2010年3月31日水曜日

韓国哨戒艦沈没事件 マスコミは「不都合な真実」に目をつぶるな!


※図は朝鮮日報より転載

【社説】天安沈没に対し決断の姿勢を

(前略)

今回の問題で当面の課題は二つだ。まず一つは、最後まで生存者を救出する作
業を続けること。二つ目は、沈没原因を徹底して明らかにし、それに応じた対
策に乗り出すことだ。国家としての大韓民国の地位は、この二つを最後までし
っかりとできるかどうかに懸かっている。国を守る任務に就いていた将兵たち
の生死を把握して救助することや、1200トン級の大型艦が目の前で真っ二つに
割れた原因を明らかにすることができないようでは、国際社会で大韓民国は尊
敬を受けることができなくなるだろう。

金泰栄(キム・テヨン)国防部長官は29日に国会で、「政府は今回の事故に北
朝鮮が介入した可能性がないと言ったことはない。あらゆる可能性について調
べ、検討した上で結論を出したい」と発言した。与野党の議員らは、「天安号
沈没当日に大統領府はなぜ、“北朝鮮が介入した可能性は低い”と断定したの
か」「政府は海軍による事故直後の対応がしっかり行われたと説明できるのか」
などと追及した。

政府は今後、天安号が沈没した原因が明らかになった場合、国の内外に対して
取るべき行動について、徹底した準備を行わねばならない。事故の対策につい
ては、時には大韓民国と大韓民国の国民全体に対して、大きな決断を求める可
能性もある。大韓民国は天安号沈没についての真実が明らかになった瞬間、直
ちに確固とした決断を下し、行動する準備をしなければならない。政府と軍に
よる対応の問題点に関しては、今後も徹底して追及する機会はいくらでもある。

(朝鮮日報 2010/03/31)


韓国では、引き続き、沈没した哨戒艦の捜索や事件の原因の追求が
行われていますが、上の朝鮮日報社説に見る様に、事件発生当初の
段階で大統領府が北朝鮮の関与の可能性を排除した事に対する疑問
が提起されてきました。大統領府も、北朝鮮関与の可能性を排除し
ていない事を明言せざるを得なくなっています。

これは、哨戒艦沈没の状況についての生存者の証言から、内部爆発
説がほぼ排除され、外部からの衝撃説が有力になってきている事に
よるものです。外部からの衝撃が自然に発生する訳はなく、当然な
がらNLLに近接した沈没地点から見て、北朝鮮の関与が一番高い原
因となるのは明らかと言えます。

今や批判の矢面に立ちつつある韓国の李明博政権と同様、今回の事
件については、米国も及び腰の態度が目立っていますし、日本の鳩
山政権は事故である事を前提とした様な、状況に対して極めて鈍感
な姿勢に終始しています。

また、脳天気な民主党政権同様、日本のマスコミも、事件の発生は
報道したものの、最初から事故という認識であった為か、その後の
経過に関しては極めて冷淡な姿勢に終始していますが、これは、報
道をしない事で、北朝鮮に協力しているとすら言えるのです。

月曜日での、エントリーでも述べましたが、この事件は、韓国の有
力な哨戒艦(1200㌧のミサイルコルベット艦)が、突然爆沈すると言
う衝撃的な事件であり、死者・行方不明者も46名に達しています。
北朝鮮による攻撃の結果である事が明らかになった場合、韓国世論
の動向によっては、李政権は北朝鮮に対して強硬な姿勢を取らざる
をえず、北朝鮮がそれに武力で答える可能性がある事は容易に想像
出来ます。

そうであるだけに、事故であるという明白な証拠がないにも拘わら
ず、理論上は戦争状態にある隣国で起きた軍艦の爆沈という事実に
対して、意図的、非意図的に拘わらず、ここまで無視してかかるの
は、自国の安全保障に関してあまりに無関心に過ぎると思われてな
らないのです。

この事件の原因が、私の想像している様に北朝鮮の攻撃によるもの
であった場合、普天間基地機能の県外移転など、もっての他という
事になります。朝鮮戦争で米国率いる国連軍と戦ったのは、中国、
北朝鮮であった事は、決して忘れてはならないのであり、現在、極
東で、この両国に軍事的に対峙しているのは米軍に他なりません。

この様な、日本を取り巻く安全保障環境の大きな変化に対して、無
視していれば足りるとする日本のマスコミの態度は、危険に当たっ
て地面に頭を突っ込む事で、安全を確保できたとする「駝鳥の平和」
を意図している事に他なりません。いくら状況が、民主党政権やマ
スコミにとって「不都合な真実」を示していても、これを無視する
事は、国民の安全に対する関心と言う最低限のニーズすら満足する
事が出来ない事を暴露していると言わざるを得ないのです。


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