2009年2月12日木曜日

尖閣問題 中国は日本のナショナリズムに火をつけるか?




尖閣問題:中国の掲示板が“炎上”―日本の巡視船配備で

中国新聞社が主催する掲示板「中新網社区」は12日、尖閣諸島問題で日中両国
が「衝突する可能性が増大。君の見方は」と題するアンケートを掲載した。
武力行使を支持する回答が圧倒的に多い。

同アンケートは、日本の海上保安庁が尖閣諸島周辺にヘリコプター搭載の巡視
船の常置配備したことをきっかけに掲載された。4つの選択肢から1つを選ぶ方
式だ。一般ユーザーが作成して投稿、中国新聞社が審査した上で掲載した。

午前11時55分現在、回答数が最も多い選択肢は「うれしい。日本は我々が(尖
閣諸島を)取り戻す理由を作ってくれた。前から、うずうずしていた」と、武
力行使を支持するもので、投票率は65.40%。第2位も「武力行使は恐れない。
小日本も、“膨張”を選ぶタイミングではないだろう。理解に苦しむ」で
27.47%。また、「日本は虚勢を張っている。実力が一切を決める。見ていよう」
は3.17%。武力行使を容認または求める意見は合計で96.04%にのぼった。
「小日本」は日本の蔑称。

一方、「隣国とは“和をもって貴しとなす”。経済発展が重要であり、外交で
解決しよう」と、平和的解決を求める意見は4.07%だった。

同アンケートに寄せられた書き込みでは「小日本を打ち負かせ 東京まで追い
返せ」、「交渉に必要はなし。必要な時には剣を抜く」など、尖閣諸島が中国
領であることを「前提」に、武力行使を支持する声が並ぶなどで“炎上”。
中には「和を尊ぶ中国人と、暴虐な日本の武士道とは両立できない。この暴虐
が世界に向かって拡張するとき、残された手段は原子爆弾しかない」との極端
な主張もある。(編集担当:如月隼人)

(サーチナ 2009/02/12)

経済的に計算すれば、両国にとって、尖閣列島問題はあまり大きな
問題ではありません。それを鄧小平が日中平和友好条約の交渉過程
で取り上げたのは、米国の石油会社が尖閣諸島に石油が埋蔵されて
いる可能性を指摘していたからでした。現在では尖閣諸島付近では、
少量の天然ガスと中規模のメタンハイドレードが確認されています
が、石油の埋蔵は今も確認されていません。メタンハイドレードに
ついては確かに次世代のエネルギー源ですが、今の処、採掘方法が
確立していない将来の資源に過ぎません。その点から言えば、鄧小
平は、ありもしない石油に目がくらんで、尖閣問題を未解決問題に
するという重大な誤りを犯したと言えます。

その点、日中貿易は中国に数兆円のハードカレンシーを経常的に齎
す金の鵞鳥です。いまや、日本からの中間材料や部品なくして中国
の製品輸出は成り立たなくなっています。中国の糞青は、ナショナ
リズムに酔っ払ってますから、「小日本」に対する軍事的制裁(そ
う言えば、ベトナムに対する懲罰なんてのもありましたが)を叫ん
でますが、日本との間が決定的に悪化した場合に困るのは中国なの
です。勿論、中国内では、尖閣領有に関する中国に不利な事実は知
らされている訳もありませんし、糞青ですから、現実の経済的な相
互依存関係にも無関心です。

日本を中国のナショナリズムのサンドバックにした江沢民の、馬鹿
な政策は、鄧小平の誤りを更に上塗りしたものであり、その前提は、
日本が決して中国を叩き返す事はないというものでした。

しかしながら、中国が尖閣諸島で、軍事力を行使し、巡視船を攻撃
したり、核恫喝を行えば、中国は半覚醒状態の日本のナショナリズ
ムに火をつける事になります。その上、その様な行為は、当然なが
ら日米安全保障条約の発動を連鎖する事になり、中国にとって、極
めて不利益な展開となる事は、中国の為政者にすら明々白々たる事
実であり、それによって日本が軍事力を強化する事は、中国にとっ
て、正しく悪夢に他なりません。

中国が、それを理解しているとすれば、中国の取る政策は大きく分
けて二つあります。一つは日米離反策です。日米安保条約がなくな
れば、日本を中国が攻撃したとしても、日米共同の反撃はありませ
ん。米国と日本が離別した段階で、中国は日本を影響下に治める事
ができ、尖閣問題を中国に有利に解決する事ができます。

もう一つは、中国側の世論の沈静化です。江沢民の政策は、中国共
産党支配を正当化するものでしたが、それが、過度に、中国ナショ
ナリズムを刺激する事は、中国にとっても両刃の剣になってしまい
ます。過去の日中関係は勿論、単純な日本の中国侵略ではありませ
んから、中国に対する日本の貢献を指摘する事はいくらでもできま
す。それを使ってナショナリズムを反日ではなく、克日に指導する
事で、ナショナリズムの変化を期待するというものです。

私は、胡錦濤は、現時点で、この両面を狙っているのではないかと、
想像しています。中国のマスコミは、党の口舌であり、自由なジャ
ーナリズムなど、どこにもありません。その点からすれば、今回の
記事に続いてどの様な論評が出るかで、中国共産党の本音が見えて
くるのではないかと思えるのです。



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2009年2月10日火曜日

エアバスA400Mの開発も遅延が拡大中 補足


※写真はReutersより転載

昨日は、A400Mの開発遅延についてBusiness Weekの記事をご紹介しまし
たが、Aviation Weekにもっと詳細な記事がありましたので、抄訳します。
重量超過という開発遅延の基本線は同じですが、より技術的な見方が強く出て
いる様に思います。

Airbus's A400M May Face Design Overhaul To Meet Performance Targets


A400Mはパフォーマンス目標達成の為、設計をやり直す事になるかもしれない

エアバス社は、A400M軍用輸送機プログラムに関して契約やスケジュール
上の挑戦以上のものに直面しています。同社は、機体のパフォーマンス目標を
達成するために多くの再設計作業をする必要があるかもしれません。

業界関係者によれば、よく知られた新型エンジンのFADEC(全自動デジタルエン
ジンコントロール)の開発遅延によって発生した飛行テスト遅延に加え、多数
の問題により、A400Mの魅力や能力が損われる恐れがでています。

懸念の重要な領域の一つはA400Mの重量超過です。それは搭載能力と航続
距離に否定的に影響を及ぼします。エアバス・ミリタリー社のデータによれば、
最大積載重量は37トンで、最大積載量での航続距離は1,780海里です。しかし、
プログラムに近い消息筋によれば、機体は現在の開発状況としては、かなりの
重量超過となっていると言います。同消息筋によれば、飛行テスト計画で使わ
れる最初の6機は、計画より12トン重くなっています。重量節減キャンペーン
では、7トンの重量削減の可能性が見つかっています。それでも、初期生産機
体は最大でも5トン程度の軽減策が取り入れられるだけです。そして、その場
合の積載能力は30トン以下となります。

エアバス・ミリタリー社は、OCCAR調達機構に、積載能力の削減について通報し
た様です。フランスを含む一部のOCCARメンバーはそれを容認しましたが、空軍
が積載能力と航続距離が共に重要となる域外展開用途に使用する事を考えてい
るドイツはそれを容認していません。A400Mが以前の設計目標を達成でき
ない場合、アフガニスタンのような場所への輸送任務はずっと複雑で高くつく
事になるでしょう。

ドイツは、基本バージョンで31.5トンの重量のあるプーマ装甲戦闘車を輸送す
るためにA400Mを使用する計画をたてていました。エアバス・ミリタリー
社が積載能力を取り戻すことができなかった場合、プーマを搭載した場合には、
大幅な航続距離不足をきたすことになります。

政府高官によれば、ドイツは、英国で評価されているC-17やC-130J
を採用する事で、A400Mの注文を減らすということはありそうもないが、
それは、主に政治的な理由によるものだと語っています。臨時の解決策として
エアバスA330-200Fを使うというEADS社CEOであるルイ・ガロワによる
提案は、気の無い反応を受けています。

「もし民間貨物機が必要だったら、カーゴルックス辺りからすぐチャーターで
きる」とドイツの軍当局者は吐き捨てます。しかし、ドイツは、現在保有する
C-160トランザール輸送隊を、A330Fが使えないアフガニスタン国内
の数多くの近距離輸送の目的地に飛ばしています。ある空軍の当局者によれば、
C-160はよく整備されているので、あと数年は作戦行動を続けることがで
きるとほのめかしますが、ドイツはC-160の能力を越える任務のためにア
ントノフAn-124をリースしています。

A400Mの(全体で192機のうち60機を発注している)最大顧客が、以前の
性能保証の達成を主張するならば、それは機体の再設計(例えば、より多くの
燃料を収容するより大きな翼の採用のようなもの)を強制することになります。
しかし、そういった再設計は、全くありそうもないと思われます。エアバス社
CEOのトーマス・エンダーズが現在のプログラムの条件を「達成不可能な任務」
と表現している様に、既に財政的上もスケジュール上も大きな問題となってい
ます。

1月9日に、EADS社とエアバス社は、A400Mプロジェクトで最大4年の遅れ
になると発表し、OCCAR加盟国との契約内容の再交渉を提案しました。2003年
に締結された当初の条件によれば、EADS社が、プログラムの財務的なリスクの
殆どを負担する事となっており、解決策が見つからない場合、巨額の遅延損害
金を負担する事になります。
1月の始めにエアバス・ミリタリー社とEADS社は、「この第一級軍用機の特定
の技術的な特性を含む契約の変更、及び、それに伴うスケジュール変更につい
て議論したい」と発表しました。さらなる詳細については言及されず、エアバ
ス社/EADS社はさらにコメントするのを辞退しました。

A400Mに対する責任は、管理面の複雑さを減少させ、プログラムに関する
監督能力を改善するために、最近、エアバス社の傘下に移されました。

エアバス社の関係者は、主要なパフォーマンス基準が変更されるというリスク
はないと明かします。プログラム担当の上級副社長であるトム・ウィリアムズ
は、彼がこのプログラムのレビューをすればするほど、「これは、本当に良い
機体だ」という確信が、その度ごとにましたと言います。彼によれば、短距離
離着陸時のパフォーマンスと積載量の目標はクリアしていると言います。

しかしながら、エアバスがA400M原型機生産を「十分な成熟期は達する」
まで停止させたという事実は、この時点での生産の継続に意味がなくなる様な、
大きな機体製造上の変更があるだろう事の間接的証明であると業界人は解釈し
ています。

業界関係者によれば、もはや、エンジンソフトの問題は、主要な問題ではなく
なり、重量軽減問題が、それにとって変わるだろうと言います。オブザーバー
によれば、それ程重要でない部分への炭素繊維材の導入を含む設計変更が行わ
れた後でさえ、A400Mの積載重量は当初目標を、3~4トン下回ると考え
ています。早くとも、最初の飛行と2012年の末の最初の引渡しの間にあるEADS
社によって提案された3年の時間枠は、機体構造の部分修正が可能でもあるこ
とを示唆しています。

しかしながら、ある重量軽減策は、機体の運用に影響を及ぼします。貨物引き
込みランプの平衡を取り、主車輪を地上に降ろす油圧システムは、破棄されま
した。この決定によって、床ビームを補強しなければならないかもしれません。
なぜなら、重戦車を空中投下する際には、重心が積載ランプの端を通り過ぎる
時点で実質的にランプから下に垂れ下がる事になるからです。

Europrop国際エンジンコンソーシアム(EPI)に近い関係者は、TP400のFADEC
問題は6月までに解決されることになっていると語っています。ガロアは、
1月初めに、許容できる受け入れ標準に達したFADECが提供されるならば、
A400Mは、およそ1ヵ月で飛ぶことができると言いました。しかし、ソフ
トウェア問題に加えて、エンジン関係のハードウェア問題もあります。予想外
に高い負荷のため、原設計のエンジンのギアボックスケースにひび割れが見つ
かり、それらは、部分的に強化する必要がありました。改良されたケースは、
最終組立てラインのあるセビリアに届けられ、原型の部品と交換される予定で
す。

詳細な部分に精通している人によれば、いくつかの特別な運用性能のゴールを
達成できるかどうかは不確かです。たとえば、A400Mはプロペラのフラッ
ター問題の為、「サラエボ・プロフィール」の様な急降下アプローチを飛行す
るのが難しいかもしれません。

さらに、プログラムに詳しい当局者は、いくつかのシステムがヨーロッパ航空
安全機構(EASA)によって拒絶されるかもしれないと言います。航空安全機構
は、酸素ビンと火災防護システムが胴体と主車輪格納庫に導入されている方法
に同意しないように見えます。合意が整わない場合は、A400Mは予定され
ている民間機としての耐空証明に必要とされるEASA承認を与えられない事にな
ります。EASA当局者は、進行中の証明プロセスについてコメントしないと述べ
ています。

EADS社は、顧客と、条件引き下げについての議論を行っています。しかし、同
社は、これらは特別の必要についてのものであって、基本的な性能面には関連
がないと主張しています。エンダーズは、顧客も会社自身のエンジニアも共に
「技術的にほとんど不可能であるか、可能であっても、コストと不釣り合いな
方法でのみ対応可能」な追加的な条件をつけていると言っています。

ウィリアムズは、その一つの例として、極端戦術ナビゲーション条件を上げま
す。この要求は、特殊任務を支援する為に、地形追随システムや地形回避シス
テムすら使わない完全な受動的な状態での低空飛行を行う機能を求めています。



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2009年2月9日月曜日

エアバスA400Mの開発も遅延が拡大中


※CGはエアバスミリタリー社サイトから転載

日本でも、ジェット輸送機C-Xの開発に大幅な遅延が生じ、未だ初飛行の日
程が定まらず、量産機取得予算にも2年の遅延が生じていますが、略同規模の
機体を国際共同開発しているプロジェクトであるA400Mの開発にも、大き
な遅延を伴う深刻な問題が生じている様です。

2/4付けのビジネスウィークの記事を抄訳します。

エアバスA400Mは救われるのか?

軍用輸送機A400Mが話題になる時、エアバス社のCEOであるトーマス・エ
ンダーズの反応は、あまり熱が入った様には見えません。
「A400Mを生産したいとは思っているが、幾らかかっても良い訳じゃない」
と彼は語っています。

このコメントはエアバス社の方針転換を示しています。エアバス社は今まで、
プロジェクトが危険に晒されているという噂を一貫して否定してきました。
しかし、巨大な機体は、巨大な問題を引き起こし、開発費用の増大と神経をす
り減らす絶え間ない遅延になやまされてきました。
エアバス社の現在のスタンスは、それでも、プロジェクトが成功する事を必要
としているというものです。

A400Mの開発に熱意を失いつつあるのは、エアバス社だけではありません。
ドイツ国防省の忍耐も限度に近づきつつあります。国防省は記録に残るコメン
トをする事は拒否しています。しかし、ある空軍の高官は、「エアバス社の問
題への対応には、国防省内でも殆ど、熱意を呼び起こす事はなかった」と述べ
ています。

この高官が言及した「問題」は、A380ジャンボ旅客機の開発での大幅遅延
の発生の記憶を呼び起こすものですが現在進行中のものです。
A380の問題とは、機内配線や他の問題により広範囲な遅延が発生したもの
ですが、それによりエアバス社は何億ユーロもの損害を蒙りました。これと同
じ運命がA400Mにも生じている様です。機体のエンジン制御を行うソフト
ウェアの幾つものトラブルの他、進行方向制御のメカニズムも挑戦的である事
が判りました。また、プロペラエンジンの騒音も予想以上でした。そして、新
しい機体開発につきものであり、エンダーズCEOが認めている様に機体が重量
過大である事が判明しました。南ドイツ新聞によれば、機体はこれから12ト
ンもの重量軽減を行う必要があります。この結果、数十億ユーロを要する遅延
が発生しています。

当初、一号機は今年引き渡される予定でしたが、現時点で、2014年の引渡しが
可能かドイツ空軍内では懸念されています。
ファイナンシャルタイムズ ドイツ版で、クラウス・ペーター・スティーグリ
ッツ中将は、それは「破滅的な開発だ」と述べています。空軍内では、代替策
が議論されています。「我々はエアバス社と結婚した訳じゃない」とドイツ空
軍の高官は述べています。空軍は一~二年の遅延であれば、現在のC-160
トランザール輸送機をもたせる事はできるものの、「ある時点で、もし、遅延
が更に続くようであれば、何をすべきか決定する必要があるだろう」と語って
います。

ドイツ空軍が発注を取り止めれば、プロジェクトの継続は困難です。ドイツは
A400Mの最大の顧客で、発注全体190機の内、60機を発注しています。
エアバス社も、オプションについて検討しています。「現在進められている方
法だけでは、継続は覚束ない。それだけだ。」とエンダーズは述べています。
彼は、OCCAR(ドイツ、フランス、英国、イタリア、ベルギー、スペインをメ
ンバーとする防衛コンソーシアム)で再交渉したいと考えています。

この再交渉の内容は技術的な仕様の詳細な再検討による問題の解消です。もう
一つの議論の焦点は、財務面での交渉です。計画開始時に決められた固定価格
は、数度の開発遅延発生により、恐ろしく高価な負担をエアバス社に課すもの
になっています。「この様なプロジェクトでは、隠れたリスクな必ずあるもの
だ」とエンダーズは言います。巨額の開発コストの増大に加え、引渡しの遅延
による高額の損害金の支払いも、また大きな問題です。EADS社は既に17億ユー
ロを引当てています。A400Mは昨年夏には初飛行を行っている筈でした。

エンダーズは、いまだに初飛行が行われていない事について全責任を引き受け
るつもりはありません。「エンジンがあれば、昨年10月には初飛行が出来た筈
だ」と彼は言います。エンジンは、フランスのSNECMA、英国のロールス・ロイ
ス、スペインのITP、ドイツのMTUアエロエンジンからなるコンソーシアムで開
発されてきました。「エンジンの選択はエアバス社の選択ではなかった」とエ
ンダーズは、この急造チームの事を語ります。プロジェクトをヨーロッパ共同
で行う事は政治的な決定でした。エンダーズは、技術的な問題は克服できると
今も考えています。彼によれば、似たような軍用機プロジェクトと比較した場
合、A400Mプロジェクトの現状は、かけ離れたものではなく、一度完成す
れば、他の軍用輸送機とは比べものにならない「素晴らしい機体」になると彼
は語ります。

A400Mの規模の開発では、問題が発生するのは通常の事だと言います。ド
イツ国防省も、軍用輸送機の開発が、紙の上の計画ほど簡単なものではない事
に気がついています。空軍の高官は、他の輸送機製造メーカーが米国やロシア
にあるといいつつも、「それらの会社も発注が入ってから、一から開発を始め
ないといけない」と語っています。


Airbus A400Mの開発スケジュール
2003年5月 国際共同開発合意
     (英,独,仏,伊,西,土,白,ルクセンブルグ8ケ国 生産数212機)
      後、伊が脱退。南ア、マレーシアが購入決定(生産数 192機に変更)
2003年5月 開発着手
2004年1月 エンジン開発着手
2005年1月 強度試験機製作開始
2005年10月 エンジン試験運転開始
2007年4月 静強度試験機用パーツが揃い、組立開始
2007年6月 飛行試験用エンジン引渡し (当初予定2006年11月)
2007年8月 飛行試験機生産開始    (当初予定2007年第一四半期)
2008年6月 エンジン飛行試験開始   (当初予定2007年10月-12月)
2008年6月 ロールアウト       (当初予定2007年第二四半期)  
(当初予定2008年夏 初飛行  リスケ後スケジュールの公表なし)
2009年1月 12tの重量超過発覚                <--現在ここ
2010年第一四半期 引渡開始(計画修正後 現在では2014年引渡しを危ぶむ声も)


※A400Mについて触れた過去のエントリーは以下の通りです。


エアバスA400Mロールアウト 初飛行は静かに三ヶ月延期(2008/7/02)

重大な遅延に直面している?A400Mプロジェクト(2007/8/21)

C-X、P-X遂にロールアウト!(2007/7/05)

P/C-X 零号機 6月中旬にロールアウト(2007/05/17)

意外に頑張っている日本の航空産業-CXプロジェクト(2006/10/29)



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