警護対象外、3回目の救助 ソマリア海賊対策で海自護衛艦
防衛省によると、ソマリア沖で海賊対策活動中の海上自衛隊の護衛艦「さざな
み」が18日午後8時(現地時間同日午後2時)ごろ、海上警備行動の警護対
象外となっているカナダ船籍とみられるクルーザーから「不審な小型船に追跡
されている」と無線を受けた。艦載ヘリコプターが発進して近づくと、不審船
は停止したという。
海上警備行動は警護対象を日本関連船舶に限定しているが、防衛省は「船員法
の『遭難船舶等の救助』に基づく人道的な措置」として警護対象外船舶の救助
活動をしており、今回で3回目。“脱法的”との批判もある。
防衛省によると、クルーザーはさざなみから約35キロ離れた海域で無線を発
信した。海自の艦載ヘリは約40分後、クルーザーの数キロ先にいる3隻の不
審な小型船を発見したが、近づくと停止したという。
3隻はいずれもイエメン国旗を掲げ、防衛省は「武器の有無は確認しておらず、
海賊船かどうかは不明」としている。
さざなみは15日に7回目の警護活動を終えた後、ジブチに寄港。8回目の活
動のためジブチ沖で待機中だったという。
(共同通信 2009/04/19)
この記事を読んで、海自の護衛艦は、派遣の目的を果たしていると
感じる人が圧倒的多数であると思いますが、共同通信は、わざわざ
「"脱法的"との批判もある」と記しています。
しかしながら、批判を行っているのは、記事を書いている記者です
から、具体的な発言ソースの記載がないという訳です。
勿論、このサヨク頭の記者に同調する政治家は社民党辺りからいく
らでも探し出せるでしょうが、ここは匿名で批判した方が効果的と
いう判断なのだろうと思います。共同通信は、恐らくは海賊の犠牲
者より海賊の人権を重視する輩なのでしょうが、それ以上に、自衛
隊という違憲武装組織が、成果を上げている事が我慢がならないの
だろうと思われます。
勿論、この様なメンタリティは、日本のサヨク反日分子のみに見ら
れるものです。
ちなみに、護衛艦が二回目に救助したのは、マルタ船籍の貨物船で
したが、Times of Maltaのインターネットサイトは、4/14付けで以
下の記事を掲載しました。
Japanese frigate helps Maltese ship off Somalia
(日本のフリゲート艦がソマリア沖でマルタ船を援助)
http://www.timesofmalta.com/articles/view/20090414/local/japanese-destroyer-helps-maltese-ship-off-somalia
この記事に対する読者コメントは当然の事ながら、海自と日本に対
し、感謝の意を呈するもので溢れています。
マルタは、地中海の小国であり、リベリア等と同じ節税対策の便宜
地籍国で、実際には、マルタの船ではない可能性が高いのは、マル
タ人もわかっている筈ですが、それでも、自国船籍の船を救助して
くれた事に対する感謝の念には変わりが無いのです。
護衛艦は、日本関係船舶ではない外国船を救援する時には、武力を
行使せずに海賊船を追い払っています。勿論、海賊船が武力を行使
すれば、護衛艦の側も正当防衛として武力を行使できるのですが、
そうでない限りは、現状では、武力行使が法制上困難です。
ソマリア人が、そういった制約を知っているかどうか不明ですが、
この状態が長く続けば続くほど、知られる可能性は高くなります。
一度、制約事項が知れ渡れば、海賊にとって、海自の護衛艦は怖い
存在ではなくなります。護衛艦の鼻先で、商船を拿捕する様な事態
も、想定されるのです。そして、護衛艦が、放置できずに武器を使
用した場合は、防衛省は、マスコミの非難には敏感ですから、当然、
艦長は処分対象という事になるのです。
もし、そうなった場合は、自衛隊の実戦部隊のモラルに破壊的な影
響が懸念される訳であり、そうならない為にも、海賊対処法を可及
的早期に成立させる必要があると思われるのです。
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