威容を現した韓国初の宇宙ロケット
韓国初の宇宙ロケットKSLV1号の地上検証用機体(GTV)が15日午前、全羅南道
高興郡蓬莱面曳内里の羅老宇宙センターで、初めて発射台に取り付けられた。
航空宇宙研究院は今年6月初めまでGTVを発射台に取り付け、燃料や酸化剤を注
入する試験など発射前の過程を点検する予定だ。KSLV1号は今年7月末、ロシア
が製作した1段目ブースターを利用し、地上170キロの高さまで打ち上げた後、
韓国が自主開発した2段目の固体燃料ブースターで科学技術衛星2号を高度300-
1500キロの楕円軌道に投入する。研究院は6月初めにロシアから本物の1段目を
受領し、韓国で製作された2段目と合わせロケットを組み立てる予定だ。
(朝鮮日報 2009/04/16)
テポドン発射騒ぎも記憶に新しい処ですが、北に続いて今度は南も
人工衛星の打ち上げです。
韓国は当初は、自前で液体燃料(液酸・ケロシン)エンジンのロケッ
トの開発をしていたのですが、開発に時間がかかりすぎる事から、
ロシアの技術を大幅に取り入れたロケット開発に変更しています。
日本も宇宙開発事業団系の実用衛星打上げロケットは、米国からの
全面的な技術導入を行っていますので、導入先は別ですが、それと
良く似たロケット開発方針であると言えます。
日本の場合は、米国からの技術導入は理想的といわれる程、協力的
でスムーズであったと言われますが、韓国の場合は、ロシア側から
技術移転にはかなり制約がついている様で、製造技術だけの輸出は
拒絶されているようです。当初はかなり早い段階で、韓国で一段目
を製造する計画でしたが、少なくとも一号機に関しては、ロシアか
らの輸入となり、打ち上げ計画も半年以上ずれ込んでいます。
写真は、そのKSLV1の地上検証用の機体で、地上設備を点検する為
のものです。燃料注入のテストなども行う為、本物と同様に作られ
ています。一段目は、幅が広い部分で全体33mの内、26m近くを占め
ており、液体燃料(液酸・ケロシン?)エンジンRD-151を使用してい
ます。二段目は、韓国が国内で製造した固体燃料ロケットが使用さ
れています。(固体燃料ロケット技術については国産技術という説
とロシアから導入したという両説があります。)
ロケット全体の重量は140トンで、地球低軌道に100kgの衛星を
投入可能となっています。
4月5日に北朝鮮が発射したロケット「銀河2号」は3段で重量
70トン以上(推定)、全長32メートル(推定)と言われていま
すが、全長は略同じですが、重量は約2倍となっており、より強力
なロケットであると言えます。
記事にもある通り、本物は、6月に搬入され、7月の衛星上げに向
け準備が進められます。
この初回打ち上げですが、韓国南岸の全羅南道に新設された羅老宇
宙センターから南に向けて打ち上げられる予定で、日本の沖縄上空
を通過するコースが発表されています。流石に、北朝鮮と違って日
本に対して上空通過許可依頼が出されており、安全対策の説明も行
われていると思われます。そうでなければ、コースが外れた場合に
備え迎撃準備が必要になる処ですね。
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