27日の全国知事会議では、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)
移設問題で協力を求める鳩山由紀夫首相と知事らの議論がまったくかみ合わな
い場面が目立った。
特に首相は、尖閣諸島の領有権問題をはじめ沖縄県が置かれた安全保障環境や
その歴史に関する“落第答弁”を連発。安保政策に関する首相の不勉強が、普
天間問題迷走の主因といえそうだ。
尖閣諸島をめぐり日中間で衝突が起こった際、日米安全保障条約が発動される
かどうか-。知事会議の席上、東京都の石原慎太郎知事がこんな質問をすると、
首相は次のように答えた。
「(米国に)確かめる必要がある」
だが、この問題は麻生前政権時代にすでに決着済みの話だ。麻生太郎首相や河
村建夫官房長官が国会答弁や記者会見で、「安保条約は適用される」との米公
式見解を確認したことを明らかにしている。
首相はこうも述べた。「(米国は尖閣諸島の)帰属問題に関しては、日本と中
国の当事者同士でしっかりと議論して、結論を見いだしてもらいたいというこ
とだと理解している」
未解決の問題として、これから中国と話し合うかのような発言だが、政府見解
は「解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない」というもの。首相自ら中
国側につけいるすきを見せた格好だ。
また、昭和47年の日本復帰から今年5月15日で38年がたった沖縄県につ
いて、首相は「復帰後27年」と述べた。単純な言い間違いであってほしいが…。
このほか、神奈川県の松沢成文知事から「首相の(防衛)方針が全く見えない」
と指摘されると、首相は「米軍のプレゼンス(存在)を今大きく減らすことが
許される状況ではない」と述べ、最近になって「学べば学ぶにつれ」分かって
きたという「抑止力」論を展開。
ただ、首相は26日夜、平時は米軍は日本に駐留せず有事に駆けつければいい
とする持論「常時駐留なき安保」について記者団に問われ、「封印している」
と述べ、撤回はしない考えを改めて強調している。首相の「抑止力」に関する
本当の認識は不明だ。
知事会の麻生渡会長は会議終了後の記者会見で「(首相は)途中、何を言って
いるのかと思った。そもそも、どんな種類の訓練がどういう事情で必要か分か
らない」と困惑の表情を浮かべた。
(産経新聞 2010/05/27)
「国民は国を守る発想持つべき」 鳩山首相
鳩山由紀夫首相は26日夜、日本の安全保障に関し「この国はこの国の人々で
守るという、すべての国にとって当たり前の発想が今の日本にはない」と危機
感を示した。同時に「それが自然かどうかという発想は国民一人一人が持ち続
けるべきではないか」と指摘した。
記者団が米軍普天間飛行場移設問題に絡めて「(常時)駐留なき安保という考
え方は変わったのか」と質問したのに対し、「その考え方はいま封印している」
とした上で根底の考え方として言及した。官邸で記者団の質問に答えた。
(共同通信 2010/05/26)
普天間移転問題では、解決策として辺野古周辺しかない事に気がつ
いた点で漸く合格点に近づいた鳩山首相ですが、今度は、領土問題
に関して知識が無い事を暴露してしまいました。相手が文句を言え
ば未解決の領土問題になるのでは、その内、対馬も領土問題になっ
てしまうのかも知れません。
日本の立場は、記事にもある通りですが、尖閣諸島の領有権問題に
関しては、中国は尖閣諸島が米国の施政権下にある時には一切、問
題にした事はありませんでしたが、日中平和条約締結交渉中に突然
問題にしてきました。そして、この中国の領有権主張が、尖閣諸島
に海底資源の存在する可能性が明らかになった事と関連していると
いう事は周知の事実になっています。しかしこの日本国内閣総理大
臣殿は、それもご存知無い様です。私には漢字の読み間違いよりも
余程大きな首相の資質に関わる問題だと思いますが、産経新聞以外
のマスゴミは、報道の価値がないと思ったのでしょうか、それとも、
重大な国家機密を漏洩する事を恐れたのでしょうか。
週刊誌によれば、鳩山首相は、北方領土問題の解決も目指している
そうですが、普天間の海兵隊が抑止力の一翼を担っている事を最近
になって理解した首相は領土問題についても、これから勉強するの
かも知れません。ついでですから、北方領土問題で祖父の鳩山一郎
がどんな失敗をしたかについても学んで欲しいものだと思います。
もっとも、鳩山首相の場合、勉強したとしても、どうも一夜漬けの
ものらしく、理解が不十分である様子です。普天間の海兵隊が抑止
力として重要であれば、自分の年来の主張である「駐留なき安保」
は成立しないという矛盾にはどうも気がついていない様です。それ
とも首相お得意の金星辺りのオペレーションリサーチでは、矛盾し
ないのかも知れませんが...。
また、そういう認識の甘さは横において、「この国はこの国の人々
で守るという、すべての国にとって当たり前の発想が今の日本には
ない」という危機感は立派なもんだと思います。しかし、凡人には
その発想は「日本は日本人のものではない」という過去の発言と矛
盾する様にも聞こえてしまうのです。あるいは、日本に住む外国人
に国防の義務を担ってもらい日本人はそれを見習えという首相の高
度な政治的判断なのでしょうか。それとも、「日本は日本人だけの
ものではないけれど、日本を守るのは日本人だけ」なのでしょうか。
いずれにせよ非常に興味深い認識であると思います。ただ、問題な
のは、これが政治学上の問題というより心理学上あるいは、精神病
理上の問題なのかもしれないという事です。
我々は、この首相の下で、これからもやっていけるのかどうか、
7月の参議院議員選挙で明らかにする必要があると思うのです。
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