2009年5月15日金曜日

100年早すぎる天皇訪韓 まずは韓国が非礼を糺せ

※韓昇洙(ハン・スンス)首相 産経サイトから転載

韓国首相、環境分野で日本と協力 部品・素材、中小進出を支援

【ソウル=山口真典】韓国の韓昇洙(ハン・スンス)首相は14日、ソウルの政
府総合庁舎で日本経済新聞と会見した。省エネルギーや新再生エネルギー開発
など環境分野で日本との協力を進める考えを表明。関連の部品・素材産業で日
本の中小メーカーの韓国進出を積極支援する姿勢を示した。新型インフルエン
ザ対策で「韓日中3カ国の間で感染拡大を未然に防ぐシステムづくりを検討す
べきだ」とも提唱した。
李明博(イ・ミョンバク)大統領が昨年4月に来日した際、招請した天皇陛下
の韓国訪問にも触れ「1日も早く実現することを期待する」と強調。「(訪問
実現を通じて)日韓の距離が近くなり、過去の難しい問題を解決する契機にし
たい」と訴えた。

(日経新聞 2009/5/15)


外交の原則の一つにレシプロシティ(返報性、相互性)の原則という
のがあります。何かしてもらったら、それにお返しをするというの
は個人の間でも関係を円滑にする知恵だと思いますが、これが、ち
ゃんと国と国との関係でも外交上の原則にもなっているのです。

その原則からすれば、韓国の国家元首である大統領が既に何度も日
本を公式に訪問しているにも係わらず、日本の国家元首として扱わ
れている天皇が韓国を訪問していないのは、外交上正常な関係では
ない事を端的に示していると言えます。(勿論、その替わりに首相
が訪韓していますので、表面上のレシプロシティは維持されている
と考えられます。)

韓国は天皇訪問を政治的に利用しようとしているという批判があり
ますが、元々、国家元首の外国訪問は国内政治的な目的も見据えて
行われるものですから、これは批判には当たりません。

しかしながら、天皇の訪問が、その国との関係全般を悪化させるの
であれば、訪問する意味がない事になります。
ここでいう関係悪化とは、相手国政府、国民の日本に対する態度が
どうなるかという視点もありますが、日本国民の相手国に対する態
度がどう変化するかという視点もあり、韓国との関係では、この後
者が悪化する可能性が高い点が、天皇訪韓を妨げていると言えます。

つまり、天皇が訪韓した場合、様々な状況で、韓国側から非礼な扱
いを受ける可能性があり、一度、そうした事態が発生すれば、日本
国民の対韓感情が著しく悪化する事が容易に予想されるからです。

過去、韓国は何度も外交上の非礼を日本に対して行ってきました。
日本と外交戦争を行うと宣言し、世界各国で、日本に対する悪口を
撒き散らしていた大統領が一年ちょっと前までいた国であり、国を
上げて、それを支持していたのです。現在の大統領である李明博も、
天皇訪韓時には、土下座させて過去を謝らせたいと述べていた位で
すから、彼らが非礼をしないと約束しようと、そういうチャンスを
与えれば、彼らがその希望が幾分なりと実現させ様とするのは明ら
かです。

韓国は、トーンの変化はあっても、引き続き反日教育を継続してい
ます。また、マスコミも天皇の事を「日王」と表記する非礼を継続
しており、竹島問題や歴史認識問題で百年一日の如く日本を非難す
る態度にも変化は見られません。

そうであるならば、日本側としては、天皇訪韓によって、更なる関
係悪化を予想せざるを得ない事になります。天皇訪韓を韓国が本当
に望むならば、まずは、自国の日本や天皇に対する態度を変えるの
が先であろうと感じる次第です。
(以上敬称略)


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2009年5月14日木曜日

ピースボートも本音は怖かったソマリア海賊

※ピースボートがチャーターしているClipper Pacific号

「反対、でも守って」 ピースボート、海自が護衛 ソマリア沖

海賊対策のためアフリカ・ソマリア沖に展開中の海上自衛隊の護衛艦が、民間
国際交流団体「ピースボート」の船旅の旅客船を護衛したことが13日、分か
った。ピースボートは海賊対策での海自派遣に反対しており、主張とのギャッ
プは議論を呼びそうだ。

海自の護衛艦2隻は11日から13日にかけ、ソマリア沖・アデン湾を航行す
る日本関係船舶7隻を護衛。うち1隻がピースボートの船旅の旅客船だった。
ピースボートは社民党の辻元清美衆院議員が早稲田大在学中の昭和58年に設
立。船旅は寄港地の非政府組織(NGO)や学生らとの交流などを目的として
いる。

ピースボート事務局によると、船旅の企画・実施会社が護衛任務を調整する国
土交通省海賊対策連絡調整室と安全対策を協議し、海自が護衛する船団に入る
ことが決まったという。

ピースボートは市民団体による海自派遣反対の共同声明にも名を連ねている。
事務局の担当者は「海上保安庁ではなく海自が派遣されているのは残念だが、
主張とは別に参加者の安全が第一。(企画・実施会社が)護衛を依頼した判断
を尊重する」と話している。

(産経新聞 2009/5/14)


とっても恥ずかしい話ですが、ピースボートは以下の声明の賛同者
リストに名を連ねています。

共同声明
ソマリア沖に海上自衛艦を出すな! 海賊問題に名を借りた海外派兵新法に反対する!
http://www.annie.ne.jp/~kenpou/seimei/seimei113.html

この共同声明は、まさに、読んで字の如くで、ソマリア海賊は、小
火器しか持っていないので、重武装の護衛艦を出すのは、憲法九条
の精神に反するという主張です。それに加えて、ソマリア海賊問題
は、「ソマリアの内戦による無政府状態と漁民など住民の貧困」が
根本原因であり、「この解決なくして「海賊問題」の解決はない」
のだそうです。

であれば、ピースボートは不要な護衛艦の護衛など受ける事なく
憲法九条の精神に則って"無防備"で海域を航海し、護衛が不要であ
る事を身を持って証明すべきです。また、例え、ソマリア海賊に拿
捕された所で、住民の貧困の解決の為になるのですから、進んで身
代金を提供すべきという議論さえなりたちます。

まあ、自分に降りかかってくるとは思わなかったので、九条カルト
仲間の奉加帳に名前を加えたのだと思います。それが、自分の事と
なった瞬間に、態度を変えて護衛艦による保護を頼むのは、主催メ
ンバーである辻元清美議員が、他人を「疑惑のデパート」などと最
大級の非難を行いながら自分が秘書給与ネコババ事件で罪に問われ
そうになった瞬間に、今までの主張を忘れて逃げ回ったり、会見で
ウソの釈明をした事が思い起こさせます。

しょせん、ピースボートの主義主張はお題目に過ぎない事を、これ
程明確に示した事もないと言えますし、サヨクが所詮ダブルスタン
ダードの使い手である事を、これ程あからさまに示す例も少ないと
思います。これではブサヨと言われても仕方がありません。

他人事ですが、折角の得がたい機会なのですから、憲法9条の精神
を発揮してソマリア海賊と徹底的な話合いを行い、海賊の武装解除
に成功して欲しかったと思います。


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2009年5月13日水曜日

A400Mレスキュー会議は半歩前進

※Reutersのサイトから転載

A400Mレスキュー会議の進捗について

エアバス社の親会社であるEADS社とヨーロッパ各国政府は遅延している軍用機
の製造を元に戻すため、A400M技術仕様を定めることで「前進」を果たしたと、
会談に詳しい消息通は語った。

技術的要求を単純化するのは、その遅延がドイツと英国を怒らせ、EADS社と
NATO加盟欧州7ヶ国政府との間で行われている欧州最大の軍事プロジェクトを
救出する会議での三つの主要な障害の内の一つを解決する事になる。

他の主要な論点は、1億ユーロ(8,960万ポンド)と推定されるA400Mの機体価
格と新しい引渡しスケジュールへの同意の取り付けである。
「技術的性能を定める上では良い進歩があった」と、関係者の一人は率直に語
っている。

A400Mは軍隊と大型装備をアフガニスタンのような不整地に輸送する為に設計
された機体だが、2003年に欧州七ヶ国政府から総費用200億ユーロでの発注を
受け開発がスタートした。

機体は2009年から引渡しが開始される予定になっていたが、まだその処女飛行
も行われていない状態にある。開発は主としてエンジン問題によって遅延して
いる。しかし、製造メーカーは、国毎にカスタマイズされた要求(例えば防御
機能や航法援助機能)についても問題視している。
例えば、ドイツは、60機のA400Mの導入を予定しているが、攻撃を避ける為、
地形にそって飛行する匍匐飛行機能を要求している。

業界筋によると、EADS社は開発上のリスクを減らすために第一段階では機体の
基本的なバージョンを生産したいという意向を持っており、それが軌道に乗っ
た後で、より複雑な機能を加えたいとしている。

契約上の遅延条項を適用させることで、購入政府は4月1日にプロジェクトを
キャンセルし、EADS社に前渡し開発費用57億ユーロを払い戻すよう命令するこ
とができた。しかし、彼らは緊急会談で7月までの支払い猶予を宣言した。

EADS社は、初飛行から3年後に最初のA400Mを引き渡すと述べたが、その具体
的な期日については、重要なエンジンソフトウェアの準備状況によると語った。

遅延に対しキャンセルする事も辞さないとしている英国やフランスのような買
い手は、可能なかぎり早く彼らの発注した機体を入手し、世界的な活動の支援
や、老朽化した輸送機隊の更新を一日も早く行う事を希望している。

スペイン、ベルギー、ルクセンブルク、トルコと言った他のヨーロッパの買い
手国と南アフリカとマレーシアは、輸出仕様のものを購入するのに同意してお
り、現在の契約交渉での役割は特にない。

EADS社は、この何ヵ月にも及ぶ否定的な広報を終え、6月中旬のパリ・エアシ
ョーでプロジェクトの再開を発表する事に熱心になっている様に見える。

(Reuters 2009/5/11)

昨日は、787の進捗について取り上げましたが、今日は同じく泥沼
状態となっているA400Mの開発について取り上げます。

A400Mについては、新開発のプロップ・ファン・エンジンTP400の開
発が難航しており、当初予定通りの出力を得る事が出来ないのが最
大の問題です。最近のエンジンはFADEC(Full Authority Digital
Engine Control)という全自動デジタルエンジンコントロール機能
が搭載されています。エンジン出力が目標通りにいかないのは、こ
のエンジン制御コンピュータの問題でもあるのです。その為、上記
の記事でも、引渡しは、このエンジン管理ソフトの引渡し日によっ
て左右されると書かれている訳です。

これに加えて、新機種開発での古くて新しい問題である機体の重量
過大という問題があります。これは787でも全く同じ現象が生じて
います。

このエンジン出力不足と機体重量過大により、他の問題、ペイロー
ド過少、航続距離過少と言った問題が複合的に発生する事になって
きます。新規開発の機体には既存エンジンまたはその改良型を使う
のが鉄則なのですが、A400Mについては、新規開発のエンジン、機
体の両方で問題が出た事になります。(この点で、XP-1哨戒機の開
発でエンジン、機体両方に問題が出ていない事は、奇跡の様な事と
いう思いを強くします。)

今回のレスキュー会議で技術的な要求仕様について合意が取れたと
書かれているのは、実際には、エンジン出力不足と機体重量過大を
認めて性能要求の切り下げが承認されたという事と解釈できます。
合意された性能は、現状とそうかけ離れたものではなかったでしょ
うから、その点で、A400Mの量産には目処がついたと言えるかも知
れません。

後は、価格と納期についての合意が得られればEADS社=エアバス社
は、パリ・エアショーで大きな顔が出来る事になります。
それでも、計画から比べれば3年から4年の遅延になります。
これに比べればC-Xの2年の開発遅延もかわいく見えますね。


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2009年5月12日火曜日

787は、リスケ後の開発スケジュールを維持できるか?


※塗装工場を出て給油ステーションに向かう試験飛行一号機。
ボーイング社サイトから転載

ボーイングが悲観論に回答。787の開発スケジュールを維持

ボーイング社は、先週発表された悲観的な調査結果にも係わらず、来年第一四
半期の全日空への引渡しを遅らせる事なく形式証明を取得する事に自信を示した。

ボーイング社は、調査会社バーンスタイン社による用心深い評価に対して回答
を示し「過去の787プログラムの達成度を元にすれば悲観的になるのが自然で
あるのは理解できる」としながらも、その調査結果については、いくつか誤り
があると批判した。

その声明でボーイングは、次の様に述べた。「我々は、777プログラムの経験
に基づいた、787の堅実な飛行試験計画を持っている。我々は飛行試験計画の
内の地上試験部分をより良く管理できる可能性がある新しい方法論を確立した。
そして、我々の飛行試験計画では、機体当たりの飛行試験時間は777と同程度
に設定している。我々の飛行試験チームは1日24時間1週7日稼動する事に
なっており、777プログラムと比べ、より多くの専任飛行試験スタッフ、即ち、
より多くのパイロット、テストディレクター、地上作業員、飛行試験エンジニ
アを保有している。」

性能面の懸念に関しては、同社は787は、「すべての顧客に約束した任務ペイ
ロードの条件を満足している」と述べたものの、「量産初期の機体が予定より
重い事から、重量軽減の為に努力している」点を認めた。

バーンスタイン報告に関して、同社の声明は「航続距離に関する結論は、不正
確であり、787-8の航続距離は、7,000nmより8,000nmに近い。」と述べた。
バーンスタイン調査報告では、「顧客や部品メーカーとの議論から得られた理
解では、量産初期の機体については、凡そ8%の重量超過となっており、これに
より航続距離は、予定より10%~15%減少している。これは当初約束されていた
7,700~8,200nmの航続距離に対し約6,900nmとなる事になる。」と述べていた。

ボーイング社は生産計画についても、「生産準備と重大なデザインブロックの
変更について完全にパートナーと一致しており、2012年内に月当たりの10機の
機体を完成させるという目標は満足できる。」としている。これについてバー
ンスタイン報告では、今週までについては正確に生産上の問題と生産の減速を
予測した上で、月産10機の製造目標は2013年中頃までは成し遂げられないと予
想している。
(ATW Online 2009/5/06)


開発が泥沼に陥ってしまっていたボーイング787の開発ですが、
漸く6月末までには試験飛行が開始出来る様になった様です。
5/5のボーイング社の発表では初飛行前の最終地上試験を開始準備
が整い、テスト用の機体が地上点検に向け列線に並んだとしています。

この地上試験では、外部電源供給の確認や、機上補助電源を使用し
た機器点検、燃料補給、着陸脚の取り回し、システム面の最終確認、
地上滑走試験等々が行われる予定ですが、ボーイング社の発表では、
その結果は今の処良好との事です。

その一方で記事にも引用されているバーンスタイン報告は、航空会
社に対し、試験飛行が始まっても、型式証明の取得に遅れが生じる
事で、更に、六ヶ月程度の引渡し遅延が発生する事を警告しています。

元々の試験飛行計画自体も、従来の開発の遅れをキャッチアップす
る為に、非常に野心的に設定されており、8.5ヶ月~9ヶ月で、
型式証明を得る為の全ての飛行試験を終えるとしています。
ただ、787は機体がフルにコンピュータ化している為、地上では、
システムを完全にはテストできない面もあるとの事で、この面の機
能確認は、実際に機体を飛行させないとバグ出しができない事はボ
ーイング社も認めています。

その為、飛行試験で問題点が発生する可能性は従来より高く、更に
1日24時間1週7日のテストが元々予定されているので、トラブル
のリカバリーに対するスケジュール上の余裕が殆どない計画になっ
ている点で、一度齟齬が生じると連鎖的に全体スケジュールに影響
が与える懸念も高くなっていると言えます。

その為に、飛行試験には十分なリソースを取っているとボーイング
社は主張している訳ですが、今までの実績から見る限り、現時点で
は、悲観的な観測の方が、正しい予想である気がしてなりません。

ボーイング社は、この処、いくつものプロジェクトで開発遅延を発
生させてきました。787プロジェクト以外にも、比較的簡単と思わ
れた既存機からの改造プロジェクトである、KC-767プロジェクト、
P-8Aプロジェクトと開発遅延を重ねています。
勿論、競争相手であるエアバス社もA-380、A400Mとボーイング同様
に開発遅延を発生させていますし、日本でも、C-Xの開発が大幅に
遅延しているのは周知の事実です。これらを見ると機体開発が一般
的に難化している様にも思われます。

機体のインテリジェント化が進み、機体を極限まで、軽量化する事
で、所要の性能を達成しつつ、アウトソーシングを多用して生産性
は最高のものを目指すとするアプローチは、正しいと思いますが、
その一方で、機体設計のコンピュータ化の恩恵を過度に評価して、
短く設定された開発期間が機体開発に大きな無理を強いているとい
う思いを強くする処です。その影響が安全面に出ない事を心から祈
念したいと思います。


[現在の787の開発スケジュール]

初飛行  2009年第二四半期末
一号機引渡  2010年第一四半期中



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2009年5月11日月曜日

着実に潜水艦大国への道を歩む韓国


※写真は212級潜水艦の管制コンソール。韓国の214級潜水艦もこれと略同じ。

3千トン級潜水艦、2020年から順次戦力化

【ソウル10日聯合ニュース】国防部が、海軍の3000トン級次期潜水艦
(KSS-III)開発事業などを1~2年遅らせる方向に「国防改革基本計
画」を修正した。

政府消息筋が10日に伝えたところによると、同部は盧武鉉(ノ・ムヒョン)
政権で樹立された国防改革基本計画の戦力導入事業のうち、事業費規模が相対
的に大きいKSS-III開発と空中給油機、高高度無人偵察機の導入事業を
順延する方向で計画を手直しした。2018年からの戦力化が決まっていた次
期潜水艦は2020年に1番艦を戦力化し、2022年と2023年にそれぞ
れ2番艦、3番艦を開発、戦力化することになる。

軍は1隻1兆ウォン(約791億円)近い次期潜水艦9隻を国内企業の主管で
独自に設計・建造し、戦力化する計画だ。2007年に基本設計に着手してお
り、ことしは事業費250億ウォンが反映された。海軍は2018年までに9
隻が建造される214型潜水艦(1800トン級・1隻5500億ウォン)、
次期潜水艦9隻などで潜水艦司令部を創設する案を進めている。

軍はまた、F-15KやKF-16などの作戦半径拡大を目指した空中給油機
の導入を、2013年から2014年に遅らせることにした。政府消息筋は、
米空軍が来年上半期に空中給油機の機種を決定する計画だとし、「米空軍と韓
国空軍は相互運用性を備えているため、米軍が選定した機種を参考に事業を進
める方向に大筋を定めたものと承知している」と説明した。

計画に基づき、空軍は北部戦闘司令部を創設し、戦闘機420機余りと空中給
油機、早期警戒管制機、次期誘導兵器(SAM-X)、短距離誘導兵器(M-
SAM)を確保、精密打撃能力を現在の平壌~元山以南から朝鮮半島全域に拡
大する。

対北朝鮮偵察機の制限的な監視能力を高めるため、2011年ごろ海外から導
入する予定だった高高度無人偵察機は、2015年に導入が先送りされる。軍
消息筋は、高高度無人偵察機は来年から先行研究が開始されるが、海外のデー
タ収集や研究期間などを考慮すると4年の順延が避けられないと伝えた。

国防部は来月末までに国防改革基本計画の修正案を最終確定する予定だ。

(聨合ニュース 2009/5/10)


記事によれば、導入スピードが多少スローダウンする事になります
が、韓国は、現在整備中の214級潜水艦9隻に加えて、三千トン級
潜水艦9隻を整備すると全体で18隻の現代的潜水艦を保有する事
になります。

日本が現在保有している潜水艦の数は16隻、これに加えて2隻程
度の練習潜水艦がありますが、これは実戦向けの戦力ではありませ
んので、韓国の潜水艦建造計画が実現すれば、日本の潜水艦隊は質
量共に韓国に凌駕される事になります。

以前から書いていますが、日本の潜水艦は諸外国の潜水艦との受注
競争がない事から、自動化、コンピュータ化等の最新技術の適用が
10年程度遅れている様に思われます。主機関の管制コンソールな
ど20年進歩がないと言っても過言ではないのです。

勿論、国産技術で全てを賄えれば良いのですが、量産規模に達しな
けば、国産技術はその内容に比べ割高になるケースが多いとは言え
ます。その点、韓国は自国で潜水艦を建造する技術はあっても潜水
艦設計技術が元々ない事から、しがらみなく最新の技術を取り入れ
る事が出来ます。

潜水艦技術は専門性が高い割には、一国では建造数が十分な量産規
模に達しない事から、早くから、世界的にも少数の建造メーカーが
寡占的に輸出するという状態が発生していました。
韓国が技術輸入しているHDW社は、その最も有力な建造メーカーと
言って良い存在です。
韓国の新しい三千トン級潜水艦がHDW社の設計になるかどうかは不
明ですが、建造された段階で世界最新のものになるのは間違いあり
ません。

そろそろ日本も積極的に最新の潜水艦技術を欧米メーカーから導入
すべきではないかと考える次第です。


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