※搭載ヘリの配備が2018~2022年になりそうな独島艦
独島艦、艦上用機動・攻撃ヘリコプターの確保は不透明
~ UH-60の防塩処理できず、貯水池で機動訓練
アジア最大規模の大型輸送艦「独島」が、艦上用ヘリコプターを確保できずに
海軍戦力に損失をもたらしていることが明らかになった。
国会国防委員会の李允盛(イ・ユンソン)議員(ハンナラ党)は、13日に忠清南道の鶏龍
大で開かれた海軍本部国政監査で、「海軍の核心戦力である『独島』が進水し
て4年が過ぎたが、艦上用機動ヘリコプターと攻撃ヘリコプターが未確保の状
態だ」と指摘した。
李議員によれば、海軍は「独島」の訓練時に艦上用機動ヘリコプターの代わり
に窮余の策としてUH-60ヘリコプターを用いているが、防塩処理がされていな
いため「独島」では離着陸訓練だけ実施している。このため、実際の機動訓練
は海でなく貯水池で行なわれている。
李議員は、「海軍の艦上用機動・攻撃ヘリコプター早期確保のための措置が昨
年合同参謀本部と国防部によって黙殺されており、KAIが今年開発した韓国型
機動ヘリコプター(KUH)を改造して2018~2022年に『独島』に搭載される計画
になっている。これでは『独島』は進水してから何と17年も過ぎて戦力化が完
了することになる」と明らかにした。
李議員は、「KUHを艦上用に改造しようとするなら、機体の防塩処理、夜間や
悪天候時の自動方向・距離指示装置(TACAN)の開発、救難装備の開発などが急
務だ」と指摘した。
▽ソース:アジアニュース通信(韓国語)(2009/10/13 10:54)2ちゃんねる訳
http://www.anewsa.com/detail.php?number=37704&thread=11r02
韓国のニュースには、一見すると本当に驚くべき内容が、出てくる
事がありますが、この件も、その中に含めて良い内容であると思い
ます。
事実であれば、何の為に、独島艦を建造したのか、疑問に思わせる
程のものですが、ブルーウォータネイビーとしての海軍力を構築す
る時に、如何にも旗艦然とした有力艦が欲しかったという見栄え重
視なのかも知れません。
海軍の任務の中には「砲艦外交」と言って有力艦や艦隊が存在する
だけで一定の外交的圧力を与えるという要素がありますし、過去に
も、中南米で他国と対抗する為に、国力や必要度と比べ分不相応な
戦艦や巡洋艦、空母を保有していた例もありますから、韓国が、カ
ッコをつけたのもあながち不自然ではないのかも知れません。
ただ、この独島艦については、あまりに泥縄が過ぎる様にも思える
のです。
独島艦は、元々、強襲揚陸艦として構想されましたが、構想が膨ら
んで艦隊旗艦や軽空母としての機能が追加された経緯があります。
揚陸艦としての機能としては、日本のおおすみ型に影響を受け、
LCM(上陸用舟艇)ではなくLCAC(エアクッション型揚陸艇)を搭載す
る事になっていました。
搭載LCACとしては、ロシアから導入されたLSF-1が準備されていま
した。しかし、このLSF-1は搭載能力は20t余りしかなく、韓国の主
力戦車であるK-1戦車(重量50t)を揚陸する能力がありませんでした。
その為、独島艦の完成後に米国から揚陸能力55tのLCACを改めてLSF
-IIとして導入する事になったのです。
注) Wikipediaの「独島級揚陸艦」の項には、LCACの導入コストには
50億ドルを要したと書かれていますが、LCAC一台の値段は50億円程
度であり、その100台分に相当する金額は過大の様に思われます。
(但し、「日本周辺の軍事力」でもLCAC導入費用として50億ドルとい
う数字が出ています。)
また、韓国陸軍では、K-1の後継戦車としてXK-2を開発中ですが、
この戦車の重量は55t~60tと言われており、LCACの搭載能力ギリ
ギリとなる為、場合によっては、またぞろ、LCACの能力向上の為の
改修が必要となる可能性が出てくるものと思われます。
さて、強襲揚陸のもう一方の柱は、ヘリコプターによる兵員の輸送
です。独島艦もUH-60・リンクスなど10機余りのヘリを搭載する事
を前提にしていました。独島艦の完成予想図にもしっかりUH-60が
描かれていました。しかし、実際には、きっちりとは決まっていな
かった様なのです。揚陸ヘリコプターはとして海軍側は陸軍が提供
すると考えていたが、陸軍の方は、防錆対策や、ローターの折畳み
機構を持った特別の機体をわざわざ独島艦用に手当てするのを嫌っ
たのかも知れません。深読みすれば、独島艦という主力艦の建艦を
認められ予算面で優遇された海軍に対する陸軍の当て付け的な要素
があったのかも知れません。
さて、肝心の揚陸ヘリコプターですが、独島艦が完成して以降に、
LCACと同じロシア製のKa-32に決まったというニュースが流れた事
もありましたが、Ka-32の二重反転プロペラを整備するには、独島
艦の格納庫甲板の高さは不足だった事、及び、空軍等に導入されて
いたKa-32の運用実績が芳しくなかった事から、独島艦への配備は
取り止めになったものと思われます。そして、今まさに開発中の韓
国型機動ヘリコプター(KUH)を改造したものを搭載する事に決まっ
たという事ですが、それにしても、独島艦所属の輸送ヘリの配備は、
2018~2022年と独島艦の就役後、17年も経過する訳であり、ちぐは
ぐなレーダー装備と言い、あまりにも、各種の調整が不十分な状態
で、主として日本に対抗する為に、空母型の艦を保有するという、
国家威信に突っ走った建艦政策となったと思われてならないの
です。
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