国籍法改正案審議入り 不正認知横行の懸念も
未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子の日本国
籍取得要件から「婚姻」を外す国籍法改正案は14日、衆院法務委員会で趣旨
説明が行われ、審議入りした。自民、民主両党は同法案を30日の会期末まで
に成立させる方針で合意し、18日の衆院法務委で可決後、同日の本会議で賛
成多数で衆院を通過する見通しだ。だが、偽装認知などダークビジネスの温床
になるとの懸念が出ている。(阿比留瑠比)
「最高裁に現状は違憲だといわれたから改正案を出した。それでどうなるかは、
法律が施行されないと分からない。犯罪者はいろんな方法を考えるから…」
政府筋はこう述べ、法案の危うさを暗に認める。
現行国籍法は、未婚の日本人男性と外国人女性の間に生まれた子供(婚外子、
20歳未満)が出生前に認知されなかった場合、国籍取得には「出生後の認知」
と「父母の婚姻」を要件としている。ところが今年6月、この婚姻要件が最高
裁判決で違憲とされ、「違憲状態を一刻も早く解消したい」(森英介法相)と
して改正案がつくられた。
改正案は、両親が結婚していなくても出生後に父親が認知すれば、届け出によ
って日本国籍を取得できるようにした。また、虚偽の届け出には罰則(1年以
下の懲役または20万円以下の罰金)を新設した。
改正案は今月4日に閣議決定されたが、次期衆院選の準備に忙しかった衆院議
員らにとって、「ほとんどの人が法案の中身を知らない」(自民党議員)まま
手続きが進んだという。
しかし、最近、保守系議員らから「生活に困った日本人男性と、子供に日本国
籍を取得させたい外国人女性を対象とした不正認知の斡旋(あっせん)ビジネ
スが横行する」「罰則が緩い」-との批判が強まってきた。
自民党の国会議員32人は14日、衆院の山本幸三法務委員長らに対し、「国
民の不安が払拭(ふっしょく)されるまで、徹底的な審議を求める」として慎
重審議を申し入れた。また超党派の有志議員らも、17日に国会内で緊急集会
を開き、同法案の問題点を検証することを決めた。
国会図書館によるとドイツでは1998年、父親の認知と母親の同意だけで国
籍を取得できるようにしたが、これが悪用された。滞在許可期限が切れた外国
人女性が、ドイツ国籍のホームレスにカネを払い、自分の子供を認知してもら
ってドイツ国籍を取得させ、それにより、自分のドイツ滞在も可能にする-な
どの事例がみられた。
このため今年3月、父子間に社会的・家族的関係がないのに認知によって子や
母親の入国・滞在が認められているケースに限り、認知無効を求める権利が、
管轄官庁に与えられた。
(産経新聞 2008/11/14)
少し、遅すぎるきらいがありますが、あまりにずさんな法改正であ
り、法務省は何をやっているのかと呆れずにはいられません。
詳しくは、以下のURLの「まとめWiki」を見て頂きたいのですが、何ら
客観的な証拠や条件なく、日本国籍を保有する男性の認知によって
未成年者の外国人に国籍付与を認める事になり、この制度を悪用す
る事で、日本国籍が、違法且つ大量に付与される可能性がある事が
懸念されています。一人の日本国籍保有者により数百人が認知され
る事すら横行する可能性があるのです。
未成年者と言っても自己申告ですので、実際には20歳を超えていて
も本人や母親が20歳未満と主張すれば、簡単にそれで押し通せます。
一度、日本国籍を保有してしまえば、成年に達しさえすれば、今度
は、その人が認知する事も可能であり、正に日本国籍者が、鼠算的
に増殖する可能性があります。
勿論、そうして、日本国籍を取得した人が善人で働き者であれば、
良いのでしょうが、過去の事実は、反対である事を示しています。
日本にいる外国人の犯罪比率は、日本人の10倍以上であり、生活
保護世帯の6割は、外国人が占めているのです。
その点では、先進地域である欧州では、簡易で無制限な国籍付与に
よる、社会福祉負担の増加、治安の悪化、国家の一体感の消失が正
に現実となっており、多文化共生という美しい言葉は、最早、汚い
現実にとって変わられているのです。記事にもある通り、制度面で
も、日本と同様の制度を取り入れたドイツは既に、簡易な国籍付与
を制限する修正を行わざるを得なくなっているのです。これらを総
合すれば、この法改正案は、欧州の経験を無視した異様な法改正と
言えると思います。
中国、韓国を始めとするアジアや中南米諸国からの不法移民による
治安悪化が懸念される中で、この様な改悪が、広範囲な議論もなく、
一部の関係者だけの議論だけで、18日には、衆院本会議を通過す
る予定となっている事は、全く、左翼思想を持った法務官僚の根回
しどおりに、事が運んでいる事を疑わせるものであり、政治家のシ
ビリアンコントロールが全く効いていない事を赤裸々に示すものと
も言えます。国会で田母神元空幕長の論文の重箱の隅を云々する閑
があったのなら、この様な致命的な法改正を充分議論すべきである
と考えます。
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