「6カ国協議必要なくなった」=国連安保理声明に反発-北朝鮮
北朝鮮外務省は14日、国連安全保障理事会が北朝鮮の弾道ミサイル発射に関す
る議長声明の採択を非難するとともに、「6カ国協議はもう必要なくなった。
われわれの自衛的核抑止力を強化していく」と表明した。朝鮮通信(東京)が
朝鮮中央通信の報道として伝えた。
外務省声明は「実験用原子炉から抽出される使用済み燃料棒を再処理する」と
し、核活動を再開する方針を示した。
(時事通信 2009/4/14)
例によって北朝鮮は、国連安全保障理事会が北朝鮮の弾道ミサイル
発射に関する議長声明を採択した事を受けて、六ヶ国協議を拒否す
る意向を表明してきました。いつもながらのストリップで、ミサイ
ル発射で注目を集めてから六ヶ国協議参加国に奉加帳を回してくる
のではないかと想像しています。そこで、北朝鮮は、何を目的に交
渉を行うのかについて考えてみました。
北朝鮮にとってのミニマムな勝利条件は以下の様なものなのではな
いかと思います。
1.北朝鮮が現在の支配体制(金体制での朝鮮労働党支配)を無期
限に継続する事について各国の同意を得る。
2.主要国との正規の国交を開き、最大限の経済援助を各国(特に
日本)から継続的に獲得する。
3.核施設を放棄する場合は、サラミ法を適用し可能な限り多くの
代償を獲得する。しかし、実際には核弾頭は放棄せず査察も受
け入れない。
4.ミサイル開発を放棄する場合は、可能な限り多くの代償を獲得
する。しかし、実際には放棄せず、需要がある国への武器輸出
を継続する。
5.偽札、偽タバコ、覚せい剤等の非合法輸出は、合法輸出の拡大
により、不要となるまで継続する。
この内、3,4,5については、交渉の中で、北朝鮮は代償を取った上
で放棄を約束するでしょうが、過去、約束を守った事のない北朝鮮
がこの件についてだけ約束を守ると考えるのはナイーブ以外の何者
でもありません。協議参加国も、当然そういう前提で、形だけを整
え、そのコストを如何に少なく済ますかについて、長々と交渉する
事になるだろうと思います。勿論、資金を供給するのは、米国と日
本と韓国だけでしょう。
では、日本にとっての重要課題である拉致問題はどうなるのでしょ
うか。最終的には、日本側が一人当たり幾らか金を出して買い取る
事になるのかも知れません。
ただ、日本は六ヶ国協議の結論を拒否できます。私も可能な限り、
会議に参加し続けるべきとは思いますが、最後の最後に会議から離
脱する選択もあって良いのではないかと思われます。
上記の北朝鮮の勝利条件は日本にとって、何の意味もありません。
安全保障面では、北朝鮮の核は放棄されませんし、ミサイル開発も
停止される事は無いはずです。こんな無意味な合意に基づいて、日
本が巨額の資金を出す必要はないと思います。
米国は、事実上、核にしか興味がありませんが、北朝鮮が核を放棄
しない事も判っていますし、日本からの巨額の経済援助が実施され
れば、その多くが北朝鮮の武装強化に回るのは明らかですから、日
本の拒否を理由に会議から離脱する事すらあるかも知れません。
確かに時間が経てば経つほど、北朝鮮の核の武器庫は充実するかも
しれませんが、それ以上に北朝鮮の困窮は進むのです。
この際、会議を躍らせるだけ躍らせて、北朝鮮の困窮を進めるのが、
一番良い方法なのかもしれません。
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