2009年7月1日水曜日

ヒロシマは思考停止の免罪符か?

※秋葉広島市長。広島青年会議所サイトから転載

田母神氏 8月6日に講演会 「悲しみ増す」広島市が“待った” 

懸賞論文への投稿が発端で更迭された元航空幕僚長、田母神俊雄氏を原爆記念
日(8月6日)に広島市に招き開催予定の講演会について、同市の秋葉忠利市
長が、被爆者や遺族の悲しみを増す恐れがあるとして日程変更を29日、文書
で要請した。主催者側は予定通り実施する構えだが今後、憲法の「集会の自由」
が脅かされ、「言論封殺」と批判された“田母神事件”が再燃する恐れも出て
きた。

この講演会は日本会議広島などが計画した「ヒロシマの平和を疑う~田母神俊
雄氏が語る、広島発、真の平和メッセージ」。5月に中国の核実験の被害をテ
ーマに講演会を開催。日本が唯一の被爆国でなく、共産圏の核に日本の反核団
体が寛容であることへの疑問を踏まえ、いかに核の惨禍を回避するか-として
同氏の講演会を企画したという。

秋葉市長名で田母神氏らに届いた文書では「貴殿が何時何処で何を発言するか
は自由で当然の権利」としながらも(1)8月6日は市内が慰霊と世界の恒久
平和への祈りで包まれる(2)田母神氏がこうした演題で講演するのは被爆者
や遺族の悲しみを増す結果となりかねない(3)原爆記念日の意味は表現の自
由と同様に重要-などを市の立場として日程変更を検討するよう求めた。

主催者側は「私たちは市長以上に核廃絶を願っている。北朝鮮や中国の核実験
が問題になるなか、真の平和のためどうすればいいのか、という趣旨の講演会
がなぜふさわしくないのか理解できない」と話している。

(産経新聞 2009/6/30)


田母神氏の講演会がどういうものになるか判りませんが、秋葉市長
の様な自分達の言論の自由は最大限に確保するが、反対者の言論は
いくらでも制限するのが、共産主義者の真髄です。
ダブルスタンダードは、彼らにとっては当然の事であって、そうで
無い方がおかしいという感覚になります。何しろ自分達の考え"のみ"
が正しく、自分達の理想(共産主義社会)の実現の為には、手段を選
ばないというのがテーゼなのです。

その中には、感情に訴える事も、一時的な解決策として譲歩を求め、
譲歩を獲得すればそれを恒久化するにもお手のものなのです。
(北朝鮮の行動と如何に共通性があるか思い出してください。)

今回のケースで言えば、言論の自由はあるが、演題が遺族の"感情"
を刺激し悲しみを増すから止めろというのは、まさにこの一時的譲
歩を求めている訳です。しかし、もし、譲歩すれば、ヒロシマで田
母神氏が講演をする事は、遺族の"感情"に配慮すれば、いつでもダ
メとなります。また、今回、講演を行えば、原爆犠牲者・遺族の感
情を無視する人非人というレッテルを貼る事ができます。こういう
レッテル貼りもサヨクの得意とする処です。

さて、ヒロシマというと思い起こされるのが、「安らかに眠って下
さい 過ちは 繰返しませぬから」という言葉です。原爆死没者慰
霊碑に刻まれています。私もこの言葉には賛成です。日本と日本人
を目標にした三度目の核爆発を日本の領土上で起こしてはいけませ
ん。そういう意味からすれば、前2回の核攻撃を避けられなかった
と言う事実は、日本の外交政策と日本の安全保障政策上の大失敗と
しか言い様がないと思うのです。

米国を敵として戦争に至った事。日英同盟を堅持できずに、新たな
同盟国として国体の違うドイツとイタリアと組んでしまった事。
外交政策に一貫性を欠いた事。国内の経済運営に適切を欠いた事。
特に軍人に視野の狭い教育しかできず、人材育成で問題があった事。
軍事技術や工業製品の製造の面で、欧米の水準を達成できなかった
事。治安維持法があったにも係わらず、共産主義者の権力への影響
力行使を防止できなかった事。マスコミが安易な大衆迎合策を行っ
た事。

また、戦後においても、自虐外交で、中国、韓国、北朝鮮に安易な
反日政策を許容してしまった事も第三のヒロシマに繋がる失敗と言
えるでしょう。

そういった意味で21世紀になっても、ヒロシマを繰り返させない
という事は、今日的な目標であると考えます。ヒロシマを繰り返さ
ない事は、ヘイワを祈るだけで達成できると考えるのは、あまりに
も安易です。本当にアヤマチを繰り返さない為には、最高度の努力
と細心の政策決定と広範囲な情報収集が必要です。その意味からす
れば、自分に耳の痛い発言には蓋をしようとする秋葉市長は、アヤ
マチを繰り返さない為の態度からは程遠いと断じざるを得ないのです。


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