※写真は国後島。根室支庁のサイトから転載
ロシア、北方領土への支援拒否 「日本が四島買収」と住民も支持
ロシア外務省が、日本側から北方領土への人道支援の受け入れ停止を表明した
ことについて8日、国後、択捉両島のロシア人住民からは「(支援は)もう必
要ない」との声があがった。
「助けてくれてありがとう」。択捉島の無職マリヤ・イワノワさん(68)は、
ディーゼル発電所、医療機器など、これまでの人道支援に感謝する。だが「支
援は日本が四島を買収するためのもの。ロシアは貧しくはない」として、人道
支援を事実上拒否したロシア政府の判断を支持した。
択捉島の無職アレクサンドル・プラズニコフさん(56)も「人道支援は屈辱
的。日本は政治目的に利用している」と厳しい。
一方で、支援の全面的な停止を心配する声も聞かれた。国後島の会計士タチア
ナ・ヤキモワさん(59)は「日本で子どもを治療させたい親はたくさんいる」
と話す。ロシア政府は、人命にかかわるケースでは柔軟に対処するとしている
が、ヤキモワさんは「子どもの医療支援だけは続けてほしい」と強調した。
(北海道新聞 2009/08/09)
平たく言えば、今までの人道支援には相応の意味があったと思いま
す。つまり住民に日本の援助があれば、(あるいは日本領になれば)
生活が楽になるのを理解させる事はできた訳です。鈴木宗男氏が意
図した様な日本依存にさせる事は、元々実現に無理があったと言わ
ざるえないと思います。しかしながら、これまでの援助を通して繁
栄する日本が海峡を挟んだ身近に存在する事を認識させた事は大き
い効果と言えます。
そういう理解に立った上で、今度は医療に関する人道援助も含め一
切の援助を断つべきなのです。つまり、北方四島の住人に、日本の
援助なく生活する事の辛さを思い出させ、かつ、この処のリーマン
ショックで資源安に直撃されているロシア政府には、北方四島を保
持する経済的な負担の大きさを認識させるべきであるという事なの
です。
住民は、中止される事になった日本の援助に相当する物質的援助を
ロシア政府に要求する筈です。人間は一度、覚えた利便性を損なわ
れると、その利便がなかった時には耐えられた苦痛にも耐え難く感
じる様になります。その結果、北方四島から、ロシア本土に帰還す
る人間が増えれば、ロシア政府の北方四島での入植政策を失敗に導
く事も可能になります。また、ロシア本土への移住に至らないまで
も、日本の人道援助の復活や、対日強硬政策を取る、ロシア政府や、
地方政府に対する批判に繋がれば、それはそれで政治的な効果があ
ったと言える様に思います。また、ロシア政府が、北方四島の住民
への物質的な援助を行えば、北方四島の維持コストを増加させた事
になり、それはそれで大きな意味があります。
ロシアにとっては、北方領土は、一辺境に過ぎません。米ソ対決時
代に比べ、米国の軍事力と直接対峙する前線と言う、軍事的な重要
度は、大幅に減じています。勿論、軍事的な重要性があるのは変わ
りませんが、死活的に重要という訳ではなく、領土を維持する経済
的な負担より遙に大きな利益と、大国として対面を満足できる名分
があれば、北方領土問題の解決も全く不可能な状況ではないと考え
ます。
我々は、今回のロシアの「北方領土への支援拒否」という如何にも
ロシアらしい居丈高な態度を正に奇貨と捉え、それを活用して、北
方領土返還へ結びつけていく方向に活用すべきと考える次第です。
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