2009年7月3日金曜日

プレ核武装のすすめ 通常型弾道ミサイル配備を!

※写真は、ロシアのSS-26イスカンダールSRBMの路上移動ランチャ

中国が日本の核武装論を懸念 先月の外相会談で直接表明か

先月東京で開かれた日中外相会談で中国の楊ケツチ外相が、北朝鮮の核・ミサ
イル実験を背景にした日本国内の核武装論や敵地攻撃論の高まりを指摘し「関
心を持って注視している」との表現で、中曽根弘文外相に懸念を伝えていたこ
とが分かった。複数の米中関係筋が明らかにした。

中国は、米国との間ではさまざまな協議で日本の核武装論を取り上げていると
いう。しかし、日本政府筋は、中国が閣僚レベルで日本に直接懸念を示したの
は「初めてではないか」と指摘。北朝鮮の脅威に対抗し、日本が軍備増強に走
るとの中国側の懸念が、かつてなく強まっていることを象徴している。

会談で楊外相は、北朝鮮の核実験や核保有に強く反対する立場を表明し、「北
東アジアの平和と安定の維持」の重要性を強調。日本の核武装論と敵地攻撃論
の台頭に言及した。(共同)

(産経新聞 2009/7/02)


中国にとっての悪夢は、中国がアジアの覇権を握る上で邪魔になる
日本が核武装する事です。その意味で、北朝鮮が核武装した結果、
日本や韓国が核武装を行う核ドミノが発生したならば、一番不利益
を蒙るのが、中国であると言えます。
その一方、核武装をした北朝鮮は、中国の核の傘から離脱可能とな
る事で中国の影響力が低下するので、中国にとってはダブルパンチ
となる北朝鮮の核武装を中国も支持しないと、今まで私は考えてい
ました。また、中国外交当局も、ミサイル実験や核実験への国連の
非難決議に名を連ねている事もこの見方をサポートしていると考え
ていました。

しかしながら、核実験を行った後も、少なくとも報道で見る限り、
北朝鮮へ搬入される物資の量が低下したという様子はありません。
北朝鮮への食料等の輸送ルートは、その殆どが中国経由のものとな
っていますから、中国が本気で北朝鮮の核武装を止めさせようとし
た場合、この北朝鮮への物資輸送を絞る事が中国の意思を伝える最
も簡単で有効な策であると考えられます。しかし、実際には、それ
を行っていません。つまり、中国は、北朝鮮の核武装を暗に支持し
ている事になります。

中国は、北朝鮮が、米国による和平演変を避ける為に、核武装する
事を黙認すると共に、日韓の核武装を行わせない政治外交上の自信
があると言う事になります。北朝鮮に対しては、核武装後も、自国
の傘下におく事を承諾させつつ、国際社会に対しては、如何にも中
国も困惑しているとポーズを取っている訳で、正に中国の二枚舌外
交の面目躍如と言った感じでしょうか。日本国内の媚中派勢力を糾
合すれば、中国に不利益となる政策を実行させないという意思も感
じられますが、上記の報道の様に、公式ルートでも、懸念を表明し
ておく事で将来の布石にしておくという意味合いがあると思われま
す。

では、日本としては、どの様な対処を行えば良いのでしょうか?
私が提案するのは、プレ核武装です。競争相手には、相手が一番嫌
がる事を行うのが、外交上の鉄則ですが、日本が一方的に核武装を
行う事は、NPTをはじめとする各種条約に違反する事になり国際条
約社会の非難をまともに受ける事になります。その上、米国との関
係も悪化させてしまう事になるので、万人が仕方無いと認める状態
(例えば、核攻撃を受けた場合)で無い限り良策とは言えません。

それに替わる対策となるのが、プレ核武装です。通常弾頭型の移動
式弾道ミサイルや潜水艦発射弾道ミサイルの配備を核武装に先行し
て実施するのです。

核武装を行う上での問題は、核実験を行った後の兵器体系の整備に、
時間と資金が必要となる事です。ある意味、日本の技術力と原子力
産業のレベルから考えれば、一度政治が決断すれば、核弾頭そのも
のを製造するにはそれ程時間はかかりません。それよりも、弾道ミ
サイルやSSBN(戦略ミサイル原潜)と言った兵器体系を展開する方が
余程、資金と時間がかかります。

それであれば、まずは通常弾頭を装備した、路上移動式の弾道ミサ
イルや、通常動力型潜水艦に通常弾頭の潜水艦発射弾道ミサイルを
装備したSSBを整備し、配備しておく
のです。また、有事に際して、
急速に核弾頭を製造する為の設備を作っておき、定期的に、ダミー
の核弾頭を製造する等、プラントを稼動させておくのです。こうす
る事で、日本を攻撃すれば、速やかに核報復が行われる事を確信さ
せる事で実際に核武装するのと大差のない結果を得られる事になる
と思われるのです。

しかも、このプレ核武装計画は、実際には核武装を行っていないの
ですから、国際的に非難の対象になる事はなく、その一方で、中国
をはじめとする特亜諸国に対しては、大きな外交圧力をかける事が
できる
様になると思われるのです。


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