燃費計算「世紀の誇張」か GM新型車で米誌
米消費者団体専門誌コンシューマー・リポート電子版は15日までに、米自動
車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が家庭で充電可能な新型のプラグインハ
イブリッド車「シボレー・ボルト」の燃費を「ガソリン1ガロン当たり230
マイル」(1リットル当たり約97キロ)と発表したことについて「世紀の誇
張の可能性がある」と酷評した。
GMはボルトを経営再建の切り札と期待。米メディアは、燃費効率が「米国の
新基準ではトヨタ自動車のハイブリッド車『プリウス』の4倍程度」と伝えて
いた。ボルトは40マイル(約64キロ)までは家庭で充電した電池で走行で
き、その後は再充電のためガソリンエンジンが動力源となる。
同誌は、GMがボルトの詳細を明らかにした11日の発表を「誇大広告」と指
摘。最初の40マイルに使う電気の料金を考慮に入れると「ガソリン1ガロン
当たり100マイル相当」の方が妥当などと列挙した。(共同)
(産経新聞 2009/8/15)
写真を見るとプリウスに良く似た車に見えますが、これが、今、米
国自動車業界で話題のハイブリッド車であるシボレー・ボルトです。
車の形がプリウスに似ているのには、理由があります。
ホンダのインサイトもそうですが、車体中央部から後部にバッテリー
を配置しており、バッテリーの上にトランクを作り、燃費を上げる
為に空気抵抗を下げようとすると、特徴のあるヒップアップの形に
なるという訳です。今時、通常のガソリン車と同じ車体にハイブリ
ッド機構が搭載されている例も多いですから、必ずしも、ハイブリ
ッド用車の形がある訳ではありませんが、ハイブリッド専用車で燃
費を良くする事を考えると合理的な形状は決まってくると言えます。
さて、シボレー・ボルトが、話題を集めているのは、プリウスに似
た形をしている為ではありません。その一つは、プラグインハイブ
リッドという電気自動車に近い機構を搭載した事と、もう一つは、
リッター97キロ、プリウスの4倍というその圧倒的な燃費性能を
実現した事にあります。正に新生GM期待の星という訳です。
もっとも、このリッター97キロという燃費は公式のものではあり
ません。GMが仮に燃費性能として公表したものに過ぎません。
悪くいえば、GMが消費者に燃費性能を高く印象付けたいが為に、
公表した数字であるとも言えます。その為に、コンシューマーレポ
ートが「世紀の誇張」である可能性を指摘している訳です。
この様に燃費が問題になるのは、プラグインハイブリッド車(や電
気自動車)の燃費をどう測定するかについて、まだ公式の燃費測定
法が定まっていない事が、その理由になっています。ちなみに、米
国日産自動車は電気自動車のReefの燃費をシボレー・ボルトより更
に高い「ガソリン1ガロン当たり367マイル」(1リットル当た
り約164キロ)と発表しています。
シボレー・ボルトの場合、通常は、家庭の一般用電源プラグにコン
セントを差し込んで充電する事で、最初の40マイル(約64キロ)
までは充電した電池で走行できます。そして、その後は再充電のた
めガソリンエンジンが動力源として稼動する事になります。
米国でも、一般の家庭であれば、毎日40マイル走る事はあまりあ
りません。その為、40マイルを超えて走る事がなければ、ガソリ
ンエンジンが動く事がないので、燃費は無限という事になります。
GMが公表した数字は、この40マイルを超えて走る場合と40マ
イルを超えて走る場合の燃費(公表されていませんが、US News &
World Reportはリッター当り15キロ弱と推定しています)の割合
を調整して公表したと言えます。
なお、試しに家庭での充電を無料と計算し、シボレー・ボルトのガ
ソリンタンクの大きさを30リットルとすれば、充電で2500キ
ロ、ガソリンエンジンで450キロを走れば、燃費97キロが実現
する事になります。(この場合、毎日平均で75キロ走り、その内、
64キロを充電で、残り11キロをガソリンで走る計算です。)
こうなりますと、従来の燃費計算は無意味になってしまいますので
日本の10モード燃費に相当するEPA燃費を計測し公表している米国
環境保護庁では、100マイル当りで使用する電力量(キロワット/時)
を測定し、その数字からガソリンの使用量を一定の割合で逆算し、
それによって、電気自動車の燃費もガロン当り何マイルと表示する
方法を検討しているそうです。
環球閑話日々の徒然まとめサイト
http://space.geocities.jp/ash1saki/
写真を見るとプリウスに良く似た車に見えますが、これが、今、米
国自動車業界で話題のハイブリッド車であるシボレー・ボルトです。
車の形がプリウスに似ているのには、理由があります。
ホンダのインサイトもそうですが、車体中央部から後部にバッテリー
を配置しており、バッテリーの上にトランクを作り、燃費を上げる
為に空気抵抗を下げようとすると、特徴のあるヒップアップの形に
なるという訳です。今時、通常のガソリン車と同じ車体にハイブリ
ッド機構が搭載されている例も多いですから、必ずしも、ハイブリ
ッド用車の形がある訳ではありませんが、ハイブリッド専用車で燃
費を良くする事を考えると合理的な形状は決まってくると言えます。
さて、シボレー・ボルトが、話題を集めているのは、プリウスに似
た形をしている為ではありません。その一つは、プラグインハイブ
リッドという電気自動車に近い機構を搭載した事と、もう一つは、
リッター97キロ、プリウスの4倍というその圧倒的な燃費性能を
実現した事にあります。正に新生GM期待の星という訳です。
もっとも、このリッター97キロという燃費は公式のものではあり
ません。GMが仮に燃費性能として公表したものに過ぎません。
悪くいえば、GMが消費者に燃費性能を高く印象付けたいが為に、
公表した数字であるとも言えます。その為に、コンシューマーレポ
ートが「世紀の誇張」である可能性を指摘している訳です。
この様に燃費が問題になるのは、プラグインハイブリッド車(や電
気自動車)の燃費をどう測定するかについて、まだ公式の燃費測定
法が定まっていない事が、その理由になっています。ちなみに、米
国日産自動車は電気自動車のReefの燃費をシボレー・ボルトより更
に高い「ガソリン1ガロン当たり367マイル」(1リットル当た
り約164キロ)と発表しています。
シボレー・ボルトの場合、通常は、家庭の一般用電源プラグにコン
セントを差し込んで充電する事で、最初の40マイル(約64キロ)
までは充電した電池で走行できます。そして、その後は再充電のた
めガソリンエンジンが動力源として稼動する事になります。
米国でも、一般の家庭であれば、毎日40マイル走る事はあまりあ
りません。その為、40マイルを超えて走る事がなければ、ガソリ
ンエンジンが動く事がないので、燃費は無限という事になります。
GMが公表した数字は、この40マイルを超えて走る場合と40マ
イルを超えて走る場合の燃費(公表されていませんが、US News &
World Reportはリッター当り15キロ弱と推定しています)の割合
を調整して公表したと言えます。
なお、試しに家庭での充電を無料と計算し、シボレー・ボルトのガ
ソリンタンクの大きさを30リットルとすれば、充電で2500キ
ロ、ガソリンエンジンで450キロを走れば、燃費97キロが実現
する事になります。(この場合、毎日平均で75キロ走り、その内、
64キロを充電で、残り11キロをガソリンで走る計算です。)
こうなりますと、従来の燃費計算は無意味になってしまいますので
日本の10モード燃費に相当するEPA燃費を計測し公表している米国
環境保護庁では、100マイル当りで使用する電力量(キロワット/時)
を測定し、その数字からガソリンの使用量を一定の割合で逆算し、
それによって、電気自動車の燃費もガロン当り何マイルと表示する
方法を検討しているそうです。
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