2009年10月14日水曜日

Can Obama Overcome the Nobel Prize. オバマ大統領のノーベル平和賞受賞は「位打ち」 

※写真はオバマ大統領のノーベル平和賞受賞を報じる朝日新聞。

ノーベル平和賞、重荷にも=国益守る判断でオバマ大統領-米紙

米ワシントン・ポスト紙(電子版)は10日までに、オバマ大統領のノーベル
平和賞受賞決定について、名声を得たものの、賞に縛られ、米国の国益を守る
判断を下す際に、重荷になるのではないかとの見方を伝えた。
同紙はノーベル平和賞には二つの種類があり、一つは功績を残した者に、もう
一つは平和実現の大志を抱く者に与えられると指摘。「オバマ大統領は後者だ」
としている。
その上で、「オバマ大統領は米国の国益を守らなければならないときに、受賞
が重荷になっていることに気付くかもしれない」との見解を示した。一例とし
て、イランの核問題が最終的に外交手段による解決に至らず、軍事力行使の判
断が求められる事態に陥った場合、平和賞受賞者がイランへの攻撃を認めるこ
とができるだろうかと結んでいる。

(時事通信 2009/10/10)


今ではあまり使われなくなった言葉に「位打ち」というのがありま
す。「位打ち」という言葉の意味は、「相手の能力に見合わないほ
どに出世させて自滅を誘うという方法」のことです。

オバマ大統領は自分をリンカーンに擬える事を好むと伝えられます。
また、高校時代の彼の性格は非常に自己中心的であった事が知られ
ています。

オバマ大統領が、高校時代から性格を一変させ人格者に変身したの
でしょうか?それとも、出世を計る為に表面的なスタイルを変更し
ただけなのでしょうか。

大統領就任前は、非常にラジカルな投票行動で知られた上院議員で
あったオバマ氏が大統領になったとたんに穏健中庸を説くのでは、
一体上院議員としての活動はなんだったのかと言わざるを得ません。

アメリカ大統領に許された国際的には明文化されていない権利の一
つに、世界意思を代表しての軍事力の行使というのがあります。
これは米国が軍事、政治、経済で抜きん出た実力を持つ世界一の国
家G1である事によるもので、他の国は余程の事が無い限り許され
ていません。

今回のオバマのノーベル平和賞受賞は、この軍事力を行使するオプ
ションを縛る目的で、なされたと言えなくもないのです。オバマが
政権にある8年の間に、イランの核武装や、北朝鮮の核武装の更な
る進展などが予想されます。その様に国際的な緊張が高まった時に、
行使すべき軍事力を行使しない事で、逆に、世界をより重大な危機
に陥れる事が考えられます。

例えば、イランのイスラエル核攻撃を阻止できずに、イラン・イラ
クの核戦争を招く事態であるとか、北朝鮮による韓国・日本に対す
る核攻撃を阻止できない様なケースです。

オバマ氏が本当の倫理感を持った人格者であれば、ノーベル平和賞
を受けたとしても必要な時には、必要な力を行使するでしょう。
では、オバマが将来の評価を気にするエセ人格者であればどうでし
ょうか?クリントンは、ケニアでの米国大使館襲撃事件に対し、ス
ーダンのアルカイダキャンプをおざなりな巡航ミサイル攻撃でお茶
をにごした事で、911を招いたと後で批判されました。オバマ氏
が民主党の前任大統領の轍を踏まない事を切に祈りたいと思います。


環球閑話日々の徒然まとめサイト
http://space.geocities.jp/ash1saki/





0 件のコメント: