3千トン級潜水艦、2020年から順次戦力化
【ソウル10日聯合ニュース】国防部が、海軍の3000トン級次期潜水艦
(KSS-III)開発事業などを1~2年遅らせる方向に「国防改革基本計
画」を修正した。
政府消息筋が10日に伝えたところによると、同部は盧武鉉(ノ・ムヒョン)
政権で樹立された国防改革基本計画の戦力導入事業のうち、事業費規模が相対
的に大きいKSS-III開発と空中給油機、高高度無人偵察機の導入事業を
順延する方向で計画を手直しした。2018年からの戦力化が決まっていた次
期潜水艦は2020年に1番艦を戦力化し、2022年と2023年にそれぞ
れ2番艦、3番艦を開発、戦力化することになる。
軍は1隻1兆ウォン(約791億円)近い次期潜水艦9隻を国内企業の主管で
独自に設計・建造し、戦力化する計画だ。2007年に基本設計に着手してお
り、ことしは事業費250億ウォンが反映された。海軍は2018年までに9
隻が建造される214型潜水艦(1800トン級・1隻5500億ウォン)、
次期潜水艦9隻などで潜水艦司令部を創設する案を進めている。
軍はまた、F-15KやKF-16などの作戦半径拡大を目指した空中給油機
の導入を、2013年から2014年に遅らせることにした。政府消息筋は、
米空軍が来年上半期に空中給油機の機種を決定する計画だとし、「米空軍と韓
国空軍は相互運用性を備えているため、米軍が選定した機種を参考に事業を進
める方向に大筋を定めたものと承知している」と説明した。
計画に基づき、空軍は北部戦闘司令部を創設し、戦闘機420機余りと空中給
油機、早期警戒管制機、次期誘導兵器(SAM-X)、短距離誘導兵器(M-
SAM)を確保、精密打撃能力を現在の平壌~元山以南から朝鮮半島全域に拡
大する。
対北朝鮮偵察機の制限的な監視能力を高めるため、2011年ごろ海外から導
入する予定だった高高度無人偵察機は、2015年に導入が先送りされる。軍
消息筋は、高高度無人偵察機は来年から先行研究が開始されるが、海外のデー
タ収集や研究期間などを考慮すると4年の順延が避けられないと伝えた。
国防部は来月末までに国防改革基本計画の修正案を最終確定する予定だ。
(聨合ニュース 2009/5/10)
記事によれば、導入スピードが多少スローダウンする事になります
が、韓国は、現在整備中の214級潜水艦9隻に加えて、三千トン級
潜水艦9隻を整備すると全体で18隻の現代的潜水艦を保有する事
になります。
日本が現在保有している潜水艦の数は16隻、これに加えて2隻程
度の練習潜水艦がありますが、これは実戦向けの戦力ではありませ
んので、韓国の潜水艦建造計画が実現すれば、日本の潜水艦隊は質
量共に韓国に凌駕される事になります。
以前から書いていますが、日本の潜水艦は諸外国の潜水艦との受注
競争がない事から、自動化、コンピュータ化等の最新技術の適用が
10年程度遅れている様に思われます。主機関の管制コンソールな
ど20年進歩がないと言っても過言ではないのです。
勿論、国産技術で全てを賄えれば良いのですが、量産規模に達しな
けば、国産技術はその内容に比べ割高になるケースが多いとは言え
ます。その点、韓国は自国で潜水艦を建造する技術はあっても潜水
艦設計技術が元々ない事から、しがらみなく最新の技術を取り入れ
る事が出来ます。
潜水艦技術は専門性が高い割には、一国では建造数が十分な量産規
模に達しない事から、早くから、世界的にも少数の建造メーカーが
寡占的に輸出するという状態が発生していました。
韓国が技術輸入しているHDW社は、その最も有力な建造メーカーと
言って良い存在です。
韓国の新しい三千トン級潜水艦がHDW社の設計になるかどうかは不
明ですが、建造された段階で世界最新のものになるのは間違いあり
ません。
そろそろ日本も積極的に最新の潜水艦技術を欧米メーカーから導入
すべきではないかと考える次第です。
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