2009年12月25日金曜日

鳩山首相は14億円以上の贈与税脱税に成功!

今回の鳩山首相の記者会見の中で、鳩山首相の顧問弁護士は、鳩山
首相の生活費と政治活動費の合計が、概ね年間2億円である事をあ
きらかにしました。

これに対し、収入の方は、議員歳費は、22百万円程度しかありま
せん。これに加えて政治資金パーティがありますが、どの程度の収
入であったかは不明です。実際には、それ程多くなかったのではな
いかと考えられます。なぜなら今回明らかになった母親からの援助
が月間15百万円(年間1.8億円)に上っていたからであり、これ
と議員歳費を合わせれば概ね2億円となり、追加の収入は必要なか
ったからです。実際には、鳩山首相の財産であるブリジストン株の
配当等の追加収入や本当の個人献金もあったでしょうから、懐具合
は更に豊かであったと思われます。

鳩山首相は、今回の母親からの「子ども手当」の事を知らなかった
と強弁していますが、「子ども手当」は収入総額の約9割に相当す
る金額であり、大の大人が、それを知らないなど、なんとも理解し
難い事です。百歩譲って、どうしてそれを知らなかったを考えると
更に問題があるのが分かります。

つまり、鳩山総理が収入について心配しなかったのは、その政治活
動の最初期から、潤沢な資金供給があったからに他なりません。そ
うであれば、鳩山氏が特に意識しなかったという言葉が辛うじて理
解可能になってきます。しかしながら、その場合、更に問題なのは
非常に多額の贈与を極めて長期に亘って得ていながら贈与税の支払
いを怠っているという事です。

今回、鳩山首相は、2002年からの7年分の修正申告を行ない約6億
円の納税を行なうと報じられていますが、見落としてはならないの
は、鳩山首相の初当選は1986年であり、その年以降2001年までも同
様の資金援助が行われていただろうことが容易に推定できる事です。

1986年から2001年まで、あまり物価が変わっていなかった事、小選
挙区制が導入され区割りが小さくなった事で選挙費用が下がってい
る事。更には政党助成金が導入され、候補者の負担が軽減された事
を考えると、過去には、より多額の資金が、母親から鳩山首相に流
れていた事も想像されるのです。

しかしながら、それがいくらであったは、知る事はできなくなって
います。そこで、今回判明した月額15百万円を平均値として取る
と、この期間(1986~2001年)の贈与額の合計は、28.8億円
(年額1.8億円X16年)となり、税金として支払うべき金額は
14.4億円に達する
のです。しかし、実際には、鳩山首相は、
この税金を時効によって免れている訳であり、まさに巨額の脱税に
成功したと言える様に思うのです。


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鳩山首相は潔く議員バッジを外し、国民に信を問え!

※写真は読売新聞サイトより転載

鳩山首相には悪夢のイブ 軽い言動のツケ重く…

クリスマスイブの24日、鳩山由紀夫首相の2人の元公設秘書が「政治とカネ」
をめぐる問題で起訴された。現職首相の“身内”が刑事罰に問われるという事
態の重さに加え、首相本人の言動の軽さが、今後の政権運営への傷口を広げよ
うとしている。
「あの…。(私は)もらいすぎだと言われてますから…」
24日朝、首相は首相公邸から出勤する際、記者団に「サンタクロースから何
をもらいたいですか」と尋ねられ、戸惑い気味にこう答えた。

首相が返答に窮するのも無理はない。自らの政治資金管理団体をめぐる偽装献
金問題では、87歳になる実母側から62歳の長男である首相側に毎月1500
万円もの現金がわたっていたことが判明したからだ。

問題が事件へと化した同日夕の記者会見。首相は、疑惑の大筋を認めながらも、
自らの積極的な関与を否定する線で国民への説明責任を果たそうとした。

「親から大金を用立ててもらい、知らぬはずはないと思われるかもしれないが、
私は本当に全く承知していなかった」

ただ、就任後の首相は、米軍普天間飛行場の移設問題や衆院選マニフェスト
(政権公約)に関する政策判断にも見られるように、過去の発言に手足を縛ら
れ、立ち往生を余儀なくされる傾向が強い。この日の釈明会見もそうだった。

もともと首相は「政治とカネ」問題に厳しい姿勢を示す政治家として知られ、
たとえ秘書が起こした事件でも容赦なく政治家本人に批判の矛先を向けてきた。

「政治家と秘書は同罪」「秘書が自分のために行動してくれたことによる犯罪
で共同正犯だ」…。ライバル政党の議員秘書がカネの問題で逮捕される度、正
論をぶつけた。「もし鳩山由紀夫の秘書が同じことを行っていたとすれば、す
ぐに国会議員のバッジを外す」と公言したこともあった。

その言葉通りの事態に陥ったように見えるこの日の記者会見。首相は「過去の
発言に対して否定するつもりはない。逃げてはいかんと思っている」と言いつ
つも、「私腹を肥やしたり、不正な利益を得たということは一切ない」と、自
らが過去の追及した疑惑との違いを強調した。

だが、母親からの資金提供を「贈与」と申告せず、「(修正申告による)納税
額は概算でも6億円を超える」と自ら認めてしまったことは、またしても「私
腹を肥やしたことにあたらないのか」との批判にさらされることになるだろう。

くしくも24日は歴史的な政権交代を果たし、首相に就任して100日目にあ
たる。首相は記者団にこう感想を語った。
「国民の皆さんの辛抱強さと、しかし、じれったいなという思いは感じます」
新政権の多少の失態に世論が目をつぶってくれる「ハネムーン期間」は終わっ
た。首相にその自覚はあるのだろうか。(船津寛)

(産経新聞 2009/12/24)


鳩山首相は、その無能故に首相を辞任すべきですが、それ以外にも
引用した記事の指摘の諸点で、首相を辞任の上、潔く議員バッジを
外すべきです。

昨日の会見でも、そうですが、鳩山首相の発言は、言葉の下痢の様
で、自身の政治資金問題であったり、自身の脱税問題であるにも関
わらず、全く主体性がありませんし、反省もありません。鳩山首相
は「親から大金を用立ててもらい、知らぬはずはないと思われるか
もしれないが、私は本当に全く承知していなかった」と述べていま
すが、この様に、自身の収支決算について責任を持てないし、責任
を持つ気もないと言うことは、準禁治産者に相当します。準禁治産
者は、法律行為を行なう事もできません。鳩山首相は、この点から
見て即座に政治活動を停止すべきです。

第二点ですが、脱税に関して、「私腹を肥やした訳ではない」と述
べている点ですが、贈与税は、贈与で得た金の使途に関しては問う
ていません。親であっても他人から不労所得を得れば贈与になりま
す。そして、それによった得た金で政治活動を行ない、その結果、
首相の地位と権力を得たのですから、立派に私腹を肥やした事にな
ります。目的が良ければ手段を選ばないというのは、日本国では認
められない論理です。この様な論理で、脱税を正当化しようとする
人物が首相の地位についている事は、コンプライアンス上も大きな
問題です。その点からも、鳩山氏は首相でいるべきではありません。

第三点です。首相は、かって、自民党の加藤紘一氏の政治資金疑惑
に対して、「政治家と秘書は同罪」「秘書が自分のために行動して
くれたことによる犯罪で共同正犯だ」…。と述べ、「もし鳩山由紀
夫の秘書が同じことを行っていたとすれば、すぐに国会議員のバッ
ジを外す」と公言しました。まさに、それが現実となったにも関わ
らず、それを実行しない事は、二枚舌のそしりを免れません。
一般的な倫理上も、社会正義の実現の上からも、鳩山首相は、即座
に退陣し、議員バッチを外すべきでしょう。

第四点です。鳩山首相は、「国民の皆さんの辛抱強さと、しかし、
じれったいなという思いは感じます」が、「反省すべきは反省する。
だが、政権交代をしろと多くの国民の方の支持があったので辛くと
も、総理の職を投げ出さずに続けさせていただきたい」と述べてい
ます。しかし、国民は選挙前には、ここまで無能で杜撰とは承知し
ていません。従って、国民の期待が、引き続き、鳩山氏と民主党の
上にあるとは限りません。マスコミの世論調査で引き続き世論の支
持があると強弁されるかも知れませんが、麻生政権、鳩山政権に対
する非難を比べるとマスコミは明らかに鳩山政権の側にあり、マス
コミの世論調査そのものが世論操作の可能性すらあります。従って、
鳩山民主党は速やかに衆議院を解散し、国民に再度、信を問うべき
であると考えます。


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2009年12月24日木曜日

全日空787空を飛ぶ


※写真は、Boeing社サイトから転載

この間、初飛行を行ったばかりなのに、もう全日空引渡し用の機体
ができたのかと驚かれた方も、多いのではないでしょうか?
残念ですが、この機体は、二番目の試験飛行用の機体(ZA002)です。
12月15日の初飛行の際の際に使われた機体がBoeing社の特別塗装で
あったのに対し、この機体は全日空の実機用の塗装スキームで仕上
げられています。全日空にとっては、無料の宣伝になる訳で、こう
いう部分にもキックオフカストマーになったメリットが出ています。

全日空あるいはANAの名前は、既に充分有名ですから、いまさら
無料広告でもないかも知れませんが、新型機の試験機に塗装される
のですから、先進性をアピールするには、有効ではないかと思いま
す。但し、全日空がその機会を上手く使っているかどうかについて
は疑問です。今の処(12/24)、プレスリリースは行われていないよ
うです。尤も、地上での姿は、CMに使った様ですから、飛行中の
映像もその内、CMで流れるかも知れません。

試験機2号機の初飛行ですが、前回同様、悪天候の中、約二時間に
亘って行われ、1号機の初飛行同様、エバレットのパイン飛行場を
離陸しシアトルのボーイング飛行場に着陸するコースで行われまし
た。飛行高度は13000ft。飛行速度は、200ktでした。

前回も感じた事ですが、本来は、悪天候をおして、初飛行を行なう
のは避けたい筈です。それを強行している処に、これ以上、スケジ
ュールの遅延が許されなくなっているボーイング社の787のテス
ト飛行スケジュールに対する危機感が感じられる様に思われてなり
ません。


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2009年12月22日火曜日

ISSへの人員輸送はソユーズの独占になる?

※写真は、ソユーズの打ち上げ。読売新聞サイトから転載

野口さん、2度目の宇宙へ ソユーズ 期待と不安

■露の伝統技術学ぶ/不安定な一極支配 

ロシアの宇宙船「ソユーズ」に搭乗する野口聡一さん(44)の2度目の飛行
は、日本人の宇宙長期滞在の本格化と「ソユーズ時代」の幕開けを告げるもの
となった。日本にとってはロシアの伝統的な宇宙技術を学ぶ好機となる一方、
ロシアは再び宇宙開発の主導権獲得に意欲をみせ、有人船の“一極支配”は多
くの懸念材料を抱えている。

国際宇宙ステーション(ISS)計画は大型物資も運べる米スペースシャトル
と、飛行士だけが乗るソユーズを両輪に進んできた。しかし、シャトルはISS
が完成する来年で退役することがすでに決まっており、各国の長期滞在飛行士
は今後、すべてソユーズに乗り込むことになる。

1960年代に開発されたソユーズは構造が単純で信頼性の高さにも定評がある。
多機能でハイテクを駆使したシャトルとは対照的に、昔ながらの“ローテク”
を使った質実剛健さが特徴だ。

宇宙航空研究開発機構は現在、日本独自の有人船の開発構想を検討し、ソユー
ズに似た機体が候補に挙がっている。日本の宇宙開発は米国を手本に発展して
きたが、今後は多くの飛行士がロシア流の発想や文化に触れ、その経験は有人
船開発にも役立つとみられる。

一方、ISSと地球の往復という基幹を担うロシアは来年、火星や他の惑星へ
の有人飛行を視野に、原子力を動力源とする宇宙船の研究に着手する見通しだ。
総額200億ルーブル(約600億円)をかけて9年後には完成させる意向だ
が、事故時の被害の大きさを懸念する声も聞かれる。

さらに、日米などでは、ソユーズの運用が何らかのトラブルで中断した場合、
ISS計画が停止に追い込まれることへの根強い警戒論もある。

ISSの建設では、大型物資の輸送をシャトルに頼っていたため、相次ぐシャ
トル事故が計画の遅れに直結した。同様にソユーズだけが生命線になれば、運
用リスクの増大を招きかねない。米国の新宇宙政策が不透明な中で、ISS計
画は危うさをはらんだ終末期を迎えつつある。

(産経新聞 2009/12/22)

今までも、ロシアのソユーズ宇宙機はISSへの人員輸送を行って
はいたのですが、人員輸送の多くは、シャトルが担っていました。
そのシャトルですが、現在の予定では、来年に退役が予定されてい
ます。

もともとは、アレス1が、2012年には、供用が開始される事になっ
ていたので、有人飛行ができない期間は、2年間程度に留まる筈で
した。しかし、最新の見積もりでは、アレス1の完成は、2017年に
なる事が予想され、米国の有人飛行ギャップはこのままでは、7年
に達する見込みです。

米国も手を拱(こまね)いている訳ではありませんが、新しいロケッ
ト開発には時間と費用がかかります。元の目論見では、この費用を
シャトルとISSの早期退役から捻出しようと考えていたのです。
そして、米国がISSへ人員を輸送できない間は、短期間ソユーズ
に依存するのも仕方のない事と考えていた訳です。

しかし、ロシアもさるもので、ISSへの観光旅行用には10億円か
ら15億円で契約していたと言いますが、NASAへは宇宙飛行士一人当
り50億円を請求していると言うのです。シャトルの飛行には、一回
500億円を要しますが、一回の飛行で7人の宇宙飛行士を運べる上、
物資輸送も行なう事ができます。シャトルで人員と貨物を運ぶ値段
が、ソユーズと無人輸送機の合計の値段とあまり変わらないのであ
れば、シャトルを退役させる理由の一つはなくなります。大統領諮
問委員会は、ISSの完成までシャトルの退役を一年遅らせる事を
提案しています。

もう一つの理由であるロケットの開発費用の捻出ですが、こちらは、
アレス1の開発を中止し、商業輸送サービスを利用する事ができな
きかというのが、大統領諮問委員会の目論見です。実際、NASAから
ISSへの物資輸送を請け負ったSpaceX社は、ドラゴン輸送機を当
初から有人カプセル化する事を考慮に入れて設計しています。こち
らは、宇宙飛行士一人当りの打ち上げ費用は20億円程度での実現を
目指しています。こうなるとロシアの方も50億円とは言えなくなる
ので、SpaceX社に近い値段で有人打ち上げを提供せざるを得なくな
る事が予想されます。

SpaceX社は、発注があれば3年で実現できるとしていますが、いつ
有人飛行が可能になるかで、米国のソユーズ依存の期間は、大幅に
縮小すると予想されているのです。問題は、SpaceX社の大型打ち上
げロケットであるFalcon9ロケットが、未だ実験機の打ち上げすら
行われていない事です。今までの処、開発は順調ですが、信頼性を
確保する為には、打ち上げ回数を上げる事しかありません。Falcon9
ロケットは、小型打ち上げロケットであるFalcon1ロケットとMerlin
1cエンジンを共有しています。同じエンジンを使う事で、初期故障
を早期に検出し、生産数を上げる事で、一定の工作精度を早期に実
現できます。その反面、エンジンの一つの欠陥が二種類のロケット
の打ち上げを停止させるリスクもあります。
SpaceX社はこのリスクも勘案しても、開発リスクと費用削減のメリ
ットを取ったと言える様に思います。

米国の宇宙開発に大きな影響を与え、ソユーズの今後にも大きく影
響を与えるSpaceX社のFalcon9ロケットの初打ち上げは、来年2010年
2月2日が予定されています。打ち上げまで、あと一ヶ月固唾を飲ん
で、打ち上げを見守りたいと思います。


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