2010年3月18日木曜日

なぜ韓国企業は元気で、日本企業はさっぱりなのか?7つの理由

「日本が韓国企業に負ける7つの理由」

●韓国企業は、基礎研究にカネをかけていないから利益率が高い。その点、日
本企業は無駄な投資が多い。
(思えば昔の日本企業も、応用研究だけで楽して儲けていると批難されたもの
であった)。

●韓国企業は、新興国市場でやりたい放題をやっている。その点、日本企業は
コンプライアンス過多になっている。
(お行儀が良くなり過ぎてしまったのでしょうか。商社業界も「不毛地帯」の
頃とは様変わりしておりまして・・・)

●韓国企業は、実効税率が1割程度である。だから内部留保が多く、投資額も
増やせる。その点、日本の法人税は高過ぎる。
(でも、それなら日本企業もシンガポールあたりに本社を移せば良いのである。
それができないドメスチック体質が哀しい。もっとも某有名企業は、海外移転
のシミュレーションをやったそうですが)

●韓国企業は、寡占体質への絞込みが出来ている。その点、日本企業は国内の
競合相手が多過ぎる。
(アジア通貨危機の際に、韓国は「ビッグディール」で企業を絞り込んだ。
だからサムソンとLGが世界ブランドになった。日本は総合電機が今も9社もあ
る。これでは海外に出たときに勝負にならない)

●韓国企業は、大胆に若手社員を海外に出している。その点、最近の日本では
商社や外務省でも若手が海外に行きたがらない。
(日本は国内の居心地が良すぎるのかもしれません。こればっかりは手の打ち
ようがないですな)

●韓国企業は、国内市場が狭いために危機感が強い。官民連携も進んでいる。
その点、日本は中途半端に国内市場があるので本気になれない。
(その国内市場も、少子高齢化で先細っているわけです。その点、韓国には北
朝鮮というワイルドカードがありますからなあ・・・・)

→追記:これに次の項目を加えると、「日本が韓国企業に負ける7つの理由」
が完成します。皆さん、流行らせましょう!

●韓国企業はオーナー社長が多いので即断即決で物事が進むが、日本企業はボ
トムアップ式だから意思決定が遅い。
(オーナー経営者は時代遅れの存在だ、などと思っている人が多いようですが、
国際的に見てもけっしてそんなことはないと思いますぞ)

(溜池通信ダイアリー 2010/03/06)


かんべえ先生が、流行らせましょうと呼びかけられている事もあり、
私も経済には、素人ながら少し取り上げてみたいと思います。

カルガリーオリンピックでキムヨナ選手に浅田選手が敗れた事を契
機に、今までも、囁かれていた韓国脅威論が「韓国に学べ論」とし
て表に出てきました。

サムソンが液晶テレビやメモリーデバイス、ヒュンダイが自動車や
造船で日本のメーカーのライバルに成長しているのは、知る人ぞ知
る有名な事実ですが、日本の一般大衆には、ブランドとしての露出
が今まで大きくなかった事もあって知られているとは言えませんで
した。それが、此処へ来て、韓国がリーマン・ショックに上手く対
応出来たと言う評価。それに、日本が民主党政権のゴタゴタの中で、
景気回復が捗々(はかばか)しくない事に加えて、トヨタショックで
今まで磐石と思われた日本製品の質に対する疑問が生じた事による
不安もあって、急速に一般大衆レベルにもそういう認識が広がった
と言える様に思います。(例によって、日経新聞は、連載記事で大
きく「韓国に学べ論」を展開していますが...。)

この「韓国に学べ論」、韓国自身にとっても、耳ざわりの良い議論
であるらしく、早速、韓国マスコミでも大きく取り上げられていま
す。一応、そうは言っても、韓国は日本との貿易収支で大幅な赤字
がある事を指摘して、韓国は日本を凌駕できた訳ではないと慎重な
態度を装っていますが、そこはそれ、そこはかとない誇らしさが匂
って来る記事になっています。

勿論、韓国が今まで達成した事を認めるのに吝(やぶさ)かではあり
ませんが、例えば、今回のリーマン・ショックへの好対応が、一面
でウォン安による輸入品物価の大幅な高騰に喘ぐ国内弱者の犠牲の
上に達成されたものである事や、国内景気自体は、若年失業率が、
十年来の最高水準である事等を考えると中国同様の近隣窮乏化政策
で達成されたものであり、韓国の優位はそれ程磐石なものではない
様に思います。

しかしながら、その一方で、李明博大統領が、EUとのFTA交渉を一
気に妥結させたり、アブダビとの原子炉受注ビジネスに介入して成
功させた事に見られる様に、トップダウン的な政策決定がビジネス
チャンスを作り上げている事もまた事実です。かんべい先生も七つ
の理由の中にもオーナー経営者のトップダウン経営と官民連携の良
さを韓国の勝利要因に上げていますが、日本では、政治が経済の足
を引っ張っているのが実情であり、且つ、官僚も旧態然とした利権
調整の殻を破る事のできない事を見ると、残念な事に、政治セクタ
ーは、どうみても、当分は日本の劣勢は、確定と言わざるを得ない
のです。


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