2010年1月26日火曜日

祝 XC-2(次期輸送機)初飛行!

※防衛省Webサイトより転載

空自次期輸送機CXが初飛行 岐阜基地

防衛省が開発を進める航空自衛隊の次期輸送機(CX)の試作機が26日、各
務原市の航空自衛隊岐阜基地で初飛行を行った。CXは現在の主力輸送機C1
の後継機で、日本の独自開発による航空機としては過去最大規模。

川崎重工を主契約社として、国内主要航空機メーカーが共同で2001年から
海上自衛隊の次期固定翼哨戒機(PX)と同時開発を進めてきた。初飛行は当
初、07年に計画されていたが、強度試験用として防衛省に納入された試作機
に強度不足が判明し、延期されていた。

全長・全幅とも約44メートルでC1の約1・5倍。12トンの貨物を積んだ
場合の航続距離が約6500キロと、輸送能力が大幅に向上。飛行管理などに
も最新鋭のシステムを搭載する。量産のめどが立てば岐阜、愛知などの航空機
産業に波及効果が期待されている。

試作機には防衛省がXC2の型式を付与。この日は午前10時20分ごろに離
陸した後、県内などの上空を約1時間飛行し、同基地に着陸した。今後も飛行
試験を重ね、3月末までに防衛省に納入される見通し。

(岐阜新聞 2010/01/26)



次期輸送機試作1号機の初飛行結果について

                            平成22年1月26日
                                 防衛省

次期輸送機については、本日、試作1号機が航空自衛隊岐阜基地を離着陸する
初飛行を実施した旨、製造会社である川崎重工業(株)より報告(注)を受けま
したのでお知らせいたします。

(注)川崎重工業(株)からの報告内容

初飛行日
平成22年1月26日(火)

離陸時間
午前10時21分頃、岐阜基地を離陸

着陸時間
午前11時33分頃、岐阜基地に着陸

飛行内容
離陸し、試験空域に進出後、機体システム確認、模擬着陸等を実施後、帰投、
着陸。試験結果は良好。



XC-2が無事初飛行に成功しました。
関係者の皆さんのご努力に深く敬意を表します
朝日新聞などは、「空自の国産次期輸送機、試作1号やっと初飛行」
という失礼な題をつけた様ですが、この機体は、ボーイング767
と同規模の機体であり、日本が製作した飛行機として史上最大のも
のです。ちなみに全長、全幅は各々約44mで、B-29の全長40m、全幅
30mを遥かに凌駕していると言えば、大きさについてご認識頂ける
と思います。また、最大離陸重量は、141㌧でB-29の60㌧の二倍以
上になります。

ちなみに、何度かエントリーでも書いていますが、この規模の機体
の開発には、各国共にてこずっており、米国ではボーイング787が、
二年以上の遅れを出しましたし、欧州では、XC-2と同じ軍用輸送機
であるエアバスA400Mの開発に4年近い開発の遅れを出しています。

機体の規模が大きくなると同時に、軽量化と機体強度のバランスが
非常に大きな問題になっており、三機種ともに重量超過が最大の問
題点となっています。XC-2の開発でも機体強度が不足して変形が発
生し、それを修正するのに、殆ど再設計に等しい作業が必要になっ
たと言われています。それでもXC-2は、最終的に重量超過は目標に
対し2㌧程度に収まると見込まれていますが、A400Mでは、これが、
初期ロットで5㌧以上になると言われています。また、ボーイング
787も初期ロットでは重量超過により航続距離が計画値をかなり下
回る予定です。

これらの機体は全て、カティアと呼ばれるコンピュータをフルに使
用した設計支援ソフトを使用して開発されていますが、この様な強
力なツールを使っても最新鋭機の開発には、困難が付き物である事
は是非ご認識頂きたいと思います。

ともあれ、XC-2の初飛行、本当におめでとうございます。


環球閑話日々の徒然まとめサイト
http://space.geocities.jp/ash1saki/









XC-2ついに初飛行へ

※防衛庁Webサイトより転載

次期輸送機試作1号機の初飛行について

現在開発中の次期輸送機については、飛行試験への移行に向けて行う必要な確
認作業を全て終了しました。 
試作1号機の初飛行について、航空自衛隊岐阜基地において1月26日以降に
行う旨、製造会社である川崎重工業(株)より報告を受けておりますが、初飛行
は、当日の天候等の諸条件により直前に中止、延期される可能性が十分ありま
すので予めご了承下さい。
なお、初飛行に際して、当該飛行試験機に対して、「XC-2」の型式を付与
したところであります。

(防衛省 2010/01/25)


明日のエントリーは、祝初飛行と言う事になるかも知れません。
取り敢えず、本日にも、C-X改め、XC-2の初飛行が行われる可能性
がある点、お知らせします。

元々は、2007年9月に初飛行の予定でしたから、その予定から比べ
れば、2年4ヶ月遅れと言う事になります。同時開発のXP-1が順調
に開発が進んでいる事を考えると、恐らくは、川崎重工内でC-Xプ
ロジェクト担当者の心中は、この遅延期間の間中、針の筵だったの
ではないかと想像しますが、初飛行になんとかこぎつけた事を、ま
ずは賞賛したいと思います。

特に、軍用輸送機という同じ性格で、機体の規模もほぼ同じである
エアバスA400Mの開発が、七転八倒しており、開発費と量産コスト
も当初見込みと比べ大幅に超過する事が予想されている中、同種、
同規模の機体をより短い開発期間で、且つ、開発コストや量産コス
トの超過も大幅に小さく実施できた点は、素直に評価するべきでは
ないかと考えます。

なお、A400Mの単価は、開発費込みで250億円以上となる見込みで、
XC-2の予定単価である140億円に比べ、二倍の価格となる予想があ
ります。もっとも、A400Mのコストコントロールの失敗の要素とし
て、7ヶ国の共同開発で、エアバスミリタリー社をわざわざ設立
した上、全く機体の生産を行っていないにも関わらず、既に一万人
を雇用し、月間1億ユーロを費消しているという共同開発に由来す
る杜撰な経営も影響しています。その点で単純比較できないは勿論
なのですが、それでも、今後XC-2の開発が順調に進めば、XC-2は世
界軍用輸送機市場でも充分な競争力をもつ機体に仕上がる事が期待
されるのです。XC-2の今後を期待したいと思います。

ちなみに、今回の発表と同時に公表された、XC-2の主要諸元は以下
の通りです。
全長( m ) 43.9
全幅( m ) 44.4
全高( m ) 14.2
基本離陸重量( ton ) 120.1
エンジン CF6-80C2(ターボファンエンジン)


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2010年1月22日金曜日

権力の横暴とそれを看過するエセジャーナリスト


「まるで圧力団体」民主、検察&メディアに“あの手この手”

民主党の小沢一郎幹事長の「金脈」事件で、政府・民主党が検察やメディアへ
の攻勢を強めている。検察側に対して取り調べの録音・録画を義務づける刑事
訴訟法改正案(可視化法案)の国会提出を検討し始めたほか、「捜査情報漏え
い」調査チームなども発足。メディア側には、原口一博総務相が「報道は情報
源が不明確」とかみついたのだ。野党側からは「まるで圧力団体だ」との批判
が渦巻いている。

金脈事件に絡み、民主党は18日、検事出身の小川敏夫参院議員をトップとす
る「捜査情報の漏えい問題対策チーム」を立ち上げた。金脈事件の報道内容が
検察側のリークに依存するものだとして、国家公務員による守秘義務違反を追
及するのが狙いだ。

平野博文官房長官が対策チーム設置について「あまりにも一方的に情報が媒体
に出てきている。不公平感を感じる」と理解を示せば、石井一党選対委員長も
「情報がどこから出てくるのか。検察がリークをしていいのか。守秘義務があ
るはずだ」と指摘する。

また、民主党の高嶋良充参院幹事長は、捜査当局が捜査に支障があるとの理由
で抵抗している可視化法案の国会提出に関し、党幹事長室で対応を協議する考
えを表明。さらに、小沢氏の側近とされる松木謙公国対副委員長らは、衆院議
員の石川知裕容疑者の元秘書が自民党勉強会で証言した内容は虚偽が含まれる
として、元秘書への法的措置を検討していることを明らかにした。

一方、批判の矛先はメディアにも向けられた。

「『関係者(によると)』という報道では、検察と被疑者のどちらの関係者な
のか分からない。そこを明確にしないと公共の電波を使ってやるには不適だ」

原口総務相は19日の記者会見で、金脈事件報道の内容について、こう不快感
をあらわにした。放送局の監督権限を持つ総務相の立場だけに波紋を呼びそう
だが、それ以上に「最近、小沢氏との距離を縮めているだけに、政治的な意図
もあるのでは」(永田町事情通)との声もあがる。

こうした政府・民主党による攻勢に対し、自民党の谷川秀善参院幹事長は「圧
力をかける会でしょ。大政翼賛会みたいな話だ」と批判。自民党関係者も「小
沢氏と一緒に検察と闘う姿勢をここまで鮮明にしてしまえば、自ら有権者の
『民主党離れ』を加速させているようなものだ。小沢氏がこけたら党全体がこ
ける前代未聞の“珍現象”が起きるのでは」と話している。

(Sankei IZA 2010/01/21)


新聞記者が、入社してすぐにやるのがサツ回りです。地元の警察署
へ行って、報道すべき事件がなかったを確認し、警察の調べた事件
の内容を確認し、裏付けを取るべきものは取った上で、新聞記事に
するという記者としての基本中の基本になる仕事です。記者は、こ
れを行なう事でジャーナリストとしての基本を学びます。

さて、現在の日本で一番の権力者である民主党小沢幹事長の金脈問
題に焦点が当たれば、当たるほど民主党のドタバタが酷くなってい
ます。政権が交代し、自民党が、政権を取り戻した時に、時の権力
者が金脈問題を起こした場合、民主党は何と言って政府を追求する
のか将来が心配になってしまう程です。いまのままではどう言い返
されるか確実ですね。そうです。「あなた方に言われたくない。」
です。

さて、今回の問題点は上記の記事にも書かれている通りです。
第一には、刑事訴訟法を改正し、警察、検察の取調べの録音・録画
を義務付ける様にしようとしています。これは、現在小沢氏の取調
べを行っている検察にとって圧力以外何者でもありません。
第二には、警察、検察のメディアに対する情報漏洩問題です。最初
に述べた様に、その是非は別に、今まで、警察、検察への取材は認
められてきました。それを急に問題視する。あるいは、メディアへ
の情報提供を認めないというのは、今ですら国民に碌な説明を行っ
ていない権力者に有利に働く事は間違いありません。
第三には、ジャーナリズムの本質に関する点です。ジャーナリズム
は、ある意味で、権力者の秘密を暴く事が商売です。自由民主主義
国家においては、報道の自由は堅持されなければなりません。メデ
ィアによる取材は、それが違法なものでない限り、その自由が最大
限確保されなければなりません。それに対し放送に関する許認可権
限を盾にして圧力をかけるのはもっての他であり、もし、権力によ
る報道規制が許されるのであれば、マスコミが党の口舌である中国
の様な独裁国家と違いがないと言わざるを得ないのです。

現在の、刑事訴訟法に問題があるならば、それを正すのは、行なわ
れるべきですし、取調べの透明性がより以上に求められるのであれ
ば、そうすべきでしょう。また、警察や検察からの情報漏洩が問題
であれば、それも修正すべきでしょう。メディアの根拠のないニュ
ース配信が問題であれば、それに対する規制が必要かもしれません。
しかし、それは目下行われている日本の最高権力者の金脈疑惑に係
わる捜査の渦中で行われる事であっては決してならないことと断言
できます。もし、そんな事が許されるのであれば、権力者は、立法
権と行政権を使ってなんでも出来てしまう事になるからです。

この程度の話は、殆んどの人には自明であると思いますが、信じら
れない事に、こういう事をしている民主党を擁護するマスコミ関係
者やワイドショーのコメンテーターがいるのです。
特に鳥越俊太郎とかいう毎日新聞の記者くずれのコメンテーターの
コメントは、マスコミ人とは思えない程のものです。エセジャーナ
リスト賞があるなら、受賞は間違いありません。有田芳生氏は元々
は共産党員だったと思いますが、民主党権力に擦り寄っていく所は、
正に元共産党員の面目躍如と行った感を深くします。彼は今年の参
議院選挙に出馬予定だそうですから、それも宜(むべ)なるかなとい
う思いがします。エセジャーナリスト特別賞を差し上げる事にしま
しょう。

それに加えて、民主党政権を擁護するのに汲々としている朝日新聞、
毎日新聞、東京新聞には、新聞社としてジャーリストとしての良心
の所在がどこにあるのか問いただしたいと思います。そういえば、
「ジャーナリスト宣言」とか出していた新聞社がありましたが、あ
れは何かの冗談だったのでしょうか?

最悪なのが、テレビのワイドショーです。衆愚という言葉が一番適
当なのは、ここにでてくるイケメンコメンテーターですね。まあ芸
人と思えば良いのでしょうが、責任を取れない言説をまき散らして
欲しくないものです。もはや天然記念物なのかもしれませんが、ジ
ャーナリストにはジャーナリストとしての矜持を強く求めたいと思
います。

それにしても、結果論ではありますが、先の選挙で民主党に投票し
た有権者の罪深さに思いを致さざれるを得ないのです。


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2010年1月21日木曜日

日航再生 単純な格安航空会社化は、解決策にならない。


日航再生、国際線が焦点 事業戦略づくり急務

会社更生法を活用して再建を目指す日本航空にとって、今後は事業面の戦略が
焦点になる。財務や人員・路線削減などのリストラは進むが、企業の将来像が
見えないためだ。航空業界では、日米欧を中心に先進国の旅客需要が低迷する
一方、新興国は拡大する見通し。各国を代表する航空会社間の競争が激化する
なか、国際線のあり方を中心に事業戦略づくりが急務になる。

日航は19日にも会社更生法の適用を申請する。その後、同社を支援する企業再
生支援機構が中心となり更生計画をつくる。機構はこれまで財務リストラを先
行してきたため、具体的な事業計画づくりは遅れていた。国際線事業は国内線
に比べて収益の変動幅が大きい。景気の影響に加えテロや疫病の流行、五輪な
どのイベントや相手国との友好関係に左右されるためだ。このため航空業界で
生き残るのは(1)大きなネットワークを国内外に張り巡らせるメガ・キャリア
(2)収益性の高い1~2の国際線だけに特化する格安航空会社(LCC)
(3)国内線に特化した航空会社――のいずれかとの見方が多い。

(日本経済新聞 2010/01/12)


今日の日本経済新聞に、日航の再生は、格安航空会社(LLC)化し
かないという記事がありました。しかし、単純なLLC化は解決に
ならない事を論じてみたいと思います。

LLCの例として上がっていたのは、輸送人数では、全米一になっ
ているサウスウエストエアラインです。
LLCとは、効率性の向上によって低い運航費用を実現し、低価格
かつ簡素化された航空輸送サービスを提供する航空会社であると言
えますが、サウスウエスト航空は、このビジネスモデルを、もっと
も地道に展開してきた航空会社であると言われています。

その効率性の追求は、以下の様な手法で行われています。
1.路線及び機材の効率化
  ボーイング737やエアバスA320と言った中小型機による多頻度、
  低サービス、低料金運航。
2.運航コストの節減
  使用機種を一つのシリーズに統一し、機材購入コストを抑える
  と共に、保守費用や乗員訓練コストを抑制する。
  大都市周辺の地方空港を使い、多頻度運航、短い折り返し時間、
  定時性を実現する。
3.人件費の節減
  有資格の経験者のみを採用し、要員訓練費用を抑制する。訓練
  を有償化、あるいは訓練期間中の無給化を行なう。
  制服、備品の有償化。社員向け無償特典を廃止する。
4.機内外のサービスの簡略化(ノーフリル)
  座席クラスをエコノミーに統一。座席指定の廃止(予約定員制
  の自由席)。無償サービスの省略。客室設備の簡素化。機内食
  を有償化または廃止する。預り手荷物の無料枠の削減、有償化。
5.航空券販売コストの節減
  旅行代理店を通さない顧客への直接販売を基本としインターネ
  ット予約、Eチケットを活用する。販売価格のきめ細かい操作
  で、空席率を圧縮し、収益率を向上する。
6.航空運賃以外への収益源の拡大
  機体へのスポンサー広告の実施、命名権の販売。オリジナルグ
  ッズ等の販売。機内販売の積極化。航空会社ネームを活用した
  通信販売、クレジットカード事業。

日航の再建の為には、徹底したローコスト化が必要なのは勿論の事
です。しかし、ながら、上記の効率化を単純に当てはめられるかど
うかが問題です。

まず、路線及び機材の効率化ですが、日航はこれまでも赤字路線の
廃止を進めています。それは良いとして、中小型機による高頻度、
低料金運行が出来るかとなると、日本の場合は、そう単純にはいき
ません。日本の航空需要は、地方と東京を結ぶ羽田便が大宗であり、
そこが既に飽和している事が問題なのです。LCC化して需要がい
くら増加したとしても、簡単には増便が不可能であり、その様な市
場構造の中で輸送量を増強する為には、増便ではなく機材の大型化
しかなかったというのが、今までの経緯なのです。日航の機材構成
で大型機が多いのは、日本の国内市場に適応したものなのです。
その為、機材を小型化すれば、その分輸送量が低下するだけで、高
頻度運行による輸送量増加は期待する事ができないのです。

リーマンショック以降、航空需要は落ち込んでいますが、市場の構
造は全く変わっていません。羽田の増便枠は、来年度の羽田第四滑
走路の完成で、30%近く増加する見込みですが、その枠は瞬間的蒸
発してしまう状況なのです。

運行コストを低減する為に、首都圏の地方空港を活用する手法も日
本では使えません。茨城空港が、LCCの受け入れ先として手を上
げていますが、東京の中心部から2時間を要し、決してアクセスが
容易な場所とも言えない処から、この3月の開港にあわせて就役す
る国内線がない現状なのです。しいて可能性があるとすれば石原都
知事が提案している横田基地の民間共用化でしょう。横田基地の場
所であれば、LCCの就役が期待できます。しかし、これが可能に
なるには時間がかかる上、発着枠は羽田同様瞬間蒸発する事が確実
であろうと思われます。つまり、LCC的な手法を使う為には、比
較的中心部に近い場所に航空需要を大幅に上回る空港発着枠がなけ
ればなりませんが、東京には、そういう条件は成立していないと言
えるのです。(一方、関空、伊丹、神戸空港がある関西地域はLLC
が成立する余地があると言えます。) 従って、単純なLLC化は、
解決策にならないのです。

こういう路線構造を前提とすると、日航を再建する、最も確実な方
策として、まず、現状の機材を一番効率良く使うための施策が必要
となります。大型機が就役している路線では、なんとかして、赤字
をさけながら空席率を下げる施策が必要となるでしょう。そして、
その為には、柔軟な価格政策が必要となるでしょう。例えば、サー
ビスは同じですが、座席指定ができる現状と同じ価格のクラスと、
バーゲン価格の予約定員制クラスを路線の需給に応じて便毎に率を
調整して供給すれば、空席率の低下に寄与する事になります。

更に、なるべく現状の価格を維持しながらコスト構造については、
LLCに準じた施策を行なう事で、大型機を運航しても黒字が出る
体質にしなければなりません。上記の3~6の効率性の追求につい
ては、新生日航が確実に実施していくべき施策になります。日航民
営化以降進められてきた効率化を一層強力に推進していく必要があ
ります。更に、今回の破綻を契機として、日航の宿痾とも言える労
働問題と年金問題についてより踏み込んだ解決が行われない限り、
日航の再生は不可能だろうと考えるのです。


環球閑話日々の徒然まとめサイ
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2010年1月20日水曜日

日航破綻 46万人の株主を敵にまわす法的整理の愚かさ




JALが会社更生法適用を申請、事業会社で戦後最大の破たん


[東京 19日 ロイター] 日本航空(JAL)<9205.T>は19日、東京
地裁に会社更生法の適用を申請し、受理されたと正式発表した。負債総額は、
2兆3221億円で、事業会社としては戦後最大の経営破たんとなる。
企業再生支援機構も支援決定を発表しており、再建を巡って揺れ続けた同社は
支援機構をスポンサーとして再生を図ることとなった。 
更生法を申請したのは、日本航空と子会社の日本航空インターナショナル、ジ
ャルキャピタルの3社。負債総額は2000年のそごうの1兆8700億円を
抜いて事業会社として最大規模。金融機関を含めても戦後4番目の大型経営破
たんとなった。

1951年に設立され1987年に完全民営化した日本のフラッグキャリアは
事実上国の管理下に入る。国内大手航空会社として初の破たんとなる。 

支援機構の発表によると、破たん後のつなぎ資金として支援機構と日本政策投
資銀行が6000億円の融資を実行し、資金繰りを支える。また、支援機構は
3000億円超の資本注入を実施するほか、取引金融機関などに対して債権カ
ット約7300億円を要請し、JALの債務超過を解消する。JALの株式は
100%減資し、上場廃止する計画だとした。
2012年度の売上高は1兆3585億円、営業利益は1157億円を計画し
ている。

(ロイター 2010/01/20)


日本航空が遂に破綻しました。負債総額2.3兆円とありますが、
負債は資産に回っている分がありますので、その大きさは気にする
必要はありません。寧ろ、債務超過8000億円という数字が問題
です。

この債務超過状態を解消する為に、09/03末に約2000億円あっ
た自己資本を減資によりゼロにし、更に、銀行からの借入と債権の
合計の内7300億円をカット。そして、支援機構から3000億
円のニューマネーを投入し再生するという訳です。

自己資本と債権カットで合計9000億円以上のカットとなります
ので、これだけで、債務超過状態は解消します。
では、何故更に3000億円を投入するかですが、これは資本の充
実と、当面の資金繰りに回るものと思われます。

現在のJALは、営業ベースでの赤字が続いています。その赤字を
補填する資金が必要になります。また、企業を運営するには、運転
資金が必要です。更に、再建の中で、企業規模を縮小するので、余
剰となった社員には退職金を払って辞めて貰う必要も出てきます。
その為の費用も必要となります。

しかし、再建中の企業ですから、多額の債権放棄を余儀なくされた
ばかりの銀行としては安易な貸出を行なう事などできません。その
為に、再生機構が資本金として、3000億円を投入して当面の資
金繰りを付け、更に企業再生を進め三年を目処に儲かる会社に体質
を改善させる事で再生を完了させます。その上で、再生機構は資本
金として投入した三千億円を株式を公開する事で、回収するという
計画になっています。

個人的には、今回の日本航空の破綻劇は、民主党政権、特に、前原
経済産業相のスタンドプレーが引き金を引いた
と思っています。オ
バマ政権がGMの再建を鮮やかに行った事で評価を上げたのを念頭
に置いて、確実に成功する企業再生案件とする為に、あえて救済せ
ずJALを破綻させたというものです。

JALを破綻させる為に、資産の大宗をなしていた280機に及ぶ
機材を二束三文に時価評価する事で、資産価値を低下させると言う
手段を用いました。しかも、この評価替えを行った「前原国交相直
轄チーム」のメンバーにはレポート作成後、JAL再生の為、役員
に登用するという約束まで行われていた模様です。再生しやすくす
る為には、資産評価を悪くした方が、身軽になって良いので、直轄
チームには、資産を厳しく行なうインセンティブが生じました。そ
して直轄チームは、JALに厳しい評価結果のレポートを出した後、
まるで用済みになってしまった様に、JALの役員の椅子を反故に
されているのです。その後、法的整理の話が出てきた時に、直轄チ
ームの元リーダーがそれに反対したのはお笑い以外の何者でもあり
ませんでした。

その様な、民主党の党利党略的なJAL破綻劇は横に置いても、
具体的な再建策の中にも問題があります。
今回の破綻により、JALの株主は2000億円の資産を減資によ
り100%喪失する事になります。これが、本当に正しかったかどうか
という問題です。株主が、正しい情報を得ていたかという点を見る
と、上記の様な、民主党の政治的な思惑は、一般の株主に知らされ
る訳もありませんし、新聞発表と、それを逐一否定する会社側の発
表、そのどちらを信じた株主も結果的に浮かばれなかった様に思わ
れます。従って、株主は最後まで正しい情報を提供されないままに、
JAL株式を二束三文でたたき売らねばならない事になりました。

また、JALの破綻の原因として、航空行政の過ちによる部分が非
常に大きかった事も事実です。利用者の無い空港が政治的決定によ
り、雨後の筍の様に建設され、JALは高い公租公課を支払わせら
れながら赤字路線への就航を余儀なくされたという点です。JAL
が国営航空会社であった伝統から政治的圧力に極めて弱い体質であ
った事も、安易な赤字路線就役を助長しました。

しかし株主は、これら全てを納得してJALの株式を購入したのだ
ろうと言われれば、確かにその通りです。それが株式投資のルール
です。しかし、その通りに法的整理で100%減資する事が正しい
かどうかは別の事です。例えば99%減資する事と比較すればどう
なるかです。

100%減資では、株主は一切の権利を剥奪される事になります。
それによって会社を倒産させた経営者を選んだ株主の経営責任を問
われる訳です。以後の経営への関与は拒否されます。そうされた時
に、実に47万人に及ぶ株主には、恨みしか残らないでしょう。
株主の多くはJALの利用者でもあった筈です。もし、私が株主で
あれば、権利の全てを剥奪され損害しか与えなかった航空会社をあ
えて利用する理由がありません。JALは株主という会社に忠誠な
大きな利用者層を失う事になるのです。

一方、99%減資の場合はどうでしょうか。保有株式数は百分の一
になるかも知れませんが、引き続き、会社への関与は残されていま
す。JALが再建されれば、株主自身の利益にもなります。この場
合は、JALは会社に忠誠な大きな利用者層を維持する事ができま
す。1%の減資幅の違いは20億円になります。2.3兆円のJAL
の負債総額からすれば、20億円は、ごく僅かな違いでしかありま
せん。

今回のJAL破綻劇については、上記の様な旧株主への細かな対応
を欠いているのは一例に過ぎず、その他にもGM再建とは比べ物に
ならない程、各種の準備を欠いたと言う批判が多く出ています。
民主党の経済政策の迷走を見るにつけ、JAL再生が本当に成功す
るかどうかまだまだ予断を許さない様に思われてならないのです。



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2010年1月19日火曜日

党内民主主義もなく共産主義政党化する民主党

「反小沢」マグマ蓄積 世論調査に民主は動揺

第174通常国会が召集された18日。報道各社の世論調査は、民主党の小沢
一郎幹事長の辞任を求める声が軒並み、7割を超えたことを報じ、党内に大き
な動揺が広がった。

「政治家は自分の立場を守ることを一切考えちゃいかん。みんなが国民の政治
への信頼を取り戻すために命を捨てるんだ」「思ったことを言えないなんて。
徳川時代だって言っていたはずだ。まして今は民主主義社会だ」
民主党の渡部恒三元衆院副議長は、国会内で報道陣に何度も取り巻かれると、
そのたびにこう強調した。

「小沢支配」の党内で、渡部氏だけは小沢氏に苦言を呈してきたが「批判はお
れだけでいい。若いみんなはしなくていい」とも周囲に語ってきた。だがこの
日は本音を語るように中堅・若手を促した。さらに「重い立場の人が自分より
国の政治が大事ですという大きな立場で決断することを望む」と事実上の辞任
勧告にまで踏み込んだ。

この発言を契機に、反小沢の動きが水面下で動き出す可能性が出てきた。

党執行部も世論調査に動揺している。平田健二参院国対委員長は「報道で世論
は大きく動く」とマスコミに八つ当たり気味。輿石東(こしいし・あずま)参
院議員会長は党の会合で「(国会は)いろんな予想できないことが起こり得る
かもしれない」と認めつつ団結を訴えるのが精いっぱいだった。

民主党の当選2回の衆院議員13人は18日、急遽(きゅうきょ)、国会内で
検察批判の会合を開いた。「石川知裕衆院議員の逮捕は不当だ」。世論の反発
を押し返そうと懸命だった。

世論の変化を感じ取る若手は多い。首都圏の若手議員は「街頭演説をしたが一
昨日からガラっと変わった。『小沢辞めろ』とやじられた」。小沢氏に批判的
な中堅は「有権者は鳩山と小沢以外の民主党議員は貧乏だって知っている。2
人を追い出せばいい」とまで語った。マグマは蓄積されつつある。(榊原智)

(産経新聞 2010/01/19)


石川衆議院議員や小沢氏秘書逮捕を受けて、民主党は動揺している
と上の記事は述べていますが、党内で小沢氏の進退を議論する動き
はなく、言論統制が更に進んでいると日経新聞は、朝刊の記事の中
で報じています。小沢氏を批判した若手議員が古手の議員から叱責
されたり、オフレコで小沢氏を批判していた議員も口を噤む様にな
っているようです。

民主党内では小沢氏に党内権力が集中しており、小沢氏を批判する
と人事で報復を受けるという認識がそうさせているようですが、も
しそれが事実であれば、民主党の党内民主主義はなくなったも同然
であり、共産主義政党と何ら変わる処がないと思われてなりません。

左翼の代名詞である日教組の元代表である輿石参議院議員が、喜々
として幹事長代行とかの肩書で、党内に目を光らせている様子を見
ると、スターリンに対するベリアの様に異分子摘発に勤(いそ)しむ
悪しき社会主義政党の伝統が民主党に結実している事を実感せざる
を得ません。

国民は、民主党がこんな政党である事を理解して投票した訳ではあ
りませんし、鳩山氏についても、小沢氏についても、献金疑惑の闇
がこれ程深いと思って政権を任せた訳でもありません。また、鳩山
氏にせよ、小沢氏にせよ、国民から負託された権力を行使するもの
として、委託者に対する説明責任がある筈ですが、それすらも行な
っておらず、「国民は理解している筈だと」強弁を繰り返すのは、
誠に見苦しい限りです。

一部のマスコミの世論調査でも、内閣支持率を不支持率が逆転した
と報じられていますが、マスコミ、特にTV系マスコミの強力な政
権に対する支援があって、この数字が出ているのであり、鳩山政権
を積極的に政権を支持するのは、既にコアな支持層だけになってな
ってきたとすら言えます。

この民主党の党内民主主義の惨状と比較すれば、多様な議論が許容
されていた自民党は、党内民主主義と言う点に関する限り、開かれ
た組織であったと言えます。その中で、一致団結金太郎飴と評され
た経世会(旧田中派)は異質な存在でしたが、今の民主党を見るにつ
け、その独裁国家にも通じる性質は小沢氏の極めて経世会的な性格
と、旧社会党の持っていた共産主義的な性格が野合した結果とも思
えるのです。

民主党政権を続けたい売国マスコミは、国民が、油断すれば、話題
を政治から外らせようと虎視眈々目を光らせています。民主党と金
という話題は、社会主義的思考が浸透したマスコミが最も取り上げ
たくないものなのです。その様な視点からすれば、今、この問題を
継続して取り上げるメディアは、ブログや掲示板、Twitterといっ
た草の根ネットワークしかないんのではないかと思われます。そし
て、全てのブロガーやネットワーカーには、改めて、この問題につ
いて注目し、取り上げて貰いたいものだと思われてなりません。


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2010年1月18日月曜日

資金不足で開発計画キャンセルの瀬戸際に立つA400M

※写真はAFPのWebサイトから転載

エアバス社CEOは、A400M軍用輸送機をキャンセルするかもしれないと語る

エアバス社の最高責任者トム・エンダーズは、A400M軍用輸送機の製造をキャ
ンセルする用意ができていると警告した。
欧州各国政府がより多くの開発資金を提供することができないならば、A400M
開発計画を終えることを考えるだろうとBBC Worldのインタビューで語った。

「我々は、大きな財政的援助なしに、この機体の開発を完了することができな
い」と、彼は語っている。
開発計画は、現在、当初の予算に比べ50億ユーロ(72億5000万ドル;£4.5bn)
超過となっている。その原因は重量超過とエンジン問題の結果によるものだ。

エアバス社は、追加融資を議論するために、今週末にA400Mを発注した各国の
代表と会談を行なう予定となっている。機体を発注した欧州の7ヶ国政府は、
その後、追加費用を支払うかどうか、1月末までには決定する。

価格設定の誤

7ヶ国、ベルギー、フランス、ドイツ、ルクセンブルク、スペイン、トルコと
英国は、全体で180機のA400M輸送機を発注している。
6年前、開発計画が始まる前に署名された契約の中で、エアバス社は固定価格
で機体を各国に売却することに同意した。
「我々は、大きい間違いを犯した。それは6ないし7年前に行った、この機体
の契約だ」「間違いをしたならば、それを繰り返してはいけない。我々は、来
る将来に更なる問題を発生させる様な決定を二度と行ってはいけない。」と、
エンダーズ語る。しかし、彼は開発計画を廃棄するべきかどうかについての最
終的な決定は、エアバス社の親会社であるEADS社の取締役会の決定であると付
け加えた。

A400Mは軍隊とその器材を積載する様に設計されている輸送機であり、欧州各
国の空軍で老朽化した軍用輸送機を更新する事になっている。当初の予定では
昨年に就役する事になっていたが、現在の計画では、早くとも2012年までは
就役する事がない事が明らかにされている。この遅延により、南アフリカは8
機の発注をキャンセルする事になった。

欧州各国は機体を製造したい国と、早期に使用することを望む国に別れている。
特に英国とフランスの間には開きがある。更に、ドイツの様に、コストを分散
する為に開発計画をゆっくり進めるのが望ましい国がある。

深刻な警告
A400Mの開発計画を諦めると約57億ユーロの前渡金の返却が必要となるが、
これは現在迄の開発で作った24億ユーロの損失の倍以上の数字となる。
引き返すにせよ、進めるにせよ非常に悩ましい事になる。
「A400Mに関するエアバス社のポーズは、開発計画を確実とするために資金提供
を確保するため政府からの援助を引き出す戦術だ。A400M開発計画が終了され
れば、エアバス社はその現金準備を帳消しに、その株価を壊滅させる数十億ユ
ーロの違約金に直面する事になる。」と、航空アナリストのサジ・アフマドは
言う。

しかし、開発計画を打切る事で同社が更なる損失を避けられると考えるアナリ
ストもいる。「そのうちに、EADS社が単純に逃げ出すことが良い様な分岐点が
来る」と、航空宇宙アナリストのジェイソン・アダムズは言う。
しかし、そうすることでエアバスは評判を傷つけ、最大のライバルであるボー
イングの評価を押し上げる事になる。そして、A400MライバルのC-17の発注リ
ストがふくらむ事になる。

(BBC World 2010/01/12)

やや旧聞に属しますが、A400Mの開発コスト超過とその資金供給に
痺れを切らしたエアバス社のCEOが、A400Mの開発をキャンセル
するかも知れないと語ったと報じられました。BBC Worldにそれに
ついての詳しい報道が出ていたので抄訳しました。

エアバスA400Mは、深刻な重量超過に悩んでおり、一号機はそれが、
12トンに達したと報じられています。この場合のペイロードは20
トン程度になります。今後、重量軽減策を進めると最大7トン程度
の削減が可能な見込みですが、初期生産分は5トンしか削減できず、
このままでは当初予定していた32トンの搭載能力を達成できない
見通しです。ドイツが時間をかけての開発を主張しているのは、
A400Mで輸送を期待していたプーマ装軌装甲車(31t)の輸送が現状、
見込めない事も影響していると思われます。

コストも問題で、当初180機の製造コストは200億ユーロ
(290億ドル)でしたが、現在では、更に110億ユーロを要する
と見込まれています。

今回の件は、当初の固定費用契約を盾にする欧州各国に対し、初飛
行したA400Mを人質にしたEADS社がコスト超過を認めさせようとして
いる構図であり、初飛行を2009年中に達成していなければエアバス
社の立場はもっと弱いものになっていただろうと想像できる事から
すれば、昨年12月の初飛行は、正に、このためのものであったと
いう感を深くします。

なお、110億ユーロのコスト増加が認められた場合、開発製造コ
ストの合計は310億ユーロとなり、一機当りのコストは、1.72
億ユーロ(2.5億ドル)となり、A400Mの二倍の輸送量を持つC-17
の2億ドルを上回る事になります。ちなみにA400Mの半分程度の大
きさであるC-130Jは70百万ドルと言われています。


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2010年1月15日金曜日

鳩山由紀夫、首相としての適正を欠く発言を連発!

小沢問題で首相「問題あっても国民は民主を選んだ」

鳩山由紀夫首相は15日午前、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体をめぐ
る疑惑に関し、「国民の皆さんは『またか』という思いを感じていると思う」
とした上で、「私自身の問題もあったが、総選挙の前から出ていた話であり、
こういう問題があるにもかかわらず、民主党を国民の皆さんの多くが選んだ。
その責任を果たす」と語った。昨年8月の衆院選での同党圧勝で、自らと小沢
氏の政治資金問題を正当化したとも受け止められる発言だ。首相公邸前で記者
団に答えた。

首相は、小沢氏の説明責任について「国民の皆さんは説明責任が果たされてい
ないと思われると思う。ただ、検察の捜査中であり、本人が言えることには限
界がある」と述べ、小沢氏の立場に理解を示した。

(産経新聞 2010/01/15)

「地球から見れば、人間がいなくなるのが一番優しい」鳩山首相

鳩山由紀夫首相は14日、首相官邸で開かれた温室効果ガスの25%削減に向
けたイベントであいさつし、「地球から見れば、人間がいなくなるのが一番優
しい自然に戻るんだという思いも分かる」と述べ、独特の世界観を披露した。
首相は「いま1日100種類の命が失われている」と指摘し、生物多様性の重
要性を強調。その上で「人間が存在しているからこそ、このような地球になっ
ていることを謙虚に認めなければならない」「地球を襲っている人間という生
物が犯している大きな誤りの1つが、地球の温暖化現象だ」と語った。
 これまでも「国益も大事だが、地球益も大変大事だ」「日本列島は日本人だ
けのものじゃない」などと“友愛発言”を繰り返してきた首相。イベントでも
その精神を強調したかったようだが、さすがに「その結論(人間がいなくなる)
はとりたくない」との言葉を補うことは忘れなかった。

(産経新聞 2010/01/14)


鳩山首相が政治家として総理大臣に相応しくない事を示す発言を連
発しています。

まず、上の方の記事ですが、国民は、首相や、小沢氏の疑惑につい
ていまだ充分な説明を受けていません。首相は、しらをきりとおし
ただけであり、未だに満足な説明を行っていないのです。単に収め
るべき税金の一部を収めたにすぎず、時効にかかり、納税を拒否さ
れた事で、脱税を行った事を確定させてしまいました。これほど、
納税者を馬鹿にした首相は過去いなかったと言っても過言ではあり
ません。「ぼくんちお金持ち」では単なるスネオにすぎません。

それに、選挙前に言われていたのは、故人献金問題だけで今回の脱
税そのものは発覚してはいませんでした。しかも、選挙前は、マス
コミのほぼ全てが、麻生内閣の、今から思えば、本当に枝葉末節を
声高に批判していたのであり、とても、「私自身の問題もあったが、
総選挙の前から出ていた話であり、こういう問題があるにもかかわ
らず、民主党を国民の皆さんの多くが選んだ。」と言える様なもの
ではありませんでした。

もし、それだけの自信があるのなら、今すぐ解散し、総選挙を行っ
て国民に信を問うべきでしょう。そうできないのなら、鳩山首相は、
厚顔無恥、恥知らず、鉄面皮と言った言葉を免れる事はでき
ないでしょう。

二番目の記事の発言も、問題です。言葉そのものは理系首相の面目
躍如かも知れませんが、発言したタイミングに適切を欠いています。
まさに12日に、ハイチで大地震が起こり、数千~数万人の死者が
でている中での発言なのです。日本は阪神淡路大震災を経験し、そ
の際の村山内閣の無策で失わなくても良い命を失った苦い経験があ
ります。その様な経験があるにも関わらず、日本政府は、今回、災
害救援隊の自主的な派遣も行わず、政府機構が崩壊して、大統領や
首相が徒手空拳をかこっているハイチからのいつまでもこない救援
要請を、ただ待っていただけの無策で、中国の後塵を拝してしまっ
たのです。その様子は、官房長官のTwitterでのつぶやきで明らか
になってしまっています。まさに村山首相なみの無策ぶりでした。

鳩山首相の「友愛外交」とやらが、特亜三国向けのものでないのな
ら、まさにそれを示すべき、丁度その時に、首相は芸能人とエコご
っこ遊びをやっていたのです。その上、「地球から見れば、人間が
いなくなるのが一番優しい」とはブラックユーモアにしかなりません。

しかし、いくら批判しても、鉄面皮な鳩山首相には、反省も、改善
も期待できません。民主党政権は、それでも、衆議院を解散しない
限り、あと4年近く続くのです。鳩山首相の最初の発言は、詐欺師
の言い訳とも聞こえます。つまり「騙されるほうが悪い。」という
ものです。選挙で勝てさえすれば、何をやっても構わないというの
が小沢幹事長の持論ですが、鳩山首相も全く同じ詐欺師のスタンス
なのです。

そして、首相としての資格がない事がこれ程明白であっても、自民
党の時の様に首相の首を簡単に挿げ替える事はできません。
「一度やらせてみれば良い」と軽く考えて民主党に投票した人達に
は、猛省を促したいと思います。選挙一つで日本の運命が変わって
しまうのです。少しは民主主義の大切さを認識して欲しいと思いま
す。


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2010年1月14日木曜日

イラン核科学者爆死事件 真犯人はだれだ!

イラン核科学者爆死 裏に米との情報戦?

テヘラン大学の核科学者、マスード・アリモハマディ教授が爆殺された事件で、
英メディアは、アリモハマディ教授が昨年6月の大統領選後、学生の抗議行動
を支援していたため、改革派への見せしめとして暗殺された疑いが強いと伝えた。
イランでは2006年以降、核開発にかかわった核科学者や軍幹部の不審死や
失跡が相次いでおり、米国とイランの情報戦に巻き込まれたとの憶測も飛び交
っている。

現地からの報道によると、アリモハマディ教授は12日朝、自宅を車で出よう
とした際、駐車中のバイクに仕掛けられた遠隔操作式の爆弾が爆発。車は炎上
し教授は焼死した。通行人数人も巻き添えで負傷した。

教授の専門は核開発と密接に関連する核分裂ではなく、理論量子物理学や素粒
子物理学で、イランの核開発当局は「教授は核開発に関与していなかった」と
発表した。しかし、イラン外務省は声明で、イランの核開発を遅らせるため米
国とイスラエルが背後で関与したと非難。これに対し、米国務省は「ばかばか
しい」と一蹴(いっしゅう)した。

13日付の英紙フィナンシャル・タイムズは「核開発計画にかかわっていたと
するいかなる可能性よりも改革派の支援者だった事実の方が教授の死を説明で
きるだろう」と指摘した。(ロンドン 木村正人)

(産経新聞 2010/01/14)


イランの核科学者が、リモコン装置を使ったバイクで爆殺された事
で、イランと欧米の非難合戦が始まっています。
最初は、イラン外務省で、爆殺されたアリ・モハマディ教授がイラ
ンの核開発計画とは無関係としながらも、米国とイスラエルと関連
のある亡命者グループが暗殺を図ったと非難しました。13日には、
イランの国会議長であるアリ・ラルジャニも米国が背後にいると非
難しました。

これに対し、米国の国務省高官が、「ばかげている」として否定し、
更にCIAも当局者が「CIAがこの事件に関与しているとする主張は、
全くの誤り」と述べています。

その一方で、暗殺されたアリ・モハマディ教授がイランの改革派勢
力を支持していた事が判ってきました。上の記事にもあるイラン保
守派が改革派支持者に「見せしめ」をしたという説がロイターやAP
で報道される様になっています。

実際、アリ・モハマディ教授の未亡人が暗殺を「テロリズムの醜い
顔」とする声明文をハタミ前大統領のWebサイトに投書しているの
も教授の改革派との関連を示したものと言えます。今の処、ハタミ
前大統領は、暗殺を「テロリズムの犠牲者」とのみ述べているだけ
で、誰に対する非難も行っていませんが、名指ししない事で保守派
の圧力を回避しようとしているのかも知れません。また、今回の事
件が、本当に「見せしめ」であるとするならば、イラン国内で保守
派が改革派の動きに対し、危機感を持っている現れと言えるのかも
知れません。

イランは、昨年10月のジュネーブ合意で、国内で濃縮した低濃縮ウ
ランを海外に移送し、その替りに、原子炉用の核燃料に加工したも
のを受け取る事を西側と合意したものの、国内保守派の突き上げで、
それを反故にした事で、欧米諸国との緊張が高まっていました。

今回の暗殺事件に対する、イラン外務省の反応が素早いものであっ
た事も含め、昨年末の欧米との核交渉の決裂を受け、国内の改革派
に対し圧力をかけると同時に、米国とイスラエルの暗殺事件への関
与を非難する事で、国際的な制裁圧力をかわす事を狙ったとすれば、
今回の事件で一番の利益を得るのは、イラン政府と保守派と言う事
になります。殺人事件の真犯人として一番利益を受ける者を疑えと
言う推理小説のセオリーが、このミステリーの真相を示しているの
かも知れません。


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2010年1月13日水曜日

空自次期輸送機、二年遅れの初飛行へ

※CGは、precise3DModeling.comから転載

空自次期輸送機CX、今月にも初飛行

防衛省が導入を目指す航空自衛隊の次期輸送機(CX)開発計画で、同省やメ
ーカーが今月中にも、岐阜県各務原市の空自岐阜基地で試作機の初飛行を実施
する方向で調整していることが分かった。
複数の関係者が明らかにした。初飛行が成功し、安全性が確認されれば納品さ
れる。

CXは緊急援助や平和協力など海外での活動も想定し、防衛省が国産のC1輸
送機の後継として2001年度から開発に着手。川崎重工業を中心に、岐阜基
地隣の同社岐阜工場で開発している。

当初は07年9月に初飛行が予定されたが、機体の組み立てに必要な鋲(びょ
う)や胴体フレームの強度不足などの不具合が相次いで判明。開発スケジュー
ルが大幅にずれ込んでいた。

CXは全長、全幅とも44メートルでC1の1・5倍。
エンジンは米国製で日本が自主開発する機体としては最大規模となる。
航続距離や輸送量はC1の4倍でイラクに派遣された米国製のC130輸送機
の性能も上回る。

CXは既に完成した海自の次期固定翼哨戒機(XP1)と同時開発。将来的な
民間転用も検討されており、量産化されれば東海地方の航空機産業への波及効
果が期待される。

(中日新聞 2010/01/08)


先月(2009/12)には、A400MとBoeing787が、初飛行を果たしました
が、我が国の航空機開発で懸案となっていたC-X(次期輸送機)につ
いても、今月初飛行が実現できそうになった様です。

元々は、記事にもある通り、2007年9月に初飛行を予定していまし
たが、ロールアウトの後、ファスナーの取替や胴体部の強度不足に
よる変形が発見された事から、ファスナーの取替作業や強度設計の
変更に伴なう改修などを行っていたものです。

同時に、開発が進められていたP-X(次期哨戒機)の方も、C-Xで発生
したのと同様のファスナー問題はでたものの、機体強度の問題は出
ておらず、試験2号機も進空し、概ねスケジュール通り順調に飛行
テストが進められています。

P-XとC-Xは、一部の機体部品やアビオニクス等の電装部品の過半が
共通化されている他、機体設計用のソフトウェアも共通化されてい
るので、共通部品や航法等の共通サブシステムの検証負荷が削減で
きる他、開発手順そのものは、先行するP-Xで既に実行済の開発ア
プローチを更に改善した手法が取れますので、これまでとは異なり、
今後の開発は、粛々と遂行できる事が期待されています。そういう
見込みもあって、2009年度中の防衛省への納品が予定されているの
だろうと思われます。

ちなみに、C-Xですが、従来使用されてきたC-1と比べ、全長、全幅
とも44メートルで1.5倍。空虚重量で2.5倍、最大離陸重量で3.1倍
と大型化されています。この大きさの機体を開発した事は戦前、戦
後を通じて始めての事です。

C-Xの一番の特徴は、民間ジェット空路を使用できる速度性能であ
るMach0.84の巡航速度を実現している事です。通常、軍用輸送機は、
ずんぐりとした形状のものが多く、その形状もあって速度性能は、
低いものが多くなっています。例えば、C-5A、C-17の巡航速度は、
共にMach0.77。A400Mもプロップとしては早い速度ですが、それで
も、Mach0.72です。日本も使用しているC-130Hは、時速620kmに過
ぎません。

その為、民間ジェット機の飛行する高度を飛行すると高速の民間機
を妨害する事にもなるので、空気抵抗が高く、燃料消費も高い、一
段低い空路を燃料を補給しながら飛ばざるを得ず、ただでさえ低速
な輸送機が、より低速で飛ばざるを得ないという悪循環に陥ってし
まっている訳です。その為、この輸送機の速度性能改善は、米空軍
の次世代輸送機の課題にもなっている程なのです。C-Xが、民間空
路を飛行可能な速度性能を持つ事は、まさに時代を先取りしたニー
ズを実現していると言えるのです。


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2010年1月8日金曜日

オーストラリアでも意外に反シー・シェパードのコメントが多い

※写真は、heraldsunのWebサイトから転載

反捕鯨世論強まる恐れ=シー・シェパード船衝突で-豪

1月7日15時26分配信 時事通信
米反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の妨害船「アディ・ギル号」が南極
海で日本の調査船と衝突し大破した出来事により、オーストラリアで反捕鯨世
論が一段と強まる恐れが指摘されている。豪州ではSS寄りの報道が目立つ中、
豪政府は7日、衝突状況などについて調査する方針を明らかにした。
全国紙のオーストラリアンは、豪海軍の保護を求めているというSSの主張を中
心に報道。シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、東京発の記事で日本側の説
明も掲載し中立的な扱いだが、大衆紙のデーリー・テレグラフは「戦争だ」と
あおった。豪野党などからは、状況監視のため政府の船を派遣すべきだとの声
も上がっている。 
(時事通信 2010/01/07)


時事通信の記事によれば、反捕鯨の世論が広がっているそうですが、
実際に、どんなコメントが、オーストラリアのNewsについているの
か確認してみました。

Adelade Now...というニュースWebサイトの
Damaged anti-whaling boat sinks
http://www.news.com.au/adelaidenow/story/0,,26558824-5006301,00.html
という記事についた196のコメントの中から、上から100番目までの
ものを反SS、親SS、無関係なコメントに三区分してみました。
その結果は、反SSは54コメント、親SSは30コメント、無関係なコメ
ントが16でした。
反SSのコメントの多くは、捕鯨には反対だが、SSのやり方は間違っ
ていると言うもの、今回の衝突事件については、SSがおかしいとい
うものが多かった様に思います。

今回、鯨類研究所がいち早く、Youtubeに調査船から見たビデオを
公開したのは非常にタイムリーな対応だったと思います。
SS側が公開したビデオでは、調査船が回頭中である事が分からず、
調査船が意図的にぶつけた様に見えます。(上の写真の様な感じです)
それだけに両サイドからビデオが出た事で比較的客観的な意見が出
た様に思います。

反シー・シェパードのコメントをいくつかご紹介します。
なお、記事そのものは、反日的な論調です。

●Frank of North
反捕鯨船の船長は、衝突コースへボート操船した事を罰せられるべ
きだ。文字通り、150万ドルをどぶに捨てている。この馬鹿者はそ
の内、誰かを殺す事になるだろう。

●Mountain Man of Adelaide
殆どのオーストラリア人は、捕鯨をやめて欲しいか、気にしていな
いかのどちらかだと思う。一般市民のシーシェパードへの支持は、
明らかに減少している。彼らのやり方があまりに酷く、馬鹿げている。

●B S Goh of Australian in Asia
国際捕鯨委員会のウェブサイトを見てほしい。
http://www.iwcoffice.org/conservation/estimate.htm
500,000頭以上のMinkeクジラが南太平洋にいる事がわかる。これは、
商業捕鯨が150年前に本格的に始まる前に比べ二倍の数字だ。
それに対し、シロナガスクジラは200,000頭からおよそ2000頭まで
に減少してしまった。ミンククジラはオキアミを餌にしているので
シロナガスクジラと競合している。英国の科学者によれば地球温暖
化でオキアミは以前に比べ80パーセントを減少しているらしい。
シロナガスクジラを救う為に、人間ができる事は、ミンククジラを
選別する事だけだ。

●Sympathy is not deserved of Adelaide
善悪に関わらず、日本人のやっている事は非難されている。
反捕鯨グループが日本船を定期的に衝突する事はOKで、彼らの船
には、何隻の日本船に損害を与えたかスコアカードを表示している。
それが、衝突で自分の側が損害を受けたら、全く逆に、同情と賠償
とプレス発表を求めるというのは、何とも言い様がないのでは?

●VIC of real world
私は反捕鯨グループが日本人がやっている事について注意を引くと
言う事については拍手喝采している。そして捕鯨を辞めないといけ
ないと言う意図についても心から支持している。しかし、やり方に
は問題がある。ロープを引っ張ってスクリューに縺れさせようとし
たり、衝突する様に操船する事は、それ以上の問題だ。
ロープを投げ込んだ瞬間から、彼らの行動は甘やかされた子供と変
わらない馬鹿げたものになったというのが感想だね。

●Harry of
戦争を始める事は、一番良いものではないという古典的な教訓を証
明する事になったのではないかな。アディ・ジルは、スクリューに
ロープを縺れさせようとした事で「戦争」を始めたのだから。
それはそうと環境保護論者は、オーストラリアから1400海里離れた
場所では化石燃料を使ってるのかね。

●Brian of
Danさん、最初に、短い時間で船を90度回頭させるのは不可能だ。
もし、そんな事ができるなら衝突は起こらなかっただろう。アディ・
ジルは、その行動で両方の船を危険に晒すという間違いを犯した。
もし、衝突の二時間前からのビデオがあるのなら、アディ・ジルの
シーマンシップが酷いもので、それが衝突の原因であるのが理解で
きる筈だ。命に係わる危険な戦術を海上の凶悪犯が他人をいじめる
のに使っている。アニマル・プラネットは、ショーのスイッチを切
るべきだろうね。テレビ向けに、もっともっと危険な行動をとって
いるようだ。貴方方がSSの行動をし続けていたらその内、本当に誰
かが殺される事になると思うね。

●Brian of
最初に、好きかどうかは別にして、日本人がやっていることは合法
だよ。日本人は、条約の抜け穴を見つけて、それを使っている。
第二に、誰も南緯60度線より南を領海と主張している国はない。だ
から、あの海域は、どちらも同じ立場と言う訳だ。その次に、言わ
ないといけないのは、道路であれば、日本の船は、進路を譲らない
といけない。だけど、実際には道路の上じゃない。もし衝突が起き
そうだと、両方の船に回避義務がある。アディ・ジルのパイロット
が忘れているのは、良いシーマンシップという言葉さ。
日本はSSをIMOの法廷に訴えるべきだし、簡単に勝てる筈だ。

●Helen of
日本の調査船に衝突後に放水砲を止めるべきだったと言っている人。
多分、それが正しい行動でしょう。でも、この「抗議船」は、その
調査船に、飛行体を打ち込んでいた船だという事を忘れてはいけな
いでしょう。どんなものでも他の船に打ち込んで危険にさらしては
いけません。「抗議船」は、その行動に値する扱いを受けたと言う
事になります。悲しい事ですが、彼らの目的に対する敬意ではなく、
また、彼らがやった事で、最初に成し遂げようとした事や彼らの評
判と『良い仕事』にも損害を与えたという訳です。



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2010年1月7日木曜日

国際月有人探査計画への参加は慎重に検討を!


月有人探査、日本にも参加求める方針 米科学誌

米科学誌サイエンスは1日発行の最新号で、米国がアポロ計画以来の月有人探
査を行う場合、欧州や日本、カナダに協力を求める方針と報じた。これまでは
米国単独で目指すことになっていたが、航空宇宙局(NASA)の財政負担を
減らすため、方針を変更した。政権高官の話として伝えた。現実になれば、日
本が初めて月有人探査に加わることになる。

報道によると、オバマ政権は、NASAの限られた予算を有効活用するには、
開発費用の高騰が指摘される開発中の次世代月ロケットアレス1より、既存の
大型ロケットの改良のほうがよいと判断。開発を打ち切る。また欧州や日本、
カナダに月着陸船や月面基地の開発を依頼して、NASAの負担を減らす方針だ。

新方針は大統領が12月16日、NASAのボールデン長官に伝達したという。
正式発表の時期ははっきりしないが、一般教書演説がある1月末などが想定さ
れている。

日本は昨年策定した宇宙基本計画で月探査を宇宙開発の柱とした。2020年
をめどにロボットによる無人探査を行い、さらに人とロボットが連携した探査
を目指しているが、米国と協力することが決まった場合、計画が具体化する可
能性もある。

(朝日新聞 2010/01/06)


米国の有人宇宙計画に関する大統領諮問委員会の報告では、当面の
有人宇宙計画の目的地として、NEO(地球近傍天体)やラグランジュ
点を候補地にあげ、月探査計画は中止すべきという結論を出してい
ましたが、上記の記事によれば、オバマ大統領は、諮問委員会の報
告と既存のNASAのコンステレーション計画の中間を取った様です。

上記の記事を要約すると以下の様になります。

1. 有人宇宙探査計画の当面の目的地は月で従来と不変だが、欧州、
  日本、カナダに協力を求め、国際月探査計画とし、月面基地や、
  月着陸船の開発を依頼する。
2. アレス1の開発を打ち切る。その替りに既存の大型ロケットを
  改良する。

現在のコンステレーション計画では、最終目的地は火星を視野に入
れていたのですが、今回の計画では、月面探査の次の目標を火星と
明示しているのかどうか不明です。また、諮問委員会が新たな目的
地として提案していたNEO(地球近傍天体)やラグランジュ点の扱い
も新方針が正式に発表される際には注目すべきポイントであると思
われます。

国際月探査計画ですが、実際に実行する場合は、ISS(国際宇宙ステ
ーション)建設時以上の複雑な交渉が必要になってきます。既に国
威発揚と言う要素はありません。協力を要請される各国共、何故、
巨費を投じて月探査計画に参加するのかを納税者に合理的に説明し
なければなりません。目的が科学探査であれば、平たく言えば、科
学者が論文を書く材料にしかなりません。勿論、新しい科学的知見
には値段は付けられないという議論もありえますが、それでも、そ
こには一定の限界がある筈です。

今まで、スペースシャトルやISSと言った米国主導の大型国際宇宙
計画では、必ず、完成時期の遅延と、開発コストの大幅な上昇を招
いています。最悪、月面基地の建設に毎年数百億の資金を投じたあ
げく、日本の開発受け持ちや、日本人飛行士の数や役割が資金供給
割合に満たない事も考えられるのです。宇宙開発予算が今後飛躍的
増加が期待できない、寧ろ、減額される懸念がある中、国際月探査
計画に参加したお陰で既存の計画や日本独自の新規計画(例えば独
自宇宙ステーション建設など)が、弾き飛ばされる懸念がないとは
言えないのです。その様な視点で、国際月探査計画に参加すべきか
どうか?参加する場合の参加割合は?等々、冷静に検討する必要が
あると思われるのです。


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2010年1月6日水曜日

着々と初打ち上げへの準備が進むFalcon9ロケット

※写真は、SpaceX社Webサイトから転載

SpaceX社が、1月4日付で、Falcon9ロケットの初打ち上げに向けて
の準備状況についてアップデートを行ったので、抄訳します。

SpaceXチームは2010年を、テキサス州の実験場でのFalcon9ロケット第二段エ
ンジンの実燃焼時間テストの完全な成功で幕を開けた。これにより発射に必
要な、最終段階のエンジン燃焼テストは完了し、第二段ロケットは今月末の
ケープカナベラルへの船積みに向け梱包される。

ロケットの組み立てが、どれだけ上手くいくかにもかかっているがロケットの
打ち上げは、1ヶ月~3ヶ月の間に行われる事になる。

2009年は、SpaceX社にとってエキサイティングな年であった。7月には、ラザ
クサットの打ち上げ成功により、Falcon1ロケットは、商業衛星の軌道への打
上げに成功した、初の民間開発液体燃料ロケットになった。
同じ7月に、SpaceX社のレーザーイメージ探知計測装置(LIDAR)であるドラゴン
アイをNASAのスペースシャトルSTS-127で打ち上げ、ISS(国際宇宙ステーション)
へのドラゴン宇宙機の接近を管制する為の飛行試験に成功した。また、ホーソ
ンの本部では、宇宙ステーションへの飛行に備え、初の宇宙飛行士訓練が行わ
れた。

また、NASAと共同で開発していた高性能熱遮蔽材料であるPICA-Xの初の溶接テ
ストにも成功したが、これは、ドラゴン宇宙機の再突入の機体保護に使用され
る事になっている。更に、マーリン真空エンジンは、米国の炭化水素ロケット
エンジンで最高の効率を示している。SpaceX社は、いくつかのキーとなる顧客
の開拓にも成功した。この顧客の中には、CONAE(アルゼンチン国立宇宙活動委
員会)、Astrium社やOrbcomm社が含まれている。

商業宇宙産業の現下の発展については、ポピュラーサイエンス誌でも「新スペ
ースラッシュ」という最近の特集で取り上げられた。
この記事では、この産業全体についての見通しが提供されているがサブタイト
ルになっている「誰がNASAを必要とするのか」という問いについては賛同でき
ない。この記事を読めば、記者の意図が商業的宇宙開発の興奮を伝達すること
を目的としているのは明らかである。しかし、明らかに、NASAは、特に商業的
な市場がない深宇宙探査の領域で、これまでも、またこれからも重要な役割を
果たしている。NASAなくしてはSpaceX社の今日もなかったに違いない。

我々のFalcon9ロケットの初打ち上げが近づいてきているにつけ、SpaceX社は、
NASAや空軍、FAA、そして民間の顧客の皆さんに、その変わらない支援につい
てお礼を申し述べたい。
そして、特に、この最後の数ヶ月に全SpaceXチームが見せてくれた会社と任務
に対するしっかりした関与に対して感謝したい。彼らの激務と献身により、
2010年は、より良い年になると約束されている。

イーロン・マスク(Elon Musk)

Falcon9第一段
ケープ・カナベラルへの到着を前に、Falcon9の第一段は、テキサス州の実験
場に到着した。そこで、完全なチェックアウトを行った上で、高さ72メートル
(235フィート)の地上燃焼試験台に上げて、九つのエンジンによる発射試験
を二回を実施し成功した。最初の燃焼試験は10秒間で、3日後に継続時間30秒
間の燃焼試験を行った。実験では全てが計画通りの性能を達成した。その上で、
我々は第一段をフロリダに船積みした。

Falcon9第二段
Falcon9の第二段も同様にテキサスに送られた。そこで、静的充填試験が行わ
れた。その上で、その前にテストされていたマーリン真空第二段エンジンと結
合された。システムチェック終了後、第二段は、新しく作られた第二段地上燃
焼試験台に搭載された。11月に40秒の初期第二段燃焼テストを行った。このテ
ストでは、地上燃焼試験台と新しい第二段が使用され、計画通りのテスト実施
が確認された。

2010年1月2日には、テストチームは、329秒の軌道投入実時間燃焼テストを行
った。フルパワーで、マーリン真空エンジンは、411,000N(92,500lbs)の推力
を発揮し、米国製炭化水素エンジンでは最高の性能を示した。

第一段、第二段、ドラコスラスター各エンジン用に複数の地上燃焼試験台を保
有する事は、飛行用ハードウェアを準備する上で、大きな柔軟性を与える事に
なる。現在のマニフェストでは、25回のFalcon1e及びFalcon9の打ち上げが予
定されており、その内、17回は、ドラゴン宇宙機のものとなっている。我々の
地上燃焼試験台は、全て忙しく使用される事になる。

マーリン真空エンジン拡張ノズル
我々は、第二段用マーリン真空エンジンの最初の飛行用拡張ノズルを製造した。
薄く、高耐熱合金製の大きな拡張ノズルは、エンジンの再冷却部分から延長さ
れ、真空中のエンジン性能を向上させる。大きさは高さ2.7メートル(9フィー
ト)と直径2.4m(8フィート)で、Falcon 1の第2段エンジンで使われるノズルに
似ているが若干大きい。

ドラゴン検証用宇宙機
Falcon9の初打ち上げでは、ドラゴン検証用宇宙機が軌道に打ち上げられる。
テキサスでのテスト終了後、ドラゴン宇宙機は初飛行に備え、ケープカナベラ
ルへ輸送される。
飛行に備えて、ドラゴン宇宙機はトランクに係合された。そのトランクは、将
来の飛行では、非加圧補給品と太陽電池パネルを収容する事になる。
ドラゴン宇宙機の構成で飛ばすことによって、軌道に乗り、そして、周回する
際の性能について価値あるデータを得る事ができる。そして、それによって次
回のFalcon9の飛行をサポートする事になる。次回の飛行はNASAの民間軌道輸
送サービス(COTS)プログラムの下での最初の発射になる。
そのフライトでは、本番使用可能なドラゴン宇宙機は、地球を何回か周回した
上、再突入し、カリフォルニア沖の太平洋へ着水する事になる。

(SpaceX社Webサイト 2010/1/04)



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2010年1月5日火曜日

次期固体ロケットの開発本格化へ

※次期固体ロケット。JAXAWebサイトから転載

M5後継機、本格開発へ 内之浦での打ち上げ有力
性能向上・費用減図る


日本の科学衛星を打ち上げてきた「M5ロケット」の後継機開発が、2010
年度から本格化する。世界最高水準を誇った固体燃料ロケットの開発技術を継
承し、打ち上げ費用削減を目指す。射場として有力視されているのが、M5の
射場だった内之浦宇宙空間観測所(肝付町)。同年3月に開かれる宇宙航空研
究開発機構(宇宙機構)の評価委員会で、打ち上げ時期や搭載衛星の詳細が決
定する。

次期固体ロケットは3段式。1段にH2Aの固体ロケットブースタ「SRBA」
を使用して共通化を図り、大量生産によるコスト削減を図る。2、3段はM5
のエンジンを改良する予定だ。打ち上げは12年度以降とされ、開発に向けて
文部科学省は昨年末、10年度予算案に約20億円を盛り込んだと発表した。

SRBAはH2Aの射場である種子島宇宙センター(南種子町)で充てんされ
るため、宇宙機構は、安全面や移送面から内之浦と種子島をそれぞれ検討して
いる段階という。

ただ、内之浦はM5など多くの固体ロケットを打ち上げてきた実績がある。既
存施設の最大限の活用からも、多くの専門家が「後継機の打ち上げも内之浦が
第1候補」に挙げる。

日本の宇宙開発を長年取材してきた作家の笹本祐一さん=札幌市=は射場の安
全管理面から「『1カ所集中』は、万一事故があった場合、ほかの打ち上げに
影響する。海外では『分散』が一般的」と指摘する。

地元肝付町の永野和行町長は「ロケットの存在の大きさを痛感した3年間だっ
た」と振り返る。M5廃止以降、観測所の見学者は年間約2万人で、廃止前よ
り1万人近く減少。「旅館や飲食店、タクシーなど町の活性化に大きな影響が
ある。射場となるようあらゆる協力を惜しまない」と話す。

■M5と次期固体ロケット
M5は3段すべてが固体燃料。全長30.8メートル、重さ約140トン。旧
宇宙科学研究所が科学衛星打ち上げ用に開発した。高度数百キロの低軌道に最
大1.8トンの衛星を投入し、惑星探査にも使用できる世界唯一の固体ロケッ
トだった。約80億円まで増加した打ち上げ費用がネックとなり、2006年
9月の7号機打ち上げを最後に廃止となった。次期固体は全長24メートル、
重さ約90トン。搭載能力は1.2トンの予定。

(南日本新聞 2010/01/03)


流石は、南日本新聞という処でしょうか。日本のロケット打ち上げ
施設は、鹿児島県に集中していますので、次期固体ロケットに対す
る関心も高いと言えます。特に、打ち上げ施設が、種子島になるか
内之浦になるかで、経済波及効果も違っていますから、地元の関心
もより深いのかも知れません。

次期固体ロケットですが、開発費用は200億円。打ち上げ費用30億
円を予定しています。H-IIロケットが開発費用2000億円。打ち上げ
費用190億円。H-IIAロケットが、開発費用1250億円。打ち上げ費用
100億円であったのと比べると、開発費用も打ち上げ費用も一桁違
う小型の打ち上げロケットです。ですが、このロケット、ペンシル
ロケットからの歴史の持つISAS(宇宙科学研究所)固体ロケット直系
の血を引く由緒正しいロケットなのです。

これまでISAS固体ロケットの最終発展型は、M-Vロケットでしたが、
ペイロードが小さい割には、打ち上げ費用が、H-IIAと比べ、それ
程の違いが無かった事から、ISASのJAXA統合後、結局、廃止になっ
てしまいました。

次期固体ロケットは、第一段に、H-IIAの固体ロケットブースター
SRB-Aを、また、二段、三段には、各々M-Vロケットに使われたロケ
ットモータの改良型が用いられる予定です。更に、打ち上げ準備期
間も、打ち上げ要員も可能な限り削減し、経済的且つ速やかに小型
衛星を打ち上げる様な設計になっています。一説によれば、革新的
な打ち上げシステムの採用によりノートパソコンの様な簡易な端末
装置を使って「モバイル管制」ともいうべき遠隔点検をも可能にし
ているそうです。

また、当初は射場についても、九州に限らず北海道でも打ち上げを
可能とする構想になっていました。但し、固体燃料ロケットの移動
は、危険物の移動に関する法律の規制対象になる為、法律上の例外
処置を設けないと、種子島以外での打ち上げには、問題が出てきま
す。

現在、種子島で固体燃料の充填作業が行われているのも、他所から
の移動では、燃料の分割が必要になり、射場での燃料結合に時間と
費用を要するということでH-IIA開発時に種子島での充填に変更さ
れた部分です。

寡聞にして法律が改正されるという話はまだ聞こえてきませんので
現時点で射場として一番適当であるのは、種子島という事になろう
と思います。

(Wikipediaには、この問題は既に解決済で射場は内之浦になったと
記載されていますが、それを確認できる情報がないので、上記の記
述とします。2010/01/05)

射場がどこになるにせよ、新型固体ロケットは、小型衛星の柔軟な
打ち上げを可能とするシステムになります。しかしながら、それだ
けでは、この新型固体ロケットに対するニーズは、増えません。
射場の柔軟的選択を可能とする事や、発射時期の自由度の増加、衛
星の射場への輸送手段の簡素化等を含めた総合的な環境整備を行わ
ないと、新型固体ロケットも、国内のニーズにしか応えられないニ
ッチな打ち上げシステムになってしまう様に思います。そうなら無
いためにも、官民を上げた打ち上げ体制の整備が望まれてなりません。


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2009年12月29日火曜日

首都圏空港アクセス問題の解決は正攻法で


※CGは、成田新高速鉄道の新スカイライナー

<羽田空港>新幹線乗り入れ 前原国交相がJR東海に打診

前原誠司国土交通相は27日、フジテレビの報道番組で「新幹線の基地が羽田
空港の近くにあるので、(新幹線の空港乗り入れについて)JR東海と話をし
ている」ことを明らかにした。東京-品川間から、羽田空港付近の大井車両基
地(東京都品川区八潮)に分岐する線路を「羽田新幹線」として活用。搭乗客
の利便性を向上させるのが狙いだ。

前原氏は、番組終了後、記者団に「国交相就任後にJR東海に話したが、品川、
東京駅のキャパシティーの問題を含め、現状では難しいという断りの返事だっ
た」と説明。同時に「羽田空港の本当に近くまで新幹線の路線が行っており、
もったいない、何とか使えないかという思いはずっと持っていた。まだあきら
めたわけではない」と述べ、JR東海と協議を続ける意向を示した。一方、
JR東海は「駅だけでなく、線路のキャパシティーもない」(広報)と消極的
で、「羽田新幹線」実現へのハードルは高そうだ。【大場伸也】

(毎日新聞 2009/12/27)

またまた、アイデアに飛びつくと言う前原国土交通相の悪い癖が出
てきました。今度は、羽田空港のアクセス改善に大井操車場まで来
ている新幹線の線路を延長できないかと言うものです。

確かに、近くまで、線路が来ているのであれば、それを使わない手
はないと言えます。しかしながら、何故、今まで、その単純なアイ
デアが実現できていないのかも考える必要があります。JR東海の
回答がある意味全てです。新幹線品川新駅をわざわざ作った理由は、
品川~東京間の線路を、東京~大井操車場を利用する列車と、品川
以西へ運転する列車が共用している事によるキャパシティ・ネック
を解消する為でした。品川新駅を設置する事によって、東京・品川
~大阪間の新幹線のキャパシティは、1時間当り11本から15本
に増加したのです。それが羽田新幹線ができた場合、東京~品川間
で、羽田新幹線用の列車が線路を共用する事で、再度、キャパシテ
ィが不足する事になってしまいます。

羽田空港へのアクセスについては、色々な問題があるのは事実です。
しかし、首都圏の空港問題を考える上で、羽田空港のアクセス問題
は、単体としては、それ程、緊急な問題ではありません。羽田空港
の新幹線によるアクセスを真剣に考えるべきであるのは、成田空港
~羽田空港間のアクセスを考える視点に立った場合です。

つまり、国内線主体の羽田空港と国際線主体と成田空港、更には、
東京、横浜、新宿といった都心部を高速鉄道で結ぶ事によって、首
都圏の空港問題を抜本的に改善すると言うものです。

この解決方法は、成田新幹線構想が、沿線自治体と市民運動によっ
て潰されて以降、首都圏空港問題が持ち上がると必ず、浮上しまし
た。一番最近のものは、羽田と成田の間をリニアモーターカーで15
分で結ぶ構想が、神奈川県から発表されています。しかし、建設費
等の問題で、より安価な、小手先の対応でお茶を濁されてきました。
成田新高速鉄道も、その代替策の一つですが、やはり当初の構想と
は大きく異なり、空港間アクセス問題を解消するものではありませ
んでした。

国交省の航空政策の検討を見ても、「羽田、成田両空港を一体的に
運用する」というお題目はいつも掲げられてはいますが、ハードウ
ェアとしてそれを実現するアクセス手段は、先送りされていると言
って過言ではありません。

これからの日本には、最早、空港問題について反対運動と遊んでい
る様な余裕はなくなってきています。成田空港問題は、すでに、わ
ずか二戸の反対農家の移転問題になっています。たった二戸の農家
の反対で、成田空港をいつまでも不十分な状態にしておく事が、国
益を毀損するのは明らかです。政府は、いつまでも、「橋の論理」
で、反対者の同意を待つのではなく、最大多数の最大幸福を最小コ
ストで実現すべく権力を行使すべきなのです。また、政治家は、そ
の権力を国民から委任されている事を忘れてはならないのです。
首都圏空港のアクセス問題も、同様に小手先の代替策などではなく、
骨太の解決策(羽田・成田新幹線やリニア新幹線の新設)で正面突破
を図る事が結果的に最小コストによる最短の解決策になる様に思わ
れるのです。


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2009年12月28日月曜日

飛行機も飛ばず、アクセスもない空港を何故開く

※CGは茨城空港Webサイトから転載
手前側が茨城空港、奥が自衛隊百里基地

<茨城空港>専用道、開港に間に合わず 進まぬ直通バス計画

来年3月11日予定の茨城空港開港に合わせ、鹿島鉄道の石岡駅(石岡市)-
常陸小川駅(小美玉市)間で両市が推進中のかしてつ跡地のバス専用道が、計
画の遅れにより、空港開港に間に合わないことが確実となった。あおりで、同
専用道を使った空港直通バスの運行計画も全く進まず。国内線の就航めどが立
たない同空港は、JRから空港へのアクセスでも出はなをくじかれ、見切り発
車を余儀なくされそうだ。【橋口正】

毎日新聞の取材に久保田健一郎石岡市長は、空港開港前のバス専用道開通は困
難との見方を示したうえで「市民の足としての期待が高いだけに、できる限り
早急に実現させたい」と語った。市長によると計画遅れは「交通安全対策で調
整に時間がかかっている」ことが最大の要因という。

先月11日に行われた「かしてつ沿線地域公共交通戦略会議」(座長・石田東
生筑波大大学院教授)の第4回協議会では、一般道との交差点に設けられるゲ
ートの運用や、専用道への歩行者侵入防止などで対策を求める慎重論が出され、
最終結論を出せなかった。

専用道の工事は、4地区に分けて工事しているが、橋が1カ所ある第1区では
18日に入札が行われ、建設業者が決まったばかり。市の都市整備課は「橋は
架け替える必要があり、最低でも3カ月はかかる。来年の『春』と呼ばれる時
期に、なんとか開通させたい」と話している。

こうした計画の遅れを受け、専用道を使って茨城空港への直行バス運行を検討
していた関東グリーンバスは、運行時期について「まだ検討の段階」としてお
り、具体的めどが立っていないというのが実情とみられる。

茨城空港開港に開通が間に合わない状況について久保田市長は「大変残念。し
かし空港の玄関口として整備していくことに変わりなく、機能を保持したい」
と話している。

(毎日新聞 2009/12/28)

茨城空港、国内線ゼロのまま開港へ

茨城空港(茨城県小美玉市)が国内線の定期便就航が決まらないまま、来年3
月11日の開港を迎える見通しとなった。

国内の航空会社に路線就航を働きかけてきたが、経営環境や経済情勢の悪化を
理由に断られ続けた。国土交通省は「開港時に国内線がない空港は聞いたこと
がない」としている。

開港時の就航路線は現在、韓国アシアナ航空のソウル(仁川(インチョン))便
(1日1往復)のみ。県幹部は読売新聞の取材に「路線の周知や航空券販売な
どを考慮して、路線の決定は開港3か月前がリミット」と述べ、開港時の国内
線就航を断念したことを明らかにした。

1999年の国の需要予測では、札幌、大阪、福岡、沖縄の国内4路線で年間
約81万人を想定していたが、ソウル便だけでは搭乗率75%と想定しても7
万7000人にとどまる。

県は国交省に路線誘致交渉への協力を再三求めているが、国交省は「国が就航
誘致をした例はない。茨城空港も地元が責任を持って誘致するという約束があ
る」との姿勢だ。ソウル便のほかは、台湾などへのチャーター便や、開港数か
月後にアシアナの釜山便開設が決まっているだけだ。

国営空港なので維持管理費は国が負担することになっているが、県の第3セク
ターが管理運営する空港ターミナルビルも、1日1往復では年間で最大1億円
の赤字になるとされ、県は利用者から空港使用料を徴収することも検討している。

◆茨城空港=航空自衛隊百里基地と共用の国営空港。既存滑走路に並行して、
同じ2700メートルの滑走路が新設された。本体事業費は約220億円で、
茨城県の負担額は約73億円。

(読売新聞 2009/12/16)


茨城空港と言っても、そんな空港聞いた事もないという方が多いの
ではないでしょうか?それでは、航空自衛隊百里基地と言えばどう
でしょうか?基地祭に行ったことがある方もいらっしゃるかも知れ
ませんね。

茨城空港は、首都圏で三番目の空港として、航空自衛隊百里基地を
民間共用化してできる空港です。国土交通省が事業主体となって、
主に民間航空機が使用する2700mの滑走路が現在の滑走路の西側に
新設され、駐機場やターミナルビルも自衛隊の基地とは反対側に整
備されます。開港は来年3月を予定していますが、場所を見れば判
るように、茨城県の中でも、必ずしも交通が便利とは言えない場所
にあります。

それでも、以前であれば、国内の航空会社の路線が設置され、国内
線に就航する飛行機が飛んだのかも知れませんが、昨年来の航空不
況で、国内航空会社には、赤字路線に飛行機を飛ばす余裕は、全く
失われています。今のところ、この空港に就航する定期便は、韓国
アシアナ航空の一日一便だけなのです。

それに輪をかけているのが、空港までのアクセスの悪さです。現時
点で最寄の高速道路は、東関東自動車道水戸線の茨城空港北ICで
すが、ここからも9km離れています。その為、最寄のJR石岡駅か
らのアクセスを整備しようとしているのが、上の記事という事にな
ります。但し、今、整備をしようとしているのは、旧鹿島電鉄の跡
地利用が可能な7kmの部分のバス専用道路化であり、そこから空港
までは更に5km以上の距離があるのです。

茨城空港は、主として、茨城県、栃木県の海外旅行ニーズの吸収を
狙っている様ですが、そうであれば、成田空港へ向かうよりも、仁
川空港での数時間の乗り継ぎ時間を考えても、茨城空港を使う利便
性が高くなければなりません。茨城県も、色々とアクセス整備を考
えてはいるものの、水戸からリムジンバスに乗れば、二時間程で、
成田空港にも、羽田空港にも到着可能なのです。

お膝元の水戸からでさえ、そうなのですから後は推して知るべしで
しょう。茨城空港を使いたいと言うニーズは、殆どないと考えるべ
きです。

茨城空港本体の建設には、約250億円、道路整備も含めた全体では
約500億円が費やされています。これ以上の出血は、早急に抑える
必要があります。その為には、開港そのものを中止する事が最適で
はないかと考えます。幸いにして、滑走路にしても、空港ビルにし
ても航空自衛隊がそのまま利用可能です。元々、空港ビルはボーデ
ィングブリッジもないという簡素なものです。自衛隊で使用する為
に改造した処で、それ程の費用を要する事はありません。
そうであれば、無駄に空港開港の為にジタバタすべきでも無い様に
思われてなりません。


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2009年12月25日金曜日

鳩山首相は14億円以上の贈与税脱税に成功!

今回の鳩山首相の記者会見の中で、鳩山首相の顧問弁護士は、鳩山
首相の生活費と政治活動費の合計が、概ね年間2億円である事をあ
きらかにしました。

これに対し、収入の方は、議員歳費は、22百万円程度しかありま
せん。これに加えて政治資金パーティがありますが、どの程度の収
入であったかは不明です。実際には、それ程多くなかったのではな
いかと考えられます。なぜなら今回明らかになった母親からの援助
が月間15百万円(年間1.8億円)に上っていたからであり、これ
と議員歳費を合わせれば概ね2億円となり、追加の収入は必要なか
ったからです。実際には、鳩山首相の財産であるブリジストン株の
配当等の追加収入や本当の個人献金もあったでしょうから、懐具合
は更に豊かであったと思われます。

鳩山首相は、今回の母親からの「子ども手当」の事を知らなかった
と強弁していますが、「子ども手当」は収入総額の約9割に相当す
る金額であり、大の大人が、それを知らないなど、なんとも理解し
難い事です。百歩譲って、どうしてそれを知らなかったを考えると
更に問題があるのが分かります。

つまり、鳩山総理が収入について心配しなかったのは、その政治活
動の最初期から、潤沢な資金供給があったからに他なりません。そ
うであれば、鳩山氏が特に意識しなかったという言葉が辛うじて理
解可能になってきます。しかしながら、その場合、更に問題なのは
非常に多額の贈与を極めて長期に亘って得ていながら贈与税の支払
いを怠っているという事です。

今回、鳩山首相は、2002年からの7年分の修正申告を行ない約6億
円の納税を行なうと報じられていますが、見落としてはならないの
は、鳩山首相の初当選は1986年であり、その年以降2001年までも同
様の資金援助が行われていただろうことが容易に推定できる事です。

1986年から2001年まで、あまり物価が変わっていなかった事、小選
挙区制が導入され区割りが小さくなった事で選挙費用が下がってい
る事。更には政党助成金が導入され、候補者の負担が軽減された事
を考えると、過去には、より多額の資金が、母親から鳩山首相に流
れていた事も想像されるのです。

しかしながら、それがいくらであったは、知る事はできなくなって
います。そこで、今回判明した月額15百万円を平均値として取る
と、この期間(1986~2001年)の贈与額の合計は、28.8億円
(年額1.8億円X16年)となり、税金として支払うべき金額は
14.4億円に達する
のです。しかし、実際には、鳩山首相は、
この税金を時効によって免れている訳であり、まさに巨額の脱税に
成功したと言える様に思うのです。


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鳩山首相は潔く議員バッジを外し、国民に信を問え!

※写真は読売新聞サイトより転載

鳩山首相には悪夢のイブ 軽い言動のツケ重く…

クリスマスイブの24日、鳩山由紀夫首相の2人の元公設秘書が「政治とカネ」
をめぐる問題で起訴された。現職首相の“身内”が刑事罰に問われるという事
態の重さに加え、首相本人の言動の軽さが、今後の政権運営への傷口を広げよ
うとしている。
「あの…。(私は)もらいすぎだと言われてますから…」
24日朝、首相は首相公邸から出勤する際、記者団に「サンタクロースから何
をもらいたいですか」と尋ねられ、戸惑い気味にこう答えた。

首相が返答に窮するのも無理はない。自らの政治資金管理団体をめぐる偽装献
金問題では、87歳になる実母側から62歳の長男である首相側に毎月1500
万円もの現金がわたっていたことが判明したからだ。

問題が事件へと化した同日夕の記者会見。首相は、疑惑の大筋を認めながらも、
自らの積極的な関与を否定する線で国民への説明責任を果たそうとした。

「親から大金を用立ててもらい、知らぬはずはないと思われるかもしれないが、
私は本当に全く承知していなかった」

ただ、就任後の首相は、米軍普天間飛行場の移設問題や衆院選マニフェスト
(政権公約)に関する政策判断にも見られるように、過去の発言に手足を縛ら
れ、立ち往生を余儀なくされる傾向が強い。この日の釈明会見もそうだった。

もともと首相は「政治とカネ」問題に厳しい姿勢を示す政治家として知られ、
たとえ秘書が起こした事件でも容赦なく政治家本人に批判の矛先を向けてきた。

「政治家と秘書は同罪」「秘書が自分のために行動してくれたことによる犯罪
で共同正犯だ」…。ライバル政党の議員秘書がカネの問題で逮捕される度、正
論をぶつけた。「もし鳩山由紀夫の秘書が同じことを行っていたとすれば、す
ぐに国会議員のバッジを外す」と公言したこともあった。

その言葉通りの事態に陥ったように見えるこの日の記者会見。首相は「過去の
発言に対して否定するつもりはない。逃げてはいかんと思っている」と言いつ
つも、「私腹を肥やしたり、不正な利益を得たということは一切ない」と、自
らが過去の追及した疑惑との違いを強調した。

だが、母親からの資金提供を「贈与」と申告せず、「(修正申告による)納税
額は概算でも6億円を超える」と自ら認めてしまったことは、またしても「私
腹を肥やしたことにあたらないのか」との批判にさらされることになるだろう。

くしくも24日は歴史的な政権交代を果たし、首相に就任して100日目にあ
たる。首相は記者団にこう感想を語った。
「国民の皆さんの辛抱強さと、しかし、じれったいなという思いは感じます」
新政権の多少の失態に世論が目をつぶってくれる「ハネムーン期間」は終わっ
た。首相にその自覚はあるのだろうか。(船津寛)

(産経新聞 2009/12/24)


鳩山首相は、その無能故に首相を辞任すべきですが、それ以外にも
引用した記事の指摘の諸点で、首相を辞任の上、潔く議員バッジを
外すべきです。

昨日の会見でも、そうですが、鳩山首相の発言は、言葉の下痢の様
で、自身の政治資金問題であったり、自身の脱税問題であるにも関
わらず、全く主体性がありませんし、反省もありません。鳩山首相
は「親から大金を用立ててもらい、知らぬはずはないと思われるか
もしれないが、私は本当に全く承知していなかった」と述べていま
すが、この様に、自身の収支決算について責任を持てないし、責任
を持つ気もないと言うことは、準禁治産者に相当します。準禁治産
者は、法律行為を行なう事もできません。鳩山首相は、この点から
見て即座に政治活動を停止すべきです。

第二点ですが、脱税に関して、「私腹を肥やした訳ではない」と述
べている点ですが、贈与税は、贈与で得た金の使途に関しては問う
ていません。親であっても他人から不労所得を得れば贈与になりま
す。そして、それによった得た金で政治活動を行ない、その結果、
首相の地位と権力を得たのですから、立派に私腹を肥やした事にな
ります。目的が良ければ手段を選ばないというのは、日本国では認
められない論理です。この様な論理で、脱税を正当化しようとする
人物が首相の地位についている事は、コンプライアンス上も大きな
問題です。その点からも、鳩山氏は首相でいるべきではありません。

第三点です。首相は、かって、自民党の加藤紘一氏の政治資金疑惑
に対して、「政治家と秘書は同罪」「秘書が自分のために行動して
くれたことによる犯罪で共同正犯だ」…。と述べ、「もし鳩山由紀
夫の秘書が同じことを行っていたとすれば、すぐに国会議員のバッ
ジを外す」と公言しました。まさに、それが現実となったにも関わ
らず、それを実行しない事は、二枚舌のそしりを免れません。
一般的な倫理上も、社会正義の実現の上からも、鳩山首相は、即座
に退陣し、議員バッチを外すべきでしょう。

第四点です。鳩山首相は、「国民の皆さんの辛抱強さと、しかし、
じれったいなという思いは感じます」が、「反省すべきは反省する。
だが、政権交代をしろと多くの国民の方の支持があったので辛くと
も、総理の職を投げ出さずに続けさせていただきたい」と述べてい
ます。しかし、国民は選挙前には、ここまで無能で杜撰とは承知し
ていません。従って、国民の期待が、引き続き、鳩山氏と民主党の
上にあるとは限りません。マスコミの世論調査で引き続き世論の支
持があると強弁されるかも知れませんが、麻生政権、鳩山政権に対
する非難を比べるとマスコミは明らかに鳩山政権の側にあり、マス
コミの世論調査そのものが世論操作の可能性すらあります。従って、
鳩山民主党は速やかに衆議院を解散し、国民に再度、信を問うべき
であると考えます。


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2009年12月24日木曜日

全日空787空を飛ぶ


※写真は、Boeing社サイトから転載

この間、初飛行を行ったばかりなのに、もう全日空引渡し用の機体
ができたのかと驚かれた方も、多いのではないでしょうか?
残念ですが、この機体は、二番目の試験飛行用の機体(ZA002)です。
12月15日の初飛行の際の際に使われた機体がBoeing社の特別塗装で
あったのに対し、この機体は全日空の実機用の塗装スキームで仕上
げられています。全日空にとっては、無料の宣伝になる訳で、こう
いう部分にもキックオフカストマーになったメリットが出ています。

全日空あるいはANAの名前は、既に充分有名ですから、いまさら
無料広告でもないかも知れませんが、新型機の試験機に塗装される
のですから、先進性をアピールするには、有効ではないかと思いま
す。但し、全日空がその機会を上手く使っているかどうかについて
は疑問です。今の処(12/24)、プレスリリースは行われていないよ
うです。尤も、地上での姿は、CMに使った様ですから、飛行中の
映像もその内、CMで流れるかも知れません。

試験機2号機の初飛行ですが、前回同様、悪天候の中、約二時間に
亘って行われ、1号機の初飛行同様、エバレットのパイン飛行場を
離陸しシアトルのボーイング飛行場に着陸するコースで行われまし
た。飛行高度は13000ft。飛行速度は、200ktでした。

前回も感じた事ですが、本来は、悪天候をおして、初飛行を行なう
のは避けたい筈です。それを強行している処に、これ以上、スケジ
ュールの遅延が許されなくなっているボーイング社の787のテス
ト飛行スケジュールに対する危機感が感じられる様に思われてなり
ません。


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2009年12月22日火曜日

ISSへの人員輸送はソユーズの独占になる?

※写真は、ソユーズの打ち上げ。読売新聞サイトから転載

野口さん、2度目の宇宙へ ソユーズ 期待と不安

■露の伝統技術学ぶ/不安定な一極支配 

ロシアの宇宙船「ソユーズ」に搭乗する野口聡一さん(44)の2度目の飛行
は、日本人の宇宙長期滞在の本格化と「ソユーズ時代」の幕開けを告げるもの
となった。日本にとってはロシアの伝統的な宇宙技術を学ぶ好機となる一方、
ロシアは再び宇宙開発の主導権獲得に意欲をみせ、有人船の“一極支配”は多
くの懸念材料を抱えている。

国際宇宙ステーション(ISS)計画は大型物資も運べる米スペースシャトル
と、飛行士だけが乗るソユーズを両輪に進んできた。しかし、シャトルはISS
が完成する来年で退役することがすでに決まっており、各国の長期滞在飛行士
は今後、すべてソユーズに乗り込むことになる。

1960年代に開発されたソユーズは構造が単純で信頼性の高さにも定評がある。
多機能でハイテクを駆使したシャトルとは対照的に、昔ながらの“ローテク”
を使った質実剛健さが特徴だ。

宇宙航空研究開発機構は現在、日本独自の有人船の開発構想を検討し、ソユー
ズに似た機体が候補に挙がっている。日本の宇宙開発は米国を手本に発展して
きたが、今後は多くの飛行士がロシア流の発想や文化に触れ、その経験は有人
船開発にも役立つとみられる。

一方、ISSと地球の往復という基幹を担うロシアは来年、火星や他の惑星へ
の有人飛行を視野に、原子力を動力源とする宇宙船の研究に着手する見通しだ。
総額200億ルーブル(約600億円)をかけて9年後には完成させる意向だ
が、事故時の被害の大きさを懸念する声も聞かれる。

さらに、日米などでは、ソユーズの運用が何らかのトラブルで中断した場合、
ISS計画が停止に追い込まれることへの根強い警戒論もある。

ISSの建設では、大型物資の輸送をシャトルに頼っていたため、相次ぐシャ
トル事故が計画の遅れに直結した。同様にソユーズだけが生命線になれば、運
用リスクの増大を招きかねない。米国の新宇宙政策が不透明な中で、ISS計
画は危うさをはらんだ終末期を迎えつつある。

(産経新聞 2009/12/22)

今までも、ロシアのソユーズ宇宙機はISSへの人員輸送を行って
はいたのですが、人員輸送の多くは、シャトルが担っていました。
そのシャトルですが、現在の予定では、来年に退役が予定されてい
ます。

もともとは、アレス1が、2012年には、供用が開始される事になっ
ていたので、有人飛行ができない期間は、2年間程度に留まる筈で
した。しかし、最新の見積もりでは、アレス1の完成は、2017年に
なる事が予想され、米国の有人飛行ギャップはこのままでは、7年
に達する見込みです。

米国も手を拱(こまね)いている訳ではありませんが、新しいロケッ
ト開発には時間と費用がかかります。元の目論見では、この費用を
シャトルとISSの早期退役から捻出しようと考えていたのです。
そして、米国がISSへ人員を輸送できない間は、短期間ソユーズ
に依存するのも仕方のない事と考えていた訳です。

しかし、ロシアもさるもので、ISSへの観光旅行用には10億円か
ら15億円で契約していたと言いますが、NASAへは宇宙飛行士一人当
り50億円を請求していると言うのです。シャトルの飛行には、一回
500億円を要しますが、一回の飛行で7人の宇宙飛行士を運べる上、
物資輸送も行なう事ができます。シャトルで人員と貨物を運ぶ値段
が、ソユーズと無人輸送機の合計の値段とあまり変わらないのであ
れば、シャトルを退役させる理由の一つはなくなります。大統領諮
問委員会は、ISSの完成までシャトルの退役を一年遅らせる事を
提案しています。

もう一つの理由であるロケットの開発費用の捻出ですが、こちらは、
アレス1の開発を中止し、商業輸送サービスを利用する事ができな
きかというのが、大統領諮問委員会の目論見です。実際、NASAから
ISSへの物資輸送を請け負ったSpaceX社は、ドラゴン輸送機を当
初から有人カプセル化する事を考慮に入れて設計しています。こち
らは、宇宙飛行士一人当りの打ち上げ費用は20億円程度での実現を
目指しています。こうなるとロシアの方も50億円とは言えなくなる
ので、SpaceX社に近い値段で有人打ち上げを提供せざるを得なくな
る事が予想されます。

SpaceX社は、発注があれば3年で実現できるとしていますが、いつ
有人飛行が可能になるかで、米国のソユーズ依存の期間は、大幅に
縮小すると予想されているのです。問題は、SpaceX社の大型打ち上
げロケットであるFalcon9ロケットが、未だ実験機の打ち上げすら
行われていない事です。今までの処、開発は順調ですが、信頼性を
確保する為には、打ち上げ回数を上げる事しかありません。Falcon9
ロケットは、小型打ち上げロケットであるFalcon1ロケットとMerlin
1cエンジンを共有しています。同じエンジンを使う事で、初期故障
を早期に検出し、生産数を上げる事で、一定の工作精度を早期に実
現できます。その反面、エンジンの一つの欠陥が二種類のロケット
の打ち上げを停止させるリスクもあります。
SpaceX社はこのリスクも勘案しても、開発リスクと費用削減のメリ
ットを取ったと言える様に思います。

米国の宇宙開発に大きな影響を与え、ソユーズの今後にも大きく影
響を与えるSpaceX社のFalcon9ロケットの初打ち上げは、来年2010年
2月2日が予定されています。打ち上げまで、あと一ヶ月固唾を飲ん
で、打ち上げを見守りたいと思います。


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