2010年4月12日月曜日

韓国哨戒艦沈没 爆発威力はTNT火薬260キロ相当



※図表は朝鮮日報Webサイトから転載

哨戒艦沈没:220キロ離れた地点でも音波観測

先月26日夜に起きた韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没当時、地震波のほか、空中
を伝わる音波が京畿道金浦、江原道鉄原でそれぞれ観測され、爆発の威力がTNT
爆薬換算で260キログラムに達していたことが11日までに明らかになった。こ
れは、当初ペンニョン島で観測された地震波を基準に推定された数値(同170
~180キログラム)を44%上回る数値だ。

韓国地質資源研究院によると、沈没地点から177キロ離れた京畿道金浦観測所
で、26日午後9時30分41秒に5.418ヘルツ、220キロ離れた江原道鉄原観測所で、
同日午後9時32分53秒に2.532ヘルツの音波がそれぞれ観測され、当時強力な外
部爆発があったことを示している。これに先立ち、地震波が観測された1秒後
の午後9時21分59秒にペンニョン島観測所で6.575ヘルツの音波が観測されていた。
音波は1.1秒間隔で2回観測され、「短い時間に爆発音が2回聞こえた」という
生存者の証言とも一致する。

同研究院によると、地震波(マグニチュード1.5)から計算した爆発力はTNT爆
薬換算で180キログラム、機雷または魚雷が水深10メートルで爆発したと仮定
し、音波の規模で計算した爆発力は同260キログラムに相当するとの分析を5時
間後に軍などに伝えたという。また、水深が深いほど、外部に伝わる爆発力は
弱まるため、魚雷や機雷が水深20メートルで爆発した場合の爆発力は同710キ
ログラムに達する。

同研究院の関係者は「音波は人間に聴こえる範囲外の低周波だった。地震波は
さまざまな地質の場所を通じて伝わるが、音波はそうではないため、音波を基
準にした推定値が正確なはずだ」と説明した。

軍の専門家は推定値に基づき、仮に魚雷攻撃だった場合、軽魚雷よりも弾頭が
大きい重魚雷だったと推定している。重魚雷は「天安」のような1200トン級の
艦船だけでなく、7000トン級の艦船も1発で破壊できる。北朝鮮の半潜水艇に
搭載されている軽魚雷は弾頭重量が約50キログラムにすぎない。一方、サンオ
級小型潜水艦(300トン級)に搭載できる口径533ミリ重魚雷は弾頭重量が最大
300キロに達する。発射された後、目標に向かって直進する北朝鮮の直走魚雷
の弾頭重量は150-300キログラムとされる。

こうした点から韓国軍当局は、北朝鮮による攻撃だとすれば、水深30メートル
でも作戦遂行が可能なサンオ級小型潜水艦が使われた可能性が大きいと判断し
ているという。

一部専門家は、北朝鮮が核兵器やミサイルだけでなく、潜水艇、魚雷など水中
兵器でも緊密な協力関係にあるイランから新型魚雷を導入した可能性を指摘す
る。イランは2006年にロケット推進方式を採用し、普通の魚雷よりも3-4倍速
い超空洞現象魚雷「フート」を開発し、北朝鮮と共同でユーゴ級潜水艇の改良
型とみられる「カーディル」を配備している。

(朝鮮日報 2010/04/12)


現在のサルベージ作業の状況では、艦尾の引き上げは、今月17日~
18日になる見込みで、その上で、国際的な原因究明委員会を開く事
になるので、結論が出るのは、まだまだ先になりそうです。

当ブログは、今回の事件の原因は、北朝鮮による、機雷または魚雷
を用いた攻撃であると考えていますが、それを裏付ける事実が、ま
た一つ判明しました。

従来から、沈没の原因となった爆発の発生と同時に地震波が観測さ
れたという発表されていましたが、それに加えて、爆発音も観測さ
れており、その分析によって、爆発力が推定されました。
その結果は、TNT火薬換算で260キロとされ、地震波分析による同180
キロと比べて大きく、魚雷、機雷のいずれであっても、その上限に
近いという結論になっています。

また、魚雷の場合は、弾頭重量から短魚雷ではなく、533mm長魚雷
である可能性が高くなりました。なお、沈没現場は、水深が20m余
と浅い為、通常の潜水艦が行動するには不適当な場所ですが、北朝
鮮のサンオ級小型潜水艦は、行動が可能であり、且つ、長魚雷を搭
載する事が出来ます。


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