※防衛省Webサイトより転載
空自次期輸送機CXが初飛行 岐阜基地
防衛省が開発を進める航空自衛隊の次期輸送機(CX)の試作機が26日、各
務原市の航空自衛隊岐阜基地で初飛行を行った。CXは現在の主力輸送機C1
の後継機で、日本の独自開発による航空機としては過去最大規模。
川崎重工を主契約社として、国内主要航空機メーカーが共同で2001年から
海上自衛隊の次期固定翼哨戒機(PX)と同時開発を進めてきた。初飛行は当
初、07年に計画されていたが、強度試験用として防衛省に納入された試作機
に強度不足が判明し、延期されていた。
全長・全幅とも約44メートルでC1の約1・5倍。12トンの貨物を積んだ
場合の航続距離が約6500キロと、輸送能力が大幅に向上。飛行管理などに
も最新鋭のシステムを搭載する。量産のめどが立てば岐阜、愛知などの航空機
産業に波及効果が期待されている。
試作機には防衛省がXC2の型式を付与。この日は午前10時20分ごろに離
陸した後、県内などの上空を約1時間飛行し、同基地に着陸した。今後も飛行
試験を重ね、3月末までに防衛省に納入される見通し。
(岐阜新聞 2010/01/26)
次期輸送機試作1号機の初飛行結果について
平成22年1月26日
防衛省
次期輸送機については、本日、試作1号機が航空自衛隊岐阜基地を離着陸する
初飛行を実施した旨、製造会社である川崎重工業(株)より報告(注)を受けま
したのでお知らせいたします。
(注)川崎重工業(株)からの報告内容
初飛行日
平成22年1月26日(火)
離陸時間
午前10時21分頃、岐阜基地を離陸
着陸時間
午前11時33分頃、岐阜基地に着陸
飛行内容
離陸し、試験空域に進出後、機体システム確認、模擬着陸等を実施後、帰投、
着陸。試験結果は良好。
XC-2が無事初飛行に成功しました。
関係者の皆さんのご努力に深く敬意を表します
朝日新聞などは、「空自の国産次期輸送機、試作1号やっと初飛行」
という失礼な題をつけた様ですが、この機体は、ボーイング767
と同規模の機体であり、日本が製作した飛行機として史上最大のも
のです。ちなみに全長、全幅は各々約44mで、B-29の全長40m、全幅
30mを遥かに凌駕していると言えば、大きさについてご認識頂ける
と思います。また、最大離陸重量は、141㌧でB-29の60㌧の二倍以
上になります。
ちなみに、何度かエントリーでも書いていますが、この規模の機体
の開発には、各国共にてこずっており、米国ではボーイング787が、
二年以上の遅れを出しましたし、欧州では、XC-2と同じ軍用輸送機
であるエアバスA400Mの開発に4年近い開発の遅れを出しています。
機体の規模が大きくなると同時に、軽量化と機体強度のバランスが
非常に大きな問題になっており、三機種ともに重量超過が最大の問
題点となっています。XC-2の開発でも機体強度が不足して変形が発
生し、それを修正するのに、殆ど再設計に等しい作業が必要になっ
たと言われています。それでもXC-2は、最終的に重量超過は目標に
対し2㌧程度に収まると見込まれていますが、A400Mでは、これが、
初期ロットで5㌧以上になると言われています。また、ボーイング
787も初期ロットでは重量超過により航続距離が計画値をかなり下
回る予定です。
これらの機体は全て、カティアと呼ばれるコンピュータをフルに使
用した設計支援ソフトを使用して開発されていますが、この様な強
力なツールを使っても最新鋭機の開発には、困難が付き物である事
は是非ご認識頂きたいと思います。
ともあれ、XC-2の初飛行、本当におめでとうございます。
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