を糊
塗して逃げ出したまでの事です。
私は、日教組出身の輿石代表代行が絶対に法案を通過させないと明
言し、その通りに廃案にさせた事を絶対に忘れません。是非、責任
を取って貰いたいものです。

民主党の今回のマニフェストは、政権獲得の為に、年来のサヨク指
向を表面的に繕って一見現実路線への転換を図っている様に見える
ものの、仔細に見れば、従軍慰安婦問題での賠償支払いや第二次大
戦での根拠の無い日本責任論に組みする「恒久平和調査局」設置な
ど、衣の下に鎧が見えているとすら言えます。

それにしてもダブルスタンダードの極みを見せているのがマスコミ
です。最終決定を行う前で、意見を確定させないのは当然の行為で
すが、それを「ぶれた」と強弁し、その一方で、民主の明確な政策
のブレを現実路線への転換とか柔軟路線とか書くのは、どう見ても
ダブスタと言わざるを得ません。

そこまでするのであれば不偏不党となど書かず、いっそ潔く支持政
党を明示するのが筋というものです。米国のワシントン・ポストや
ニューヨーク・タイムズは、選挙前に民主党指示である事を明示し
ています。そうであれば、朝日新聞や毎日新聞は、媚中反日である
事と民主支持である事を明記すべきでしょう。
誰も信じていない朝日新聞綱領や毎日新聞憲章など、速やかに廃止
すべきであると考える次第です。


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2009年7月23日木曜日

日食見えず 昨日はお疲れ様でした。

※毎日新聞サイトから転載

トカラ列島では“黒い太陽”見えず

月が太陽を完全に覆い隠す今世紀最長の皆既日食が22日午前、各地で確認さ
れた。日本の陸地で見られるのは46年ぶりとあって、鹿児島県のトカラ列島、
種子島南部や奄美大島北部などに2万人近い天文ファンが集結したが、6分
25秒と陸上では最も長い時間観測できるとして約1100人が集まったトカ
ラ列島(十島村)の悪石(あくせき)島では風雨が強まり、竜巻の可能性があ
るとして屋内への避難が呼びかけられる一幕もあった。

晴天に恵まれたのは北硫黄島(東京都小笠原村)付近の太平洋上で、今世紀最
長となる6分39秒の皆既日食が確認できた。“黒い太陽”の周りに普段、肉
眼で見えないコロナが真珠色に広がって見えた。近海では、普段は東京と小笠
原を結ぶ「おがさわら丸」や、兵庫県立大がチャーターした「ふじ丸」など、
天文ファンを乗せた船が集まり、天文ショーを楽しんだ。

今回の皆既日食はインド北部から始まり、直径約250キロの巨大な月の影が
時速2千キロ以上で東に移動。中国の武漢・上海といった大都市を通り、南西
諸島では午前11時前、北硫黄島付近では11時半ごろに起きた。交通の便の
よい上海近郊で観察しようと、中国に渡る天文ファンも多くみられた。

皆既日食が次回、日本で見られるのは26年後で、北陸や北関東で観測できる。

(産経新聞 2009/7/22)

昨日の皆既日食を満足のいくまで堪能できた方は、結局、チャータ
ーしたクルーズ客船で晴れ間を探して硫黄島まで移動できた方か、
中国の重慶まで探訪ツアーに行かれた方しかいなかった様です。
そういう意味では、本当にごく一部の方しか、日食を満喫できなか
った訳ですから、殆どの方は、公平に見れなかったという事で我慢
頂くしかありません。
私は、東京都心部にいましたが、天候は曇りで、とても見れないと
外に出るのも諦めてしまいました。それでも、11時頃には、全体
に薄暗くなった様に感じ、これも日食の為かと少し楽しめた気がし
ました。頑張って外で観察していた同僚の中には薄い雲を通して欠
けた太陽を見る事ができた人もいた様です。

さて、日食ですが、実はそれ程、稀な現象ではありません。
太陽、月、地球が一直線上にならぶ機会は、新月毎に発生します。
地球の公転面と月の公転面が、完全に一致していれば、毎年12
回は日食が発生する事になります。
しかし、実際には両者は、5度近くずれていますので、この両軌道
が交わる場所(月の昇交点・降交点といいます)付近にいる時に限
られる事になります。この現象は実は年に数回発生していますの
で一年に日食はコンスタントに二回~四回、まれに五回発生して
います。つまり世界的に見れば、半年に一回から三ヶ月に一回発生
している通常の天文現象とすら言えるのです。

ただし、そういった普通の現象であっても、地球に落ちた月の影の
大きさは、概ね月の大きさに等しく、その中に入らないと日食を見
る事はできません。ですから、同じ場所で日食を見る事ができるの
は稀という事になります。一方、月食も同じ理屈なので、発生回数
は日食と似たような回数なのですが、月が地球の陰に入ると、月に
面している地球上からはどこからでも月食を観測できるので、同じ
場所で月食を観測できる回数は日食を観測できる回数より遥かに多
くなります。平たく言えば、月食では大騒ぎにならなくても日食は
大騒ぎになる事になります。

しかしながら、先ほども述べた様に、地球全体では日食はコンスタ
ントに発生していますので、どうしても、日食を見たいという方は
タレントの誰かさんの様に、海外で日食を楽しむという事も良い方
法ではないかと考えます。それは、今回の日食で、上海にいかれた
方と同じ事をする事になります。

次の日食は、2010年1月15日にアフリカ中部、モルディブ、インド
南部、スリランカ、ミャンマーで金環食が観察でき、日本でも西日
本中心に部分日食を見る事ができます。
また、2010年7月11日はイースター島を含むポリネシア、チリ南部
およびアルゼンチン南部で皆既日食を見る事ができます。
少し遠いですがご興味のある方は、チャレンジされれば如何でしょ
うか。


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2009年7月22日水曜日

ますます政府関与が必要になる衛星打上げビジネス

※写真はFalcon9。SpaceX社サイトから転載

SpaceXのFalconロケット、初の商用衛星の打ち上げに成功

マレーシアの地球観測衛星「RazakSAT」を搭載したSpaceX社の「Falcon 1
Flight 5」の打ち上げが13日、ハワイの南西2500マイルにあるクェゼリン環礁
にある発射施設で実施。打ち上げ1時間20分後、衛星は予定していた軌道への
投入が確認され、打ち上げは見事に成功した。

今回の打ち上げ、同社にとっては初の商用衛星の打ち上げともなった。

同社は創業者となるイーロン・マスク(Elon Musk)の個人出資企業として2002
年に設立されたまったくのベンチャー企業。本格的な宇宙ロケットの開発は国
家予算規模の多額の費用を要するのが普通で、個人出資企業がこうした本格的
な宇宙ロケットの開発に成功したというはスプートニク以降の宇宙開発史上、
初めてのことともなる。

同社のFalcon 1は米国政府の実験衛星を搭載して打ち上げ実験が行われてきた
が、Flight 1からFlight 3まで3回連続して失敗。当初の予定ではRazakSATは
Flight 4に搭載される予定だったが、Flight 4では万事をとって衛星相当分の
重りを搭載して打ち上げが実施し、打ち上げ実験はようやく成功していた。

同社は既に国際宇宙ステーション(ISS)への補給業務に関してNASAと受託契
約を結んでおり、今回の商用衛星の打ち上げ成功を受けて、ISSへの補給業務
も実現に向けて大きな前進を遂げたこととなる。

今回の打ち上げは1段目に自社開発のMerlin 1Cエンジン1基を使用し、低軌道
(LEO)に570キロのペイロード投入能力を持つFalcon 1が使われたが、実際の
ISSへの補給業務では1段目にMerlin 1Cエンジン9基を使用したLEOへ9900キロ
の投入能力を持つFalcon 9とやはり自社開発のDragon補給船が使用される予定。

Falcon 9の初の打ち上げ実験からは、射場をフロリダ州ケープカナベラル空軍
基地に移して年内にも実施される予定。

(テクノバーン 2009/7/15)


前回SpaceX社を取り上げたのは、NASAからISSへの補給契約を獲得
した昨年12月ですが、それ以降、確実に実績を積み上げています。
契約通り、Falcon9をケープカナベラルに輸送し、発射準備を完了
させました。もっとも直立させる迄は行ったものの、NASA側の都合
で発射は2009年中という事になりましたが、SpaceX社が、エンジン
テストを完了させ、機体を製造し、打上場所まで搬送し、発射準備
を完了させたという実績は残ったと言えます。

勿論、実際の打上は行われていませんので、完全に完成したとは言
えませんが、それでも大きな実績になったのは事実です。
Falcon9は2009年には2回、2010年には5回、2011年以降も、平均
3回の打上げが予定されています。NASAの発注が追い風となり、初
飛行も行われていない機体に、既に3社から4機の打上げ発注が行
われているのです。日本のH-IIAが、海外からの受注がなかなか得
られず四苦八苦したのとは、大違いです。

一見絶好調の様に見えるSpaceX社ですが、仔細に見るとなかなか難
しい事が判ります。小型衛星打上がロケットであるFalcon1は、派
生型のFalcon1eを含めても、受注は2機しかありません。今回の
Flight5でFalcon1として初めて商用衛星の打上げに成功した訳です
が、前回のFlight4(衛星は搭載していませんでした)を成功と数え
ても、打上げ成功率は40%に過ぎません。他のロケットの半値で打
ち上げられるとしても、なかなか受注を得られないのは、まだまだ
打上げ実績が少ない事が影響しています。
逆にいえば、Falcon9で受注が相次いでいるのは、NASAがバグ出し
をしてくれるので、発注側が安心していられるからだと言える様に
思われます。

世界の衛星打上げビジネスは、世界経済の急減速と衛星の大型化や
長寿命化もあり需要が縮小しています。その一方で、打上主体の数
は、既に、アリアンやロシアに続く第三の核になっている中国に加
え、新興のインド、ブラジルによる国策ロケットの開発が続いてお
り、これら各国の参入が確実な状況です。

その中で、日本のロケットが、生き残る為には、政府が一定の数の
衛星を打上る事でロケット品質を政府が間接的に保証する形でしか
有り得ない様に思われます。でなければ、数を打ち上げているアリ
アンとロシア、極端な安値で受注可能な中国や新興諸国に対抗して
生き残るすべがないと思われるのです。

SpaceX社の受注リストを眺めると海外からの受注が増えてきたとは
言え、まだまだNASAの発注の割合が圧倒的です。
それを考えればSpaceX社やOrbital Science社ですら、NASAのCOTS
がなければ生き残りが危うかったとすら言える様に思えてなりません。


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2009年7月21日火曜日

自民党に復活の日はくるのか?


加藤元幹事長「自民党にとって最後の解散だ」


自民党の加藤紘一元幹事長は21日、衆議院解散の本会議後、国会内で記者団
に「両院議員懇談会後の麻生太郎首相の演説はよかった。今回は自民党にとっ
て最後の解散となる気がするが、党は一つにまとまると思う」と述べた。

(産経新聞 2009/7/21)


細川内閣や村山内閣が失政の割には支持率が高かった事から類推す
れば、今回の衆議院選挙後にできるであろう民主党内閣は、マスコ
ミの強い後押しもあり、高い支持率が、その終わりまで継続するで
あろう事は容易に想像がつきます。ここ一週間ほどで、インド洋に
派遣している自衛隊の撤収は当分しない、永住外国人への地方参政
権はマニフェストに含めない等々。民主党の意見は、政権獲得時の
不安材料を取り除くかの様にブレにブレていますが、そんな事を気
にするマスコミは無い様です。

自民党は、衆議院で300議席を保有していても、参議院で少数与党
であった為に、不安定な政権運営を余儀なくされました。その教訓
を考えれば、自民党は、今回の衆議院選挙で敗北したとしても、次
回の参議院選挙では絶対に勝たねばなりません。逆に、民主党にと
っては、今回、安定多数をとれば、次回の2010年の参議院選挙まで
の一年間、自由に政権運営を行う事が可能と言えます。

村山内閣は、自社さ三党連立政権でしたので、大した事はできませ
んでしたが、内閣総理大臣として従軍慰安婦への謝罪談話を出す等、
日本の将来を拘束するダメージを与えています。それに対し、今回、
民主党は、単独政権が可能な得票を得ると予想されており、政権運
営でより自由に法案を成立させる事ができます。

今まで、法律や政策の継続性は、官僚が担って来た訳ですが、サヨ
クリベラリズムを思想的なバックグラウンドとして持つ民主党によ
って、全く異質な法案が成立する可能性があります。

次の自民党内閣になれば再修正すれば良いとの意見もあるでしょう
が、例えば、高速道路の無料化を行った場合、料金所の設備や料金
所の従業員は放棄または解雇される為、再度の有料化しても直ぐに
元に戻せる訳ではなく、また、非常にコストがかかる事になります。

同様に、第二次大戦時の個人賠償、人権擁護法、外国人への根拠の
ない権利付与、領土問題、国家主権の移譲等々、一度成立させると
元に戻すのが極めて難しい案件も多いのです。その意味で、次回参
議院選挙までの一年間、できる限り成立する法案の数を少なくする
様に活動する事が、自民党にとっては必須の行動という事になるか
もしれません。

私は、今の民主党が、まともな政治を行えるとは思えません。小沢
氏、鳩山氏、菅氏も全く信頼する事ができません。
それでも、民主党が選挙に勝てば、それが国民の意思という事にな
ります。
民主党が政権を取っている間、苦渋を噛み締めながら、自民党の政
権復活を信じ、市井の保守論者として民主党を批判し続けようと考
えています。


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