ング成功は、本当に素晴らしいものでした。
HTVの現在までのミッション達成率は、ほぼ100%であり、日本の
高い技術力を立証したものと言えます。
シャトル退役後、COTSを除いて、共通結合機構(CBM)を用いた
ISSへの補給能力を持つのはHTVのみとなります。ISSへの
補給は、欧州のATVやロシアのプログレス補給機を用いても行え
ますが、ISSへ実験装置を補給する国際標準実験ラック (ISPR)
を使用できるのは、CBMを持つHTVのみと言う事になります。
その意味からすれば、日本のHTVは計らずもISS計画全体の中
で非常に価値のある位置を占めたと言えます。
このブログでも、米国のCOTS計画の如何によっては、NASA
がHTVを購入する可能性があるのではと考えていました。
それでは、NASAはいつ頃、HTVが本当に必要になるのでしょ
うか? 現時点で入手できる情報を元に具体的な実現可能性を考え
てみました。まず、この手の宇宙機は、開発・製造にかなりのリー
ドタイムが必要になります。例え、製造能力や宇宙上げ能力に余裕
があっても、あまりにリードタイムが短いと実際には、NASAの
ニーズに合わない事もありえます。
上のタイムチャートは、ISSの補給機関連のスケジュールを書い
たものですが、確かに、米国の有人宇宙飛行能力については、現在
の予測では7年に及ぶ無能力期間が発生しつつあり、大変大きな問
題がありますが、物資補給については、意外にギャップ期間が短く、
更にシャトル退役をISSの完成年度である2011年に一年延長すれ
ば、余程、COTSの開発が遅延しない限り、NASAがHTVを
必要とする事はないのではないかというのが結論になります。
ちなみにドラゴン補給機は、2010年に初飛行の予定であり、シグナ
ス補給機は、2011年に初飛行を予定していますが、各々一年程度の
遅れであれば、シャトル退役を半年延期できれば、ギャップはカバ
ーできます。両者の開発が2年以上延期した場合は、2012年分の代
替輸送手段が必要になりますが、この需要を賄う為には、恐らく、
現時点でNASAから発注がないと、ロケットとHTVの製造は難
しいものと思われます。
ドラゴン補給機にせよ、シグナス補給機にせよ、両社ともロケット
エンジンには実績のあるものを使用していますが、打上げロケット
そのものは新規開発の機体となります。その意味では、リスクの高
いプロジェクトと言えますが、NASAは正にその革新をCOTS
プロジェクトに賭けているといえなくもありません。
現状の開発状況は、試験機の飛行までにまだ時間がかかる様子です
が、NASAは、進捗に自信を持っているようで、COTSを更に
ISSへの乗員往還サービスにまで拡大する様子です。SpaceX社の
ドラゴン補給機はもともと有人バージョンを念頭に開発されていま
すので、その点では、実用化に一番近い距離にいると言えます。
また、シグナス補給機も、元々与圧区画を持つ点ではHTVを有人
化するのと同程度の負荷で、有人機開発が可能と見込まれます。
以前にNASDAの先端ミッション研究センターでオープンアーキテク
チャーの有人宇宙機「ふじ」が構想され、HTVには、そのアイデ
アの多くが、取り入れられたと言われていますが、宇宙機の設計コ
ンセプトが似ているシグナス補給機とHTVで、共同コンセプトの、
有人宇宙機対応(緊急脱出用ロケットと有人カプセル)を開発するの
も面白いのではないかと考える次第です。
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