※3/1付けの「はやぶさ」の軌道情報。ISAS Webサイトより転載
今年6月の地球帰還を目指し、小惑星探査機「はやぶさ」が地球帰
還の為の軌道変更を続けています。
一般の衛星の軌道変更は、軌道変更用のロケットモータを噴射する
事によって行われる事が多いのですが、「はやぶさ」の場合は、イ
オンエンジンによって行われています。「はやぶさ」は、元々、4
台のイオンエンジンを持っていますが、予定以上の長旅の為、一台、
また一台と使用不能となり、現在、動作している一台も、実は使用
不能となった別々のエンジンのイオン源と中和器を組み合わせるて
稼働させるというアクロバット的手法で動作しています。
現在、「はやぶさ」は、地球から見て「かに座」の方向から徐々に
地球に近づいています。「はやぶさ」までの距離は、2/25現在で、
31,772,910km。(地球と月との距離の約86倍!) 火星と地球を直線
で結んだ中間点より幾分地球寄りを飛行しています。
巨視的に見ると、火星軌道の外側から地球軌道の内側の間を飛行す
る小惑星「イトカワ」の軌道から、太陽を回りながら、徐々に地球
軌道に接近する「はやぶさ」に、軌道速度の早い地球が後ろから追
いついていっている形になります。ですから、残りの距離を「はや
ぶさ」が自力で飛行する必要はなく、どんどん、地球の方から近づ
いていく形になります。
上の図ですが、3/1時点で、イオンエンジンが停止した時に、地球
のどの位近くを「はやぶさ」が通過するかを各々が示しています。
上段左の図は、その時点で、慣性飛行した場合の、地球への最接近
距離を示します。3/1現在は、その距離は31万キロとなっています。
この図では3/25頃に最接近距離が零になりますが、これは、この日
からエンジンを停止して慣性飛行しても、地球に帰還できるという
事を示しています。ですから、後、三週間、イオンエンジンが稼働
してくれれば、地球への帰還が実現する事になります。
下段右の図は、地球を上から眺めた図であり、図右上の日付で、エ
ンジンを停止した場合に、地球からどの程度近くを通過するか示し
たものです。図は2/24の水色の線が最新のものですが、既に、月軌
道よりも内側に入ってくる事が確実になっているのが分かります。
目標軌道は、地球の位置で、線が途切れていますが、地球へ帰還す
るので、それ以上飛行しない事を端的に現しています。
また下段左は、上下方向に地球軌道からどの程度、ずれているかを
示していますが、現時点でほぼ地球軌道と同一平面を飛行している
事が分かります。
なお、この図は、以下のURLで毎週月曜日に更新されていますので、
「はやぶさ」帰還までの三ヶ月半、この図を眺めながら、是非、声
援をお願いしたいと思います。
http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/hayabusa/today.shtml
環球閑話日々の徒然まとめサイト
http://space.geocities.jp/ash1saki/
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