2010年2月24日水曜日

今更無意味な日米間の密約探し

※岡田外相。福島新報Webサイトから転載。

半島有事密約など認定へ=核持ち込みは「解釈にずれ」-外務省有識者委

日米両政府間の「密約」に関し、検証作業を行っている外務省の有識者委員会
が、(1)1960年の日米安全保障条約改定時に交わした朝鮮半島有事の際の在日
米軍基地使用(2)72年の沖縄返還時に交わした有事の際の沖縄への核再配備-
について、秘密合意があったと認めることで調整に入ったことが24日、明らか
になった。

一方、焦点の米艦船などによる核兵器の持ち込みは、安保改定時には日米間で
解釈に食い違いがあり、密約の認識まではなかったと指摘する方向だ。有識者
委は3月に報告書を公表する。これを受け政府は、これまで存在を認めてこな
かった密約について、米政府とも意見調整した上で見解を見直す方針だ。

(時事通信 2010/02/24)]


民主党政権は、鬼の首でもとったつもりなのでしょうか。
密約を探し回る事の、政治的意味が、自民党の旧悪を暴露して溜飲
を下げるというレベルに留まっているのであれば、外交的には、全
く無意味な事をしていると言えるでしょう。

上記の記事で取り上げている三件の他に、もう一つ密約疑惑があり
ます。それは、米国が支払うことになっていた地権者に対する土地
原状回復費400万ドルを、実際には日本政府が肩代わりして米国に
支払う約束をしていたというものです。

存在が従来から噂されていた、これら四件の「密約」は、日米安保
体制を円滑に運用したり、沖縄返還を確実に実施する為のものであ
り、今となってみれば、何故にそれを密約という形にしたのか疑問
に思う程度のものでしかありません。今となって見れば、あの程度
の密約しかなかったのであれば、ソ連の影響を受けた当時の左翼勢
力の政治的圧力を回避しながら、日本の進路を正しく維持する上で、
自民党政権は公明正大であったとすら言えるでしょう。

もし、それを問題視するのであれば、民主党の小沢幹事長が、百名
以上の国会議員を引き連れていった朝貢外交で、中国に何を約束し
たのか是非明らかにして欲しいものですし、民主党が、民潭や朝鮮
総連と外国人参政権問題や人権擁護法改正問題で、どの様な密約を
交わして選挙協力を得たのか是非明るみに出して欲しいものです。
また、社民党や共産党については、外国から資金援助を得ていたと
いう噂について明らかにすべきでしょう。

今回の密約暴露に関する日米関係への影響についてですが、今回明
らかになった密約は米国では既に外交文書の公開で明らかになって
いたものも多く、暴露そのもののインパクトは、それ程大きなもの
ではありません。もし、民主党が、密約を暴露した上で、再度、各
々の密約を米国の認識にそった形で正式な合意にするのであれば、
それでも、秘密合意を正式な合意にする事で、日米関係を(わずか
なものとは言え)前進させる事になるかも知れません。しかしながら、
合意を拒絶するのであれば、当時と比べ諸合意のインパクトは弱く
なっているとは言え、民主党政権になって、戦後最悪のレベルにな
ってきている日米の絆を更に弱める効果しか無い事は間違いありま
せん。民主党は、自己満足の為に、普天間問題に引き続き、またま
た、国益を危険に晒したと言わざるを得ないのです。


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