日中両政府が共同開発で合意した東シナ海のガス田「白樺」(中国名・春暁)で、
中国が天然ガスの掘削施設を完成させていたことが、海上自衛隊のP3C哨戒
機の監視活動で、8日までに確認された。
防衛省では「いつでも採掘できる状態」としている。
中国は今年7月、突然、白樺施設に建設資材などを搬入した。日本政府の問い
合わせに対し、中国は「施設の維持管理のため」などと回答したが、その後も
施設建設を続けていた。
防衛省は連日、P3C哨戒機で監視しているが、すでに高さ100メートルを
超す掘削櫓(やぐら)などが造られている。建設は10月末に終了、食料など物
資の搬入も済ませ、12月からは、それまでの倍以上の十数人の作業員の活動
が確認されている。
白樺は東シナ海の大陸棚の境界として日本が主張する「日中中間線」に隣接す
るガス田で、昨夏、中国が開発中の白樺に、日本が出資し、共同開発すること
で合意した。しかし、具体策は協議されておらず、中国は今年5月、大陸棚の
延伸を「沖縄トラフ(海溝)」まで求める文書を国連に提出、日本の主張を拒否す
る姿勢を明確にしている。
白樺で進む施設建設に対し、鳩山首相は就任直後、中国の温家宝首相に「憂慮
している」と懸念を示したが、抗議はしていない。
防衛大学校の村井友秀教授(国際政治)は「中国は日米関係の悪化をにらみな
がら、掘削を始める可能性もある。日本はガス田に加え、尖閣諸島のパトロー
ル活動など実効支配を強化する必要がある」と話す。
(読売新聞 2009/12/09)
この記事によれば、中国によるガス田掘削施設の建設が本格化した
のは、今年の7月ですから、衆議院選挙で民主党が圧勝しそうだと
いう評価が有力になってきた時期です。
勿論、建築資材の準備は、それ以前から行われてきたでしょうが、
現地への運び込みは、日本政府が、選挙戦に忙殺されているのを見
透かした様なタイミングで行われており、その後は、民主党政権が、
中止に向けた実力行使を行なう事がない点を見切った上で、建設を
本格化させたと言わざるをえません。
それにしても、この手の情報は防衛省だけでなく、首相官邸や外務
省、国土交通省にも、定期的に報告されていた筈であり、鳩山首相
を初め、岡田外相、前原国交相といった政権幹部も、それを全く無
視していた事になります。そして、これと、中国の民主党内閣が何
の行動も取らない事を見透かした行動を考え合わせると、両者の間
に、何らかのコミュニケーションがあった事すら邪推したくなるの
です。
しかも、中国に、この様な火事場泥棒的な仕打ちをされても、民主
党の小沢幹事長は、政治家や財界人等、合計600人以上を引き連
れて、わざわざ、中国に頭を下げにいくというのですから、あきれ
果ててしまいます。この何の役にもたたない中国訪問の為に、国会
の会期延長期間が短縮され、その結果、北朝鮮に対する追加制裁法
案が廃案になってしまったのですから、既に本末が転倒しています。
鳩山内閣が国益を守る気がない点は、もともとそういう人物であり、
そういう政党であると思っていますので、大きな失望はありません
が、それにしても、政権発足後、わずか100日で、日米同盟を動
揺させ、中国にEEZ内のガス田を黙って譲り渡すなど、これから民
主党が政権を維持し続ける四年間で、どれだけの日本の国益が流出
し、日本の存在基盤が破壊されるのか、薄ら寒く感じざるを得ない
のです。
このままで行けば、遠からず、日本という国は、独立国として存続
しなくなるか、あるいは影響力を全く失った国際的サンドバックま
たはスケープゴーツとしてのみ存続を許される国になってしまうの
ではないかと懸念されてならないのです。
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