※ドッキングするHTV。JAXAサイトから転載
<無人補給機>HTVが国際宇宙ステーションとドッキング
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ日本の無人補給機「HTV」が
18日午前7時26分、上空約400キロを周回するISSとドッキングした。
電気、通信系を接続後の19日未明には、ISSに滞在中の宇宙飛行士が
HTV内に入る。ISSに日本の宇宙船がドッキングするのは初めて。
HTVは11日未明、新開発の国産大型ロケット「H2B」1号機に搭載され、
種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。ISSを追いかけるよ
うに地球の周りを飛び、17日、ISSのそばに到達した。
その後、ISSの下約500メートルの位置に潜り込むように移動し、ISS
に取り付けられた鏡にレーザー光を反射させて位置確認をしながら、徐々に接
近した。
18日午前4時51分には、ISSのロボットアームがHTVをつかんだ。ア
ームはゆっくり動き、同7時26分ごろ、HTVをISSに結合させた。
HTVは衣類、食料、ISS用の観測機器など4.5トンを積載している。
ISSに運び込まれた後、11月初旬にISS内の廃棄物などを積んで大気圏
に再突入し、燃え尽きる。【奥野敦史】
(毎日新聞 2009/9/18)
9月10日にH-IIB一号機によって打ち上げられた無人補給機
HTV-1号機が、今朝無事ISS国際宇宙ステーションとドッキ
ングしました。今回のミッションでは、打上げから、ドッキングま
で全てが殆どオンタイムに行われ、打上げロケットもペイロードも
一号機であったにも係わらず、大きなトラブルもないと言う文字通
りの、100%の成功であり、JAXAの高い技術と日本のロケッ
ト、宇宙機製造技術の高さを示したと言えます。
ISSへの無人輸送機による補給は既にロシアのプログレス宇宙機
やESAのATV宇宙機によっても実施されており、珍しいもので
はありません。
しかし、HTVが今回行った、ロボットアームを使用したドッキン
グ方法は、同じハーモニーの共通結合機構(CBM)にドッキングす
る米国で開発中のドラゴン宇宙機やキグナス宇宙機にも適用されま
す。それ故に、同じ方法の第一号であるHTVが成功するかどうか、
について、NASAの今回のHTVミッションに対する注目度が高
かった様に思われます。
スペースシャトルの退役は、当初予定の2010年から2011年に延期さ
れそうですが、その一方で、ドラゴン宇宙機やキグナス宇宙機の打
上げも通例通り、遅延しており、今の処、いつになったら実現する
か目処がたっていません。(最速で2010年という話もありますが、
現状では厳しそうです。) それ故に、NASAではJAXAに、
H2BやHTVの製造能力や打上げ能力を照会しており、H2B-
HTVの年間打上げ回数を現状の倍の二回にできる事を確認してい
ます。
今回は、HTVは初回という事もあり、ISSへの接近とランデブ
ーにじれったくなる程のステップを設け、それを確実にクリアして
いく事で、ISSへのランデブーを成功させましたが、一見簡単な
様に見えて、この軌道上の目標物へのアプローチ、ランデブーの技
術は高度であり且つ重要です。過去に、ソ連-ロシアのミール宇宙
ステーションは、プログレス補給機がランデブーに失敗し、ステー
ションに衝突した事が原因になって放棄に至っています。それだけ
に、安全なステーションへの接近は、両者が地球軌道上を毎秒7.7km
という高速で移動中であるだけに安全への配慮が欠かせないと言え
ます。
日本のランデブー技術は、技術試験衛星VII型(ETS-VII)で確立し
た事になっています。しかし、その後に、ランデブー実験を行って
おらず、また、規模も大きく異なる事からHTVへの実装には、種
々の問題があった筈です。今回、その困難を全く感じさせる事なく、
非常に安定した機動で目標を達成できた事で、例えば、将来の日本
独自のステーション建設といった明日に繋がる技術と経験を今回の
ミッションで得る事ができたと思われるのです。
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