大陸棚限界の延長に関する説明図は、海上保安庁サイトから転載
「大陸棚の限界に関する委員会」に提出する大陸棚の限界(案)の概要
平成20年10月31日
総合海洋政策本部事務局
1.「海洋法に関する国際連合条約」は、沿岸国の大陸棚を、領土の自然の延
長をたどって大陸縁辺部の外縁までの海底及びその下とし、これが沿岸国
の領海基線から200 海里を超えて延びている場合には、当該大陸棚の限界
に関する情報を、「大陸棚の限界に関する委員会」(以下「委員会」とい
う。)に提出し、その勧告を受けることとしている。
2.同条約が規定する大陸棚の限界を明らかにするため、内閣官房の総合調整
の下、平成16 年度から政府一体となって行った大陸棚調査(本年6 月完了)
の成果を取りまとめた。その結果、 付図に示す7つの海域で、領海基線か
ら200 海里を超えて大陸棚が延長していると考えられるため、その限界を
委員会に提出するものである。
3.これらの海域のうち、オレンジ色で範囲を示す海域については、相対国の
延長された大陸棚と重なる可能性があり、我が国と当該国の双方が必要に
応じ、協議の上、延長された大陸棚の境界画定を行う必要がある。
(総合海洋政策本部 2008/10/31)
本日は連休の谷間と言う事で小ネタにしたいと思います。
旧聞に属しますが、あまり報道がされていたとも思いませんので取
り上げたいと思います。平たく言えば、特定の条件の下で、EEZ(排
他的経済水域)を領海から200海里以上に広げる事が出来るというも
のです。
この大陸棚の延長に関しては色々と細かな条件がついているのです
が、要は、海洋調査を行って、200海里内の海洋地形との連続性を
明らかにした上で、国連「大陸棚の限界に関する委員会」に申請する
と調整の上、認めるかもしれないよと言う事です。
今回、日本が申請するのは、上記の地図上に記載された7ヶ所で、
面積は合計で日本の国土の約二倍に相当する約70万平方kmになります。
ただ、7ヶ所の内、4ヶ所については、パラオ及び米国と主張が対
立する可能性のある領域であり、日本の主張が全て認められるとは
限りません。ただし、隣接地との対立がない領域については、日本
側はかなり細かい海洋調査を行っているので、まず認められるだろ
と思われます。
この申請を行う為に、海上保安庁は、昭和58年から25年に及び地道
な海洋調査を行ってきました。その調査距離の総延長は約108万
km(地球約27周)にも及んだそうです。
海上保安庁の地道な努力に敬意を表したいと思います。
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