2009年12月18日金曜日

ミサイル防衛能力強化を謳いながらミサイル防衛予算を削った鳩山政権

「日米の安保協力深化」 10年度防衛予算の基本方針を決定

政府は17日の閣議で、2010年度防衛予算の基本方針を決定し、日米同盟につい
て「日米間の安全保障面での協力深化」を明記した。北朝鮮の核・ミサイル問
題は「深刻」との認識を示し、ミサイル防衛能力強化の必要性を打ち出した。

地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)は限定的な配備にとどめ、自
衛官の増員要求は見送る。
基本方針は今年末に予定していた「防衛計画の大綱」改定と中期防衛力整備計
画の策定を1年先送りしたことを受け、防衛力整備の暫定的な方針として取り
まとめた。「現防衛大綱の考え方に基づき防衛力を整備する」としながらも、
連立政権の一角を占める社民党や、行政刷新会議の「事業仕分け」の結果を踏
まえ、防衛予算の縮減に取り組む姿勢を打ち出した。
軍備増強を続ける中国を念頭に「周辺諸国の軍事力の近代化、活動の活発化が
みられる」と指摘。一方で国連平和維持活動(PKO)など国際貢献活動に自
衛隊が積極的に参加する姿勢も打ち出している。

(日本経済新聞 2009/12/17)


防衛予算 玉虫色決着に 社民に配慮

政府は17日の閣議で、10年度防衛予算の編成方針を決めた。現行の「防衛
計画の大綱」(防衛大綱)に基づく整備を進めるとし、ミサイル防衛(MD)
システムの地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)の追加配備は先送りした。
しかし、実質的には追加配備と同等の改修は進める玉虫色の決着となった。

今回の編成方針は、防衛大綱改定と「中期防衛力整備計画」(中期防)策定が
1年先送りされたことに伴う、1年限りのもの。方針ではPAC3追加配備に
ついて「現有機能の維持に必要な改修」とのみ記載している。しかし実際には、
現行のPAC2をレーダーや射撃管制装置、無線中継装置など根幹の部分まで
改修し、後は発射機さえ改修すればPAC3になる状態にする。空自幹部は
「もう8割以上はPAC3」と指摘する。北沢俊美防衛相もこうしたことを念
頭にPAC3について記者団に「少し微妙」と説明した。

背景には連立を組む社民党の福島瑞穂消費者・少子化担当相が「無駄を省く方
向で検討してほしい」と注文をつけていることなどが影響している。そもそも
防衛大綱の改定が先送りされたのも社民党に配慮し、政権の考え方をまとめら
れないためだ。PAC3のような重要な装備も、おのずと扱いがあいまいにな
らざるをえない。

防衛省は今年4月の北朝鮮の弾道ミサイル発射をうけ、PAC3を10年度予
算で6個高射群まで拡大する要求をしていた。

(毎日新聞 2009/12/18)


社民党が何を狙ったかは、誰もが簡単に理解できます。社民党は北
朝鮮の日本に対する攻撃力がミサイル防衛により削減されたのを嫌
ったのであり、それ以外の理由があるのなら、はっきりと明らかに
すべきです。パトリオットPAC-3には、ミサイル防衛能力以外の特
徴はなく、航空機用としては、旧型のPAC-2ほどの射程もありません。

防衛用に特化した戦力と言えば、これ以上のものはありません。ま
さに他国に脅威を与える事のない専守防御用の防衛兵器そのものと
言えます。

日本がミサイル防衛用の戦力整備を行なう事に反対しているのは、
北朝鮮、中国、ロシアですが、これらの国は日本に対して弾道ミサ
イルを照準しています。日本を攻撃目標としているからこそ、日本
がミサイル防衛を行う事に反対するのです。そうでなければ反対す
る理由がないのです。

北朝鮮が、二回目の日本列島上空を通過するミサイル実験と二回目
の核実験を行ったのは、今年の4月と5月の事なのです。今年度ま
での予算には、当然ながら、この事実に基づく予算措置はされてい
ません。ですから、来年度予算には、日本国と国民を守る意思があ
るのなら、必ずその対応を行わなくてはならない筈だったのです。

毎日新聞の記事を読むと、民主党は、一見、ミサイル防衛の整備を
推進しているかの様に書いています。しかし、実際には、先送りさ
れたのは、PAC-3のミサイル本体の購入なのですから、来年度予算
だけでは、防衛力はなんら向上する訳ではないのです。ミサイルが
落ちてくるのが良く見える様になるだけで、落ちてくるミサイルを
打ち落すミサイルはないのです。

つまり、ミサイル防衛の強化は行わないというのが、民主党の決定
と言う訳です。民主党は、朝鮮労働党の友党である、社民党の求め
に応じ、ミサイル防衛を強化しない事にしたと言う訳です。これを
日本を北朝鮮に売ったという言葉以外で表現するのは詭弁で
あると考えます。

民主党に投票した皆さん、これが皆さんの意思であると私は解釈し
ます。皆さんは、ご自分の死刑執行令状にサインされただけでなく、
北朝鮮の核ミサイルが日本に着弾し爆発した場合の責任を全てとら
ないといけない事になりました。マスコミを非難してはいけません。
騙された馬鹿が悪いのです。誠におめでとうございます。


蛇足ですが、以下が現在の対空ミサイルの配備状況です。今回配備
が見送られ、ミサイル防衛能力がないままとなったのは、第2、第
5、第6の各高射群です。

第1高射群 埼玉県入間  PAC-2/3
第2高射群 福岡県春日  PAC-2
第3高射群 北海道千歳  PAC-2/3
第4高射群 岐阜県各務原 PAC-2/3
第5高射群 沖縄県那覇  PAC-2
第6高射群 青森県三沢  PAC-2


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2009年12月17日木曜日

ソマリア沖から帰還した護衛艦部隊を無視した民主党政権

※帰港するソマリア沖海賊対策派遣部隊。産経新聞サイトより転載

ソマリア沖派遣部隊が帰港 248隻の民間商船警護

ソマリア沖の海賊対策に第2次部隊として派遣されていた海上自衛隊の護衛艦
「はるさめ」(4550トン)と「あまぎり」(3500トン)が29日、神
奈川県の横須賀基地と京都府の舞鶴基地にそれぞれ帰港した。

第2次部隊は7月、自衛隊法の海上警備行動を根拠に出港。海賊対処法が施行
されてからは根拠を同法に切り替え、7月28日から11月2日までに34回、
計248隻の民間商船を警護した。

派遣部隊指揮官の在原政夫1等海佐は横須賀基地での帰港行事で「隊員は厳し
い環境をものともせず、日ごろの訓練の成果を十二分に発揮して任務を果たし
てくれた」とあいさつした。

10月には護衛艦の「たかなみ」(4650トン)と「はまぎり」(3550
トン)が、政権交代後初めて派遣された。

(産経新聞 2009/11/29)


旧聞にぞくしますが、先月末に、ソマリア沖海賊対策の第二次部隊
として派遣されていた「はるさめ」と「あまぎり」が帰港しました。
上記の記事にもある通り、約3ヶ月の間に34回、計238隻の商
船をエスコートし、海賊の被害から守るという実績を上げました。
エスコート対象は、海賊対処法で日本関係船舶という制限が外れま
したので、全部が全部日本関係ではありませんが、238隻という
数は、約3000隻と言われる、この航路を使用している日本関係船舶
全体の数と比べても小さな割合ではありません。護衛艦部隊は立派
な成果を上げたと言えます。

ところが、この部隊が帰港した時、派遣した政府から一言の労
(ねぎら)いもなかったのです。
それは、以下のブログで知る事ができます。

小泉進次郎ブログ
2009-11-29 護衛艦はるさめ帰国
「ところで、今日の帰国式で疑問に思ったことがありました。それは、政府か
ら誰も出席していなかったこと、その上電報もメッセージもなかったことです。」

http://ameblo.jp/koizumi-shinjiro/page-27.html#main

小泉進次郎氏は、横須賀市を選挙区に含む神奈川11区選出の衆議院
議員です。父、小泉純一郎氏の後を継いだ世襲議員として批判を受
けた事もあります。しかしながら、護衛艦部隊の帰国式にちゃんと
出席していた事は、評価できます。

それに対して政府からは、誰も出席せず、祝電すら送られなかった
というのは、部隊を派遣した政府として一体どういう神経をしてい
るのかと思わずにはいられません。確かに、部隊がインド洋で行動
している間に、政権は交代しましたが、政局絡みの動きで最後の海
賊対処法の採決には反対したものの、もともと発案したのは民主党
であり、日本関係船舶を海賊の脅威から守る事の必要性については
理解していた筈です。現在の自衛隊の最高指揮官は鳩山首相であり、
護衛艦部隊は、その命令により現在も派遣されているのです。

鳩山首相がいくら、ダチョウの様に、軍事や安全保障関係の問題は
無視する事にしているとは言え、厳しい条件下で働いてきた自衛隊
員に対し無事の帰還を祝う祝電一つ打てないというのでは、指揮官
としての資格も自覚も欠如していると言わざるを得ません。
さらに、
悲しむべき事は、防衛省内に、政務三役となった民主党の政治家に
対して、帰国式への出席を直言する勇気のある官僚がいなかった様
に見える事です。

これでは内局のシビリアンがいくら威張った処で、制服組がついて
いくとはとても思えないのです。


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2009年12月16日水曜日

787が遂に飛んだ!

※写真は、ボーイング社サイトより転載

米ボーイング、最新鋭中型機「787」の初試験飛行を無事終了

米航空機大手ボーイングは15日、当初の予定から2年以上遅れで、最新鋭中
型機「787」(通称ドリームライナー)の初試験飛行を実施した。
悪天候により飛行時間は短縮されたが、ドリームライナーは、多くのボーイン
グ従業員や業界関係者、航空ファンが見守る中、無事に試験飛行を終え着陸した。
ドリームライナーの開発・試験飛行をめぐっては、パーツ不足やデザインの欠
陥、2カ月に及ぶストライキなどが原因となって、延期が度重なっていた。
ドリームライナーは新素材を使った軽量機体が特徴で、ボーイングは同機によ
り、数百万ドル規模の燃料・維持費の削減が可能だと主張している。
超長距離飛行が可能な約250人乗りの中型機、というコンセプトが航空会社
の支持を集め、ボーイングはこれまで840機(約1400億ドル相当)を受
注している。
ただ、ボーイングがドリームライナーの開発によってどれくらいの利益を上げ
られるのかは不透明。アナリストによると、ボーイングは同機の開発に100
億ドル以上を投じており、これに加え延期に伴う顧客への何らかの賠償義務も
発生する見通し。 
ボーイングは、最初のドリームライナーを、全日本空輸に来年第4・四半期に
納入する予定としている。

(ロイター 2009/12/16)


開発延期を繰り返しているボーイング787ですが、漸く、初飛行
に辿り着きました。

787の初飛行はワシントン州エバレットのパイン飛行場を離陸し、
同じワシントン州シアトルのボーイング飛行場に着陸するというコ
ースで行われ、悪天候の中、一時間程、早めに切り上げられ、約3
時間の飛行時間となりました。飛行高度は、15000ft。初飛行で、
脚下げ状態での飛行であった為、速度は180ktという比較的ゆっく
りとしたものでした。通常の初飛行と異なり、悪天候下の飛行であ
った為、乱気流やアイシング状態にも遭遇しています。

787はボーイング社の新世代の旅客機で、既存のボーイング757
や767を置き換える機体です。日本の企業も深く関与しており、
全日空は、キックオフカストマーとして一号機を受け取りますし、
生産面でも、三菱重工、川崎重工、IHIがリクス・シャアリング・
パートナーとして全体の35%の製造と開発を行っています。

787は、機体重量の約50%が炭素繊維の様な軽量の複合材で出来
ています。今まで、複合材は、軍用機や民間機の機体で一部で使わ
れてきましたが、ここまで大規模に民間旅客機に使われた例はあり
ません。FAA(連邦航空局)の耐空証明を得るのに、今後6機のテス
ト機により集中的なテスト飛行が、9ヶ月に亘って行われる予定に
なっています。

787で何がよくなるかですが、乗客にとっては、機内の気圧が従
来の機体よりも高くなっており、また、窓がより大きくなり、照明
も改善されて快適性が高くなっています。とはいうものの、従来の
機体とそれ程、大きな違いはありません。787の魅力は、その経
済性にあります。エンジンには、新開発のロールスロイス社のトレ
ント1000、または、ジェネラルエレクトリック社のGEnxエンジンが
使用され、燃費は従来の同規模の機体に比べ20%も向上しており、
騒音も改善しています。

機体を大きな部分に分割して下請けメーカーで完成させ、それをボ
ーイング社のエバレット工場に運び込んで結合し、完成させるとい
う新生産方式も、初の試みです。開発中は、この新生産方式に起因
する問題点が噴出しましたが、これが、一度軌道に乗れば、画期的
な生産方式と言われる様になるのは、まず確実です。ただ、その分、
産みの苦しみも大きかったと言えます。

当初は、2007年中の引渡しを目指しましたが、上記の大幅な生産方
式の変更も影響し、5回に亘って引渡しは延期され、現時点での引
渡し予定は2010年の第四四半期となってしまいました。一番最近の
問題点は、主翼の胴体への接合部の強度不足でしたが、これは僅か
二週間前に修理が漸く完了したばかりです。

労働組合問題も開発遅延に影響しました。昨年の八週間の技術者の
ストライキの影響は深刻で、この結果、ボーイング社は組合を作る
必要のないサウスカロライナ州のノースチャールストンに二番目の
最終組み立て工場を建設する決定を行っています。

初飛行は果たしたというものの、787が2010年に引渡しできるか
どうかは、テスト飛行が順調に進むかどうかにかかっています。
これからの200日、ボーイング社によれば、24時間、全世界の空を
股にかけたテスト飛行が予定されています。
次回のテスト飛行は、来週行われる予定となっています。


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2009年12月15日火曜日

日本がどちらの側に立つべきか一目瞭然


※上は、天皇に挨拶をするオバマ米大統領。下は、天皇と握手をする習近平。
読売新聞サイトより転載

「忙しい中、深く感謝」=天皇陛下と会見-習近平中国副主席・皇居

天皇陛下は15日午前、皇居・宮殿「竹の間」で、来日中の中国の習近平国家副
主席と会見された。習副主席は「お忙しい中、わざわざ会見の機会をつくって
いただき、深く感謝します」と述べた。

陛下が中国の政府要人と会うのは、2008年5月に国賓として来日した胡錦濤主
席以来。会見は午前11時から約25分間行われた。宮内庁によると、会見で天皇
陛下は「今回の訪日によって両国間の理解と友好関係が一層増進されることを
希望しています。胡錦濤主席はお元気でしょうか」と述べた。習副主席は「元
気です。現在ちょうど中央アジアを訪問しているところです」と答えた。

中国で大きな被害を出した四川大地震について、陛下が「大変だったと思いま
す」と述べ、その後の状況を尋ねたのに対し、習副主席は「復興は順調に進ん
でいます。日本の政府と人々の支援に感謝します」と話したという。

習副主席は予定より10分ほど早く、午前10時35分ごろ宮殿に到着。玄関では肥
塚隆式部副長と笑顔で握手し宮殿に入った。
国家元首の場合は陛下が出迎えるのが通例。今回は河村武和式部官長が迎える
予定だったが、到着が早まり準備が間に合わなかったという。

会見は、日中関係を重視する首相官邸側が宮内庁に要請し実現した。陛下と外
国要人との会見については、1カ月前までに申請するとした「1カ月ルール」に
反していたため、同庁の羽毛田信吾長官が「天皇の政治利用」に対する懸念を
表明。小沢一郎民主党幹事長が同長官を厳しく批判する異例の事態となった。 

(時事通信 2009/12/15)


習近平もそうですが、何故か中国人は日本にくると傲慢にふるまう
のがお好きな様です。江沢民もそうでしたが、中国の軍事力が多少
日本を上回ったりすると、すぐにこういう態度を取るのが癖になっ
ている様に思います。(日清戦争の前にも同じ様に傲慢に振舞った
事があります。)

また、中国人は、自国に対する外国の態度に対しては敏感ですが、
自国の無作法に対しては、鈍感です。今回の天皇陛下への会見申し
入れの遅延についてもそうですが、上記の記事の到着が速すぎた件
についても、別に天皇への訪問でなくとも、訪問者としての礼に適
(かな)ったものとはとても言えないのは誰にでもわかる事です。

さらに習近平の背が高いのが理由かも知れませんが、現存する世界
で、ただ一人の皇帝陛下に対する礼を彼は知らない様です。握手す
る際に、小腰をかがめる位の礼式は弁えるべきですが、中華共産帝
国の皇太子殿下は、そういう常識すら知らなかったものと思われます。

逆に、オバマ大統領は、天皇に対して、へり下り過ぎとも言える様
な深いお辞儀をしていますが、世界最高の権力者である米国大統領
から、ここまでの礼をして貰えれば天皇・皇后両陛下を初め、殆ど
の日本国民は、悪い感情を抱く筈もありません。

鳩山首相を初めとする民主党は、日米中で正三角形の外交関係を築
くのを目標と考えているようですが、日本にとってナチュラル・ア
ライ(自然な同盟者)が、どの国であるか、上記の写真を一目見るだ
けで小学生でもわかる様に思います。


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党利党略による天皇の政治利用を懸念する

天皇陛下ご訪韓に賛意 懸念される政治利用

韓国訪問中の民主党の小沢一郎幹事長(67)は12日午後、ソウル市内のホ
テルで記者団に対し、天皇陛下の韓国ご訪問について「韓国の皆さんが受け入
れ、歓迎してくださるなら結構なことだ」と語った。韓国の李明博(イ・ミョ
ンバク)大統領(67)は1910(明治43)年の日本の韓国併合から100
年となる来年中のご訪韓を希望しており、“謝罪”を目的とした「天皇の政治
利用」が懸念される。

■陛下の謝罪を期待

李大統領は9月、共同通信との会見で「どのような姿勢で訪問するかというこ
とも非常に重要だ」と述べ、陛下の謝罪を期待した。84(昭和59)年に全
斗煥(チョン・ドファン)大統領が来日した際、昭和天皇が「今世紀の一時期
において、両国の間に不幸な過去が存したことは誠に遺憾」と述べられている
が、さらに踏み込んだ表現を求めている可能性もある。

韓国メディアには、来年にご訪韓が実現した場合、「過去をどう謝罪させるか」
と関心を示す報道も見られる。

ご訪韓について日本政府はこれまで、歴史問題に政治利用されることへの懸念
などから断ってきた経緯がある。宮内庁の羽毛田信吾長官は9月24日の記者
会見で「一般論として、両陛下の外国ご訪問は国際間の懸案事項や政治的課題
を解決するためではない」と述べ、慎重な見解を示した。

天皇陛下の外国ご訪問をめぐっては1992(平成4)年、「天皇の政治利用
だ」とする保守派の反対論の中で政府が中国ご訪問を決めたが、韓国併合100
年のご訪韓にも強い反対が予想される。

天皇の政治利用をめぐっては、政府がルールを曲げて天皇陛下と中国の習近平
国家副主席とのご会見を決めたことが明らかになったばかりだ。

■「政府の姿勢示す」

小沢氏は12日、ソウル市内の国民大学で講演し、日本の朝鮮統治について
「現代史の中で不幸な時代があった。日本国、日本国民として謝罪しなければ
ならない歴史的事実だ」と謝罪。

また、永住外国人に地方参政権(選挙権)を付与する法案について「日本政府
の姿勢を示す意味でも、政府提案として出すべきだ。鳩山由紀夫首相も同じよ
うに考えていると思う。来年の通常国会でそれが現実になるのではないか」と
述べ、来年1月召集の通常国会に政府が法案を提出し、成立させる見通しを表
明し。「日韓に存在するいくつかの問題を解決しなければならない。日本が積
極的に解決策を提示しなければならない立場にある」と語った。

小沢氏はこの日夕から、韓国大統領府で李大統領との非公式な夕食会に臨んだ。
ご訪韓や参政権問題について意見交換したとみられる。韓国大統領府によると、
来年を「友好の100年の出発点」として交流を推進することで一致したという。


(産経新聞 2009/12/13)


これこそ党利党略そのものと言った感のある問題です。小沢氏は、
天皇陛下の訪韓に積極的な姿勢を見せていますが、一体何の為に、
来年、天皇陛下が訪韓しなければならないのでしょうか。民主党は
長期永住者の地方参政権を容認していますが、それと連動した動き
としか見えないのです。つまり、民主党の弱みである市町村議会で
の勢力を拡大する為に、外国人の地方参政権を容認した上で、その
多くを占める、韓国・朝鮮人の支持を繋ぎとめようとする動きに他
ならないように思うのです。

そもそも日韓併合百年の機に天皇陛下が訪問すれば、それは、まさ
に謝罪の旅にならざるをえなくなります。日本国民としては、一方
的な謝罪を前提とした「友好の100年の出発点」は、とても受け
入れる事はできません。韓国との友好の100年の出発点を考える
のであれば、日韓基本条約成立を起点と考えるべきです。韓国はこ
の条約が成立するまでは、竹島侵略や李承晩ラインでの日本漁船漁
民の拿捕、殺傷を繰り返しており、反日国家以外の何者でもありま
せんでした。

これまでも、日本は、韓国に対し、これが最後と言いながら謝罪の
言葉をエスカレートさせてきました。金大中来日時の天皇の謝罪の
言葉が、非常に重いものであり、それと同じ謝罪を求めた江沢民の
期待に答えなかった事が、訪日を失敗に導き、結果として、中国内
での反日教育に油を注ぐ結果になった事を考えても、一方的な謝罪
のエスカレートは、決して外交的にも好ましいものではないのです。

更に、日本に謝罪を求める国が、そうしない国より多くを得られる
なら、謝罪を求める国は、それを止める事はありえない事になり、
逆に、これまで、日本に謝罪を求めない国も、謝罪を求める誘引に
なってしまいます。つまり、ここで、謝罪をエスカレートさせる事
は、明確に国益に反すると言わざるをえないのです。

それに加え、日本国民の感情を無視した小沢氏の政治的ゴリ押しも
いつもの事ながら問題です。小沢氏は、過去にも、この手のゴリ押
しを政治手法としてきましたが、結果的には、「国民福祉税」構想
にしても、湾岸戦争へのATM外交にしても、政策として成功とはと
ても言えなかったと思われます。その点でも、将来に禍根を残し、
天皇陛下の政治利用を容認する訳にはいかないのです。


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2009年12月14日月曜日

A400M初飛行に成功。C-Xもそれに続く事ができるか?

※写真は離陸するA400M。AP通信サイトから転載

最先端の軍用輸送機が初飛行=エアバスA400M、欧州航空界の悲願

欧州の航空機大手エアバスの子会社エアバス・ミリタリーが中心となり、各国
共同で開発してきた最先端軍用輸送機エアバス「A400M」の初の試験飛行が11
日午前から、最終組立工場のあるスペイン南西部セビリアで3時間50分にわた
って行われた。
欧州航空業界の悲願だった同機の開発は大幅に遅れていたが、試験飛行は順調
だった。2013年にも各国への納入が始まりそうだ。
A400Mは冷戦後の1990年代、軍事目的よりも平和維持・人道支援活動の物資空
輸に使う目的で開発することが決まった。しかし英仏独など7カ国の共同開発
は調整が難航。03年の試作機生産開始後も技術的問題が生じていた。 

(時事通信 2009/12/11)


一時期は、日本のC-Xよりも、完成が遅れるのではと懸念されてい
たA400Mですが、なんとか2009年中の初飛行という目標をクリアし
ました。同じ目標は、もう一つの大遅延プロジェクトであるBoeing
787も掲げており、こちらは、現地の12/15に実施される事になって
います。ちなみに、C-Xについても、今年度中の初飛行が噂されて
いますが、残念ながらそれが正式なものになっているかどうかは不
明です。

A400Mの初飛行の様子は、以下のURLで動画を参照する事ができます。
http://www.airbus.com/en/A400M/

ご覧になれば分かりますが、A400Mの飛行中の姿は、地上滑走時の
動画の写真以上に、機体規模が大きく感じられます。A400MとC-Xは、
ほぼ同じ大きさですから、この規模の機体を開発するには、それな
りの難しさがあるのは、当然である様な気がします。しかも、C-X
の設計目標は、今までにも同規模の機体を開発してきた実績のある
AirbusやBoeing製の機体と比べても、勝とも劣らないものであり、
しかもプライムの川崎重工は、姉妹機とも言えるP-1哨戒機も開発
中なのですから、C-Xの遅延も宜(むべ)なるかなと言う気がします。

ただし、もともとそういう条件で開発する事になっていた訳ですか
ら、それがC-Xの開発遅延を合理化する理由にならないのは勿論の
事ですし、開発が失敗すれば、壮大な国費の無駄遣いにもなります。
今回こそ民主党の仕分けの対象にはなりませんでしたが、来年度予
算の本査定や来年度予算の査定で、開発の継続が認めれるかどうか
は分かりません。開発の状況すら公にされていないのであれば、国
民からの支援が得られる可能性も乏しいと言わざるを得ないのです。

その意味で、A400Mの初飛行成功によって、C-Xと同規模の機体を入
手が可能になった事で、開発に替る代替手段が提供される事になっ
た訳で、C-Xの開発には、ますます、風圧が増したと言えるのかも
知れません。


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