2009年12月29日火曜日

首都圏空港アクセス問題の解決は正攻法で


※CGは、成田新高速鉄道の新スカイライナー

<羽田空港>新幹線乗り入れ 前原国交相がJR東海に打診

前原誠司国土交通相は27日、フジテレビの報道番組で「新幹線の基地が羽田
空港の近くにあるので、(新幹線の空港乗り入れについて)JR東海と話をし
ている」ことを明らかにした。東京-品川間から、羽田空港付近の大井車両基
地(東京都品川区八潮)に分岐する線路を「羽田新幹線」として活用。搭乗客
の利便性を向上させるのが狙いだ。

前原氏は、番組終了後、記者団に「国交相就任後にJR東海に話したが、品川、
東京駅のキャパシティーの問題を含め、現状では難しいという断りの返事だっ
た」と説明。同時に「羽田空港の本当に近くまで新幹線の路線が行っており、
もったいない、何とか使えないかという思いはずっと持っていた。まだあきら
めたわけではない」と述べ、JR東海と協議を続ける意向を示した。一方、
JR東海は「駅だけでなく、線路のキャパシティーもない」(広報)と消極的
で、「羽田新幹線」実現へのハードルは高そうだ。【大場伸也】

(毎日新聞 2009/12/27)

またまた、アイデアに飛びつくと言う前原国土交通相の悪い癖が出
てきました。今度は、羽田空港のアクセス改善に大井操車場まで来
ている新幹線の線路を延長できないかと言うものです。

確かに、近くまで、線路が来ているのであれば、それを使わない手
はないと言えます。しかしながら、何故、今まで、その単純なアイ
デアが実現できていないのかも考える必要があります。JR東海の
回答がある意味全てです。新幹線品川新駅をわざわざ作った理由は、
品川~東京間の線路を、東京~大井操車場を利用する列車と、品川
以西へ運転する列車が共用している事によるキャパシティ・ネック
を解消する為でした。品川新駅を設置する事によって、東京・品川
~大阪間の新幹線のキャパシティは、1時間当り11本から15本
に増加したのです。それが羽田新幹線ができた場合、東京~品川間
で、羽田新幹線用の列車が線路を共用する事で、再度、キャパシテ
ィが不足する事になってしまいます。

羽田空港へのアクセスについては、色々な問題があるのは事実です。
しかし、首都圏の空港問題を考える上で、羽田空港のアクセス問題
は、単体としては、それ程、緊急な問題ではありません。羽田空港
の新幹線によるアクセスを真剣に考えるべきであるのは、成田空港
~羽田空港間のアクセスを考える視点に立った場合です。

つまり、国内線主体の羽田空港と国際線主体と成田空港、更には、
東京、横浜、新宿といった都心部を高速鉄道で結ぶ事によって、首
都圏の空港問題を抜本的に改善すると言うものです。

この解決方法は、成田新幹線構想が、沿線自治体と市民運動によっ
て潰されて以降、首都圏空港問題が持ち上がると必ず、浮上しまし
た。一番最近のものは、羽田と成田の間をリニアモーターカーで15
分で結ぶ構想が、神奈川県から発表されています。しかし、建設費
等の問題で、より安価な、小手先の対応でお茶を濁されてきました。
成田新高速鉄道も、その代替策の一つですが、やはり当初の構想と
は大きく異なり、空港間アクセス問題を解消するものではありませ
んでした。

国交省の航空政策の検討を見ても、「羽田、成田両空港を一体的に
運用する」というお題目はいつも掲げられてはいますが、ハードウ
ェアとしてそれを実現するアクセス手段は、先送りされていると言
って過言ではありません。

これからの日本には、最早、空港問題について反対運動と遊んでい
る様な余裕はなくなってきています。成田空港問題は、すでに、わ
ずか二戸の反対農家の移転問題になっています。たった二戸の農家
の反対で、成田空港をいつまでも不十分な状態にしておく事が、国
益を毀損するのは明らかです。政府は、いつまでも、「橋の論理」
で、反対者の同意を待つのではなく、最大多数の最大幸福を最小コ
ストで実現すべく権力を行使すべきなのです。また、政治家は、そ
の権力を国民から委任されている事を忘れてはならないのです。
首都圏空港のアクセス問題も、同様に小手先の代替策などではなく、
骨太の解決策(羽田・成田新幹線やリニア新幹線の新設)で正面突破
を図る事が結果的に最小コストによる最短の解決策になる様に思わ
れるのです。


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2009年12月28日月曜日

飛行機も飛ばず、アクセスもない空港を何故開く

※CGは茨城空港Webサイトから転載
手前側が茨城空港、奥が自衛隊百里基地

<茨城空港>専用道、開港に間に合わず 進まぬ直通バス計画

来年3月11日予定の茨城空港開港に合わせ、鹿島鉄道の石岡駅(石岡市)-
常陸小川駅(小美玉市)間で両市が推進中のかしてつ跡地のバス専用道が、計
画の遅れにより、空港開港に間に合わないことが確実となった。あおりで、同
専用道を使った空港直通バスの運行計画も全く進まず。国内線の就航めどが立
たない同空港は、JRから空港へのアクセスでも出はなをくじかれ、見切り発
車を余儀なくされそうだ。【橋口正】

毎日新聞の取材に久保田健一郎石岡市長は、空港開港前のバス専用道開通は困
難との見方を示したうえで「市民の足としての期待が高いだけに、できる限り
早急に実現させたい」と語った。市長によると計画遅れは「交通安全対策で調
整に時間がかかっている」ことが最大の要因という。

先月11日に行われた「かしてつ沿線地域公共交通戦略会議」(座長・石田東
生筑波大大学院教授)の第4回協議会では、一般道との交差点に設けられるゲ
ートの運用や、専用道への歩行者侵入防止などで対策を求める慎重論が出され、
最終結論を出せなかった。

専用道の工事は、4地区に分けて工事しているが、橋が1カ所ある第1区では
18日に入札が行われ、建設業者が決まったばかり。市の都市整備課は「橋は
架け替える必要があり、最低でも3カ月はかかる。来年の『春』と呼ばれる時
期に、なんとか開通させたい」と話している。

こうした計画の遅れを受け、専用道を使って茨城空港への直行バス運行を検討
していた関東グリーンバスは、運行時期について「まだ検討の段階」としてお
り、具体的めどが立っていないというのが実情とみられる。

茨城空港開港に開通が間に合わない状況について久保田市長は「大変残念。し
かし空港の玄関口として整備していくことに変わりなく、機能を保持したい」
と話している。

(毎日新聞 2009/12/28)

茨城空港、国内線ゼロのまま開港へ

茨城空港(茨城県小美玉市)が国内線の定期便就航が決まらないまま、来年3
月11日の開港を迎える見通しとなった。

国内の航空会社に路線就航を働きかけてきたが、経営環境や経済情勢の悪化を
理由に断られ続けた。国土交通省は「開港時に国内線がない空港は聞いたこと
がない」としている。

開港時の就航路線は現在、韓国アシアナ航空のソウル(仁川(インチョン))便
(1日1往復)のみ。県幹部は読売新聞の取材に「路線の周知や航空券販売な
どを考慮して、路線の決定は開港3か月前がリミット」と述べ、開港時の国内
線就航を断念したことを明らかにした。

1999年の国の需要予測では、札幌、大阪、福岡、沖縄の国内4路線で年間
約81万人を想定していたが、ソウル便だけでは搭乗率75%と想定しても7
万7000人にとどまる。

県は国交省に路線誘致交渉への協力を再三求めているが、国交省は「国が就航
誘致をした例はない。茨城空港も地元が責任を持って誘致するという約束があ
る」との姿勢だ。ソウル便のほかは、台湾などへのチャーター便や、開港数か
月後にアシアナの釜山便開設が決まっているだけだ。

国営空港なので維持管理費は国が負担することになっているが、県の第3セク
ターが管理運営する空港ターミナルビルも、1日1往復では年間で最大1億円
の赤字になるとされ、県は利用者から空港使用料を徴収することも検討している。

◆茨城空港=航空自衛隊百里基地と共用の国営空港。既存滑走路に並行して、
同じ2700メートルの滑走路が新設された。本体事業費は約220億円で、
茨城県の負担額は約73億円。

(読売新聞 2009/12/16)


茨城空港と言っても、そんな空港聞いた事もないという方が多いの
ではないでしょうか?それでは、航空自衛隊百里基地と言えばどう
でしょうか?基地祭に行ったことがある方もいらっしゃるかも知れ
ませんね。

茨城空港は、首都圏で三番目の空港として、航空自衛隊百里基地を
民間共用化してできる空港です。国土交通省が事業主体となって、
主に民間航空機が使用する2700mの滑走路が現在の滑走路の西側に
新設され、駐機場やターミナルビルも自衛隊の基地とは反対側に整
備されます。開港は来年3月を予定していますが、場所を見れば判
るように、茨城県の中でも、必ずしも交通が便利とは言えない場所
にあります。

それでも、以前であれば、国内の航空会社の路線が設置され、国内
線に就航する飛行機が飛んだのかも知れませんが、昨年来の航空不
況で、国内航空会社には、赤字路線に飛行機を飛ばす余裕は、全く
失われています。今のところ、この空港に就航する定期便は、韓国
アシアナ航空の一日一便だけなのです。

それに輪をかけているのが、空港までのアクセスの悪さです。現時
点で最寄の高速道路は、東関東自動車道水戸線の茨城空港北ICで
すが、ここからも9km離れています。その為、最寄のJR石岡駅か
らのアクセスを整備しようとしているのが、上の記事という事にな
ります。但し、今、整備をしようとしているのは、旧鹿島電鉄の跡
地利用が可能な7kmの部分のバス専用道路化であり、そこから空港
までは更に5km以上の距離があるのです。

茨城空港は、主として、茨城県、栃木県の海外旅行ニーズの吸収を
狙っている様ですが、そうであれば、成田空港へ向かうよりも、仁
川空港での数時間の乗り継ぎ時間を考えても、茨城空港を使う利便
性が高くなければなりません。茨城県も、色々とアクセス整備を考
えてはいるものの、水戸からリムジンバスに乗れば、二時間程で、
成田空港にも、羽田空港にも到着可能なのです。

お膝元の水戸からでさえ、そうなのですから後は推して知るべしで
しょう。茨城空港を使いたいと言うニーズは、殆どないと考えるべ
きです。

茨城空港本体の建設には、約250億円、道路整備も含めた全体では
約500億円が費やされています。これ以上の出血は、早急に抑える
必要があります。その為には、開港そのものを中止する事が最適で
はないかと考えます。幸いにして、滑走路にしても、空港ビルにし
ても航空自衛隊がそのまま利用可能です。元々、空港ビルはボーデ
ィングブリッジもないという簡素なものです。自衛隊で使用する為
に改造した処で、それ程の費用を要する事はありません。
そうであれば、無駄に空港開港の為にジタバタすべきでも無い様に
思われてなりません。


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2009年12月25日金曜日

鳩山首相は14億円以上の贈与税脱税に成功!

今回の鳩山首相の記者会見の中で、鳩山首相の顧問弁護士は、鳩山
首相の生活費と政治活動費の合計が、概ね年間2億円である事をあ
きらかにしました。

これに対し、収入の方は、議員歳費は、22百万円程度しかありま
せん。これに加えて政治資金パーティがありますが、どの程度の収
入であったかは不明です。実際には、それ程多くなかったのではな
いかと考えられます。なぜなら今回明らかになった母親からの援助
が月間15百万円(年間1.8億円)に上っていたからであり、これ
と議員歳費を合わせれば概ね2億円となり、追加の収入は必要なか
ったからです。実際には、鳩山首相の財産であるブリジストン株の
配当等の追加収入や本当の個人献金もあったでしょうから、懐具合
は更に豊かであったと思われます。

鳩山首相は、今回の母親からの「子ども手当」の事を知らなかった
と強弁していますが、「子ども手当」は収入総額の約9割に相当す
る金額であり、大の大人が、それを知らないなど、なんとも理解し
難い事です。百歩譲って、どうしてそれを知らなかったを考えると
更に問題があるのが分かります。

つまり、鳩山総理が収入について心配しなかったのは、その政治活
動の最初期から、潤沢な資金供給があったからに他なりません。そ
うであれば、鳩山氏が特に意識しなかったという言葉が辛うじて理
解可能になってきます。しかしながら、その場合、更に問題なのは
非常に多額の贈与を極めて長期に亘って得ていながら贈与税の支払
いを怠っているという事です。

今回、鳩山首相は、2002年からの7年分の修正申告を行ない約6億
円の納税を行なうと報じられていますが、見落としてはならないの
は、鳩山首相の初当選は1986年であり、その年以降2001年までも同
様の資金援助が行われていただろうことが容易に推定できる事です。

1986年から2001年まで、あまり物価が変わっていなかった事、小選
挙区制が導入され区割りが小さくなった事で選挙費用が下がってい
る事。更には政党助成金が導入され、候補者の負担が軽減された事
を考えると、過去には、より多額の資金が、母親から鳩山首相に流
れていた事も想像されるのです。

しかしながら、それがいくらであったは、知る事はできなくなって
います。そこで、今回判明した月額15百万円を平均値として取る
と、この期間(1986~2001年)の贈与額の合計は、28.8億円
(年額1.8億円X16年)となり、税金として支払うべき金額は
14.4億円に達する
のです。しかし、実際には、鳩山首相は、
この税金を時効によって免れている訳であり、まさに巨額の脱税に
成功したと言える様に思うのです。


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鳩山首相は潔く議員バッジを外し、国民に信を問え!

※写真は読売新聞サイトより転載

鳩山首相には悪夢のイブ 軽い言動のツケ重く…

クリスマスイブの24日、鳩山由紀夫首相の2人の元公設秘書が「政治とカネ」
をめぐる問題で起訴された。現職首相の“身内”が刑事罰に問われるという事
態の重さに加え、首相本人の言動の軽さが、今後の政権運営への傷口を広げよ
うとしている。
「あの…。(私は)もらいすぎだと言われてますから…」
24日朝、首相は首相公邸から出勤する際、記者団に「サンタクロースから何
をもらいたいですか」と尋ねられ、戸惑い気味にこう答えた。

首相が返答に窮するのも無理はない。自らの政治資金管理団体をめぐる偽装献
金問題では、87歳になる実母側から62歳の長男である首相側に毎月1500
万円もの現金がわたっていたことが判明したからだ。

問題が事件へと化した同日夕の記者会見。首相は、疑惑の大筋を認めながらも、
自らの積極的な関与を否定する線で国民への説明責任を果たそうとした。

「親から大金を用立ててもらい、知らぬはずはないと思われるかもしれないが、
私は本当に全く承知していなかった」

ただ、就任後の首相は、米軍普天間飛行場の移設問題や衆院選マニフェスト
(政権公約)に関する政策判断にも見られるように、過去の発言に手足を縛ら
れ、立ち往生を余儀なくされる傾向が強い。この日の釈明会見もそうだった。

もともと首相は「政治とカネ」問題に厳しい姿勢を示す政治家として知られ、
たとえ秘書が起こした事件でも容赦なく政治家本人に批判の矛先を向けてきた。

「政治家と秘書は同罪」「秘書が自分のために行動してくれたことによる犯罪
で共同正犯だ」…。ライバル政党の議員秘書がカネの問題で逮捕される度、正
論をぶつけた。「もし鳩山由紀夫の秘書が同じことを行っていたとすれば、す
ぐに国会議員のバッジを外す」と公言したこともあった。

その言葉通りの事態に陥ったように見えるこの日の記者会見。首相は「過去の
発言に対して否定するつもりはない。逃げてはいかんと思っている」と言いつ
つも、「私腹を肥やしたり、不正な利益を得たということは一切ない」と、自
らが過去の追及した疑惑との違いを強調した。

だが、母親からの資金提供を「贈与」と申告せず、「(修正申告による)納税
額は概算でも6億円を超える」と自ら認めてしまったことは、またしても「私
腹を肥やしたことにあたらないのか」との批判にさらされることになるだろう。

くしくも24日は歴史的な政権交代を果たし、首相に就任して100日目にあ
たる。首相は記者団にこう感想を語った。
「国民の皆さんの辛抱強さと、しかし、じれったいなという思いは感じます」
新政権の多少の失態に世論が目をつぶってくれる「ハネムーン期間」は終わっ
た。首相にその自覚はあるのだろうか。(船津寛)

(産経新聞 2009/12/24)


鳩山首相は、その無能故に首相を辞任すべきですが、それ以外にも
引用した記事の指摘の諸点で、首相を辞任の上、潔く議員バッジを
外すべきです。

昨日の会見でも、そうですが、鳩山首相の発言は、言葉の下痢の様
で、自身の政治資金問題であったり、自身の脱税問題であるにも関
わらず、全く主体性がありませんし、反省もありません。鳩山首相
は「親から大金を用立ててもらい、知らぬはずはないと思われるか
もしれないが、私は本当に全く承知していなかった」と述べていま
すが、この様に、自身の収支決算について責任を持てないし、責任
を持つ気もないと言うことは、準禁治産者に相当します。準禁治産
者は、法律行為を行なう事もできません。鳩山首相は、この点から
見て即座に政治活動を停止すべきです。

第二点ですが、脱税に関して、「私腹を肥やした訳ではない」と述
べている点ですが、贈与税は、贈与で得た金の使途に関しては問う
ていません。親であっても他人から不労所得を得れば贈与になりま
す。そして、それによった得た金で政治活動を行ない、その結果、
首相の地位と権力を得たのですから、立派に私腹を肥やした事にな
ります。目的が良ければ手段を選ばないというのは、日本国では認
められない論理です。この様な論理で、脱税を正当化しようとする
人物が首相の地位についている事は、コンプライアンス上も大きな
問題です。その点からも、鳩山氏は首相でいるべきではありません。

第三点です。首相は、かって、自民党の加藤紘一氏の政治資金疑惑
に対して、「政治家と秘書は同罪」「秘書が自分のために行動して
くれたことによる犯罪で共同正犯だ」…。と述べ、「もし鳩山由紀
夫の秘書が同じことを行っていたとすれば、すぐに国会議員のバッ
ジを外す」と公言しました。まさに、それが現実となったにも関わ
らず、それを実行しない事は、二枚舌のそしりを免れません。
一般的な倫理上も、社会正義の実現の上からも、鳩山首相は、即座
に退陣し、議員バッチを外すべきでしょう。

第四点です。鳩山首相は、「国民の皆さんの辛抱強さと、しかし、
じれったいなという思いは感じます」が、「反省すべきは反省する。
だが、政権交代をしろと多くの国民の方の支持があったので辛くと
も、総理の職を投げ出さずに続けさせていただきたい」と述べてい
ます。しかし、国民は選挙前には、ここまで無能で杜撰とは承知し
ていません。従って、国民の期待が、引き続き、鳩山氏と民主党の
上にあるとは限りません。マスコミの世論調査で引き続き世論の支
持があると強弁されるかも知れませんが、麻生政権、鳩山政権に対
する非難を比べるとマスコミは明らかに鳩山政権の側にあり、マス
コミの世論調査そのものが世論操作の可能性すらあります。従って、
鳩山民主党は速やかに衆議院を解散し、国民に再度、信を問うべき
であると考えます。


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2009年12月24日木曜日

全日空787空を飛ぶ


※写真は、Boeing社サイトから転載

この間、初飛行を行ったばかりなのに、もう全日空引渡し用の機体
ができたのかと驚かれた方も、多いのではないでしょうか?
残念ですが、この機体は、二番目の試験飛行用の機体(ZA002)です。
12月15日の初飛行の際の際に使われた機体がBoeing社の特別塗装で
あったのに対し、この機体は全日空の実機用の塗装スキームで仕上
げられています。全日空にとっては、無料の宣伝になる訳で、こう
いう部分にもキックオフカストマーになったメリットが出ています。

全日空あるいはANAの名前は、既に充分有名ですから、いまさら
無料広告でもないかも知れませんが、新型機の試験機に塗装される
のですから、先進性をアピールするには、有効ではないかと思いま
す。但し、全日空がその機会を上手く使っているかどうかについて
は疑問です。今の処(12/24)、プレスリリースは行われていないよ
うです。尤も、地上での姿は、CMに使った様ですから、飛行中の
映像もその内、CMで流れるかも知れません。

試験機2号機の初飛行ですが、前回同様、悪天候の中、約二時間に
亘って行われ、1号機の初飛行同様、エバレットのパイン飛行場を
離陸しシアトルのボーイング飛行場に着陸するコースで行われまし
た。飛行高度は13000ft。飛行速度は、200ktでした。

前回も感じた事ですが、本来は、悪天候をおして、初飛行を行なう
のは避けたい筈です。それを強行している処に、これ以上、スケジ
ュールの遅延が許されなくなっているボーイング社の787のテス
ト飛行スケジュールに対する危機感が感じられる様に思われてなり
ません。


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2009年12月22日火曜日

ISSへの人員輸送はソユーズの独占になる?

※写真は、ソユーズの打ち上げ。読売新聞サイトから転載

野口さん、2度目の宇宙へ ソユーズ 期待と不安

■露の伝統技術学ぶ/不安定な一極支配 

ロシアの宇宙船「ソユーズ」に搭乗する野口聡一さん(44)の2度目の飛行
は、日本人の宇宙長期滞在の本格化と「ソユーズ時代」の幕開けを告げるもの
となった。日本にとってはロシアの伝統的な宇宙技術を学ぶ好機となる一方、
ロシアは再び宇宙開発の主導権獲得に意欲をみせ、有人船の“一極支配”は多
くの懸念材料を抱えている。

国際宇宙ステーション(ISS)計画は大型物資も運べる米スペースシャトル
と、飛行士だけが乗るソユーズを両輪に進んできた。しかし、シャトルはISS
が完成する来年で退役することがすでに決まっており、各国の長期滞在飛行士
は今後、すべてソユーズに乗り込むことになる。

1960年代に開発されたソユーズは構造が単純で信頼性の高さにも定評がある。
多機能でハイテクを駆使したシャトルとは対照的に、昔ながらの“ローテク”
を使った質実剛健さが特徴だ。

宇宙航空研究開発機構は現在、日本独自の有人船の開発構想を検討し、ソユー
ズに似た機体が候補に挙がっている。日本の宇宙開発は米国を手本に発展して
きたが、今後は多くの飛行士がロシア流の発想や文化に触れ、その経験は有人
船開発にも役立つとみられる。

一方、ISSと地球の往復という基幹を担うロシアは来年、火星や他の惑星へ
の有人飛行を視野に、原子力を動力源とする宇宙船の研究に着手する見通しだ。
総額200億ルーブル(約600億円)をかけて9年後には完成させる意向だ
が、事故時の被害の大きさを懸念する声も聞かれる。

さらに、日米などでは、ソユーズの運用が何らかのトラブルで中断した場合、
ISS計画が停止に追い込まれることへの根強い警戒論もある。

ISSの建設では、大型物資の輸送をシャトルに頼っていたため、相次ぐシャ
トル事故が計画の遅れに直結した。同様にソユーズだけが生命線になれば、運
用リスクの増大を招きかねない。米国の新宇宙政策が不透明な中で、ISS計
画は危うさをはらんだ終末期を迎えつつある。

(産経新聞 2009/12/22)

今までも、ロシアのソユーズ宇宙機はISSへの人員輸送を行って
はいたのですが、人員輸送の多くは、シャトルが担っていました。
そのシャトルですが、現在の予定では、来年に退役が予定されてい
ます。

もともとは、アレス1が、2012年には、供用が開始される事になっ
ていたので、有人飛行ができない期間は、2年間程度に留まる筈で
した。しかし、最新の見積もりでは、アレス1の完成は、2017年に
なる事が予想され、米国の有人飛行ギャップはこのままでは、7年
に達する見込みです。

米国も手を拱(こまね)いている訳ではありませんが、新しいロケッ
ト開発には時間と費用がかかります。元の目論見では、この費用を
シャトルとISSの早期退役から捻出しようと考えていたのです。
そして、米国がISSへ人員を輸送できない間は、短期間ソユーズ
に依存するのも仕方のない事と考えていた訳です。

しかし、ロシアもさるもので、ISSへの観光旅行用には10億円か
ら15億円で契約していたと言いますが、NASAへは宇宙飛行士一人当
り50億円を請求していると言うのです。シャトルの飛行には、一回
500億円を要しますが、一回の飛行で7人の宇宙飛行士を運べる上、
物資輸送も行なう事ができます。シャトルで人員と貨物を運ぶ値段
が、ソユーズと無人輸送機の合計の値段とあまり変わらないのであ
れば、シャトルを退役させる理由の一つはなくなります。大統領諮
問委員会は、ISSの完成までシャトルの退役を一年遅らせる事を
提案しています。

もう一つの理由であるロケットの開発費用の捻出ですが、こちらは、
アレス1の開発を中止し、商業輸送サービスを利用する事ができな
きかというのが、大統領諮問委員会の目論見です。実際、NASAから
ISSへの物資輸送を請け負ったSpaceX社は、ドラゴン輸送機を当
初から有人カプセル化する事を考慮に入れて設計しています。こち
らは、宇宙飛行士一人当りの打ち上げ費用は20億円程度での実現を
目指しています。こうなるとロシアの方も50億円とは言えなくなる
ので、SpaceX社に近い値段で有人打ち上げを提供せざるを得なくな
る事が予想されます。

SpaceX社は、発注があれば3年で実現できるとしていますが、いつ
有人飛行が可能になるかで、米国のソユーズ依存の期間は、大幅に
縮小すると予想されているのです。問題は、SpaceX社の大型打ち上
げロケットであるFalcon9ロケットが、未だ実験機の打ち上げすら
行われていない事です。今までの処、開発は順調ですが、信頼性を
確保する為には、打ち上げ回数を上げる事しかありません。Falcon9
ロケットは、小型打ち上げロケットであるFalcon1ロケットとMerlin
1cエンジンを共有しています。同じエンジンを使う事で、初期故障
を早期に検出し、生産数を上げる事で、一定の工作精度を早期に実
現できます。その反面、エンジンの一つの欠陥が二種類のロケット
の打ち上げを停止させるリスクもあります。
SpaceX社はこのリスクも勘案しても、開発リスクと費用削減のメリ
ットを取ったと言える様に思います。

米国の宇宙開発に大きな影響を与え、ソユーズの今後にも大きく影
響を与えるSpaceX社のFalcon9ロケットの初打ち上げは、来年2010年
2月2日が予定されています。打ち上げまで、あと一ヶ月固唾を飲ん
で、打ち上げを見守りたいと思います。


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2009年12月18日金曜日

ミサイル防衛能力強化を謳いながらミサイル防衛予算を削った鳩山政権

「日米の安保協力深化」 10年度防衛予算の基本方針を決定

政府は17日の閣議で、2010年度防衛予算の基本方針を決定し、日米同盟につい
て「日米間の安全保障面での協力深化」を明記した。北朝鮮の核・ミサイル問
題は「深刻」との認識を示し、ミサイル防衛能力強化の必要性を打ち出した。

地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)は限定的な配備にとどめ、自
衛官の増員要求は見送る。
基本方針は今年末に予定していた「防衛計画の大綱」改定と中期防衛力整備計
画の策定を1年先送りしたことを受け、防衛力整備の暫定的な方針として取り
まとめた。「現防衛大綱の考え方に基づき防衛力を整備する」としながらも、
連立政権の一角を占める社民党や、行政刷新会議の「事業仕分け」の結果を踏
まえ、防衛予算の縮減に取り組む姿勢を打ち出した。
軍備増強を続ける中国を念頭に「周辺諸国の軍事力の近代化、活動の活発化が
みられる」と指摘。一方で国連平和維持活動(PKO)など国際貢献活動に自
衛隊が積極的に参加する姿勢も打ち出している。

(日本経済新聞 2009/12/17)


防衛予算 玉虫色決着に 社民に配慮

政府は17日の閣議で、10年度防衛予算の編成方針を決めた。現行の「防衛
計画の大綱」(防衛大綱)に基づく整備を進めるとし、ミサイル防衛(MD)
システムの地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)の追加配備は先送りした。
しかし、実質的には追加配備と同等の改修は進める玉虫色の決着となった。

今回の編成方針は、防衛大綱改定と「中期防衛力整備計画」(中期防)策定が
1年先送りされたことに伴う、1年限りのもの。方針ではPAC3追加配備に
ついて「現有機能の維持に必要な改修」とのみ記載している。しかし実際には、
現行のPAC2をレーダーや射撃管制装置、無線中継装置など根幹の部分まで
改修し、後は発射機さえ改修すればPAC3になる状態にする。空自幹部は
「もう8割以上はPAC3」と指摘する。北沢俊美防衛相もこうしたことを念
頭にPAC3について記者団に「少し微妙」と説明した。

背景には連立を組む社民党の福島瑞穂消費者・少子化担当相が「無駄を省く方
向で検討してほしい」と注文をつけていることなどが影響している。そもそも
防衛大綱の改定が先送りされたのも社民党に配慮し、政権の考え方をまとめら
れないためだ。PAC3のような重要な装備も、おのずと扱いがあいまいにな
らざるをえない。

防衛省は今年4月の北朝鮮の弾道ミサイル発射をうけ、PAC3を10年度予
算で6個高射群まで拡大する要求をしていた。

(毎日新聞 2009/12/18)


社民党が何を狙ったかは、誰もが簡単に理解できます。社民党は北
朝鮮の日本に対する攻撃力がミサイル防衛により削減されたのを嫌
ったのであり、それ以外の理由があるのなら、はっきりと明らかに
すべきです。パトリオットPAC-3には、ミサイル防衛能力以外の特
徴はなく、航空機用としては、旧型のPAC-2ほどの射程もありません。

防衛用に特化した戦力と言えば、これ以上のものはありません。ま
さに他国に脅威を与える事のない専守防御用の防衛兵器そのものと
言えます。

日本がミサイル防衛用の戦力整備を行なう事に反対しているのは、
北朝鮮、中国、ロシアですが、これらの国は日本に対して弾道ミサ
イルを照準しています。日本を攻撃目標としているからこそ、日本
がミサイル防衛を行う事に反対するのです。そうでなければ反対す
る理由がないのです。

北朝鮮が、二回目の日本列島上空を通過するミサイル実験と二回目
の核実験を行ったのは、今年の4月と5月の事なのです。今年度ま
での予算には、当然ながら、この事実に基づく予算措置はされてい
ません。ですから、来年度予算には、日本国と国民を守る意思があ
るのなら、必ずその対応を行わなくてはならない筈だったのです。

毎日新聞の記事を読むと、民主党は、一見、ミサイル防衛の整備を
推進しているかの様に書いています。しかし、実際には、先送りさ
れたのは、PAC-3のミサイル本体の購入なのですから、来年度予算
だけでは、防衛力はなんら向上する訳ではないのです。ミサイルが
落ちてくるのが良く見える様になるだけで、落ちてくるミサイルを
打ち落すミサイルはないのです。

つまり、ミサイル防衛の強化は行わないというのが、民主党の決定
と言う訳です。民主党は、朝鮮労働党の友党である、社民党の求め
に応じ、ミサイル防衛を強化しない事にしたと言う訳です。これを
日本を北朝鮮に売ったという言葉以外で表現するのは詭弁で
あると考えます。

民主党に投票した皆さん、これが皆さんの意思であると私は解釈し
ます。皆さんは、ご自分の死刑執行令状にサインされただけでなく、
北朝鮮の核ミサイルが日本に着弾し爆発した場合の責任を全てとら
ないといけない事になりました。マスコミを非難してはいけません。
騙された馬鹿が悪いのです。誠におめでとうございます。


蛇足ですが、以下が現在の対空ミサイルの配備状況です。今回配備
が見送られ、ミサイル防衛能力がないままとなったのは、第2、第
5、第6の各高射群です。

第1高射群 埼玉県入間  PAC-2/3
第2高射群 福岡県春日  PAC-2
第3高射群 北海道千歳  PAC-2/3
第4高射群 岐阜県各務原 PAC-2/3
第5高射群 沖縄県那覇  PAC-2
第6高射群 青森県三沢  PAC-2


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2009年12月17日木曜日

ソマリア沖から帰還した護衛艦部隊を無視した民主党政権

※帰港するソマリア沖海賊対策派遣部隊。産経新聞サイトより転載

ソマリア沖派遣部隊が帰港 248隻の民間商船警護

ソマリア沖の海賊対策に第2次部隊として派遣されていた海上自衛隊の護衛艦
「はるさめ」(4550トン)と「あまぎり」(3500トン)が29日、神
奈川県の横須賀基地と京都府の舞鶴基地にそれぞれ帰港した。

第2次部隊は7月、自衛隊法の海上警備行動を根拠に出港。海賊対処法が施行
されてからは根拠を同法に切り替え、7月28日から11月2日までに34回、
計248隻の民間商船を警護した。

派遣部隊指揮官の在原政夫1等海佐は横須賀基地での帰港行事で「隊員は厳し
い環境をものともせず、日ごろの訓練の成果を十二分に発揮して任務を果たし
てくれた」とあいさつした。

10月には護衛艦の「たかなみ」(4650トン)と「はまぎり」(3550
トン)が、政権交代後初めて派遣された。

(産経新聞 2009/11/29)


旧聞にぞくしますが、先月末に、ソマリア沖海賊対策の第二次部隊
として派遣されていた「はるさめ」と「あまぎり」が帰港しました。
上記の記事にもある通り、約3ヶ月の間に34回、計238隻の商
船をエスコートし、海賊の被害から守るという実績を上げました。
エスコート対象は、海賊対処法で日本関係船舶という制限が外れま
したので、全部が全部日本関係ではありませんが、238隻という
数は、約3000隻と言われる、この航路を使用している日本関係船舶
全体の数と比べても小さな割合ではありません。護衛艦部隊は立派
な成果を上げたと言えます。

ところが、この部隊が帰港した時、派遣した政府から一言の労
(ねぎら)いもなかったのです。
それは、以下のブログで知る事ができます。

小泉進次郎ブログ
2009-11-29 護衛艦はるさめ帰国
「ところで、今日の帰国式で疑問に思ったことがありました。それは、政府か
ら誰も出席していなかったこと、その上電報もメッセージもなかったことです。」

http://ameblo.jp/koizumi-shinjiro/page-27.html#main

小泉進次郎氏は、横須賀市を選挙区に含む神奈川11区選出の衆議院
議員です。父、小泉純一郎氏の後を継いだ世襲議員として批判を受
けた事もあります。しかしながら、護衛艦部隊の帰国式にちゃんと
出席していた事は、評価できます。

それに対して政府からは、誰も出席せず、祝電すら送られなかった
というのは、部隊を派遣した政府として一体どういう神経をしてい
るのかと思わずにはいられません。確かに、部隊がインド洋で行動
している間に、政権は交代しましたが、政局絡みの動きで最後の海
賊対処法の採決には反対したものの、もともと発案したのは民主党
であり、日本関係船舶を海賊の脅威から守る事の必要性については
理解していた筈です。現在の自衛隊の最高指揮官は鳩山首相であり、
護衛艦部隊は、その命令により現在も派遣されているのです。

鳩山首相がいくら、ダチョウの様に、軍事や安全保障関係の問題は
無視する事にしているとは言え、厳しい条件下で働いてきた自衛隊
員に対し無事の帰還を祝う祝電一つ打てないというのでは、指揮官
としての資格も自覚も欠如していると言わざるを得ません。
さらに、
悲しむべき事は、防衛省内に、政務三役となった民主党の政治家に
対して、帰国式への出席を直言する勇気のある官僚がいなかった様
に見える事です。

これでは内局のシビリアンがいくら威張った処で、制服組がついて
いくとはとても思えないのです。


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2009年12月16日水曜日

787が遂に飛んだ!

※写真は、ボーイング社サイトより転載

米ボーイング、最新鋭中型機「787」の初試験飛行を無事終了

米航空機大手ボーイングは15日、当初の予定から2年以上遅れで、最新鋭中
型機「787」(通称ドリームライナー)の初試験飛行を実施した。
悪天候により飛行時間は短縮されたが、ドリームライナーは、多くのボーイン
グ従業員や業界関係者、航空ファンが見守る中、無事に試験飛行を終え着陸した。
ドリームライナーの開発・試験飛行をめぐっては、パーツ不足やデザインの欠
陥、2カ月に及ぶストライキなどが原因となって、延期が度重なっていた。
ドリームライナーは新素材を使った軽量機体が特徴で、ボーイングは同機によ
り、数百万ドル規模の燃料・維持費の削減が可能だと主張している。
超長距離飛行が可能な約250人乗りの中型機、というコンセプトが航空会社
の支持を集め、ボーイングはこれまで840機(約1400億ドル相当)を受
注している。
ただ、ボーイングがドリームライナーの開発によってどれくらいの利益を上げ
られるのかは不透明。アナリストによると、ボーイングは同機の開発に100
億ドル以上を投じており、これに加え延期に伴う顧客への何らかの賠償義務も
発生する見通し。 
ボーイングは、最初のドリームライナーを、全日本空輸に来年第4・四半期に
納入する予定としている。

(ロイター 2009/12/16)


開発延期を繰り返しているボーイング787ですが、漸く、初飛行
に辿り着きました。

787の初飛行はワシントン州エバレットのパイン飛行場を離陸し、
同じワシントン州シアトルのボーイング飛行場に着陸するというコ
ースで行われ、悪天候の中、一時間程、早めに切り上げられ、約3
時間の飛行時間となりました。飛行高度は、15000ft。初飛行で、
脚下げ状態での飛行であった為、速度は180ktという比較的ゆっく
りとしたものでした。通常の初飛行と異なり、悪天候下の飛行であ
った為、乱気流やアイシング状態にも遭遇しています。

787はボーイング社の新世代の旅客機で、既存のボーイング757
や767を置き換える機体です。日本の企業も深く関与しており、
全日空は、キックオフカストマーとして一号機を受け取りますし、
生産面でも、三菱重工、川崎重工、IHIがリクス・シャアリング・
パートナーとして全体の35%の製造と開発を行っています。

787は、機体重量の約50%が炭素繊維の様な軽量の複合材で出来
ています。今まで、複合材は、軍用機や民間機の機体で一部で使わ
れてきましたが、ここまで大規模に民間旅客機に使われた例はあり
ません。FAA(連邦航空局)の耐空証明を得るのに、今後6機のテス
ト機により集中的なテスト飛行が、9ヶ月に亘って行われる予定に
なっています。

787で何がよくなるかですが、乗客にとっては、機内の気圧が従
来の機体よりも高くなっており、また、窓がより大きくなり、照明
も改善されて快適性が高くなっています。とはいうものの、従来の
機体とそれ程、大きな違いはありません。787の魅力は、その経
済性にあります。エンジンには、新開発のロールスロイス社のトレ
ント1000、または、ジェネラルエレクトリック社のGEnxエンジンが
使用され、燃費は従来の同規模の機体に比べ20%も向上しており、
騒音も改善しています。

機体を大きな部分に分割して下請けメーカーで完成させ、それをボ
ーイング社のエバレット工場に運び込んで結合し、完成させるとい
う新生産方式も、初の試みです。開発中は、この新生産方式に起因
する問題点が噴出しましたが、これが、一度軌道に乗れば、画期的
な生産方式と言われる様になるのは、まず確実です。ただ、その分、
産みの苦しみも大きかったと言えます。

当初は、2007年中の引渡しを目指しましたが、上記の大幅な生産方
式の変更も影響し、5回に亘って引渡しは延期され、現時点での引
渡し予定は2010年の第四四半期となってしまいました。一番最近の
問題点は、主翼の胴体への接合部の強度不足でしたが、これは僅か
二週間前に修理が漸く完了したばかりです。

労働組合問題も開発遅延に影響しました。昨年の八週間の技術者の
ストライキの影響は深刻で、この結果、ボーイング社は組合を作る
必要のないサウスカロライナ州のノースチャールストンに二番目の
最終組み立て工場を建設する決定を行っています。

初飛行は果たしたというものの、787が2010年に引渡しできるか
どうかは、テスト飛行が順調に進むかどうかにかかっています。
これからの200日、ボーイング社によれば、24時間、全世界の空を
股にかけたテスト飛行が予定されています。
次回のテスト飛行は、来週行われる予定となっています。


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2009年12月15日火曜日

日本がどちらの側に立つべきか一目瞭然


※上は、天皇に挨拶をするオバマ米大統領。下は、天皇と握手をする習近平。
読売新聞サイトより転載

「忙しい中、深く感謝」=天皇陛下と会見-習近平中国副主席・皇居

天皇陛下は15日午前、皇居・宮殿「竹の間」で、来日中の中国の習近平国家副
主席と会見された。習副主席は「お忙しい中、わざわざ会見の機会をつくって
いただき、深く感謝します」と述べた。

陛下が中国の政府要人と会うのは、2008年5月に国賓として来日した胡錦濤主
席以来。会見は午前11時から約25分間行われた。宮内庁によると、会見で天皇
陛下は「今回の訪日によって両国間の理解と友好関係が一層増進されることを
希望しています。胡錦濤主席はお元気でしょうか」と述べた。習副主席は「元
気です。現在ちょうど中央アジアを訪問しているところです」と答えた。

中国で大きな被害を出した四川大地震について、陛下が「大変だったと思いま
す」と述べ、その後の状況を尋ねたのに対し、習副主席は「復興は順調に進ん
でいます。日本の政府と人々の支援に感謝します」と話したという。

習副主席は予定より10分ほど早く、午前10時35分ごろ宮殿に到着。玄関では肥
塚隆式部副長と笑顔で握手し宮殿に入った。
国家元首の場合は陛下が出迎えるのが通例。今回は河村武和式部官長が迎える
予定だったが、到着が早まり準備が間に合わなかったという。

会見は、日中関係を重視する首相官邸側が宮内庁に要請し実現した。陛下と外
国要人との会見については、1カ月前までに申請するとした「1カ月ルール」に
反していたため、同庁の羽毛田信吾長官が「天皇の政治利用」に対する懸念を
表明。小沢一郎民主党幹事長が同長官を厳しく批判する異例の事態となった。 

(時事通信 2009/12/15)


習近平もそうですが、何故か中国人は日本にくると傲慢にふるまう
のがお好きな様です。江沢民もそうでしたが、中国の軍事力が多少
日本を上回ったりすると、すぐにこういう態度を取るのが癖になっ
ている様に思います。(日清戦争の前にも同じ様に傲慢に振舞った
事があります。)

また、中国人は、自国に対する外国の態度に対しては敏感ですが、
自国の無作法に対しては、鈍感です。今回の天皇陛下への会見申し
入れの遅延についてもそうですが、上記の記事の到着が速すぎた件
についても、別に天皇への訪問でなくとも、訪問者としての礼に適
(かな)ったものとはとても言えないのは誰にでもわかる事です。

さらに習近平の背が高いのが理由かも知れませんが、現存する世界
で、ただ一人の皇帝陛下に対する礼を彼は知らない様です。握手す
る際に、小腰をかがめる位の礼式は弁えるべきですが、中華共産帝
国の皇太子殿下は、そういう常識すら知らなかったものと思われます。

逆に、オバマ大統領は、天皇に対して、へり下り過ぎとも言える様
な深いお辞儀をしていますが、世界最高の権力者である米国大統領
から、ここまでの礼をして貰えれば天皇・皇后両陛下を初め、殆ど
の日本国民は、悪い感情を抱く筈もありません。

鳩山首相を初めとする民主党は、日米中で正三角形の外交関係を築
くのを目標と考えているようですが、日本にとってナチュラル・ア
ライ(自然な同盟者)が、どの国であるか、上記の写真を一目見るだ
けで小学生でもわかる様に思います。


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党利党略による天皇の政治利用を懸念する

天皇陛下ご訪韓に賛意 懸念される政治利用

韓国訪問中の民主党の小沢一郎幹事長(67)は12日午後、ソウル市内のホ
テルで記者団に対し、天皇陛下の韓国ご訪問について「韓国の皆さんが受け入
れ、歓迎してくださるなら結構なことだ」と語った。韓国の李明博(イ・ミョ
ンバク)大統領(67)は1910(明治43)年の日本の韓国併合から100
年となる来年中のご訪韓を希望しており、“謝罪”を目的とした「天皇の政治
利用」が懸念される。

■陛下の謝罪を期待

李大統領は9月、共同通信との会見で「どのような姿勢で訪問するかというこ
とも非常に重要だ」と述べ、陛下の謝罪を期待した。84(昭和59)年に全
斗煥(チョン・ドファン)大統領が来日した際、昭和天皇が「今世紀の一時期
において、両国の間に不幸な過去が存したことは誠に遺憾」と述べられている
が、さらに踏み込んだ表現を求めている可能性もある。

韓国メディアには、来年にご訪韓が実現した場合、「過去をどう謝罪させるか」
と関心を示す報道も見られる。

ご訪韓について日本政府はこれまで、歴史問題に政治利用されることへの懸念
などから断ってきた経緯がある。宮内庁の羽毛田信吾長官は9月24日の記者
会見で「一般論として、両陛下の外国ご訪問は国際間の懸案事項や政治的課題
を解決するためではない」と述べ、慎重な見解を示した。

天皇陛下の外国ご訪問をめぐっては1992(平成4)年、「天皇の政治利用
だ」とする保守派の反対論の中で政府が中国ご訪問を決めたが、韓国併合100
年のご訪韓にも強い反対が予想される。

天皇の政治利用をめぐっては、政府がルールを曲げて天皇陛下と中国の習近平
国家副主席とのご会見を決めたことが明らかになったばかりだ。

■「政府の姿勢示す」

小沢氏は12日、ソウル市内の国民大学で講演し、日本の朝鮮統治について
「現代史の中で不幸な時代があった。日本国、日本国民として謝罪しなければ
ならない歴史的事実だ」と謝罪。

また、永住外国人に地方参政権(選挙権)を付与する法案について「日本政府
の姿勢を示す意味でも、政府提案として出すべきだ。鳩山由紀夫首相も同じよ
うに考えていると思う。来年の通常国会でそれが現実になるのではないか」と
述べ、来年1月召集の通常国会に政府が法案を提出し、成立させる見通しを表
明し。「日韓に存在するいくつかの問題を解決しなければならない。日本が積
極的に解決策を提示しなければならない立場にある」と語った。

小沢氏はこの日夕から、韓国大統領府で李大統領との非公式な夕食会に臨んだ。
ご訪韓や参政権問題について意見交換したとみられる。韓国大統領府によると、
来年を「友好の100年の出発点」として交流を推進することで一致したという。


(産経新聞 2009/12/13)


これこそ党利党略そのものと言った感のある問題です。小沢氏は、
天皇陛下の訪韓に積極的な姿勢を見せていますが、一体何の為に、
来年、天皇陛下が訪韓しなければならないのでしょうか。民主党は
長期永住者の地方参政権を容認していますが、それと連動した動き
としか見えないのです。つまり、民主党の弱みである市町村議会で
の勢力を拡大する為に、外国人の地方参政権を容認した上で、その
多くを占める、韓国・朝鮮人の支持を繋ぎとめようとする動きに他
ならないように思うのです。

そもそも日韓併合百年の機に天皇陛下が訪問すれば、それは、まさ
に謝罪の旅にならざるをえなくなります。日本国民としては、一方
的な謝罪を前提とした「友好の100年の出発点」は、とても受け
入れる事はできません。韓国との友好の100年の出発点を考える
のであれば、日韓基本条約成立を起点と考えるべきです。韓国はこ
の条約が成立するまでは、竹島侵略や李承晩ラインでの日本漁船漁
民の拿捕、殺傷を繰り返しており、反日国家以外の何者でもありま
せんでした。

これまでも、日本は、韓国に対し、これが最後と言いながら謝罪の
言葉をエスカレートさせてきました。金大中来日時の天皇の謝罪の
言葉が、非常に重いものであり、それと同じ謝罪を求めた江沢民の
期待に答えなかった事が、訪日を失敗に導き、結果として、中国内
での反日教育に油を注ぐ結果になった事を考えても、一方的な謝罪
のエスカレートは、決して外交的にも好ましいものではないのです。

更に、日本に謝罪を求める国が、そうしない国より多くを得られる
なら、謝罪を求める国は、それを止める事はありえない事になり、
逆に、これまで、日本に謝罪を求めない国も、謝罪を求める誘引に
なってしまいます。つまり、ここで、謝罪をエスカレートさせる事
は、明確に国益に反すると言わざるをえないのです。

それに加え、日本国民の感情を無視した小沢氏の政治的ゴリ押しも
いつもの事ながら問題です。小沢氏は、過去にも、この手のゴリ押
しを政治手法としてきましたが、結果的には、「国民福祉税」構想
にしても、湾岸戦争へのATM外交にしても、政策として成功とはと
ても言えなかったと思われます。その点でも、将来に禍根を残し、
天皇陛下の政治利用を容認する訳にはいかないのです。


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2009年12月14日月曜日

A400M初飛行に成功。C-Xもそれに続く事ができるか?

※写真は離陸するA400M。AP通信サイトから転載

最先端の軍用輸送機が初飛行=エアバスA400M、欧州航空界の悲願

欧州の航空機大手エアバスの子会社エアバス・ミリタリーが中心となり、各国
共同で開発してきた最先端軍用輸送機エアバス「A400M」の初の試験飛行が11
日午前から、最終組立工場のあるスペイン南西部セビリアで3時間50分にわた
って行われた。
欧州航空業界の悲願だった同機の開発は大幅に遅れていたが、試験飛行は順調
だった。2013年にも各国への納入が始まりそうだ。
A400Mは冷戦後の1990年代、軍事目的よりも平和維持・人道支援活動の物資空
輸に使う目的で開発することが決まった。しかし英仏独など7カ国の共同開発
は調整が難航。03年の試作機生産開始後も技術的問題が生じていた。 

(時事通信 2009/12/11)


一時期は、日本のC-Xよりも、完成が遅れるのではと懸念されてい
たA400Mですが、なんとか2009年中の初飛行という目標をクリアし
ました。同じ目標は、もう一つの大遅延プロジェクトであるBoeing
787も掲げており、こちらは、現地の12/15に実施される事になって
います。ちなみに、C-Xについても、今年度中の初飛行が噂されて
いますが、残念ながらそれが正式なものになっているかどうかは不
明です。

A400Mの初飛行の様子は、以下のURLで動画を参照する事ができます。
http://www.airbus.com/en/A400M/

ご覧になれば分かりますが、A400Mの飛行中の姿は、地上滑走時の
動画の写真以上に、機体規模が大きく感じられます。A400MとC-Xは、
ほぼ同じ大きさですから、この規模の機体を開発するには、それな
りの難しさがあるのは、当然である様な気がします。しかも、C-X
の設計目標は、今までにも同規模の機体を開発してきた実績のある
AirbusやBoeing製の機体と比べても、勝とも劣らないものであり、
しかもプライムの川崎重工は、姉妹機とも言えるP-1哨戒機も開発
中なのですから、C-Xの遅延も宜(むべ)なるかなと言う気がします。

ただし、もともとそういう条件で開発する事になっていた訳ですか
ら、それがC-Xの開発遅延を合理化する理由にならないのは勿論の
事ですし、開発が失敗すれば、壮大な国費の無駄遣いにもなります。
今回こそ民主党の仕分けの対象にはなりませんでしたが、来年度予
算の本査定や来年度予算の査定で、開発の継続が認めれるかどうか
は分かりません。開発の状況すら公にされていないのであれば、国
民からの支援が得られる可能性も乏しいと言わざるを得ないのです。

その意味で、A400Mの初飛行成功によって、C-Xと同規模の機体を入
手が可能になった事で、開発に替る代替手段が提供される事になっ
た訳で、C-Xの開発には、ますます、風圧が増したと言えるのかも
知れません。


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2009年12月11日金曜日

習近平氏の天皇陛下との会見に賛成する

習近平国家副主席が陛下と会見へ

14日から来日する中国の習近平国家副主席が天皇陛下との会見を行うことが
11日決まった。政府関係者が明らかにした。

(産経新聞 2009/12/11)


特例で天皇会見を要請 副主席訪日で中国政府

中国政府が14日に訪日予定の習近平国家副主席と天皇陛下との特例的な会見
を日本側に求めていたことが11日、複数の政府関係者の話で明らかになった。
平野博文官房長官は午前の記者会見で、「日中関係は政治的に重要なので(宮
内庁に)お願いした」と述べ、応じる方向で調整していることを認めた。

習氏は胡錦濤国家主席の有力後継候補とされている。中国は陛下との会見に向
けた所定の手続きをとっていないが、会見を実現できなければ習氏の体面を傷
つけ責任を問われかねないと判断、働き掛けを強めている。

外国要人と陛下との会見については、1カ月前までの文書での正式申請が前提。
関係者によると、中国側からの申請は11月下旬だったが、鳩山由紀夫首相は
民主党の小沢一郎幹事長らの働き掛けを受けて、9日に平野氏に会見が実現で
きないか検討を指示したとされる。

平野氏は「要人が来るので、お会いできないかと(陛下に)お願いするのは政
治利用でも何でもない」と強調。宮内庁幹部は「ルール違反であり、天皇陛下
の負担軽減の問題もある」と指摘しながらも、首相官邸の意向に配慮する考え
を示した。

(共同通信 2009/12/11)


習近平氏の天皇陛下との会見について、通常の陛下の会見ルールに
則って行われていないという事で反対の方が多いと思いますが、
私は、陛下の健康問題や他のスケジュールとの問題がなければ、習
近平氏との会見に応じるべきであると考えます。

共同通信の記事では、習近平氏は、胡錦濤国家主席の有力後継候補
とありますが、実際には余程の事がなければ、確実に国家主席に就
任する事が確実な、中国の次代の指導者です。バックグラウンドが
太子党なので、中国国内でも、あまり人気はありませんし、胡錦濤
主席からすれば、習氏の対抗馬であった同じ団派の李克強第一副首
相を望ましいと思っているとも一時は伝えられましたが、現在では、
胡錦濤主席-温家宝首相体制の次は、習近平主席-李克強首相の体
制という事で衆目が一致しています。(ちなみに李克強氏は若い頃
に訪日経験があり、その時、小沢一郎氏宅に三日間ホームステイを
したそうです。)

そういう中国の次世代の指導者を、天皇陛下のお人柄に触れさせる
事は、早ければ早い程良いと思うのです。勿論、習近平氏が、陛下
との会見で、江沢民の様に何も感じないという事もありえますし、
前回の陛下の訪中が、天安門事件に対する欧米諸国の制裁破りに使
われた様に露骨な政治目的であれば、拒否すべきであるのは勿論で
すが、少なくとも今回、それには該当しないのです。

天皇陛下との会見をアレンジするのが、日本国としての最大限のも
てなしならば、ここでそれを出し惜しみする意味はありません。
逆に、ここで会見を拒否して相手のメンツを潰せば、日本に批判的
な中国指導者をわざわざ作り上げる事になってしまいます。
そうであれば、民主党政権は、この機会をせいぜい高く売りつける
事で、中国から幾許かでも外交的ポイントを獲得すべきだと思われ
るのです。


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小沢氏の"人民解放軍司令官"発言を失言と報じないマスコミ

小沢氏「私は人民解放軍の野戦軍司令官」

民主党の小沢一郎幹事長を名誉団長とする同党訪中団は10日午後、北京に到
着した。小沢氏は同日夕、北京市内の人民大会堂で胡錦涛(こきんとう)中国
国家主席と会談し、日中関係の強化や民主党と中国共産党の政党間交流の促進
を協議した。小沢氏と胡氏の会談は政権交代後は初めて。昨年5月の胡氏来日
時に続き4回目となる。会談は約30分間で、輿石東参院議員会長と山岡賢次
国対委員長が同席した。

訪中団は、民主党国会議員約140人を含む総勢600人超が参加する異例の
訪問団となった。小沢氏のライフワークである日中交流事業の「長城計画」と
民主党と中国共産党の「交流協議機構」の行事を兼ねており、航空機5便に分
かれて北京入りした。小沢氏は到着後、中国側が用意した巨大な黒塗りのリム
ジン車に乗り込むと、添乗員の掲げる旗に従った同行議員らが、チャーターし
たマイクロバスで長い車列をつくって市中心街に向かった。

「140人以上の国会議員が参りまして、(胡氏が)大変お忙しい中、それぞ
れの議員とツーショットを撮っていただき本当にみんな喜んでいます。友好発
展のため、ご理解いただきたい」

冒頭、小沢氏は笑顔でこう語りかけた。会談に先立ち、訪中団は、胡氏ら中国
要人との恒例の記念撮影を行っていた。

胡氏は「小沢氏は中国人民の古くからの友人で、中日関係発展のため数多くの
貢献をしてきた。今日は新しい友人がいっぱい生まれるだろう。それを日中関
係に役立てたい」と語った。

小沢氏は来夏の参院選について、「こちらのお国(中国)にたとえれば、解放
の戦いはまだ済んでいない。来年7月に最後の決戦がある。私は人民解放軍の
野戦軍司令官として頑張っている」と語った。

自民党との戦いに言及した小沢氏は、両国の「最高実力者」同士の顔合わせだ
ったにもかかわらず、東シナ海のガス田問題など懸案をめぐる突っ込んだ議論
は避けた。理由は、「政治的課題を議論しにきたわけではない」(小沢氏)と
いうものだった。

小沢氏は11日に韓国・ソウルへ単独で移動し、12日に李明博(イミョンバ
ク)大統領と非公式夕食会に臨み、13日に帰国する。

自民党の谷垣禎一総裁は10日の会見で「これだけ大勢の国会議員が国を留守
にするというのは異例だ。自民党だったらこういう発想はしない」と語った。

(産経新聞 2009/12/10)


日本の政治家は、海外に出ると訪問国にリップサービスをしたくな
る様で、小沢幹事長もその例外ではありません。過去にも北朝鮮を
訪れた際、恒例のマスゲームを見せられて、「日本もこんな国にし
たい」と述べています。ある意味、それは、本気だった様で、前国
会で、鳩山首相の所信表明演説に対し、民主党議員全員にスタンデ
ィングオーベーションをさせ自民党をして、ヒトラーユーゲントの
様だと言わしめています。

その例からすれば、今回の「人民解放軍の野戦軍司令官として頑張
っている」という言葉も、半ばは、中国の為に、あるいは、中国の
野戦軍司令官になったつもりで、日本の体制を中国の様な独裁制に
導きたいという本音が現れたと言えなくもないのかも知れません。

言わずもがなの説明になりますが、人民解放軍は中国共産党の軍隊
であって、中国という国家の軍隊ではありません。いうなれば、共
産党の私兵に過ぎません。さらに、小沢氏は、民主党幹事長として
自衛隊の最高指揮官である鳩山首相につぐ最高権力者の一人です。
その小沢氏には、自衛隊の最高指揮官としていつでも振る舞える見
識と矜持を求めたいのですが、ご本人は中国共産党の私兵の一司令
官という自己認識しかないとは非常に残念と言わざるをえないのです。

小沢幹事長は、ある意味、鳩山首相以上の独裁的な力を持つ権力者
です。党の運営を牛耳る事で、政府そのものをその権力の下に置く
というやり方は、共産党独裁の手法と相通じるものがあります。与
党の質問を認めなかったり、議員立法を否定するのも同じ文脈と考
えると良く理解できます。その強権的手法は、スターリン的政治家
と言えるかも知れません。共産党以上の共産主義者である日教組代
表身の輿石参議院議員会長が小沢氏に違和感なくべったり張り付い
ているのも、その共産主義的体質が、小沢氏のスターリン的体質と
一致しているからとすれば、納得ができます。

非常に残念な事は、この様な、政治の素人でさえ感じる、小沢氏の
共産党独裁的政治手法や、その指向を匂わせる様な失言に対し、多
くのマスコミが批判的に報道せず、逆に、小沢氏に対し、極めて迎
合的な報道に終始している事です。

日本のマスコミ人は、社会主義的性向を持つこと衆目の一致する処
ですが、独裁主義的権力に対して迎合的であり過ぎる点でも、戦前
戦後を通じて、反省がないと思われてなりません。自民党の様に様
に、民主主義的ルールに従って、権力を制限的に運用しようとする
勢力に対してはマスコミは居丈高に振る舞いますが、小沢氏の様な
独裁的権力者には、擦り寄って利権のおこぼれに預かろうとします。
田中角栄、金丸信両氏の全盛期に如何にマスコミが平身低頭してい
たか覚えている方も多いと思いますが、小沢氏に対して、マスコミ
は自民党幹事長時代に続いて二回目の平身低頭ぶりを示している様
に思います。

この、他のマスコミが批判を避けて通る独裁主義的権力に批判の矢
を投じ続けている一点だけをとっても、産経新聞のリベラリズムの
存在意義と貴重さを感じるのです。


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2009年12月10日木曜日

民主党大訪中団にせまる中国最大の諜報工作「長城計画」

過去最大の訪中団

「一度にこれだけの国会議員が外国を訪問するのは聞いたことがない。中国に
限らず過去最多だろう」

外務省関係者が異口同音に語る一大イベントが10日、北京で幕を開ける。民
主党と中国共産党の定期交流事業と、小沢が自民党時代から手掛けてきた草の
根交流「長城計画」の合同プログラムだ。

今年は民主党国会議員143人が参加する。各議員が募った後援会関係者や秘
書を含めれば626人が厳冬の北京に赴く。

先の衆院選で初当選した約140人の小沢チルドレンのうち約80人も参加す
るが、内実は「ただの物見遊山」(党関係者)。党内からも「米国を軽視して
中国に傾斜しすぎているのではないか」(若手議員)といった声が出るほどだ。
民主党政権が米国から聞こえる声を突き放し、中国からの声ばかりに耳を傾け
ようとしている姿。だが、そこに明確な理念や政策は見えず、漠然としたアジ
ア重視があるだけだ。

新・民主党解剖 第2部覇者の憂鬱(3)日米同盟より中国重視より抜粋

(産経新聞 2009/12/10)


民主党小沢幹事長の権力を誇示する600人以上という訪中団の規
模以外は、中身は、あまり注目されない日中交流プログラム「長城
計画」ですが、中国共産党が何故、積極的にこのプログラムを推進
しているのでしょうか。

記事にも書かれている様に、小沢幹事長と胡錦濤主席の会談を除け
ば、内実は「ただの物見遊山」とされています。
勿論、中国側要人と参加者が親しく交流する機会もあるでしょうし、
躍進する中国経済のダイナミズムをプログラム参加者に実感させる
という本当の交流目的もあるでしょう。

しかし、そんな形而上学的な親善交流を中国共産党が目指している
と本気で信じているは、国際関係にウブな日本人だけかも知れません。

私は、民主党いや、日本の次代を担う、エリート層を大量に中国に
連れてくる事それ自体が中国側の目的だと解釈しています。つまり、
理由はどうであれ、中国に滞在させる事が目的なのです。

中国に一度でも行かれた方は、良くご存知と思いますが、外出先か
らホテルの部屋に戻るとすぐに電話が鳴り、マッサージ等を理由と
したお誘いが女性からかかってきます。通常の旅行者の場合は、本
当のマッサージもありますが、大抵はただの売春婦です。しかし、
ここで重要なのは、中国の場合、ホテルの部屋には、カメラがまず
確実に仕掛けられており。電話も盗聴されていると言う事です。通
常のビジネス客や旅行者であれば、盗撮、盗聴されていた所で問題
にもなりませんが、「長城計画」で連れていかれたエリート層にと
っては、将来、大きな問題に発展する可能性が出てきます。

つまり、そうした機会に相方になった相手が、ある日突然、日本に
赴任してきたり、あるいは、中国の関係者から証拠をたてに協力を
強制されたりという事が発生する訳です。これが諜報工作で言うハ
ニートラップです。

中国のこの種のハニートラップ工作については、事前に諜報工作に
ついて教育を受けている職業外交官ですら、簡単に落とし込まれる
程高度なものです。その為、元々その種の免疫のない、政治家の卵
が落ち込むのは、寧ろ、当然と考えられます。実際、小沢幹事長自
身の周辺にも、中国の工作員がいる事が噂されていますし、故橋本
首相の秘書兼愛人が中国共産党の工作員であった事も有名です。

また、要人ではありませんが、上海総領事館の電信担当者がこの工
作のターゲットになり、外交暗号の漏洩を強制されたケースや、海
上自衛隊の隊員が、内部情報の漏洩を強制されたケースも明らかに
なっています。(いずれも当事者は自殺)

つまり、この一見無害な日中交流プログラム「長城計画」は、日本
の将来の指導者層を大量に中国製のハニーポットに落とし込む罠で
ある可能性が極めて高いと思われるのです。そして、これにより、
中国は金額に換算できない程、貴重な諜報工作ルートを大量かつ継
続的に確保できるという訳です。

民主党の小沢幹事長が、意図的にその計画に加担しているとは思い
ませんが、結果として訪中団員を、その様な危険に晒し、間接的に
かも知れませんが、売国的行為に加担している事にどの様な所感を
持っているのか是非、聞いてみたいものだと思わるのです。


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2009年12月9日水曜日

中国は、鳩山朝貢外交の弱腰を見切っている

ガス田「白樺」中国が掘削施設完成…海自確認

日中両政府が共同開発で合意した東シナ海のガス田「白樺」(中国名・春暁)で、
中国が天然ガスの掘削施設を完成させていたことが、海上自衛隊のP3C哨戒
機の監視活動で、8日までに確認された。

防衛省では「いつでも採掘できる状態」としている。

中国は今年7月、突然、白樺施設に建設資材などを搬入した。日本政府の問い
合わせに対し、中国は「施設の維持管理のため」などと回答したが、その後も
施設建設を続けていた。

防衛省は連日、P3C哨戒機で監視しているが、すでに高さ100メートルを
超す掘削櫓(やぐら)などが造られている。建設は10月末に終了、食料など物
資の搬入も済ませ、12月からは、それまでの倍以上の十数人の作業員の活動
が確認されている。

白樺は東シナ海の大陸棚の境界として日本が主張する「日中中間線」に隣接す
るガス田で、昨夏、中国が開発中の白樺に、日本が出資し、共同開発すること
で合意した。しかし、具体策は協議されておらず、中国は今年5月、大陸棚の
延伸を「沖縄トラフ(海溝)」まで求める文書を国連に提出、日本の主張を拒否す
る姿勢を明確にしている。

白樺で進む施設建設に対し、鳩山首相は就任直後、中国の温家宝首相に「憂慮
している」と懸念を示したが、抗議はしていない。

防衛大学校の村井友秀教授(国際政治)は「中国は日米関係の悪化をにらみな
がら、掘削を始める可能性もある。日本はガス田に加え、尖閣諸島のパトロー
ル活動など実効支配を強化する必要がある」と話す。

(読売新聞 2009/12/09)

この記事によれば、中国によるガス田掘削施設の建設が本格化した
のは、今年の7月ですから、衆議院選挙で民主党が圧勝しそうだと
いう評価が有力になってきた時期です。
勿論、建築資材の準備は、それ以前から行われてきたでしょうが、
現地への運び込みは、日本政府が、選挙戦に忙殺されているのを見
透かした様なタイミングで行われており、その後は、民主党政権が、
中止に向けた実力行使を行なう事がない点を見切った上で、建設を
本格化させたと言わざるをえません。

それにしても、この手の情報は防衛省だけでなく、首相官邸や外務
省、国土交通省にも、定期的に報告されていた筈であり、鳩山首相
を初め、岡田外相、前原国交相といった政権幹部も、それを全く無
視していた事になります。そして、これと、中国の民主党内閣が何
の行動も取らない事を見透かした行動を考え合わせると、両者の間
に、何らかのコミュニケーションがあった事すら邪推したくなるの
です。

しかも、中国に、この様な火事場泥棒的な仕打ちをされても、民主
党の小沢幹事長は、政治家や財界人等、合計600人以上を引き連
れて、わざわざ、中国に頭を下げにいくというのですから、あきれ
果ててしまいます。この何の役にもたたない中国訪問の為に、国会
の会期延長期間が短縮され、その結果、北朝鮮に対する追加制裁法
案が廃案になってしまったのですから、既に本末が転倒しています。

鳩山内閣が国益を守る気がない点は、もともとそういう人物であり、
そういう政党であると思っていますので、大きな失望はありません
が、それにしても、政権発足後、わずか100日で、日米同盟を動
揺させ、中国にEEZ内のガス田を黙って譲り渡すなど、これから民
主党が政権を維持し続ける四年間で、どれだけの日本の国益が流出
し、日本の存在基盤が破壊されるのか、薄ら寒く感じざるを得ない
のです。

このままで行けば、遠からず、日本という国は、独立国として存続
しなくなるか、あるいは影響力を全く失った国際的サンドバックま
たはスケープゴーツとしてのみ存続を許される国になってしまうの
ではないかと懸念されてならないのです。


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2009年12月8日火曜日

普天間処理で米国に不信感を与える鳩山首相の愚

<スコープ>首相 外相 意見対立 深刻に

米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、鳩山由紀夫首相と岡田克也外相の意見
対立が深刻になった。首相は、連立相手の意向を踏まえ、沖縄県外への移設に
傾斜。対する岡田氏は、対米関係を維持するには、現行移設計画で年内決着を
図るほかないと思い詰める。政府方針を決める最終段階で、政権は抜き差しな
らない局面を迎えた。

首相は七日、近く政府方針をまとめ、米国に伝える考えを記者団に示した。二
〇〇六年の日米合意に基づき沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿
岸部に移設する現行計画については「米国からそういう要求は来ている」と述
べた。

その上で、沖縄県民の県外移設への期待感、社民、国民新両党との連立の重要
性を指摘し、辺野古移転は「簡単ではない」と二度繰り返した。米国の要求に
屈しない「対等な日米関係」を探る姿勢を示す思惑もある。

首相の周辺では、米国の反発を覚悟の上で、時間をかけて交渉すべきだとの意
見が強まりつつある。平野博文官房長官は記者会見で「辺野古だけではなくほ
かもないのか、今までの(日米合意の)検証作業をみたときにどうなのかとい
う考え方を、首相自身が出すのではないか」と説明した。

一方、米国との交渉当事者として「圧力」を直接受ける岡田氏は先週末の沖縄
訪問時、自ら提案した米軍嘉手納基地統合案について「非常に難しい」と地元
メディアに断念を表明。記者会見では「合意が実現できないときに(日米の)
信頼関係がどれだけ維持されるのか。日米関係の現状に非常に強い危機感を持
っている」と述べた。

外交の責任者が、日米関係が危機的状況にあると認めるのは異例だ。それほど
岡田氏は追い詰められ、現行計画以外に選択肢は残されていないとの苦悩をに
じませる。六日午後に首相を公邸に訪ね、一時間余り会談した際には、首相の
説得を試みたとみられる。

ただ、政府・与党に岡田氏を後押しする声はなく、孤立感が深まっている。
「岡田氏はなぜ米国や外務省の言いなりになっているのか、ということだ」
首相に近い中堅議員は首相の内心をこう代弁してみせた。

(東京新聞 2009/12/08)


この記事を読むと、岡田外相は馬鹿は馬鹿なりに、真剣に職責を果
たそうとしている事が分かります。少なくとも、日米同盟体制と言
う日本外交の基軸を揺るがせにしないように動いていると言う事です。
それに対して、鳩山首相は、普天間問題で日米に不協和音が出ても
日米同盟体制は揺るがないという楽観論を持っているか、日米同盟
が揺らいでも構わないと考えている様に見えます。

ただ、そうであれば、オバマ大統領との会談で「Trust me」と言っ
た言葉や、あるいは新聞報道に惑わされないでくれと私信を託した
りしたのはどういう意味だったのかと言う事になります。
オバマ大統領にしてみれば、鳩山首相を信用した挙句に、ハシゴを
外され、米軍再配置という米国の世界的な政策展開に大きな齟齬を
生じそうになっています。

元々、鳩山首相は米国から見て、信頼に足る実績がなく、民主党が
選挙に勝利して以降も、米国との「対等な関係」という不適切なメ
ッセージの発信や、あるいは、「米国抜きの東アジア共同体の提案」
と言った、反米的な行為が目立っていた訳です。その上で、既存の
日米合意を無視する様な行動をとっているのですから、その人間を
信頼する方が馬鹿と言う事になってしまいます。最近では鳩山盧武
鉉説が、ワシントンのコンセンサスとなりつつあるという報道が流
れていますが、そう言われても仕方なしと言わざるを得ないのです。

今更ながらですが、普天間問題に関する日米合意は、そもそも日本
側から持ち出したものです。そして、普天間からの飛行場施設の県
内移設を前提として、海兵隊のグアム移転が計画されたのです。
グアムに移転する海兵隊は8000人で、沖縄に駐留する在日米軍の約
四分の一に相当します。従って、実現すれば、沖縄の負担軽減に大
きく役立つ事は言うまでもない話なのです。そうであるからこそ、
海兵隊のグアム移転費用の約6割を日本側で負担する事にもなって
いるのです。

もし、鳩山首相が、この合意を破棄して、再度、沖縄駐留米軍の削
減を米国と交渉をするのであれば、筋を通して行うべきです。通常
のビジネスプラクティスで考えても、一度合意した内容が状況の変
化等で履行できなくなるのは、良くある話です。契約の内容にもよ
りますが、それをどの様に変更するかは、誠心誠意を尽くした交渉
によるべきであって、騙し討ちによるべきではないのは当然の話で
す。正しく、鳩山首相が国民に信を問うた上で、オバマ大統領に筋
を通して申し入れを行うべき話と思われます。鳩山首相が、米国と
の「対等の関係」を希望するのであれば、不信を根拠にするのでは
なく、信頼を根拠として行うべきであり、閣内不統一、国論不統一
のままになし崩し的に合意を破棄に至らしめるのは日米関係にとっ
ても最悪の結果であると言わざるを得ないのです。


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2009年12月7日月曜日

岡田外相の外交センスの無さを悼む

日米協議「もう限界」 岡田外相、普天間解決に危機感

岡田克也外相は5日、那覇市で地元紙の沖縄タイムス社の岸本正男社長らと会
談し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐる日米協議につ
いて「2カ月間みっちりやってきた。もう限界だ」と述べた。鳩山内閣は年内
決着を見送ったが、同県名護市辺野古に移設する日米合意の履行を求める米側
の反発は強く、辺野古以外にこだわれば移設そのものが困難になるとの厳しい
認識を示したものだ。

同席者によると、岡田氏は岸本氏との会談で、これまで模索してきた嘉手納基
地への統合について「難しい」と表明。「(現行計画は)日米間で煮詰まって
いた話。元に戻って議論とはならない」「選択肢はもうない」などと、辺野古
移設を受け入れるしかないとの考えを示した。

岡田氏はこの後の記者会見で、「合意が実現できない時に(日米間の)信頼関
係がどれだけ維持されるのか。日米関係の現状に、非常に強い危機感を持って
いる」と語った。また、問題の先送りは解決につながらないとも強調。「外相
として打開しなければいけないと思っている。打開につながる決断が何か、首
相を含めて協議している」と語り、ぎりぎりの妥協策を探りたい意向だ。

ただ、鳩山政権は、辺野古移設を決断すれば、社民党を含めた連立政権がもた
ないと判断している。新たな策を見つけるのは極めて困難な情勢で、対米交渉
上、新たな移設先の検討の余地がないなら、移設問題は暗礁に乗り上げる可能
性が高い。

日米作業部会に出席した米政府当局者らと4日に会った民主党関係者によると、
当局者らは移設が進まなければ普天間飛行場の老朽化した施設を更新する予算
措置を取る可能性を伝えた。岡田氏の発言の背景には、こうした措置が取られ
れば、現状の固定化につながるとの危機感があると見られる。

(朝日新聞 2009/12/6)



この記事を読んで、今更ながら岡田外相の外交センスを疑ってしま
いました。彼はどうも、本気で、辺野古沖ではない解決策があると
考えていたようであり、日本が強くでれば、米国は折れると考えて
いた様なのです。一体どういう根拠で、そう考えていたのか定かで
はありませんが、岡田外相は民主党の中では真面目で勉強家との評
判もあったにも関わらず、その程度の事すら理解していないという
事であれば、民主党有力議員の勉強ぶりが心配になってしまいます。

まあ、鳩山内閣のロールモデルである韓国の盧武鉉政権の当時の外
相が国連の事務総長をやっているのですから、徹底した反米をやれ
ば、それに溜飲を下げる内外勢力があるのでしょうから、将来、国
連で何かポストにありつけるかも知れません。ただ、今の事務総長
は、就任以前にも「うなぎ」のあだ名で呼ばれていた程のしたたか
な外交官でしたから、岡田外相には、外交素人の米国駐日大使に怒
られたからと言って、首相官邸に駆け込んだり、憔悴してしまうの
ではなく、しっかり日米密約を暴いた上で、非核三原則とやらの
「現実的な適用」を、中国、ロシア相手にもやる位のタフさを見せ
て欲しいものだと思います。

勿論、領海侵犯したり、海峡を潜水して通過する中露潜水艦は核兵
器を装備していない筈もありませんし、非核三原則を徹底するので
あれば、強制的に核搭載艦艇を排除する必要があるのですが、岡田
外相が、同盟国に甘えるだけでなく、その辺の強制排除方法の勉強
をしてくれているものと是非期待したいと思います。

それにしても、岡田外相にしても、鳩山首相にしても、どちらもそ
の職を全うできていない訳で、それでも支持率60%内外を維持して
いる事が不思議でなりません。鳩山内閣支持者は、頭を土の中に突
っ込んで見たくないものを見ない行動をとるダチョウか、あるいは、
あれは馬かと皇帝に問われて、鹿と答えた秦の高官と同じだと言っ
ておきましょう。


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2009年12月4日金曜日

North Korea denomination will crash civilian economy? 北朝鮮のデノミ 市民経済には破滅的効果?

北朝鮮デノミ:後遺症深刻、物価が10倍以上急騰

北朝鮮が2日午前から一人当たり最大10-15万ウォンの旧貨幣を1000-1500ウ
ォンの新貨幣に交換する作業を開始した、と北朝鮮内部の消息筋が伝えた。貨
幣交換は6日まで朝鮮中央銀行の各支店で行われ、7日から新券が流通するとい
う。今回のデノミネーション(デノミ、通貨呼称単位の変更)が完了すれば、
北朝鮮の「市場勢力(市場商取引で富を蓄積した人々)」は、自分が保有する
現金のうち10万-15万ウォンを除いた残り全部を、事実上、奪われることになる。

脱北者団体の北韓民主化ネットワークなどによると、北朝鮮の中間層は通常、
1世帯で100万ウォンほど保有しているという。商売で金を稼ぐ人の中には数百
万-数千万ウォンを家で保管する場合も多いという。北朝鮮で10万ウォンは4
人家族が2カ月ほど生活できる金額だ。10万ウォンを市場の闇ドル商で交換す
ると、35-40ドル(約3000-3500円)ほどになる。北朝鮮の住民は4000ウォン
-1万ウォン水準の月給のほか、商売などを通じて足りない生活費を補てんする。

北朝鮮内部の消息筋などによると、北朝鮮当局は一人当たりの交換限度額を超
える金は銀行に貯蓄するよう指示している。しかし、貯蓄額も30万-300万ウ
ォンまでに制限されている上に、北朝鮮の銀行は預金者が自由に金を下ろせな
い「強制貯金所」のため、住民の不満が急激に高まっているという。1992年の
貨幣改革時は、一人当たり2万ウォンまで貯蓄できたが、後で手にすることが
できたのは数千ウォンにすぎなかったとのことだ。1ウォンも帰ってこなかっ
た住民も多いという。北朝鮮専門メディアのデーリーNKは同日、「10万ウォン
までは100対1で交換するが、それ以上は1000対1で交換するか、銀行に無制限
で貯蓄できるようにした」と報じた。ある北朝鮮内部消息筋は「貯蓄額が多け
れば保衛部がその出所を調べるのに、誰が全額貯金するだろうか」と語った。
現在、北朝鮮当局が物価を100対1のデノミ比率に合わせて強制的に引き下げる
のか、為替レートも調整するのかについては確認されていない。

このように経済の不確実性が高まるや、北朝鮮の市場物価は従来の10-20倍に
上昇していることが分かった。1キロ2000ウォン水準だったコメの価格は4万ウ
ォン(韓国ウォンで約2万ウォン=約1500円)に上昇した。咸境北道会寧市の
市場で500ウォンだった豆腐1丁も1万ウォン(韓国ウォンで約5000ウォン=約
380円)で売られているという。保衛部要員の取り締まりが大幅に強化された
にもかかわらず、北朝鮮の住民は公然と怒りをあらわにしていると、内部消息
筋は伝えた。主要都市の市場では、不特定の人に向かって暴言を吐く人が増え
ているという話も聞かれた。

北朝鮮政権が今回のデノミを通じて事実上「宣戦布告」した闇市場では、取引
が違法とされている軍需物資・石炭・石油・機械なども売られているという。
食糧も2005年10月に専売制が実施されて以降売買が禁止されたが、市場では最
も活発に売買されているという。工業製品の価格は決められているが、それを
守る商店はない。

市場関連の新用語も生まれた。商品を市場に出す人を「跳躍人」、小規模の行
商人を「走り人」、機関の車を利用した卸売業者を「車仕入れ人」、バスに乗
る商売人を集める人を「運び人」と呼ぶ。ある消息筋は「韓国製品は北朝鮮市
場で高級ブランドとして扱われている」と語った。

(朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2009/12/3)


流石は北朝鮮と言った感じです。資本主義国であれば、到底できな
い事をバッサ、バッサとやってくれます。勿論、経済的な効果は破
壊的なのですが、それでも良いと割り切っている処が怖いですね。

デノミというのは本来は、通貨の表示変更ですから、経済成長や物
価に対しては中立的であるとされています。しかし、通常は、今回
の北朝鮮のデノミもそうですが、大きな旧通貨表示を小さな新通貨
表示にします。その際、値段を切り上げて丸める事が横行する事に
なるので、インフレ傾向を助長する事になると言われています。

今回の北朝鮮では、実はデノミとは別の効果を狙っています。それ
は、富の再配分です。デノミとは言っても、旧通貨から新通貨への
転換は金額によって交換レートが変わっています。一人当たり10万
~15万ウォン迄は1000~1500新ウォンにすると言う通常の百分の一
デノミなのですが、それ以上の場合は千分の一の交換レートでしか
新通貨に変更できないのです。

この変更の結果、新通貨への交換前にも係わらず物価が10から20倍
に跳ね上がったと記事には書かれていますが、これは当然の事です。
売る様なものを持っている人は、小金持ちでしょうから、新通貨へ
の交換レートは千分の一になります。従って、今売る場合の価格は
10倍にしないと合わない事になります。その上、今の内にお金では
なく物に変える事で、損失を抑えたいというニーズも発生しますか
ら、新通貨への交換が行われるまでは、インフレは更に亢進し、20
倍にもなることがあると言う訳です。

一人当たりの限度額以上にお金を持っている人は、一夜にして、自
分の貯蓄の価値が十分の一になった事になり、更にインフレに痛め
つけられる事になります。こうして、貯蓄を人民元や米ドルやユー
ロで持つこ事ができる朝鮮労働党関係者以外の金持ちは、資産を一
気に搾取された事になります。

では、貯蓄が、限度額内である人はどうでしょうか。社会全体の通
貨供給量が概ね財の量と釣り合っていると考えると、今回の処置で、
通貨供給量が大幅に減少したのですから、単位通貨量当たりの財の
量は増加した事になります。
つまり、旧通貨では、従来の10倍のインフレですが、新通貨では、
デフレになる事になります。つまり、交換後の新ウォンの持つ価値
は従来に比べはるかに大きくなるという事です。つまり、富裕層が
国家に収奪された通貨量は、貧困層に再配分される事になります。

今でこそ北朝鮮国民は、今回のデノミを嘆いていますが、富裕層は、
貧困層よりも、確実に人数は少ないでしょうから、意外に、この政
策は北朝鮮の人民に支持される可能性がある様に思われます。

ただし、この理屈が通じるのは、貧民層が新通貨への交換まで、旧
通貨での貯蓄を使わずに持ちこたえられた場合です。今の処、7日
には交換が行われるので、飲まず食わずでも、持ちこたえる事がで
きそうですが、貧困層は元々の物の蓄積が大きい訳ではありません
から、新旧通貨交換まで時間がかかるとインフレで貯蓄を失ってし
まう可能性も大きく、その場合は、富裕層と等しく資産を国家に収
奪される事になるでしょう。

今回も、今まで通り、富み栄えるのは、労働党関係者という事にな
りそうです。


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2009年12月3日木曜日

Korean Navy commissioned the Asian strongest submarine. アジア最強の通常動力潜水艦「安重根艦」就役!

※写真は、「安重根艦」。中央日報サイトから転載

「安重根艦」、ディーゼル潜水艦では世界最高水準

1日に釜山(プサン)海軍作戦基地で就役式を行う海軍214級潜水艦「安重
根(アン・ジュングン)艦」(1800トン)は、艦長イ・ヨンウン中佐と
40人余りの乗務補助員がすべて「安重根義士崇慕会」の会員だ。 昨年6月
に進水式を行った後、ソウル南山(ナムサン)の安重根義士記念館を訪れ、護
国の決意を固めたのがきっかけになった。 安重根艦の内部に安義士の遺影、
「為国献身」など遺墨が掛けられているのもこうした理由からだ。

イ艦長と乗務補助員らは3月の殉国日と11月の挙事日に合わせて記念館を訪
れるという。 安重根義士崇慕会のアン・ウンモ理事長は「若い乗務補助員が
安義士の志を敬って国防に献身するのを見る度に胸が熱くなる」と述べた。

就役は軍人でいうと実際に戦闘に投入できる能力を備えたと認められる手続き
だ。 安重根艦は進水後1年6カ月間、試験運転した結果、合格判定を受けた。
全長65.3メートル、幅6.3メートルの安重根艦は、水中で300の標的
を同時に処理できる能力を備えている。 最高時速20ノット(37キロ)で、
米ハワイまで燃料の再充填なく往復航海できる。 一つ下の級の209級潜水
艦とは違って空気不要装置(AIP)を搭載しているため、水面に上がらなく
ても2週間にわたり水中で作戦遂行が可能だ。 ディーゼル潜水艦としては世
界最高レベルだ。

安重根艦は孫元一(ソン・ウォンイル)艦、鄭地(チョン・ジ)艦に続く3つ
目の214級潜水艦だ。 安重根義士は独立運動家では初めて海軍の艦艇に名
前が付けられた。 海軍は2012年から2018年にかけて進水する214
級潜水艦6隻に金佐鎭(キム・ジュァジン)・尹奉吉(ユン・ボンギル)・金
九(キム・ク)など独立運動家の名前を付ける予定だ。 柳寛順(ユ・クァン
スン)烈士も候補群に含まれ、女性の名前が付いた海軍艦艇が登場する道が開
かれた。

丁玉根(チョン・オックン)海軍参謀総長は就役祝賀文で「安重根艦の就役で
韓国の海軍はより強力な水中戦力を確保することになり、敵にはさらに恐れら
れる存在になった」とし「将兵が世界最高の潜水艦を作るよう努力してほしい」
と要請した。

◇214級潜水艦=1200トン級の209級潜水艦の長所を生かして独HDW
社が開発した新型ディーゼル潜水艦。 韓国では「孫元一級潜水艦」と呼ばれる。
214級・209級などの名称はHDW社が任意に数字モデル名を付けたもの
で、特別な意味はない。

(中央日報 2009/12/02)


潜水艦に安重根などと言うテロリストの名前をつける韓国海軍の無
神経さに驚く方も多いと思いますが、無名の人民の海に潜んで、要
人を暗殺したテロリストは、潜水艦の名前には意外に相応しいのか
も知れません。

この級の潜水艦については、今までも何回かエントリーに取り上げ
ていますが、現時点で日本を含むアジア全体で考えても、まず確実
に最強と言える潜水艦であると考えます。

HDW製の214級潜水艦は、輸出用潜水艦として大成功を収めた209級
潜水艦の後継艦であり、ドイツ海軍向けの212A級潜水艦の経験を基
に輸出可能な最新の電子機器を装備した艦です。潜水艦の世界市場
でも、フランスDSNS社のスコルピオ級潜水艦を破って採用されてお
り、装備されている機器を含め、輸出用潜水艦としては最強と評価
できます。この点で、国際競争力の全く無い日本の潜水艦と比べ、
性能、価格の両面で遙に高いレベルを達成していると考えられます。

この級の潜水艦で最初に完成したのは、ギリシア海軍向けのもので
したが、クラス最初の艦という事で初期故障が頻発した事と、恐ら
くはギリシア政府の財政上の理由で、結局、この艦はギリシア海軍
に引き渡されておらず、現在、キール港に係留されており、新たな
買い手を捜している状態である様です。ただ、この艦に続いてギリ
シア国内で建造される三隻については、ギリシア海軍も引き取りを
明言していますので、当初問題になっていた各種の問題点は解消し
たと考えて良いと思われます。

その様な事情もあって、現在、この214級潜水艦で就役しているの
は韓国海軍の三隻のみとなっています。韓国海軍では当初三隻を現
代重工に発注しましたが、2008年に六隻の追加建造を決定し、これ
は現代重工の他、大宇造船にも発注しています。

このクラスの潜水艦の特徴は、やはり、燃料電池を用いたAIP機関
という事になります。日本の そうりゅう型潜水艦もスターリング
エンジンによるAIP機関を装備しますが、両者共にAIP機関の合計
出力は300キロワットで同じであり、大きさの割に強力なAIP機関を
214級潜水艦は備えている事になります。また、そうりゅう型が連
続潜航日数二週間と言われているのに対し、214級はシュノーケリ
ングなしの連続潜航日数で三週間、50日の作戦行動が可能と言われ
ています。

また、最大潜航能力は400mと言われており、使用されている鋼材も
HY100高張力鋼で、これは日本のNS110高張力鋼よりも若干劣るもの
の潜航深度に大きく影響を与える程のものではなさそうです。

更に、韓国の214級潜水艦は、非貫通型マストにSPHINX-D Radar
Systemを装備する事で、高出力のパルスレーダーと非常に低出力な
がら高精度のLPIレーダーを組み合わせ、多様なミッションに対応
できるとされています。戦闘情報システムも、実績のあるISUSシリ
ーズの最新型であるISUS-90を装備しています。

最近、中国の空母建造に関する報道が多いのですが、現在の海軍に
おける最強の艦種は潜水艦であり、ジェーン海軍年艦での各国の艦
艇の掲載順番も潜水艦が最初になっています。

その様な観点からすれば、韓国海軍潜水艦隊の急速な近代化と拡張
は日本にとっても、無視できない軍事環境の変化と捉えるべきでは
ないかと考える次第です。


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