2008年12月26日金曜日

こういう恩知らずな国が隣国であるという不幸




【社説】世界の通貨戦争…北東アジアの協調が解決策だ

国の経済がぐらつくと、その国の通貨も価値が墜落するのは避けられない現象
だ。いまの米国のドルがそれだ。米国の巨大な貿易・財政赤字に加え、ゼロ金
利まで加勢し、ドルの体面は話にならない。各国の外貨準備高でドルの割合が
目立って減っており、国際債券市場ではユーロ建て債券がドル建て債券を圧倒
している。より安全な通貨に集まるが金の生理だ。低い利子率に為替差損まで
覚悟して国際資金がドルに集まり続けることを期待するのは無理だ。こうした
流れならば世界の通貨戦争は避けられない。 

もちろんドルの存在感が短期で崩壊しないのは明らかだ。しかしドルの覇権に
対する挑戦は徐々に大きくなっている。フランスのサルコジ大統領は、「ドル
はこれ以上唯一の基軸通貨ではない」としてユーロを含む多極体制への転換を
求めた。こうした自信は通貨の価値が大きく高まったユーロを背景にしている。
ドルの覇権にとって最大の脅威となるのが中国だ。中国は2兆ドルの外貨準備
高を武器に、「われわれが米政府債券を買い続けるとは期待しないように」と
圧迫している。中国はまた、香港・マカオはもちろん、東南アジア諸国連合
(ASEAN)10カ国の貿易で人民元取引を初めて認めた。人民元の国際化
を進めようとする措置だ。日本もまた手をこまねいてばかりいるわけではない。
ただ日米同盟を意識し、公開的な動きを差し控えているだけだ。円共栄圏は日
本の長い夢でもある。 

世界の通貨戦争が激しくなる場合、韓国も火の粉が降りかかる。ドル安は国際
原材料価格を刺激し、再度ハイパーインフレを呼び起すかもしれない。機軸通
貨が揺さぶられることに備え、外貨準備高と決済通貨を多様に分散させる必要
もある。そうすればウォンの安定を期待することもできる。 

しかし世界の主要通貨の角逐戦は、韓国に新たなチャンスでもある。韓国が日
米中との通貨スワップに相次いで成功したのも、これら3カ国の神経戦による
反射利益だという点は否定しがたい。基軸通貨が変われば世界経済の地形図が
根本的に変わることになる。これに備え韓中日の北東アジア連帯に格別に神経
を使うべきだ。今のところ、最も効果的な解決策だ。3カ国の通貨スワップ限
度をあらかじめゆったりと確保し、アジア通貨基金(AMF)創設も加速すべ
きだ。もちろん最も重要な防護壁は内部の免疫体系だ。強力な製造業と強固な
金融システムこそ世界金融の津波からわれわれの生存を図る最高の防波堤にな
るのだ。   

(中央日報 2008/12/26)

まず、現状認識がおかしいですね。
この記事は米国とドルがぐらついていると冒頭に述べ、フランスの
サルコジ大統領が「ドルが唯一の機軸通貨ではない」との発言を引
用していますが、皮肉な事に、実際に通貨危機に陥って下落してい
るのはドルではなく、ウォンであり、ユーロなのです。
「国の経済がぐらつくと、その国の通貨も価値が墜落するのは避け
られない現象だ。」とするならば、韓国は自国を一番心配しなくて
はいけない事になります。

ウォンが売り圧力をかけられ、危機感を感じた韓国が必死になって
頭を下げて回ったからこそ、米国にせよ、日本にせよ、中国にせよ
通貨スワップ増額を了解し、一応の危機回避が得られているに過ぎ
ません。日本にせよ、中国にせよ、現時点で韓国が通貨危機を起こ
し経済破綻する事にメリットがなかった事から、今回は協力してい
ますが、韓国がそれを日中を手玉に取った韓国の外交手腕の勝利な
どと認識しているのであれば、今後もお付き合いする必要は無い訳
です。その点は、韓国は痛切に認識する必要があります。
韓国自身が、その弱さを認識して、自国の経済体質を改善しなけれ
ば、危機は何度でも韓国経済を襲うことになるでしょう。その時に、
いつも米国や日本や中国が韓国に協力するかどうかは、危機が去っ
た後に韓国がどの様に発言し、行動するかによるのだろうと思うの
です。



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