イスラエル外務省は11日、昨年12月にバンコクの空港で貨物機から押収さ
れた大量の北朝鮮の武器は、シリア経由で、レバノンのイスラム教シーア派組
織ヒズボラ、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスに届けられる予定だっ
たと声明で明らかにした。
これら武器の最終的な受け取り手について、政府レベルの公式見解が出るのは
初めて。イスラエルのリーベルマン外相が11日、東京で鳩山由紀夫首相と会
談した際に語った内容としている。タイ政府から国連安全保障理事会の北朝鮮
制裁委員会に提出された報告書では、貨物機の最終目的地はイランの空港とさ
れていたが、受け取り手については明らかになっていなかった。
タイ政府の報告書によると、押収されたのはロケットランチャーの砲身や砲弾、
対戦車ロケット砲RPG7など計約36トン。貨物機の出発地は平壌、最終目
的地はテヘランにある「メヘラバード空港」となっていた。
(産経新聞 2010/05/10)
ブッシュ大統領が「悪の枢軸」との対決を2002年に叫んだ時、それ
を馬鹿にする論調が米国の内外で盛んであった事を覚えています。
勿論、日本もその例外ではありませんでした。ブッシュ政権をシニ
カルに見る向きが殆どであり、イラク戦争とその後のイラク再建が
イスラム過激派の抵抗から思わしくない事もあって、現在でも同じ
認識が主流であると思います。
しかし、そういった悪の枢軸に対するシニカルな見方は正しかった
のでしょうか。事実は、核兵器製造技術やウラン濃縮技術、更には、
ミサイル等の武器製造技術や武器そのものの不正輸出のネットワー
クが悪の枢軸(北朝鮮とイラン)を中心に広がっている事を示してい
ます。
北朝鮮は、パキスタンのカーン博士からウラン濃縮技術や原子爆弾
の製造ノウハウを取得しましたが、習得した技術をイランに輸出し
たと考えられています。それに加えて北朝鮮は、ウラン濃縮施設を
地下に設置する技術や建設ノウハウの移転も行っている模様です。
これに加えて、イランは、各種のミサイル生産技術も北朝鮮やロシ
ア、中国から取得しています。
北朝鮮は、イラン以外にシリアに対しても、核燃料製造プラントを
輸出しましたが、この建設はイスラエルの知る所となり、空爆によ
りプラントは破壊されています。
今回は、36トンの武器がレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボ
ラ、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスに空輸されるのが阻
止された訳ですが、通常、こういった武器の輸出は海路で行われて
います。(その点で、今回空輸しようとしたのは、緊急に武器が必
要とされる事態が予定されていたのかも知れません。)公式の貿易
量は微々たる状態であるにも関わらず、北朝鮮船籍の輸送船が、何
度もソマリアの海賊に襲われたりしているのも、こういった禁制品
の輸出に従事しているからであると考えられます。
ブッシュ政権は、2008年に六ヶ国協議での外交的成果を急ぐあまり、
北朝鮮に対するテロ支援国指定を解除してしまい、日本でも大きな
失望を与えましたが、それが誤りであった事は明らかです。
今回の韓国哨戒艦の沈没事件でも北朝鮮の関与がますます濃くなっ
て来ています。米国は改めて北朝鮮をテロ支援国に指定するべきで
あると考える次第です。
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